1. 新学期は不登校の子どもが再スタートを期待するタイミング
夏休みが終わり新学期に近づくこの時期は、子どもにとって大きな「環境リセット」のチャンスになります。ただし、この「リセット期」は子どもの心を揺らす時期でもあります。期待と不安が入り混じり、親としても「行けるのかな」「やっぱり無理かな」と気持ちが落ち着かないことも多いですよね。子どもも親も「新しい自分でやり直せるかもしれない」そんな希望が過ぎる一方で「学校に行かなくて大丈夫かな」「同級生は学校に行っているのに悪い気がする…」といった不安も強く押し寄せて感じる季節です。
でも、忘れてはいけないのは――。
子どもにとって一番の安心は、「どんなあなたでも大丈夫だよ」と受けとめてくれる親の存在だということです。
子どもの心の中では、期待と不安がせめぎ合っています。希望を持つ自分と、不安に押しつぶされそうな自分。大切なのは「期待も不安もどちらも自然な気持ちなんだよ」と認めてあげることです。
今回は、新学期を迎えるにあたり、親が子どもにかけられる5つの言葉を、会話例とともにご紹介します。心理的な解説も加えながら、寄り添いのヒントを一緒に見つけていきましょう。

2. 不登校の親が我が子にできる声かけ5選
① 「話してくれてありがとう」
会話例
子ども:「新学期、また学校行けるかな…」「学校に行きたくない」
親:「そんな風に感じていたんだね、話してくれてありがとう」
解説
不登校の子は「自分はダメなんだ」と思いがちです。でも不安になったり嫌だなと感じるのは自然な感情。
それを親が言葉にして受け止めることで、子どもは「自分は特別にダメなんじゃない」と安心できます。
これは心理学でいう「ノーマライゼーション(正常化)」の声かけ。子どもの気持ちを軽くする効果があります。
② 「学校だけが居場所じゃないよ」
会話例
子ども:「学校行けなかったら、僕の居場所なくなっちゃう…」
親:「そんなことないよ。学校以外にも大事な居場所はあるし、あなたの居場所はちゃんとここ(家)にもあるよ」
解説
子どもにとって「学校=唯一の居場所」という思い込みは大きなプレッシャーになります。
フリースクールやオンライン学習、地域の習い事など、居場所は多様にあることを伝えることが大切です。
多くの人は「学校に行かなければいけない」と思いがちですが、日本にだって今とは逆に「学校になぜ行っているんだ」という時代がありました。学校に行かなければ行けないという考え方が本当に今の時代や”我が子”に合っているとは限りません。たとえ学校に行かないとしても、「あなたの居場所はある」というメッセージが、安心の土台をつくります。
学校以外にも居場所があることを知ると、子どもは少し肩の力を抜いて、自分のペースで過ごせるようになります。
例えば、NIJINアカデミーでは、オンラインやリアルの学び場で、学校に通えなくても安心して学べる環境があります。
子ども一人ひとりの気持ちやペースを大切にしながら、自己表現や興味のあることに取り組める場所――まさに「もうひとつの居場所」として、多くの親子が安心して利用しています。

③ 「どんなあなたでも大丈夫だよ」
会話例
子ども:「また行けなかったらどうしよう」
親:「行けても行けなくても、どんなあなたでも大丈夫だよ。お母さん(お父さん)は、あなたのことが大切だからね」
解説
「どんなあなたでも大丈夫だよ」という言葉は、子どもが「行ける・行けない」という結果に縛られずに安心できる魔法の言葉です。
これは「条件つきの愛情」ではなく、「無条件の肯定」を伝える表現。心理学的には、このような「無条件の肯定的関心」が、子どもの自己肯定感を育てるうえで非常に大切だとされています。
「結果を出さなきゃ愛されない」と感じてしまうと、不安や緊張でさらに動けなくなってしまうことがあります。
でも「どんなあなたでも大丈夫」と言われることで、「安心して一歩を踏み出してみようかな」という気持ちが芽生えやすくなるのです。
④ 「今日はどうしたい?あなたの気持ちを聞かせて」
会話例
親:「今日はどんなふうに過ごしたい?」
子ども:「午前中は家で休んで、午後に少し勉強してみる」
親:「いいね。自分の気持ちを教えてくれてありがとう」
解説
子どもに「どうしたい?」と尋ねることは、主体性を尊重する行為です。親が決めるのではなく、子ども自身が選び取ることが、心のエネルギーを回復させます。
これは「自己決定理論」という心理学の考え方に基づいています。自分で選べているという感覚は、やる気や安心感を育む大事な要素です。
⑤「無理に全部やらなくてもいいよ、できるところからで大丈夫」
会話例
子ども:「行けたら行くけど、全部の授業は無理かも」
親:「いいんだよ。最初から全部は難しいよね。できるところからで大丈夫だよ」
解説
「オール・オア・ナッシング(全部かゼロか)」思考に陥ってしまうのは、不登校の子に多く見られる特徴。最初から完璧を求めると、ハードルが高くなりすぎてしまいます。
「できる範囲でいい」というメッセージは、挑戦へのハードルを下げる大事な声かけです。

3. 親自身の心を守ることも大切に
ここまで「子どもへの声かけ」を中心にお伝えしましたが、実は一番忘れてはいけないのが 親御さん自身の心のケアです。
「また行けなかったらどうしよう」
「私の声かけが間違っているのでは」
そんな不安に押しつぶされそうになることもありますよね。
でも大丈夫。親も人間です。揺れる気持ちは自然なことです。
まずは自分を責めずに、「今日はここまでできた」と小さな達成を認めてあげてください。
子育てや不登校でお悩みの皆さんに向けてNIJINアカデミーでは、さまざまなSNSも発信しています。
特にタツロー校長(星野達郎)のInstagramは、みなさんの葛藤や悩みに熱いメッセージを届けているので、
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具体的な方法の例
- 深呼吸や軽いストレッチでリセット
5分でもいいので深呼吸や肩回し、軽いストレッチをしてみると、心も体も少し落ち着きます。「心がザワザワしたら体を動かす」と覚えておくと簡単に気持ちを切り替えられます。
- 「今日できたこと」を3つ書き出す
小さなことでも大丈夫です。「子どもの気持ちを聞けた」「笑顔で会話できた」「家事をひとつ終わらせた」など、1日の終わりに書くことで自分の行動を客観的に整理でき、自己肯定感が高まります。 - 親だってリフレッシュが必要!小さな楽しみを作る
子どもに付き添うだけで精一杯になりがちですが、自分の好きな時間を少しでも確保することが大切です。お気に入りのカフェでお茶をする、短い散歩をする、読書や音楽を楽しむなど、リフレッシュの時間を意図的に作りましょう。
親の安心は、そのまま子どもの安心につながります。
焦ったり不安になったりしても、「自分を大切にする時間を作る」ことを忘れないでくださいね。
4. 新学期の不安は自然な感情
新学期は、子どもにとっても親にとっても大きなハードルの時期です。
でも、親のたったひとことの声かけが、子どもにとって大きな支えになります。
- 緊張を「当たり前」と認める
- 学校以外の居場所もある
- ありのままを受け止める姿勢を伝える
- 気持ちを尊重して「どうしたい?」と聞く
- 完璧を求めず「できるところから」でいい
この5つの声かけは、子どもの安心を育み、未来への一歩を照らす光になります。
親子で一緒に歩んでいく道は、決してまっすぐではないかもしれません。けれど、そのたびに寄り添いの言葉を重ねていけば、きっと子どもは「大丈夫、僕(私)は愛されている」と感じられるはずです。
NIJINアカデミーも、そんな親子の歩みをいつも応援しています!
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