「不登校は高校受験で不利?」-内申を上げるために親ができる3つのサポート

    「不登校は高校受験で不利なのか?」-親ができる3つのサポートを選択

    中学生の不登校では、高校受験について不安を感じるという親御さんが多くいらっしゃいます。

    これは、欠席日数や科目の評定が高校受験の合否に影響すると考えられているためです。「うちの子は高校受験で不利なのでは?」と感じてしまうのも当然なことです。

    そこで今回の記事では、「不登校は高校受験で不利なのか?」そして「子どものために親ができる3つのサポート」について、ご紹介していきます。

    目次

    不登校は高校受験で不利?

    教室

    不登校は、本当に高校受験で不利になるのでしょうか?

    不登校になると、欠席日数が増え、その結果、科目の評定が低くなったり、委員会活動やクラブ活動などの活動記録が乏しくなったりする恐れがあります。

    そのため入試制度によっては、欠席日数や内申書(評定や行動の記録)も評価の対象に含まれ、不利になる可能性が生じます。

    しかし高校受験と言っても、当日の試験で合否判定する学力選抜の他、推薦入試や特別選抜など、それぞれ評価の対象が異なります。

    同様に「欠席日数」や「内申書(評定や行動の記録)」の取扱いも、都道府県や高校によって様々です。

    お子さまが希望する高校の入試制度について、事前に募集要項やホームページ等でしっかりと確認し、受験する高校を決定することが必要となります。

    ここでは、高校の種類とそれぞれの一般的な例を挙げて解説します。

    公立高校(全日制)の場合

    公立高校では、一般的に「欠席日数」の基準があり、それを超えた場合は「審議の対象」になると言われています。

    あくまでも「審議の対象」であり、必ずしも不合格になるという訳ではありません。

    また、「内申点」の計算も都道府県により異なります。

    【例】東京都立高校(一般試験)の場合

    学力試験(700点)と内申点(300点)の1000点満点で判定されます。
    内申点は、中学3年次の評定のみが計算対象です。

    東京都教育委員会 入試Q&A

    その他、長期欠席者への配慮として、不登校枠が設けられている都道府県もありますので、必ず募集要項で確認をしてください。

    一般的に、定員割れしている高校も合格の可能性が高くなると言われています。

    私立高校(全日制)の場合

    私立高校の入試は、一般的に「推薦入試」と「一般入試」に分かれています。

    「推薦入試」では、さらに単願や併願などの制度があり、それぞれの推薦基準に内申書(評定や行動の記録)を使用するケースが多く見られます。

    もし推薦基準における「欠席日数」や「評定」を満たしていなくても、一般入試で受験することは可能です。

    私立高校の一般入試は、公立高校と比較して不登校でも合格の可能性が高いと言われています。

    これらの内容もそれぞれの学校により異なりますので、事前に各高校に相談しておくと良いでしょう。

    【例】東京高等学校 推薦入試Ⅰ

    3科11以上または5科18以上または9科32以上
    (国数英に評定1、2は不可、及び他の6科に評定1は不可)
    かつ各学年の欠席が5日以内 (他加点条件省略)

    東京高等学校 入試情報 推薦入試要項

    通信制・定時制高校などの場合

    通信制高校とは、パソコンなどのオンライン学習で単位を取得していく学校です。対面授業は年に数回程度で、毎日学校に行かずに学ぶことができます。

    不登校経験者の受け入れに積極的で、サポート制度が整っている学校が多いのが特徴です。

    定時制高校とは、全日制高校のように毎日学校へ行きますが、夜間に授業が行われます。

    そのため、不登校経験者だけでなく、年齢や環境も様々な生徒が入学しています。

    通信制や定時制の高校は、全日制高校と比較して、不登校が不利になる可能性は低いと言えます。

    海外・メタバースの高校の場合

    海外の高校は、日本のような入学試験がなく、合否は中学校3年間の成績で決定します。

    しかし、海外の文化は日本とは異なり、自由な校風で不登校がマイナスイメージにはなりません。

    但し、海外の高校を卒業しても、日本での「高卒」という資格をもらえる訳ではありませんので注意が必要です。

    また、メタバース空間の高校もあります。

    勇志国際高等学校は通信制の高校ですが、アバターで高校を卒業できる「メタバース生」を募集しています。

    私たち株式会社NIJINでも、不登校支援としてメタバース上に校舎を置いた「NIJINアカデミー」を開校しています。

    学校に行けなかった子どもたちが主体的に活動し、学校に行かなくてもハッピーになれたと笑顔を見せてくれています。

    お悩みの方はぜひ、一度遊びに来てみてくださいね。

    このように、不登校が高校受験で不利になるかは、選択する入試制度や高校によって変わります。

    では、高校受験で不利にならないための対策はできないのでしょうか。不登校でもできることをまとめましたのでご紹介します。

    不登校高校受験:内申を上げるための3つの対策

    図書館

    不登校の高校受験で不利にならないためには、以下の3つの点から対策をする必要があります。

    • 欠席日数
    • 内申書(評定)
    • 内申書(行動の記録)

    欠席日数への対策

    ・不登校枠で受験する
    各都道府県で異なりますが、長期欠席者に配慮した特別選抜(不登校枠)があります。募集要項を確認してください。

    ・出席にできる手段で学ぶ
    保健室やフリースクール等に通うことで、出席扱いにできるものがあります。出席扱いにできる手段を学校へ確認しましょう。

    ・担任の先生と相談する 
    調査書に記載される内容、自己申告書の書き方、出席扱いにできる方法などについて、担任の先生としっかり情報交換を行いましょう。

    内申書(評定)への対策

    ・学力をつける
    お子さまのペースを大事にし、オンライン学習や通信教育など、自宅で無理なく取り組める学習方法を探しましょう。不登校の指導経験が豊富な専門塾や家庭教師に頼るのも効果的です。

    内申書(行動の記録)への対策

    ・学校以外の課外活動や資格試験を受験する
    お子さまの「やりたい」という気持ちを尊重し、ボランティア活動や英検などの資格取得など、学校に行かなくてもできる活動に参加しましょう。

    一番大切なことは、お子さまがこれからどう生きていくかです。
    対策することだけにこだわらず、それぞれの高校の雰囲気や特色をよく見極め、入学後のお子さまの特性に合った環境を選ぶことも大切です。

    不登校高校受験:内申を上げるために親ができる3つのサポート

    親のサポート

    不登校の子どもを持つ親として、様々な不安や焦りを感じることは自然なことです。

    しかし焦りすぎてしまうと、かえってお子さまにプレッシャーを与えてしまうかもしれません。

    お子さまを信じて、ゆっくりと一緒に向き合っていきましょう。

    そして最後に、お子さまの成長を見守りながら、親ができる3つのサポートをご紹介します。

    ①子どもの気持ちを応援する

    お子さまの気持ちに寄り添い、お子さまの気持ちを応援しましょう。お子さまの持つ小さなSOSに気づくことで、一歩踏み出すきっかけになるかもしれません。

    ②情報交換のための連携

    学校や専門家と連携し、こまめに連絡を取り合いましょう。また、親同士の連携も効果的です。同じ立場の親御さんとの情報交換や経験を共有することで、親御さん自身も1人で抱え込むことがなくなります。

    ③親の固定観念をなくす

    時代とともに、高校や高卒という概念も変化していきます。これまでの固定観念をなくし、お子さまの特性を生かせる場所を探してあげましょう。定時制や通信制、メタバースの高校も選択肢の1つとして活用してみましょう。

    お子さまの「高校に行きたい」という気持ちを何より応援し、親子で力を合わせて一歩ずつ前へ進まれる未来を、私たちも精一杯支えていきたいと思っております。

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