こんにちは。NIJINアカデミースタッフのぱるるです。
今回は、小学5年生のペンギンカビィさんとその保護者の方にお話を伺いました。
ペンギンカビィさんが学校に行くのをやめ、NIJINアカデミー(以下ニジアカ)に通うことを決めた日。
そこから始まった新しい毎日には、「好き」という気持ちがありました。そしてその「好き」は、彼を支える最強の武器になっていきます。
※ ぱるる・・・ぱ
ペンギンカビィさん・・・ぺ
ペンギンカビィさんのお母さん・・・親
ワクワクした小学校生活の始まりと、違和感の積み重ね
「入学前は、新しいところに行って友達ができることにワクワクしていた。」と語るペンギンカビィさん。 当初は楽しい学校生活を送っていました。しかし、次第に違和感を抱くようになっていったそうです。
ぺ 休み時間は教室で自分のやりたいことをやりたいのに、友達に外遊びを誘わて断れなかったことがありました。断れなくて、一緒に遊んでいましたが、それがとても嫌だった。その時は、もやもやそわそわといったような落ち着けない感じだったかな。
学校が嫌だと思う日はなかったが、3年生に進級し、1週間で唐突に行かなくなったそうです。
ぺ 原因ははっきりは分からないけれど、いくつかこれかなということはあります。
他の人が先生に廊下で怒られている声を聞くと、まるで自分が怒られているかのように受け取ってしまい辛かったことや、友達が自分の好きなすみっコぐらしの筆箱を見て、「それ女子のじゃん」と言ってきたことがすごいむかつきましたね。
日々の小さな出来事が心の中に小さなストレスとして積み重なっていきました。
親 学年末は、気持ちが不安定になることがありました。学年末以外でも、具合が悪くて休むとそこから1週間くらい休むこともしばしば。特に2年生の終わりは不安がすごい出ていました。
親子で向き合った「付き添い登校」の日々
不登校が始まってからも、完全に学校から離れるのではなく、給食時からの「付き添い登校」をしていました。
ぺ 学校で授業をやっている時間は、同じような勉強を家でやってましたね。
とにかく、どうしたらいいのか悩む日々だったそうです。
親 何か家で勉強をしていたほうがいいんじゃないかと思って、「教科書読んでみる?」とやってみたりしてましたが、お互い辛くなっちゃって長続きはしなかったですね。
学校には、給食の時間に行っていました。給食を食べて、5時間目は2人(ペンギンカビィさんとお母さん)で会議室にいるという・・・今思い出しても辛い日々でした。
ペンギンカビィさんも「あれは地獄だった」と当時の苦しさを率直に話してくれました。
親 「少しでも教室に顔を出せた」と小さな成功体験を積み上げようと努力していた日々でした。
そんな1学期だったからか、夏休みに入って学校に行かなくていいという状況になって、とにかく私の心が楽になりました。
その後、夏休みに(ペンギンカビィさんの)お父さんが買ってきた、今じんこさんの本『学校に行かない君が教えてくれたこと』との出会いをきっかけに、少しずつ考えが変わっていきました。
「もう行かなくていい」と決断した2学期
夏休みが終わりに近づくと、ペンギンカビィさんの様子が変わり始めました。
親 いざ、2学期が始まる1週間前くらいから息子の様子がおかしくなってきて、風邪でもないのに変な咳が出るようになってきました。
これは、もうすぐ新学期が始まることが絶対ストレスになっていると分かってはいたけれど、「もう行かなくていい」とはなれなかったんです。
とりあえずは学校に行く方向で話が進んでいきました。
しかし、2学期が始まっても登校できず、月に一度、放課後にお母さんと2人で先生に会いに行っていたそうです。
親 その頃、私自身が毎日学校に「休みます」の連絡をすることに疲弊してしまって・・・
悪いことをしてないのに毎朝学校に「すみません今日も行けません。」と頭を下げる日々に参ってしまっていました。
息子以上に私がメンタル的に落ちてしまって、これはやばいと思い、「もう行くのを辞めよう」と決めました。
運命を変えたニジアカとの出会い
学校に行かないことを決めたはいいが、「その後どうしたらいいか分からなかった。」とお母さん。インターネットでフリースクールなどを調べはしていたけれど、「遠い」「本人の行く意思がないことには始まらない」など、ハードルが高く悩んでいたそうです。
親 そんな中、2023年9月の末に、元々知っていた不登校の漫画を描いている漫画家の棚園先生のオンライン講演会があり、申し込んで出席したら、その時の司会が星野達郎校長だったんです。
その時に初めてニジアカを知り、11月に体験説明会を申し込みました。
それがニジアカとの出会い。
ぺ 最初はどうせ学校と同じじゃないの?と思っていました。だけど、ニジアカの体験会での2つの衝撃的な出来事によって考えが変わりました。
1つ目は、HR中にアイスを食べている子がいたんです!それを見てから、学校みたいなルールに縛られなくていい!という考えに変わりました。
2つ目は、その日の夜に受けた志田先生の算数の授業です!学校とは全然違う、超楽しい授業でした!
この2つの衝撃的な出来事によって、ニジアカに入ることを決めたとペンギンカビィさん。話すトーンの違いに、相当な衝撃だったことが伝わってくるほどでした。
親 体験説明会に出る前は、「もし合わなければ辞めればいい」「他に合うところが見つかればいい」と思っていました。でも、授業が本当に面白くて、楽しくて。なにより一番は、息子が興味を示したことが大きかったです。
そこからは、登校日にはほぼ登校しています。
「今日は無理かも」となれば、パソコンを立ち上げなければいいだけの話で、家から移動とかもないのがいいです。
「とりあえず行くだけ行ってみようよ」「小学校の入り口までいって嫌だったら帰ればいいよ」というあの辛い日々が、パソコンのスイッチ入れるか入れないかだけで済むんですもの!
メタバース校舎に入っても、「今日は耳だけがいいな」と選べるのもいいですね。
最初は顔出し声出しなんてとんでもないという感じだったんですよ。
衝撃を受けて入学したけれど、最初は耳だけでの参加が精一杯だったそうです。
ニジアカで、自分の力で変わっていく
ニジアカに通い始めたペンギンカビィさんは、少しずつ自分の役割を見つけ始めていきます。七夕パーティーでは仲間と「ペンギントリオ」を結成し、司会を務めました。
ぺ 入学して半年後くらい、7月にあった七夕パーティーの時にあおたりクラスの仲間とペンギントリオでクラス発表の司会をやったんですよ!
ぱ 自分でやってみようと思ったの?
ぺ やってみようと思ったんだと思うんですよね。それ以来、あおたりクラスの司会を務めてきたんですよ。
ぱ 様子が変わってきたんですね。
親 クラス会議の中で好きなものを発表する小さいチャレンジから始まって、発表ができて、少しずつ自信が積み重なってきた様子でした。
HRの司会の時も、オブジェクト(発表用のマイク)に上手く繋がらないというハプニングが起こって、自分が声をかけないとと思ったみたいで、司会の2人に自分から肩ポンをしにいったんですよ。
先生方も小さなトラブルが起こった時でも、すぐに声をかけるわけではなく、子どもたちが自分でやるのを見守っていてくださって、結構時間はかかちゃったんですけど、自分たちでなとかできたという、その経験がすごい大きな経験だったなと思います。
ぱ こないだのHRでも、みんなにoviceの使い方について声をかけてくれたね。
ぺ あの時はめちゃくちゃ緊張しました。
クラスやホームチームでは人数が少ないけれど、HRはたくさんの人の前で話すから超大変なんです。
責任感重大なんです。
七夕パーティーの時は、人数がまだ少なかったし、ペンギンの友が2人いたから頑張れたけど、今は人数が増えている上に、一人でやらなきゃいけないんです。
「人前で話すのは超大変」と言いつつ、その時のことを嬉しそうに話すペンギンカビィさん。
ニジアカの「好きなことを話していい」「ちゃんと聞いてくれる」という環境が、自己表現の土台になっていったのだと思います。
やりたいことが「未来」になる
ペンギンカビィさんが今取り組んでいること、もっとこれから挑戦したいことを聞いてみました。
ぺ 挑戦したいことは、3つ!
1つ目は、scratchで50作品作りたい!
2つ目は、ピクスノートで色々なキャラを描いていきたい!
みやせん先生の授業でハマりました。
3つ目は、ピアノで音楽を弾きたい!
弾きたい曲は、
①ダイの大冒険のオープニング曲「生きるをする」
②クロノ・トリガーというゲームの「バイクチェイス」
③星のカービィ ディスカバリーの「りゃくだつのビーストバトル」
の3つです!






やりたいことの話をしている時、とてもいい笑顔で生き生きと話してくれました。
「ひとりでやる」から「誰かとつくる」へ
かつては「自分が好きなことを自分一人でやりたい」という気持ちだったペンギンカビィさん。
でも今では、少しずつ仲間と関わるようになってきたそうです。「今まではこんな姿はなかった。」と話すお母さん。ペンギンカビィさんの変化について聞いてみました。
親 少し前までは「自分がやりたいことを自分一人でやる。」ということが多かったです。
自由進度学習も誰とも繋がず一人でやったりやらなかったり。
クラスの中で少し関わるだけで、他の子と関わるということがほとんどなかったですね。
でも、この春にscratchサークルに入ったことをきっかけに、他の子と何かをするという関わり合いが出てきたなと思います。
今は、クラスでもscratchで何か作りたいようで、「僕一人じゃ大変だから」と言って、「助けてください!協力してください!」と呼びかけをしていて、びっくりしました。
今までこんな姿なかったなと。自分だけだったのが、少し外に目が向き始めたなと思います。
ぱ 飛躍していますね!
ぺ 好きなことは最強の武器になる!からね。
親 私の中で、「勉強大丈夫かな」という気持ちの波が来てはへっこみの繰り返しです。
でも、最近はそういう気持ちが出てきても、「今あの子が頑張っていること、できていることがある」と、親の見る目がようやく少し変わって来れているかなと思います。
ぺ 僕はやりたいことをやりたい!
学校というフィールドにこだわらなくても、自分らしい学びの場所、自分のペース、そして「好きなこと」があれば、未来はひらけていく。「好きなことは最強の武器になる!」その言葉通り、好きなことを突き詰めてレベルアップしていくペンギンカビィさん。ペンギンカビィさんのこれからが楽しみです!応援しています!