「もう、自分を責めないで」〜ペアレントトレーニングで子育てが変わる!ヒントと出会い〜

目次

今日もまた怒ってしまった——それでも、あなたは悪くない

「なんでこんなにイライラするんだろう」
「子どもに申し訳なくて、眠れない夜がある」
「自分がちゃんと育ててあげられてないんじゃないかって、ふと不安になる」

これは、あるお母さんがぽつりとこぼした言葉です。

どんなに愛していても、子育てってとても大変です。
とくに、育てにくさを感じる子どもと向き合っていると、正解がどこにも見つからず、
自分だけが取り残されているような気持ちになることがあります。

そんな保護者の方にお届けしたいのが「ペアレントトレーニング」です!
もし今、あなたが子育てに悩んでいるなら、この記事が少しでも子育てのヒントになれば嬉しいです!

ペアレントトレーニングってなに?

ペアレントトレーニングは、「子育てのしかたを教えるプログラム」ではありません。
もっとやさしく言うと、「子どもとの向き合い方を一緒に考えていく時間」です。

特に、発達に特性がある子や、少し育てにくさを感じる子を育てている保護者の方が、
「どう接したらいいのか」「どうしたら親も子どもも楽になれるのか」——そんなヒントを学ぶ方法なんです。

どうして必要なの

子どもたちはひとりひとり違った感じ方、考え方をしています。
中には、感覚がとても敏感だったり、じっとしているのが苦手だったり、気持ちを言葉にするのが難しい場合もあります。そんなとき、親としてどう対応したらいいか迷うのは、とっても自然なこと!
「怒ってばかりで自己嫌悪…」「もっとよい関わり方はないのかな…」
そんな想いを抱えているあなたにとって、ペアレントトレーニングは、“子育ての地図”のような存在になるはずです。

どんなことをするの?

ペアレントトレーニングと聞くと、「子どもへの対応の仕方を教わるんでしょ?」と思う方もいるかもしれません。
でも実際は、もっとあたたかく、もっとやさしい時間です。
親であるあなたが「子どもを理解し、少しずつ向き合い方を変えていく」ために、一緒に考え、学び合う方法
具体的には、以下のようなことをゆっくり学んでいきます。

1. 「困った行動」の奥にある、子どもの気持ちを知る

たとえば、こんな場面はありませんか?

  • お風呂に入る時間になると、大声で叫ぶ
  • 宿題に取りかかる前に、ぐずぐずと時間を引き延ばす
  • お友達に乱暴をしてしまう

つい「どうしてそんなことするの?」「言うことを聞いてよ」と思ってしまいますよね。
でも、ペアレントトレーニングでは、こうした行動を“問題”としてとらえるのではなく、「子は何に困っているのか?」を一緒に読み解いていきます。

「この子は、今どんな気持ちなんだろう?」
「どうして、そうせざるを得なかったんだろう?」

と、子どもの行動の“背景”にある思いや特性に目を向けていくんです。

その子なりの困りごとや、ことばでは伝えられない気持ちを、“行動”というサインから一緒に読み取っていくことが、このトレーニングの第一歩です。

2. 「ほめる」を見直してみる

あなたは、子どもをほめるのが得意ですか?
実は多くの親御さんが、「つい、できないことばかりが目についてしまって…」と話されます。

でも、子どもにとって“自分を認めてもらえた”という経験は、何よりのエネルギーになります。例えば、褒める時には次のようなコツがあるんです!

  • 「えらいね!」⇨「靴を揃えたね、気持ちがいいね」のように具体的に伝える
  • できた瞬間に”すぐ”リアクションを返す
  • 「昨日より少しでも進んだこと」を見つけてポジティブに拾う

はじめは難しく感じるかもしれませんが、少しずつ慣れていくと、
親の目線そのものが“できた探し”に変わっていくのを実感できるようになります。

3. 「叱る」以外の伝え方を身につける

何度言ってもやめない。聞いているのに、動かない。子育てをしていると、「どうしてこんなことをするの?」と感じる場面がたくさんありますよね。そんなとき、叱るしかないと思ってしまうのは当然です。でも、叱ることで一瞬は止まっても、子ども自身が“どう行動すればいいか”を理解できていなければ、また同じことが繰り返されてしまうんです。

注意しても直らなかったり、何度言っても同じことを繰り返したり…。
そんなとき、叱る以外にできる関わり方があることを、ペアレントトレーニングは教えてくれます。

ここでは、すぐに家庭で試せる3つの関わり方をご紹介します!
いずれも“しつけ”や“指導”というよりは、子どもが安心して行動を切り替えられるようにサポートする方法です。

一つひとつ、丁寧に見ていきましょう✨

① プランド・イグノアリン(計画的無視)

「無視」という言葉を聞くと、「え?いいの?」と思いますよね!
でも、計画的な「無視」=「反応しない」という選択が、やさしい対応になることもあるんです!

たとえば、お母さんの気を引きたくて、子どもが変な声を出したり、何度も「ねえねえ!」と呼びかけてきたりすることはありませんか?そんなとき、ついイライラして反応してしまいがちですが、実はその“反応”こそが、子どもの行動を強めてしまうことがあります。

「計画的無視」とは、子どもの“かまってほしくてしている行動”にあえて反応しないことで、自然とその行動を減らしていく関わり方です。もちろん、子どもを無視するわけではなく、「その行動」にだけ反応しないようにするのがポイント!!!

たとえばこんなとき!
〜ぐずぐずと文句を言いながら床に寝そべっている場面〜
無理にやめさせるのではなく、少し距離を取って、何も言わずに静かに見守ってみる。

そのうち気持ちが落ち着いて、自分からやめたあとに、「落ち着けたね」「よく自分で切り替えられたね」と、穏やかに反応することで、子どもは“望ましい行動”で注目をもらえることを学んでいきます。

最初は勇気がいりますし、無視されたと感じて子どもが泣くかもしれません。
でもそれは、今までとは違う対応に戸惑っているだけ。
繰り返すことで、少しずつ「違う方法で関わってもらえるんだ」と気づいていきます。

②  リダイレクション(Redirection)

「ダメ!」ではなく、「こっちにしようか」と”やさしく方向を変える”のがこの方法です!

子どもが問題行動をとったとき、「やめなさい!」と叱ると、たしかにその場はおさまります。
でも、子どもは「じゃあ、どうすればいいの?」という“次の行動”が分からないままかもしれません。リダイレクションは、そんなときに役立つ関わり方です。

たとえばこんなとき!
〜公園で他の子のおもちゃを取ろうとしている場面〜
「ダメ!それはお友達の!」と叱る代わりに、「あっちに大きなすべり台があるよ。一緒にすべらない?」と誘ってみる。

〜おうちの中でテーブルの上に登ってしまった場面〜
「ジャンプしたくなっちゃったんだね。じゃあ、お外に行って一緒にジャンプしようか」と声をかける。

やってほしくない行動を止めるのではなく、「やってもいいこと」「楽しめる代わりの行動」へと自然に導いていく方法です。子どもは自分の欲求を否定されずに、でも安心して行動を変えることができるのです。

大切なのは、子どもの気持ちをまず受け止めてから、選択肢を示してあげること。
「〜しないで」ではなく、「〜しようか」と言い換えるだけで、子どもの心はぐっと軽くなります。

③ タイムアウト(Time-Out)

親子にとっての“クールダウンの時間”をつくるのが”タイムアウト”です!

子どもが強く怒っていたり、かんしゃくが爆発して手がつけられなくなったとき、
親としても冷静でいられなくなることがありますよね。
そんなときこそ必要なのが、“お互いに少し距離を置いて、気持ちを落ち着ける時間”です。

「タイムアウト」は、まさにそのためにピッタリな方法✨
一時的に子どもを刺激の少ない場所に移し、安心して気持ちを鎮められる環境をつくってあげます。
怒られた罰として隔離するのではなく、「今は少し落ち着こうね」と伝え、冷静になるための“休憩時間”として使うことがポイントです。

使い方はシンプルで、たとえば家庭の中で「落ち着く場所」(クッションのあるスペースや静かな部屋の一角など)をあらかじめ決めておき、子どもが荒れてきたら「ここでちょっと深呼吸しようね」「気持ちがおちついたら教えてね」と声をかけて移動します。時間は長くなくてかまいません。年齢にもよりますが、2〜5分程度で十分です。

そして何より大切なのは、タイムアウトの後。
子どもが戻ってきたら、「戻ってこられたね、えらかったね」「ちゃんと落ち着けたね」と、再びつながるための声かけを忘れずに。

このやりとりを繰り返すことで、子どもは「自分で気持ちを整える」ことを学び、親にとっても感情に飲み込まれずに関わる時間が持てるようになっていきます。

4. 家庭の中に“安心のルール”をつくる

「昨日は怒らなかったのに、今日は怒られた」
「パパとママで言ってることが違う」
こうした“ゆらぎ”があると、子どもは戸惑いや不安を感じやすくなります。

そこで大切になるのが、家庭内での一貫したルールや伝え方です。

ペアレントトレーニングでは、

  • 「いつ・どこで・何を・どうすればいいか」を視覚的に示す方法(タイムスケジュール・チェックリストなど)
  • 夫婦間・家族間のルールのすり合わせ
  • 「できたら〇〇しようね」など、前向きな約束の作り方

などを通して、子どもにとっても親にとってもわかりやすく、安心できる家庭の土台づくりを目指します。

5. いちばん大事なのは、「親自身を大切にする」こと

ペアレントトレーニングでよく言われる言葉があります。

「子どもに余裕を持って関わるためには、まず親が安心できていることが必要です」

「子ども優先」でがんばる毎日は尊いものですが、それで保護者のみなさん自身がボロボロになってしまっては、笑顔は続きません。

トレーニングの中では、親の気持ちの扱い方や、セルフケアの方法にも触れられます。

  • 「無理な日は休んでいい」と言ってもらえる安心
  • 「それでもいいよ」と言ってくれる仲間の存在
  • 子どもだけでなく、親自身も変化していけることへの希望

それは、子育てという長い旅路の中で、確かに自分を支えてくれる灯りになります。

親の手の中に、やさしい選択肢を

これらの関わり方は、どれも「叱らずにしつける魔法の技術」ではありません。
子どもが少しずつ自分で自分の行動を理解し、コントロールできるようになるための、小さな“道案内”のようなものです。

どれもいきなり完璧にはできなくて大丈夫。
うまくいかない日があっても、「今日はこうしてみようかな」とやさしく試していければ、それだけで十分です。
ペアレントトレーニングが伝えたいのは、「正しい子育て」ではなく、“今のわたしとこの子に合った子育て”を見つけていくこと。

あなたのあたたかいまなざしが、子どもにとっても、そして自分自身にとっても、
ほっとできる安心の土台になっていくのです。

これらは、子どもを支配したり、押さえつけるためのものではありません。
子どもが自分で行動を切り替える力を育てる、とてもやさしい関わり方なんです。

「がんばってきたあなたへ」

もしかしたら、これまでに何度も「こんな自分じゃダメだ」と思った日があったかもしれません。イライラして怒ってしまった日、うまくいかずに涙が出た夜、誰にも相談できずに心がくたびれてしまった日。それでもあなたは、今日まで子どものことを想いながら、懸命に歩いてきたのだと思います。

ペアレントトレーニングは、そんなあなたの「がんばりすぎない子育て」を応援するものです。
「もっとこうしなきゃ」を増やすのではなく、「これでいいんだ」「これならやれそうかも」と思える、小さなヒントやまなざしを、少しずつ届けてくれます。

子育ては、本当に大変です。
とくに、発達や感情の面で特性のある子どもたちと向き合っていると、「どうしてうちだけ?」「私の育て方が悪いのかな…」と感じることもあるでしょう。
でも、あなたが悪いのではありません。子どもも、決して悪い子なんかじゃない。

ただ、少しだけ「伝え方」や「つながり方」にコツが必要なだけなのです。

子どもを変えるためではなく、親子の間にある“関係性”を少しずつ育てていく——
それが、ペアレントトレーニングの本当の目的です。

そしてその道のりのなかで、親であるあなた自身もまた、「こんなふうに関われた」「ちょっと笑顔が増えたかも」と、小さな手ごたえを感じられるようになっていきます。

あなたとあなたの大切なお子さんが、ほんの少しでも穏やかに、笑顔で過ごせる時間が増えますように。

NIJINアカデミーでは、こんな取り組みも♪

NIJINアカデミーでは、子どもたちの学びを支えるだけでなく、保護者同士のつながりや安心感も大切にしています。そんな想いから生まれたのが、保護者有志によるサポートチーム「NOS(ノス)」です。

「N=ニジン」「O=親」「S=最高!」という名前の通り、保護者同士が前向きにつながり、楽しく活動できる場をつくっています!

NOSでは、主にこんな活動を行っています:

  • 保護者同士がゆるやかにつながれる「親カフェ(Zoom保護者会」の企画・運営
  • 学園祭など学校行事のお手伝い
  • 子どもと一緒に楽しめるオリジナル企画(今年は「マンホール探し」など!)

Zoom保護者会は、とにかく自由!!!
ソフトクリームを頬張りながら参加するお父さんや、晩酌しながら参加するお母さんもいます!保護者の方だけでなく、親子で元気に乾杯する姿も見られました♪
初めての方でも気軽に参加できる、あたたかくてリラックスした雰囲気が魅力です。
今年度、開催した会では140程の家庭が集まりまり、全体会の後には、グループでの対話もあって、「とても安心できた」「つながれて嬉しかった」といった声も多く寄せられました。

保護者同士が「わたしたちも、ひとりじゃない」と感じられること。
それが、NIJINアカデミーのもう一つの大切な学びのカタチです。

親カフェ開催の様子

つながることで、安心と発見を

「オンラインの学校って、親同士のつながりはあるのかな?」
「子どもが入学したけど、分からないことも多くて…」

そんな不安を感じていた保護者の方々が、NOSを通してつながることで、少しずつ笑顔や安心を取り戻していく。そんな場になれたら、私たちにとってこれ以上嬉しいことはありません!

他校の方でも、「こういう活動、ちょっと気になる」と思っていただけたら嬉しいです。どこにいても、子どもたちを見守る気持ちはきっと同じ。そんな想いを共有できるつながりが、これからもっと広がっていきますように。



■ 平日毎日、無料の体験説明会を実施中!

>>NIJINアカデミーでは、毎日体験会&個別説明会を実施中!

体験説明会からの入会で当月分の授業が無料♪
満席日も多数。お早めのご予約がおすすめです。

▼詳細はこちら▼
NIJINアカデミーについて詳しく知りたい方はこちら
>>NIJINアカデミー公式HP

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次