「うちの子、学校で何かあったのかもしれない」。そんな不安を感じたことはありませんか。
小学校のいじめは、実は低学年ほど多く起きています。「まだ小さいから大丈夫」という思い込みが、気づきを遅らせてしまうこともあります。
この記事では、文部科学省の調査データをもとに、学年別の傾向を整理しました。いじめのサインの見つけ方と、保護者ができる対応までまとめています。
📝 この記事でわかること
- 小学校のいじめが学年別にどう違うか
- 低学年でいじめが多い理由
- 性別による現れ方の傾向
- 見逃したくないサインのチェックリスト
- 気づいたときに保護者ができること
小学校のいじめは低学年がピーク
文部科学省の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると。学年別のいじめ認知件数は小学校低学年で多く、学年が上がるにつれて減少していく傾向が見られます。全国的にいじめの認知件数自体は増加傾向にあり、過去最多を更新し続けています。「低学年だから大丈夫」ではなく、むしろ低学年ほど注意が必要というのが実態です。
「認知件数が増えている」と聞くと不安になりますが。これは悪いことばかりではありません。学校が小さなトラブルも見逃さず拾い上げるようになった、という側面もあります。大切なのは、件数の多さに驚くことより、家庭でもサインに気づける目を持つことです。
参考:文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
学年による現れ方の違い
いじめは、学年によって現れ方が変わります。低学年と高学年では、気をつけるポイントが異なります。
| 学年 | 現れ方の傾向 |
|---|---|
| 低学年 | 「ふざけ合い」との境界があいまい。ささいなきっかけで手が出やすい |
| 中学年 | 仲間はずれや、からかいが増える。グループができ始める |
| 高学年 | 陰湿化・グループ化。無視やSNS上のトラブルなど、見えにくい形に |
低学年では、まだ「いじめ」と「ふざけ合い」の境界を子ども自身がうまく区別できません。ささいなきっかけから、トラブルに発展しやすい傾向があります。
一方、学年が上がるにつれて、いじめは陰湿化・グループ化しやすくなります。大人からは見えにくい形(無視、SNS上でのトラブルなど)に変化していく傾向が指摘されています。学年によって「見え方」が違うため、保護者が気づきにくくなる時期があることを知っておきましょう。
性別による傾向の違い
いじめの現れ方には、性別による傾向の違いも指摘されています。もちろん個人差が大きく、あくまで一般的な傾向です。
- 男子に多い傾向:たたく・ける・ものを隠すなど、目に見えやすい形
- 女子に多い傾向:無視・仲間はずれ・悪口など、関係性の中で起きる見えにくい形
「見えにくいいじめ」は、周囲の大人が気づきにくいのが特徴です。表面的には仲良く見えても、本人がつらさを抱えていることがあります。表情や口数の変化にも、目を向けてみてください。
見逃したくないいじめのサイン
いじめは、本人が「言い出せない」ことがほとんどです。だからこそ、家庭で気づけるサインを知っておくことが大切です。
- 持ち物がなくなる・壊れる・汚れていることが増えた
- 体に、あざや傷がある
- 「お腹が痛い」など、朝の体調不良が増えた
- 元気がなく、口数が減った
- 使うお金が急に増えた(おごらされている可能性)
- 友達の話や、学校の話をしなくなった
いくつも当てはまる場合は、丁寧に話を聞くタイミングかもしれません。問い詰めず、「何かあったら味方だよ」という姿勢で寄り添ってみてください。いじめられやすい子の特徴について気になる方は、いじめられやすい子の親の特徴もあわせてご覧ください。
気づいたときに保護者ができること
いじめに気づいたとき、あわてて問い詰めるのは逆効果です。まずは、安心して話せる雰囲気をつくることが第一歩です。
- 「学校で嫌なことはない?」と決めつけずに、日常会話の延長で聞いてみる
- 持ち物の紛失・破損、体の傷、食欲や睡眠の変化に注意を向ける
- 担任・スクールカウンセラーに、早めに相談する
- 学校の対応に不安がある場合は、教育委員会の相談窓口も選択肢に入れる
- 学校に行くこと自体がつらそうなら、無理に行かせず休養も選択肢にする
- 記録を残す(いつ・何があったか、体の傷は写真も)
「大げさかな」と思うくらいで、ちょうどよいものです。早めに動くことで、選択肢を広く持てます。子どもには、「あなたは何も悪くない」と繰り返し伝えてあげてください。
いじめが原因で不登校になったら
いじめがきっかけで、学校に行けなくなることもあります。そんなときは、無理な登校を最優先にしないでください。まずは、お子さんの安全と心の回復が第一です。
学校に戻ることだけが、ゴールではありません。教育支援センターやフリースクールなど、学校以外の居場所も選択肢になります。安心できる場所で力を取り戻してから、次を考えても遅くありません。いじめを受けている今できることは、いじめを受けている今、今日からできることにまとめています。
よくある質問
低学年のいじめは様子を見ていて大丈夫ですか?
低学年は、自分の気持ちをうまく言葉にできないことも多いものです。様子見だけでなく、日々の小さな変化に注意を向けることが大切です。気になる様子があれば、早めに学校に相談しましょう。
学校に相談しても対応してもらえない場合は?
担任だけでなく、学年主任やスクールカウンセラー、教育委員会の相談窓口など、相談先は複数あります。一つの窓口で解決しない場合は、他の窓口も検討してみてください。記録を残しておくと、相談がスムーズになります。
いじめが原因で不登校になった場合、どうすればいいですか?
無理に登校させることを優先せず。まずはお子さんの安全と心の状態を最優先に考えてください。教育支援センターやフリースクールなど、学校以外の居場所も選択肢になります。
子どもが「言わないで」と言います。どうすれば?
本人の気持ちを尊重しつつ、「あなたを守るために必要」と丁寧に伝えましょう。学校に伝える際も、本人が不利にならない配慮を一緒にお願いすることができます。ひとりで抱え込ませないことが大切です。
わが子が加害側かもしれないときは?
頭ごなしに責めず、まず背景にある気持ちを聞いてみてください。子ども自身がストレスを抱えていることもあります。学校とも連携し、相手への謝罪と再発防止を一緒に考えていきましょう。
まとめ
小学校のいじめは、低学年で多く見られる傾向があります。学年や性別によって、現れ方が異なることも知っておきましょう。表面からは見えにくいいじめもあります。
大切なのは、小さなサインを見逃さず、早めに相談することです。「あなたは悪くない」と伝えながら、お子さんの安全と心を第一に守っていきましょう。

