「中学生になってから学校を休みがちで、フリースクールも選択肢に入れているけれど、何から調べればいいのかわからない」——そんな保護者の方も多いのではないでしょうか。
相談先を探している方へ
不登校支援・相談先ガイドで、学校・自治体・教育支援センター・医療福祉・民間の居場所など、相談先を選ぶ視点を整理しています。
中学生は高校受験という大きな節目を控えているぶん、フリースクール選びにも小学生とは違った視点が必要になります。この記事では、費用相場から選び方、進路への影響まで、中学生のフリースクール利用に必要な情報をまとめました。
📝 この記事でわかること
- 中学生向けフリースクールの費用相場
- 選び方で押さえておきたいポイント
- 出席扱い制度と高校受験への影響
中学生のフリースクール利用、まず知っておきたいこと
中学生になると、勉強の内容も難しくなります。友人関係や部活動、そして高校受験と、考えることも一気に増えます。フリースクールは、学校とは違うペースで、お子さんに合った形で学びや居場所を確保できる選択肢の一つです。全日制のように毎日通うところもあれば、週数日、あるいはオンライン中心のところもあり、形はさまざまです。
費用相場はどれくらい?
- 全日制(毎日通うタイプ):月3万円〜5万円台が中心
- 週数日型:月1万円台〜3万円台
- オンライン中心型:月1万円台から利用できるところも
入会金や教材費が別途かかる施設もあります。見学時に総額でいくらかかるのかを確認しておくと安心です。自治体によっては利用料の一部を助成する制度もあります。お住まいの自治体に確認してみることをおすすめします。
中学生ならではの選び方のポイント
- 学習サポートの有無・内容(高校受験を見据えるなら特に重要)
- 出席扱いに対応しているか(在籍校との連携実績)
- 同年代の子との関わり方(少人数か、集団活動があるか)
- 通いやすさ(通学時間、オンライン対応の有無)
- お子さん自身が「行ってみたい」と思えるか(体験・見学が最重要)
資料だけで決めず、可能であればお子さんと一緒に見学や体験に行き、雰囲気を実際に感じてもらうことが何より大切です。
出席扱い制度と内申点への影響
文部科学省は、不登校児童生徒がフリースクール等の民間施設で相談・指導を受けている場合、一定の要件を満たせば校長の判断で指導要録上の出席として扱えることを通知で示しています。要件としては、学校と保護者の間に十分な連携・協力関係があること、その施設での活動が本人の自立や学校復帰につながると判断されることなどが挙げられます。
出席扱いになるかどうかは、フリースクール側の実績だけでなく在籍校の判断にもよるため、通う前に在籍校・フリースクール双方に確認しておくことをおすすめします。
参考:文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
高校受験に向けて意識したいこと
「学校に行けていないと内申点が心配」という声をよく聞きます。ですが、出席扱いが認められれば欠席日数としてカウントされない場合があります。また多くの都道府県で、不登校生徒の学力検査の結果や個人の取り組みを重視する入試の仕組みも整いつつあります。通信制高校や定時制高校、チャレンジスクールなど、多様な進路の選択肢があることも知っておくと、視野が広がります。
大切なのは「今の学校に通えていないから将来の選択肢が閉じる」わけではないということです。焦らず、お子さんに合った進路を一緒に探していきましょう。
家庭でいまできること
制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。
いま家庭で確かめておきたいこと
睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)
食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか
頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)
「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか
保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか
学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか
声のかけ方で迷ったときは
「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。
逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。
相談先の選び方|どこに何を聞けるか
相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。
| 相談先 | 聞けること | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 在籍校(担任・スクールカウンセラー) | 出席の扱い、校内の別室、学習の進め方 | 無料 | まず学校での配慮を相談したいとき |
| 教育支援センター(市区町村) | 学校外の公的な居場所、通所と出席扱い | 原則無料 | 学校の外に一歩を踏み出したいとき |
| フリースクール(民間) | 体験活動中心の居場所、少人数の学び | 月1〜5万円程度 | 興味や「やってみたい」から入りたいとき |
| オンライン | 自宅から参加できる学び、出席扱いの実務 | スクールにより異なる | 外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき |
| 医療機関(小児科・児童精神科) | 体の不調の背景、診断と治療 | 保険診療 | 睡眠・食事・体の症状が続くとき |
| 24時間子供SOSダイヤル | 子ども本人・保護者どちらの相談も | 無料・24時間 | いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310) |
どこから始めればいいか迷ったら
学校に伝えるときの文例
言いたいことは決まっていても、いざ書こうとすると手が止まる——という声をよく聞きます。そのまま使える形にしました。丁寧すぎる必要はありません。事実と、してほしいことが伝われば十分です。
① しばらく休むことを伝える
本人の体調と気持ちの状態から、しばらく学校をお休みさせていただきます。
毎朝のご連絡が負担になっているため、こちらから連絡がない日は欠席としてお取り扱いいただけますでしょうか。状況が変わりましたら、その都度ご連絡いたします。
毎朝の欠席連絡は、家庭にとっても学校にとっても負担です。先にこの一文で合意しておくと、朝の消耗がなくなります。多くの学校が対応してくれます。
② 配慮をお願いする
つきましては、登校できた日は保健室や別室で過ごさせていただくことは可能でしょうか。
また、給食の時間だけ別室にする、掃除の時間は無理をさせない、といった形でもかまいません。
本人が続けられる形を一緒に考えていただけると助かります。
「配慮してください」だけでは学校も動きにくいので、場面と具体的な対処をセットで書くのがコツです。診断名は必須ではありません。
③ 出席扱いについて相談する
文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)に、学校外の施設で相談・指導を受けた場合や、自宅でICT等を活用した学習を行った場合の指導要録上の出席扱いについて定めがあると伺いました。
本校ではどのような運用になっていますでしょうか。また、要件を満たすために家庭で用意すべきものがあれば教えてください。
ポイントは「認めてください」ではなく「何を用意すればよいですか」と聞くことです。学校側も判断材料を求めています。要件の全文は教育支援センターとはの記事に原文どおり掲載しています。
④ 面談のあとに送る確認メール
確認させていただいた内容を念のためお送りします。
・当面は◯◯(別室/午後のみ など)で対応いただく
・◯◯(教育支援センター等)への通所を検討し、決まり次第ご連絡する
・出席の取り扱いについては、◯月◯日までにご回答いただく
認識に相違がありましたらお知らせください。
口頭の合意は、担任が変わると消えてしまいます。短くていいので記録に残しておくと、翌年度も引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
伝える相手の順番
この記事のテーマについて、よく寄せられる質問
同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。
Q. 欠席が多いと高校に行けませんか?
A. 行けます。出席日数を選抜に使わない高校は増えており、通信制高校では欠席日数を問わないところがほとんどです。中学校卒業程度認定試験や高等学校卒業程度認定試験という道もあります。
Q. フリースクールに通うと出席扱いになりますか?
A. 要件を満たせば校長の判断で出席扱いにできます。ただし文部科学省の通知では教育支援センター等の公的機関が第一に想定されており、民間施設は「公的機関に通えない場合」に考慮される位置づけです。詳しくは教育支援センターとはをご覧ください。
Q. 費用が心配です
A. 教育支援センターは原則無料です。民間のフリースクールについては、利用料の補助制度を設けている自治体が増えています。就学援助もあわせて教育委員会に確認してください。
Q. 学校に戻ることを目標にしなくていいのですか?
A. はい。文部科学省の通知が「『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指す」と明記しています。学校復帰は選択肢のひとつであって、唯一のゴールではありません。
Q. 近くに通える場所がありません
A. ①校内の別室、②教育支援センターの訪問型支援、③自宅でのICT学習を出席扱いにする道(別記2)、④オンライン——の順で確認するのが現実的です。地域に選択肢がないことは、家庭の責任ではありません。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
フリースクールに通うと内申点は下がりますか?
出席扱いが認められれば、欠席日数としてカウントされない場合があります。ただし内申点全体の評価は学校の判断によるため、在籍校に直接確認することをおすすめします。
公立高校の受験に不利になりませんか?
都道府県によっては、不登校生徒への配慮がある入試制度も設けられています。お住まいの都道府県の教育委員会や、希望する高校の入試要項を確認してみてください。
フリースクールと塾は両方通えますか?
多くのご家庭で両立されています。フリースクールで居場所や生活リズムを整えながら、学習面は塾や家庭教師で補うという組み合わせも一般的です。
まとめ

中学生のフリースクール選びは、費用だけでなく学習サポートや出席扱いへの対応、そして何よりお子さん自身が安心して通えるかどうかが重要なポイントになります。
高校受験という大きな節目を控えているからこそ、不安も大きいかもしれません。多様な進路の選択肢があることを知った上で、焦らずお子さんに合った学びの場を探していきましょう。
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24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310
お子さんからでも、保護者の方からでも相談できます。お住まいの地域の教育相談センターにつながります。




