学校を休んだ日に習い事へ行けることは、仮病や甘えの証拠ではありません。学校と習い事では、時間帯、人の数、音、役割、安心できる相手が異なります。「学校に行けないなら習い事も禁止」と罰にせず、体調・安全・本人の希望・教室側のルールを確認して、その日ごとに決めます。
学校以外にも、その子に合う学びの場があります
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無料体験に申し込む ▶4つを確認して決める
- 体調: 睡眠、食事、水分、痛み、疲れはどうか。感染症の可能性があるときは外出を控えます。
- 安全: 移動や活動中に一人にならないか、困ったときに連絡できるか。
- 本人の希望: 行きたい、休みたい、短時間だけ、見学だけのどれに近いか。学校へ行く条件にはしません。
- 教室のルール: 欠席・振替、感染症時の参加、途中退出、保護者同伴の可否を主催者へ確認します。
「学校は無理、習い事は行ける」が起こる理由
学校は長時間、集団、評価、教科学習、人間関係など複数の負担が重なる場です。一方、習い事は短時間、好きな活動、少人数、決まった役割など、負担が限定されることがあります。反対に、学校は行けても習い事は難しい日もあります。どちらも、本人の状態を一つの行動だけで評価しないことが大切です。
| 確認軸 | 学校 | 習い事 |
|---|---|---|
| 時間 | 朝から長時間の場合が多い | 午後・短時間の場合がある |
| 人数・刺激 | 大集団、移動、音が重なる | 少人数・活動が限定される場合がある |
| 選択 | 義務感や評価を感じやすい | 本人が選んだ活動の場合がある |
| 安心 | 人間関係や場所の負担がある場合 | 安心できる大人や仲間がいる場合 |
子どもへの聞き方
習い事に行きたい気持ちはある? 今日は休む、短く行く、見学だけ、いつも通りのどれが近いかな。途中でつらくなったら帰っていいよ。学校へ行くことの条件にはしないよ。
「習い事に行けるなら学校も行けるよね」「休んだご褒美になってしまう」と責めると、安心できる活動まで失う可能性があります。一方で、本人が疲れているのに「好きなことなら行けるはず」と促す必要もありません。
習い事の先生へ伝える文例
本日は学校を休んでいます。感染症ではありませんが、本人の負担を見ながら参加を検討しています。見学または短時間参加、途中退出は可能でしょうか。本人の学校状況は必要以上に他の参加者へ共有しないようお願いします。体調が変わった場合は欠席します。
診断名、学校名、詳しい事情を全員へ共有する必要はありません。安全管理に必要な情報と、本人が共有してよい範囲を分けます。
学校へ伝える必要はある?
通常、放課後の習い事へ参加したことを欠席連絡に詳しく書く必要はありません。ただし、学校との支援計画で生活状況を共有している場合、本人の同意を確認し「短時間の好きな活動には参加できた」など事実だけを伝えると、負担の違いを理解する手がかりになります。習い事への参加を登校再開の約束に結びつけません。
判断が数日続く/家庭だけで決めにくいとき
学校を休んだ日の習い事への参加が数日続く、家庭内で意見が分かれる、本人の負担が読み取りにくいときは、参加の可否だけを家庭で決め続けず、在籍校の担任・養護教諭・相談担当や地域の教育相談へ相談してください。習い事に参加できた事実を、登校できるはず、支援は不要という証拠にはしません。学校と習い事では時間、人数、刺激、評価、人間関係などの負担が異なります。
差し迫った危険、自傷や希死念慮、強い痛み・急な体調悪化、暴力や被害の心配がある場合は、習い事の判断より安全確保と医療・公的支援を優先します。地域の窓口は名称・対象・受付方法が異なるため、都道府県・地域別の不登校相談先から教育相談、教育支援センターなどの入口を確認できます。緊急時は一覧を探し続けず、状況に応じて119・110・189などを優先してください。
既存記事との役割分離
この候補は「学校を休んだ当日の放課後活動をどう判断するか」だけを扱います。朝の安全と欠席判断は学校に行きたくないと言われた朝の対応、家庭での過ごし方全般は不登校の家での過ごし方、周囲から「ずるい」と言われたときは「不登校はずるい」と言われたときが主URLです。
次の一歩
今は「体調」「本人の希望」「短くする方法」「教室のルール」の4点だけを確認してください。行く・休むのどちらも失敗ではありません。
動画で見る|【不登校】夏休み明けに増えるのは「子どもが急に行きたくなくなる」からではありません。子どもが学校に行けなくなるまでの本当の理由
学校以外にも、その子に合う学びの場があります
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無料体験に申し込む ▶家庭でいまできること
制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。
いま家庭で確かめておきたいこと
睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)
食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか
頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)
「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか
保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか
学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか
声のかけ方で迷ったときは
「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。
逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。
相談先の選び方|どこに何を聞けるか
相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。
| 相談先 | 聞けること | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 在籍校(担任・スクールカウンセラー) | 出席の扱い、校内の別室、学習の進め方 | 無料 | まず学校での配慮を相談したいとき |
| 教育支援センター(市区町村) | 学校外の公的な居場所、通所と出席扱い | 原則無料 | 学校の外に一歩を踏み出したいとき |
| フリースクール(民間) | 体験活動中心の居場所、少人数の学び | 月1〜5万円程度 | 興味や「やってみたい」から入りたいとき |
| オンライン | 自宅から参加できる学び、出席扱いの実務 | スクールにより異なる | 外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき |
| 医療機関(小児科・児童精神科) | 体の不調の背景、診断と治療 | 保険診療 | 睡眠・食事・体の症状が続くとき |
| 24時間子供SOSダイヤル | 子ども本人・保護者どちらの相談も | 無料・24時間 | いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310) |
どこから始めればいいか迷ったら
学校に伝えるときの文例
言いたいことは決まっていても、いざ書こうとすると手が止まる——という声をよく聞きます。そのまま使える形にしました。丁寧すぎる必要はありません。事実と、してほしいことが伝われば十分です。
① しばらく休むことを伝える
本人の体調と気持ちの状態から、しばらく学校をお休みさせていただきます。
毎朝のご連絡が負担になっているため、こちらから連絡がない日は欠席としてお取り扱いいただけますでしょうか。状況が変わりましたら、その都度ご連絡いたします。
毎朝の欠席連絡は、家庭にとっても学校にとっても負担です。先にこの一文で合意しておくと、朝の消耗がなくなります。多くの学校が対応してくれます。
② 配慮をお願いする
つきましては、登校できた日は保健室や別室で過ごさせていただくことは可能でしょうか。
また、給食の時間だけ別室にする、掃除の時間は無理をさせない、といった形でもかまいません。
本人が続けられる形を一緒に考えていただけると助かります。
「配慮してください」だけでは学校も動きにくいので、場面と具体的な対処をセットで書くのがコツです。診断名は必須ではありません。
③ 出席扱いについて相談する
文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)に、学校外の施設で相談・指導を受けた場合や、自宅でICT等を活用した学習を行った場合の指導要録上の出席扱いについて定めがあると伺いました。
本校ではどのような運用になっていますでしょうか。また、要件を満たすために家庭で用意すべきものがあれば教えてください。
ポイントは「認めてください」ではなく「何を用意すればよいですか」と聞くことです。学校側も判断材料を求めています。要件の全文は教育支援センターとはの記事に原文どおり掲載しています。
④ 面談のあとに送る確認メール
確認させていただいた内容を念のためお送りします。
・当面は◯◯(別室/午後のみ など)で対応いただく
・◯◯(教育支援センター等)への通所を検討し、決まり次第ご連絡する
・出席の取り扱いについては、◯月◯日までにご回答いただく
認識に相違がありましたらお知らせください。
口頭の合意は、担任が変わると消えてしまいます。短くていいので記録に残しておくと、翌年度も引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
伝える相手の順番
まぎらわしい用語の整理
不登校について調べていると、似た名前の制度がいくつも出てきて混乱しがちです。いちばん多い誤解は「教育支援センター」と「学びの多様化学校」を同じものだと思ってしまうことです。前者は在籍校に籍を置いたまま通う「施設」、後者は転校して在籍する「学校」で、まったく別物です。
| 用語 | 正体 | 在籍 | 費用 | 出席の扱い |
|---|---|---|---|---|
| 教育支援センター (=適応指導教室) | 市区町村の教育委員会が運営する施設 | 在籍校のまま | 原則無料 | 要件を満たせば出席扱い |
| 校内教育支援センター (=校内の別室) | 在籍校の中に置かれた部屋 | 在籍校のまま | 無料 | 出席として扱われる |
| 学びの多様化学校 (旧・不登校特例校) | 特別の教育課程を組める正式な学校(全国84校) | その学校に転校 | 公立は無償/私立は学費 | 通常の出席 |
| フリースクール | NPOや民間企業が運営する民間施設 | 在籍校のまま | 月1〜5万円程度 | 要件を満たせば出席扱い |
| オンラインスクール | 自宅から参加する民間のスクール | 在籍校のまま | スクールにより異なる | 自宅ICT学習の要件を満たせば可 |
| 通信制高校・サポート校 | 高校段階の学校と、その学習を支える施設 | その高校に在籍 | 学校により異なる | 高校の在籍として扱われる |
この表でとくに見ておきたいのは「在籍」の列です。転校が必要かどうかで、手続きも心の準備もまったく変わります。教育支援センターやフリースクールは在籍校に籍を残したまま通えるので、「合わなければ戻る」ことができます。
名前が違っても中身は同じことがあります
この記事のテーマについて、よく寄せられる質問
同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。
Q. 担任と話が噛み合いません
A. 「認めてください」ではなく「要件を満たすために何を用意すればよいですか」と聞き方を変えると通りやすくなります。それでも動かない場合は、学年主任・管理職・市区町村の教育委員会(教育相談室)へ相談先を上げてください。
Q. 毎日の欠席連絡がつらいです
A. 連絡方法は相談できます。「しばらく休むので、こちらから連絡がない日は欠席とみなしてください」と最初に合意しておくと、毎朝の負担がなくなります。多くの学校が対応してくれます。
Q. 保健室登校や別室登校は出席になりますか?
A. なります。校内で過ごした時間は在籍校の判断で出席として扱われるのが一般的です。保健室登校についてもあわせてご覧ください。
Q. 学習の遅れが心配です
A. 学校外での学習も、計画や内容が教育課程に照らし適切と判断されれば成績評価に反映できることが2024年8月の制度改正で明確になりました。詳しくは教育機会確保法の記事にまとめています。
Q. 面談で何を話せばいいですか?
A. ①いまの状態、②してほしい配慮を具体的に、③出席扱いの取り扱い、の3点に絞ると進みます。面談後に「本日確認したこと」をメールで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
一次資料
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」(確認日 2026-08-15)
- 文部科学省「学校以外の場での学習等に対する支援の充実」(確認日 2026-08-15)
- 文部科学省「子供のSOSの相談窓口」(確認日 2026-08-15)


