子どもが嘘をついたとき、保護者のあなたにできること

「また、嘘をついたの……?」
お子さんが嘘をついたとき、あなたはどんな気持ちになりますか?

怒り。悲しみ。心配。
「どうしてうちの子はこんな風になってしまったんだろう」
そんなふうに、自分を責めてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

けれど、子どもの嘘には、かならず「理由」があります。
そしてその理由は、子ども自身もよくわからないまま心に抱えていることが多いのです。

NIJINアカデミーは、子どもたちの「見えない声」に耳をすませてきました。
この記事では、子どもの嘘について、その背景にあるものや、家庭でできる対応をいっしょに考えていきます。

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目次

「嘘をつく子=悪い子」ではありません

まず、大前提として知っていてほしいことがあります。
それは、「嘘をつく=悪い子」ではない、ということです。

子どもの嘘は、大人のような“ズルさ”や“ごまかし”とは少し違います。
そこには、「本当の自分を知られたくない」「嫌われたくない」
「自分を守りたい」「認めてほしい」といった、心の叫びが隠れていることがあるんです。

子ども達の心の不安や苦しさの“影”のようなもの。
それが「嘘」という形で、繰り返されているのだとしたら、
きっとその子は、今とてもがんばって生きているのだと思います。

 子どもが「嘘」を話すとき、心の中では何が起きているの?

子どもは、なぜ嘘をついてしまうのでしょうか?

子どもが事実とは違うことを話すとき、そこには単なる“ごまかし”や“ズルさ”ではない、
もっと繊細でやわらかい心の動きが隠れていることがあります。
ここでは、よく見られる4つのパターンをご紹介します。

空想と現実の境目がまだぼんやりしている

特に年齢がまだ小さいうちは、「空想」と「現実」の間にしっかりとした境界線がありません。子どもにとって、“こうだったらいいな”と思う世界は、心の中では“ほんとう”として存在していることもあるのです。

たとえば、「今日は友だちと公園で遊んだよ」と話してくれたけれど、実際には外出していなかった、ということがあったとします。
大人の感覚では「事実と違う」と受け止めるかもしれませんが、子どもにとっては、
「そうしたかった」「そうだったらうれしかった」という“願い”が言葉になって出てきていることもあるんです。

これは、想像力が育っている証でもあり、心の中の世界で気持ちを調整しているプロセスなのかもしれません。まずはその背景にある「思い」に寄り添ってみることが大切です。

注目されたい・認めてもらいたいという思いから

子どもは、大好きなおうちの人や先生に「すごいね!」「がんばったね!」と認めてもらいたいと感じています。その気持ちが強くなりすぎると、
「まだできていないけど、できたって言ってみようかな」
「注目されたいから、ちょっと話を大きくしてみようかな」
といった行動につながることがあります。

大人から見ると“嘘”に見えることでも、子どもにとっては「がんばりたい気持ち」や「ほめてほしい気持ち」のあらわれ。そう考えると、「この子、がんばってるなあ」と思える場面も増えてくるかもしれません。

そんなときは、事実そのものよりも、その子の中にある“伝えたかった思い”に目を向けてあげてください。「そう言いたくなるくらい、がんばったんだね」と受け止めることが、信頼関係を深める第一歩になります。

怒られたくない・失敗を隠したいという気持ちから

過去に失敗をして強く叱られた経験があったり、期待に応えようとがんばっている子ほど、
「本当のことを言ったらまたがっかりされる」「怒られるのがこわい」と感じることがあります。そうなると、つい「やってないけどやった」「やったけど、やってないことにしよう」と言葉をすり替えてしまうことがあります。

これは、自分を守るための無意識の防衛反応のようなもの。「また嘘をついた」と責めるよりも、「もしかしたら怖かったのかもしれないね」「言いにくかったよね」と、まずは気持ちに寄り添ってあげることが、心を開くきっかけになります。

自分に自信がなくて、現実を受け止めるのがつらいとき

何度も失敗した経験があったり、周りと比べて「自分はダメだ」と感じている子は、
今の自分をそのまま受け入れるのがとても苦しくなることがあります。

そんなとき、「本当の自分を知られたくない」「もっとすごい自分でいたい」という気持ちが、現実とは違う話になって表れることがあります。

「先生にほめられたよ」「テストで100点だった」などの言葉が、実は事実ではなかったとしても、そこには“認められたい”という切実な気持ちがあります。

このタイプの嘘の奥には、小さな傷や不安、自己否定の気持ちが隠れていることも多いです。だからこそ、「嘘をつかないように」ではなく、「ありのままでも愛されるんだよ」という安心感を伝えていくことが大切です。

そうは言っても、どう向き合えばいいの?

では、そんな子どもの嘘と、どう向き合っていけばいいのでしょうか?
こんな時におすすめしたいのは、「正す」よりも「寄り添う」ことです。

すぐに叱らず、まずは話を聞く

嘘をついたことに対して、「どうしてそんなこと言ったの!?」と感情的に問い詰めると、子どもは心を閉ざしてしまいます。

→ ポイントは「嘘を責めず、気持ちに目を向ける」こと。
たとえば、「本当はどうだったのか教えてくれたらうれしいな」と、穏やかに声をかけてみてください。

嘘の奥にある“気持ち”を探る

子どもがなぜその嘘をついたのか、背景にある気持ちを一緒にたどっていきましょう。
「さみしかった?」「ちょっとつらかったかな?」と問いかけながら、対話をしていくことで、子どもも少しずつ心を開いていきます。

「本当のことを言っても大丈夫」という安心感を

嘘をついたあとに「本当のことを言ってくれてありがとう」と伝えることは、とても大切です。正直でいることの心地よさ、安心感を少しずつ体験させてあげてください。

NIJINアカデミーの2つのサポートプラン

現在、NIJINアカデミーでは、異なる年齢の子どもたちが共に学ぶ“8人制の小さな学級”を基本としたクラスを運営しています。バーチャル空間での学びにはじめは戸惑う様子もありましたが、少しずつ、声を出したり、カメラをオンにしたり、自分らしさを表現できる子が増えてきました。保護者の皆さまからのご満足の声もいただいております!

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けれど同時に、集団でのやりとりや交流がまだ難しく、「まずは大人との1対1の関わりの中で、安心感を育みたい」と願うお子さんがいることにも気づかされました。

そこで私たちは、2024年1月より、「専任サポートプラン」もご用意しております!
このプランでは、不登校や学びの多様性に理解のあるスタッフが、お子さまと1対1で向き合いながら、じっくり丁寧にサポートを行います。誰かと比べることなく、自分のペースで「やってみようかな」と思えるきっかけをつくっていくこと。それが、次の一歩へとつながるはずです。

この「専任サポートプラン」では、学級に所属せずとも、「スタンダードプラン(8人制の小さな学級)」と同じ教材やプログラムを受けることができます。学び方は一つではありません。どんなかたちでも、「ここなら大丈夫」「ここから始めてみたい」と思える場所であってほしい——そんな願いを込めて、私たちはこのプランをつくりました。

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専任サポートに関する過去記事はこちら!

また、どちらのプランにおいても「親カフェ」や「保護者面談」など、保護者の方に向けたサポートもご利用いただけます!日々のちょっとした不安や戸惑いも、ひとりで抱え込まずにお話しいただけるような、あたたかな場をご用意しています。
私たちスタッフも、親としての想いに耳を傾け、共に悩み、共に喜びながら歩んでいけたらと思っていますので、どうか、お気軽に頼ってください。

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保護者の皆さん自身も、自分を責めなくて大丈夫です

子どもの嘘に悩んだとき、「もしかして、親である自分の育て方が悪かったのでは…」と、自分を責めてしまう保護者の方は少なくありません。
けれど、それもまた、“自分の子を大切に思っているからこそ”生まれる、優しさの裏返しなのだと思います。
悩んでいるあなたは、すでに十分に向き合おうとしている証です。

”完璧な親”である必要は、ありません。
私たちは皆、未完成で、不完全で、だからこそ愛おしい存在です。
子どもも、あなたも、揺れながら、迷いながら、それでも少しずつ成長していきます。

そして忘れてはいけないのは、親子であっても別々の人生を歩む、一人の人間同士だということ。
すべてを理解し合うことが難しくても、それは当然のことです。むしろ、すれ違いがあるからこそ、「わかろうとする気持ち」が育っていくのだと思います。

どうしようもなく辛いときは、一人で抱え込まないでください。
あなたが話せる場所、頼れる人、気持ちを休ませられる時間は、きっとどこかにあります。
私たちNIJINアカデミーも、そんな“立ち寄れる場所”のひとつでありたいと思っています。
あなたの悩みに耳を傾け、否定せず、そっと隣に座るような存在でいたいのです。

おわりに…信じることから、はじまる


子どもが嘘をついたとき、信頼していたぶんだけ、心がざわついたり、悲しくなったりするのは、ごく自然なことです。
でも、そんなときこそ、立ち止まって、問い直してみてほしいんです。

「この子が本当に伝えたかったことは、なんだろう?」
「この子は、何に怯え、何を守ろうとしたのだろう?」
「いま、この子に必要なのは、どんなまなざしだろう?」

子どもの嘘の奥には、まだ言葉にならない不安や、どうしようもない願い、うまく表現できない想いが、かくれんぼしていることがあります。
それは、成長の途中にある子どもたちにとって、必死の表現かもしれません。
嘘の奥にある“ほんとう”に出会える日を信じて、今日という一日を、どうか大切に歩んでください。

うまくいかない日もあるでしょう。イライラしてしまう日もあると思います。
でも、大丈夫。大切なのは、完全さではなく、向き合おうとする姿勢です。
子どもは、そのまなざしのぬくもりに、ちゃんと気づいています。

あなたのあたたかいまなざしが、子どもの心を照らします。
どうか、焦らず、少しずつ。
その一歩一歩が、信じ合える関係への道しるべになりますように。

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