「教育から世界を照らす」という理念を基に、既存教育の変革と新しい教育の創造を目指すNIJIN。
NIJINの教育事業の一つである「中学校てらす」で事業責任者を務める青野祥人(あお先生)さんに、営業マンから教員への転身、そして教育変革への想いについてお話を伺いました。
サラリーマンから中学校教員へ
──本日はよろしくお願いいたします。まずは、簡単に自己紹介をお願いします。
中学校てらすの事業責任者をしております青野と申します。皆さんには「あお」と呼ばれています。
現在、東京都の公立中学校で国語科の教員をしていまして、サッカー部の顧問をしています。
教員に転職して9年目になります。
──教員に転職して9年目ということですが、以前は違うお仕事を?
ええ、サラリーマンで営業を13年ほどやっていました。
元々、教員になりたいという思いはあって、国語科の免許を取ったのですが、その際に学生の頃からずっとやっていたラグビーから1年ほど離れたんですね。そしたら、やはりラグビーをやりたいなという気持ちになって、ラグビー部のある会社をひたすら受けまくって、受かった会社に入ったという感じです。
──サラリーマンから教員に転職するのは大変な印象を受けますが、きっかけは何だったのでしょう?
12年ほど働いて結婚もして子どももできて、教員になりたいなという思いはあったのですが、さすがに年齢も40歳に近づいていたので、これはもう教員になるのは無理だなと思っていました。
そんなときに、会社の次世代リーダー育成プログラムに参加したのですが、そのプログラムがとても刺激的でして。
──刺激的というのは?
世の中の起業家の方や、大企業の役員さんや社長さんと話したり、全国の支店の面白い人たちと話したりしている中で、会社の中でやりたいことや、やれることは確かにあるけど、本当にそれが自分の人生でやりたいことなのかを考えるようになりました。
学校現場で先生として働きたいという思いが非常に強かったので、東京都の教員採用試験を受けることにしました。
教育現場で抱いた違和感
──私も教員を13年ほどやっていたのですが、急にサラリーマンから教育の現場に飛び込んで、違和感とかなかったですか?
最初の朝礼から違和感しかなかったです(笑)。大人のつまらない話を子どもが体育座りしてずっと聞いているのとか、それを注意しにいくのとか、本当に意味が分からなかったですね。その他にも自由に教室へ持っていけるパソコンも一台しかないし、それも何年前のパソコンだよって(笑)。もちろんインターネットに繋がらない。
──教員の仕事は授業と部活だけでも大変ですが、校務分掌などの仕事もありますもんね。その辺はどうでしたか?
なんでこんな色んなことやらないといけないのって。なんじゃこれってすごく思いましたよ。仕事量もそうですが、一番違和感があったのは、私がビジネスの最前線にいて、ビジネスや世界の変化みたいなのを感じていて、そこに必要な能力と逆のことを教育でやってしまっているということですね。
──ではその違和感があった頃くらいから、NIJINの活動へ参加するようになったということですか?
コロナが一番大きかったですね。コロナの時期に、僕も学校に働きかけて、ICTを先行して学校に導入したり、子どもたちの主体性を育むような教育に変えたりしました。
でもその後、移動になってまた違った環境の生徒や先生方とお会いする中で、これはもう埒が明かないなと思って。自分の守備範囲のことは変えられるけど、もっと守備範囲を広げないといけない。守備範囲を広げるには、自分が偉くなるか、仲間を増やすしかない。そんなときに、NIJINが中学校の先生向けのコミュニティを立ち上げるっていうのを見て応募しました。
──NIJINの募集を最初に見たときはどう思いました?
もともとNIJINの存在は知っていて、タツローさん(※)の掲げているビジョンが素敵だなと感じていたので、いま自分がやりたいことが目の前にあると思い、応募した感じです。
そして参加したら、じゃあ青野さんが代表ねって急に言われて、そのまま今に至っています(笑)
※NIJIN代表・星野達郎
中学校てらすとは
──ではその青野さんが代表を務める中学校てらすのお話を聞かせていただきます。主にどういった方々が参加されているのでしょうか?
運営メンバーは、公立中学校の教員がほとんどですね。全国の色々なところから参加してくれていて、北海道から九州まで様々です。有料会員の方も10人以上います。LINEのオープンチャットには、300人以上の方が参加してくれていますね。別に教員じゃないと参加できないというわけではありません。

──参加されている方の世代も様々ですか?
どちらかというと、私のようなミドル世代が多いですね。ですが、私と一緒に運営をしてくれているメンバーは、私より若い世代の方もいますね。
──中学校てらすでは主にどういった活動をされているのですか?
教員向けのオンラインイベントを月に2回ほどやっています。リアルイベントも年に2回ほど開催しています。
昨年までは「学級経営とICT」という2つのテーマで講師の先生にオファーをして、私がイベントの企画を実施していました。今年は方向性を変えて、どんな先生にどのような話をしてもらいたいかを全員で話し合って、それぞれの運営メンバーがイベントの企画を行っております。

──イベントの企画以外にもみんなで話し合うことも多いみたいですね。
そうですね。毎週1回、レギュラーの会議もしていますし、2週間に1回「スナックてらす」というオンラインでお酒でも飲みながら、みんなで語りましょうというゆるい集まりもやっています。
──面白そうですね。お酒を飲みながらだと、どんな話になるのですか?
教育についての熱い話とかもありますし、生徒との関係性や授業の悩みなどを話すこともありますね。同じような悩みを持つ先生も多いので、みんなでいろいろと悩みを共有しながら語り合っています。

中学校てらすで活動し続ける理由
──ところで、青野さんは中学校教員として勤務しながら、NIJINの活動をやっているわけですが、正直なところ大変だったりしませんか?
いやいや、やりがいしかないですよ。もちろん時間は削られますけど、NIJINでの活動が本業でのプラスになりますし、自分の視野も広がって子どもたちに還元できるわけですから。特に大変とかしんどいとか思ったことはないですね。
──青野さんにとって、NIJINの活動で印象的だったことはありますか?
私は中学校てらすでの活動が主ではあるんですが、NIJINに所属しているので、他の事業にも関わることがあります。例えばNIJINアカデミー(※)がそうですね。NIJINアカデミーの子たちの話を聞いていると、不登校の苦しさとか、なぜ不登校になったのかっていうのがリアルに分かるようになりました。学校現場でそういう子たちに出会ったときに、いま自分が何をできるのかをしっかりと考えられるようになりました。
※不登校の児童や生徒を対象とした小中一貫のオルタナティブスクール
──最後に現役で働いている先生や、これから先生を目指す人たちに向けて青野さんからメッセージはありますか?
今の学校現場って、大人も子どもも感情を失っていくことが多いと感じています。残念ながら、感情を失うようなことをしてしまう教員もいるし、あるいは教員同士で失わせてしまうってこともあるかと思います。
それを解決するために、国も行政もあるいはマスコミも含めて、いま色んなことをやっていると思いますが、それって結局誰かからやってもらうことであって、それだったら何も変わらないと思うのです。その現場にいる自分たちが何かをやらないと変わらないですよね。だから、いま学校で頑張っている先生も、これから先生になろうと思っている人も、私たちと一緒に動き出しませんか。
中学校てらすでは、一緒に動いてくれる仲間を募集しています。自分の身近にはいなくても、全国には一緒に動いてくれる仲間が必ずいます。子どもたちに豊かな人生を歩んでほしい、自分の手で自分の道を切り拓いていくんだよと教えるのだから、あなたも私たちと一緒にやりましょう!
◇各種の情報
-------------------
株式会社NIJIN
中学校てらすHP
https://www.nijin.co.jp/middleschoolterrace
中学校てらすイベント紹介ページ
https://middleschoool.peatix.com
中学校てらすLINEオープンチャット
http://x.gd/WZDoC
中学校てらす有料コミュニティ
https://lounge.dmm.com/detail/7739/index/
中学校てらすInstagram
https://www.instagram.com/middleschoolteacherscommunity/
中学校てらすFacebook
https://www.facebook.com/profile.php?id=61557587240434
中学校てらすVoicy
https://voicy.jp/channel/821449