子どもの不登校が続くと、保護者も眠れない、食べられない、涙が止まらない、気持ちが沈むなど、心身の調子を崩すことがあります。ここに書かれた変化だけで、うつ病かどうかは判断できません。つらさが続き、家事や仕事、日常生活に影響しているなら、本人の努力不足と決めつけず、医療機関や公的相談窓口に相談してください。
この記事は、うつ病の診断や治療の代わりではありません。診断や治療法は医師などの専門家と相談して決めます。にじいろは株式会社NIJINが運営し、この記事で紹介するNIJINアカデミーも同社の事業です。子どもの学びの選択肢は、保護者自身の心身の相談先とは分けて案内します。
命や身の安全を保てないほど差し迫った状況なら119番などの救急につなぎ、緊急ではない相談は地域の公的窓口や医療機関へ相談します。
子どもの不登校で、親自身がつらいときに最初に考えること
「子どもが学校に行けないのに、自分が休んでいいのだろうか」「私のせいで不登校になったのでは」と、自分を責める保護者もいます。しかし、親が疲れ切っていることは、子どもの不登校の原因や、親としての価値を示すものではありません。まず、いま起きている心身の変化を一人で抱えないことが大切です。
最初の一歩は、大きな決断でなくてかまいません。次の中から、できそうなものを一つ選んでください。
- 信頼できる人に、具体的な状況を伝える:「眠れない日が続いている」「学校との連絡を一人で抱えている」など、事実を短く共有します。
- 医療機関に相談する:精神科・心療内科に限らず、かかりつけ医に心身の状態を伝える方法もあります。
- 公的窓口に相談する:近くの保健所や精神保健福祉センターは、こころの不調や医療の必要性について相談できます。
すべてを今日解決しなくて大丈夫です。「相談の電話をかける」「家族に学校への連絡を一度頼む」など、一つだけ負担を移せる行動から始めましょう。
自分や家族の安全が差し迫って心配なとき
自分を傷つけてしまいそう、命を保つことが難しい、子どもや家族の安全も守れないと感じるなど、危険が差し迫っているときは、相談予約を待たずに救急医療につないでください。日本国内で救急車が必要なときは119番です。可能なら信頼できる人にそばにいてもらい、通報や移動を手伝ってもらいましょう。119番は救急車が必要な緊急時に利用する番号です。総務省消防庁:119番緊急通報
緊急の救急要請ではないけれど、つらさを誰かに相談したいときは、厚生労働省が案内する「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556があります。電話をかけた地域の公的相談機関につながり、対応する曜日・時間は都道府県・政令指定都市によって異なります。050から始まるIP電話等は接続できないため、公式ページで地域の直通番号を確認してください。
「うつかもしれない」と感じる変化を、自己診断に使わない
うつ病では、気分の落ち込みや楽しめない状態に加え、眠れない・寝過ぎる、食欲の変化、疲れやすさ、頭痛や胃の不調などが現れることがあります。ただし、これらは他の心身の状態でも起こり得ます。症状の一覧や期間だけで自分を診断せず、変化が続いて生活に支障が出ているときは、医師などに相談してください。
国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」は、うつ病かもしれないと思ったら自己判断せず、精神科・心療内科や、かかりつけ医、保健所・精神保健福祉センターに相談できると案内しています。うつ状態の背景は一つとは限らず、双極性障害や身体の病気、薬の影響などとの見分けが必要な場合もあります。
| 相談時に伝えること | メモの例 |
|---|---|
| いつ頃から、どんな変化があるか | 眠り、食事、気分、体の不調、飲酒量など |
| 日常生活への影響 | 仕事、家事、育児、通院、連絡が難しくなった場面 |
| 現在の治療・服薬・持病 | 薬の名前が分からなければ、お薬手帳を持参 |
| いちばん困っていること | 「夜に眠れない」「学校への連絡を考えると動悸がする」など |
うまく説明できなくても受診・相談してかまいません。箇条書きのメモを見せたり、家族に同席してもらったりする方法もあります。
受診先は、精神科・心療内科やかかりつけ医に相談する
気分の落ち込みや体の不調が続くときは、精神科や心療内科、または日頃の状態を知るかかりつけ医に相談できます。体の症状が先に気になっている場合も、まず内科などの医師に伝えてかまいません。必要に応じて、別の診療科や専門機関を案内してもらえます。
予約時には、「不登校の子どもの対応が続き、自分の睡眠や食事、気分に影響が出ている。初診で相談したい」と伝えると、受診先や予約方法を確認しやすくなります。受診できる時期や紹介状の要否は医療機関ごとに異なるため、各機関の公式案内を確認してください。
診断や治療は、症状だけでなく、体の病気、服薬、生活の状況なども踏まえて判断されます。薬を使うか、心理療法や休養などをどう組み合わせるかも個別に相談するものです。服薬を始めた後に不安や副作用を感じた場合も、自己判断で増減・中断せず、処方した医師に連絡してください。
公的な相談先と、確認できた窓口情報
どの医療機関へ行くか迷うときや、受診の前に話を整理したいときは、地域の保健所・保健センターや精神保健福祉センターへ相談できます。相談内容や受付時間、予約方法は地域ごとに異なります。以下は厚生労働省が案内する公的窓口の確認済み情報です。
公的相談窓口:こころの健康相談統一ダイヤル
- 電話番号:0570-064-556
- つながる先:発信地域の都道府県・政令指定都市が実施する公的な「こころの健康電話相談」等
- 相談日時:地域ごとに異なるため、公式一覧で確認
- 利用上の確認:050から始まるIP電話やLINE Outからは接続できません。該当地域の直通番号を公式案内で確認してください。
地域の相談窓口:精神保健福祉センター・保健所
- 相談内容:こころの健康や精神医療に関する不安、医療が必要かどうか、地域の医療機関等の案内
- 窓口:都道府県・指定都市ごとに設置。保健所・保健センターも相談先になります。
- 連絡先・受付時間:地域ごとに異なります。厚生労働省の全国一覧から居住地の公式窓口を確認してください。
窓口の職員が診断するわけではありませんが、相談内容を整理したり、地域の支援先を確認したりする入口になります。掲載情報は2026年10月25日に確認しました。受付日・時間は更新される場合があるため、電話前に公式ページを確認してください。
親の負担を減らすために、家庭と学校の役割を分ける
子どもの不登校への対応を、保護者一人だけで担わないために、毎日の作業を「今日必要」「期限を決めて後で」「誰かに頼める」に分けてみましょう。食事の準備、きょうだいの送迎、学校への連絡、書類の確認など、具体的な作業単位で分担を頼むと、周囲も手伝いやすくなります。
学校への連絡が負担なら、担任や養護教諭、スクールカウンセラーなどに、連絡方法や頻度を相談できます。「毎朝の電話は負担が大きいので、週に一度メールで状況を共有したい」など、可能な方法を一つ提案してみてください。学校の対応はそれぞれ異なります。保護者の治療や休息を優先するため、子どもの学校対応を一時的に他の家族へ頼むことも検討できます。
睡眠や食事が取れない、受診や家事が難しいなどの状態を、周囲に伝えるのは弱さではありません。「今日は子どものことを決めず、受診の予約をする」「学校への返事を家族に頼む」のように、いま必要な支援を明確にすると、家庭内の役割を調整しやすくなります。
子どもの不登校を、親のせいと決めつけない
子どもが学校へ行けない背景を、親一人の責任や育て方だけで説明することはできません。学校での出来事、人間関係、体調、学習、生活環境など、本人を取り巻く条件は複数あり、本人も理由を言葉にできないことがあります。文部科学省も、不登校に関する調査結果から「家庭に問題がある」と考えることはできないと説明しています。親自身が不調のときに、原因探しや反省を急がなくて大丈夫です。文部科学省:不登校要因調査報告書
子どもの学校生活の相談と、保護者自身の受診・休息は、同時に進められます。子どもの支援をすべて解決してから親が相談するのではなく、保護者の困りごとも医療機関や公的窓口に伝えてください。学校や支援機関とのやりとりで話したくない情報があれば、誰に何を共有するか、本人の希望も含めて相談します。
不登校の原因や親子の関わりを詳しく知りたい場合は、不登校と家庭環境・親の責任を整理した記事へ。親がイライラや罪悪感に悩んでいる場合は、不登校の子に優しくできないときの対応も参考になります。この記事では、保護者自身の健康相談と支援を中心に扱います。
治療・相談の内容は、本人の状態に合わせて決める
うつ病の治療や支援には、休養、薬物療法、精神療法などがあり、必要な組み合わせは個人の状態によって異なります。治療の選択肢、薬への不安、仕事や家事の調整、子どもへの説明など、気になる点は医師や相談員に伝えてください。「薬を避けたい」「まずは睡眠のことを相談したい」といった希望も、診察で話してかまいません。
回復の経過は一人ひとり異なり、すぐに変化が出るとは限りません。調子が戻らないことを本人の努力不足と捉えず、症状や生活の変化を治療者と共有して、必要な支援を見直します。治療の中断や薬の変更を自分だけで決めず、主治医に相談してください。
不登校の子を支える親の心身に関するよくある質問
眠れない、食べられない、気分が沈むなどの変化が続き、日常生活に影響しているなら、自己判断せず医療機関や地域の公的窓口へ相談してください。今日できることは、信頼できる人に状況を伝える、受診予約をする、学校との連絡を家族に頼むなど一つで十分です。
症状の一覧や期間だけで診断はできません。気分・睡眠・食欲・体の変化と生活への影響をメモし、医師などに相談してください。体の病気や薬の影響など、別の要因との見分けが必要な場合もあります。
精神科や心療内科、日頃の状態を知るかかりつけ医に相談できます。どこから始めるか迷う場合は、地域の保健所や精神保健福祉センターに相談して医療機関を確認する方法もあります。診療内容や予約条件は各機関へ確認してください。
一律の期間を待つ必要はありません。つらさが強い、生活や仕事・育児に支障がある、睡眠や食事が取れないなど、本人が困っている時点で相談できます。急な悪化や安全上の心配がある場合は、早めに医療機関や救急へつないでください。
親だけに原因を求めることはできません。不登校には、学校生活、人間関係、心身の状態、学習や生活環境など複数の事情が関係することがあります。親自身の不調は責任の証明ではなく、支援や受診を受けてよい状態です。
相談できます。保護者や養育者自身の心身の状態について、医療機関や地域の公的相談窓口へ相談してください。家族が同席できるか、本人以外から相談できる範囲は、窓口や医療機関に確認してください。
無理に普段どおりを保とうとせず、医療機関や公的窓口へ状態を伝えてください。家族には「学校への連絡を代わってほしい」「今日は食事の準備を頼みたい」など具体的な作業で助けを求めます。仕事については、勤務先の制度や相談窓口を確認してください。
相談できます。薬を含む治療の選択は、診断や本人の状態を踏まえて医師と決めます。不安や希望を伝え、選択肢や見通しを説明してもらってください。処方後に自己判断で中断・増減せず、心配があれば処方医へ連絡してください。
厚生労働省が案内する「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556は、発信地域の都道府県・政令指定都市の公的な相談機関につながります。地域の保健所や精神保健福祉センターにも相談できます。受付日時や通話条件は地域ごとに異なるため、公式案内を確認してください。
危険が差し迫っているときは、一人で対処しようとせず、救急医療につないでください。救急車が必要な緊急時は119番です。緊急の救急要請ではない相談は、厚生労働省の電話相談窓口で地域の公的相談先を確認できます。
公的な情報・相談先
- 国立精神・神経医療研究センター「こころの情報サイト」:うつ病
- 厚生労働省:電話相談窓口
- 厚生労働省:保健所・保健センター・精神保健福祉センター
- 総務省消防庁:119番緊急通報
- 文部科学省:不登校要因調査報告書
医療・相談窓口の情報確認日:2026年10月25日。症状や対応は個人差があり、この記事は診断・治療の代わりではありません。緊急時は地域の救急医療・公的窓口をご利用ください。

