叱ると怒るは違う。
教員ならば一度は聞いたことがある言葉でしょう。
しかし、なかなか改善しない状況では、感情任せになり叱るということもあるかもしれません。
では、どうすれば冷静に叱ることができるのでしょうか?
それは「叱り方をきちんと理解すること」です。
この記事では、叱り方の基本とそれぞれのケースに応じたその具体例をご紹介します。
この記事を読めば、あなたの叱り方の問題点がわかり、これからの学級経営も楽になるはずです。
→まず現状と自分の行動を分析しましょう。
すべて書き出し考察することで、自分の行動に改善点がないか見えてきます。
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教員必見!効果的な叱り方9つの基本
教員が知っておくべき叱り方3つの基本
叱ることの目的とは?
「叱る」とは、前提に子どもたちの行為や態度に具体的な問題点があります。
教員は、それを指摘することにより、子どもたちに成長や学びを促すことが目的です。
教員も人間ですから「怒り」という感情は持って当然です。
しかし、一度この目的に沿っているか確認することで、適切な指導方法になっているか見直すことが求められます。
【参考】野口芳宏先生「叱る三原則」
1 いじめをしたとき
2 命が危険なとき
3 些細なことでも3回注意して、直そうとしないとき
効果的な叱り方と避けるべき叱り方
効果的な叱り方は、「建設的な叱り方」です。
具体的な改善点を指摘し、次にどうすれば良いかを伝えていきます。
「叱る」という目的を考えると、具体的なフィードバックは子どもたちの学びや成長の強化に役立つでしょう。
一方、避けるべき叱り方は「感情的な叱り方」です。
冒頭で述べた「怒る」に相当します。
もちろん、100人には100人の性格がありその時の状況も違うため、叱り方に正解はありません。
但し教員として叱る目的を見失わず、決して気分で怒ることは避けましょう。
叱るタイミングと場所
叱るタイミングと場所も重要な要素です。
適切なタイミングと場所は、「その場ですぐに」が基本です。
しかし、公共の場や大勢多数の前では、子どもの自尊心を傷つける可能性があります。
個別の配慮を最大限に考慮し、できるだけすぐにその場で対応したいものです。
教員必見!効果的な叱り方3つのテクニック
子どもを理解しよう
効果的に叱るためには、子どもを理解することが大切です。
その行動にいたるまでの背景や性格、感情を理解することで、どのようなアプローチが最も効果的かを判断できます。
・子ども側の理由を聞く
・子どもが萎縮しないよう(本心を話せるよう)、冷静な態度で
・子どもの家庭環境や心の状態も理解する
・子どもの自主性を信頼する
・子どものいいところは認め、褒めるをうまく使う
・子どもと一緒になって考える
子どもに伝わる言葉を選ぼう
叱る際には、言葉を選ぶことが重要です。
曖昧な表現では、具体的に何が問題だったのか伝わりません。
また、子どもを傷つけるような表現は避けなければなりません。
教員の一言は、子どもの運命を変えるほどの影響力があります。
教員がしっかりと言葉選びの大切さを自覚し、最適な言葉を選択してください。
・役に立たないなど、人格を否定するような言葉は使わない
・なぜ?より何が原因?を使う
・過去の行動など、今の行動に関係のないことを持ちださない
・簡潔にわかりやすく、理由を沿えて
・ダメ、違うをできるだけ使わない
・先生の正直な気持ちを話してみる
叱った後のフィードバックを忘れない
叱った後には、必ずフィードバックを行いましょう。
子どもが改善した点を認め、褒めることで、次回も努力しようという意欲を引き出すことができます。
また、改善が見られなかった場合には、再度具体的なアドバイスを提供し、次のステップを示すことが大切です。
フィードバックの効果に関する研究では、ポジティブに継続することで、そのあとの子どもの改善された行動が持続することが示されています。
具体的には、次の項で紹介します。
叱った後のフォローアップ3つの手順
叱ったことをどう受け止めているか確認
叱った後に、子どもがどのように受け止めているかを確認することが大切です。
叱られたことを前向きに受け止めているか、または落ち込んでいるかを見極めることで、適切なフォローアップが可能になります。
また叱られたことを理解していない場合には、再度説明を行い、納得してもらうことが重要です。
その後の観察で、子どもが改善し正しい行動ができたら褒めることも効果的です。
補足説明の重要性
叱られたことがあまり理解できていない場合、補足説明を行うことが効果的です。
具体的な改善策を示すことで、次に何をすべきかを明確にしてあげましょう。
普段の子どもの努力やプロセスと結び付けて、いい点を認めながら慎重に補足説明することが大事です。
また、普段から教員自身が手本となる誠実な行動を取ることが求められます。
継続したコミュニケーション
叱った後も、継続的なコミュニケーションを図ることが重要です。
問題となった行動によっては、定期的に子どもと話し合い、進捗を確認することで、学生の成長をサポートすることができます。
また、困難に直面している場合には、適切なアドバイスを提供し、支援することが大切です。
日頃から教員と子どもの信頼関係をしっかり築くことで、次の問題行動への抑止にもなります。
また、先生もチームでフォローにあたり、保護者との連携をすることで、さらに強化できます。
教員必見!効果的な叱り方まとめ
今回は、教員が知っておくべき効果的な叱り方について、基本から具体的なテクニック、フォローアップの方法までを解説しました。
叱ることは、子どもの成長を促すための重要な手段ですが、適切な方法で行うことが求められます。
子ども一人ひとりの特性を理解し、具体的で冷静なアプローチを心がけることで、効果的な叱り方が実現できます。
継続的なコミュニケーションを通じて、子どもとの信頼関係を築き、より良い学習環境を提供しましょう。