中学生で不登校だと高校がどうなるのか気になりますよね。
近年、不登校の中学生が増加しており、その数は全国的にも大きな社会問題となっています。
しかし、不登校だからといって未来の可能性が閉ざされるわけではありません。不登校を経験した中学生でも、自分に合った高校進学(進路)を選び、輝かしい未来を築くことができます。
本記事では、不登校中学生向けに高校進学(進路を)選ぶ際の重要なポイントや、全日制高校と通信制高校の特徴、さらに不登校中学生が直面する課題や進路選択肢について詳しく解説します。
進路を考える際の参考にしていただければ幸いです。
保護者の方や生徒自身が進路選択に迷ったとき、この記事が少しでもその手助けとなるよう、多角的な視点から情報をお届けします。
▲NIJINアカデミー校長 星野達郎が、【不登校の進学先】全日制高校と通信制高校の違いについて解説します▲
中学生不登校だと高校どうなる?不登校中学生が高校進学(進路)を選ぶ際に考慮すべき重要なポイント
不登校中学生が進路を選ぶ際には、「自分に合った環境」や「学習スタイル」を見つけることが重要です。
以下では、その際に知っておくべきポイントを解説します。
昭和・平成初期は安定した職業が主流
昭和や平成初期の時代では、「安定した職業」が進路選びの中心でした。
多くの人が公務員や大企業の社員など、長期間の雇用が保証される職業を目指していました。
そのため、全日制高校に進学し、大学まで進学することが一般的なルートとされていました。
しかし、現在では働き方が多様化し、進路選びの幅も大きく広がっています。
現代は多様な働き方が主流に
現代では、インターネットの普及や技術革新により、多様な働き方が主流となっています。
例えば、リモートワークやフリーランス、起業などの選択肢も増えています。
このような背景から、不登校であっても、自分のスキルや興味に合った働き方を目指すことが可能です。
不登校を経験している中学生は特に、全日制高校だけしか選択肢にない多くの生徒に比べ、視野を広げやすい環境にいます。
自分の理想の働き方から考えて、自分の個性や興味に合わせた進路選びをしていきましょう。
自分の学習スタイルや興味を基に選択する
不登校中学生が進路を考える際には、自分の学習スタイルや興味を深く理解することが大切です。
たとえば、授業を直接受けることが好きな場合は全日制高校が向いています。
一方、自宅で自分のペースで学びたい場合には、通信制高校が適しているかもしれません。
それぞれの特性を理解して、慎重に選びましょう。
サポート体制や相談窓口を重視する
不登校中学生が進路を選ぶ際には、学校や支援機関のサポート体制を確認することが重要です。
例えば、カウンセリングや個別指導などのサポートが充実している学校は、安心して通学するための大きな助けとなります。
また、進路について悩んだときに相談できる窓口があるかどうかも、学校選びの大切なポイントです。
将来の目標や興味に合わせた進路の選択
進路を選ぶ際には、将来の目標や興味を明確にしておくことが重要です。
それにより、自分に合った教育機関や学びの場を見つけやすくなります。
全日制高校:安定した職業や公務員を目指す人に適している
全日制高校は、規則正しいカリキュラムと日常的な通学が特徴です。
特に、公務員や一般企業での安定した職業を目指す人に適しています。
また、仲間と日常的に交流することで、社会性やコミュニケーション能力を養うことも可能です。
不登校経験があっても、全日制高校で新たなスタートを切る生徒も少なくありません。
通信制や高専:起業家やプログラマーなどクリエイティブな職業を目指す人に向いている
通信制高校や高等専門学校(高専)は、柔軟なカリキュラムや専門的な教育が特徴です。
特に、クリエイティブな職業を目指す人には最適な環境です。
例えば、プログラミングやデザインを学びながら、自由な時間を活用して自分のプロジェクトを進めることができます。
これらの学校は、自己管理能力が求められる一方で、不登校中学生の強い味方となる選択肢です。
不登校になる子どもは、管理的な学校やカリキュラムに沿った授業をつまらなく感じている場合があります。
そして、クリエイティブなことを楽しめる賢い子どもが多くいます。
NIJINアカデミーには、Youtuberとして発信したり、マイクラで建築を楽しんだり、将棋を楽しんだりと日々楽しんで研究している子どもたちが多くいます。
好きなことを伸ばすことで、これからの時代に必要とされる個性的な人材になることができます。
不登校中学生の進路先は広がっている!
不登校中学生が進める進路は、多岐にわたります。
2024年の10月発表の調査で、不登校が30万人を超えた日本。
小学生よりも、中学生の方が数が多くなっています。
→不登校が多い県ランキング2024年の記事はこちら
近年では、不登校の支援体制の拡充や社会の理解が進み、選択肢が増加しています。
多様な進路選択肢の増加
通信制高校、定時制高校、高等専門学校、高卒認定試験など、多様な進路が選べるようになっています。
また、全日制高校でも、不登校生徒を受け入れる柔軟なカリキュラムを採用する学校が増えています。
これにより、生徒一人ひとりが自分に合った学び方を選択することが可能となっています。
社会の理解と受け入れが進んでいる
以前と比べて、不登校に対する社会の理解も進んでいます。
企業や教育機関が柔軟な対応を取り始めたことで、不登校経験者でも問題なく活躍できる場が増えています。
こうした環境の変化により、不登校であっても将来の可能性を広げることができます。
支援機関やサポート体制の充実
不登校中学生を対象とした支援機関や教育プログラムが充実しています。
たとえば、フリースクールや学習塾などの存在は、生徒たちがスムーズに進路を見つけるための助けとなります。
こうした施設では、学習サポートだけでなく、メンタルケアや進路相談も行われています。
不登校中学生が高校進学で直面する課題とは?
不登校中学生が高校進学を考える際には、いくつかの課題に直面することがあります。
これらの課題を理解し、適切に対処することが重要です。
学力の遅れや学習習慣の欠如
不登校の期間が長くなると、学力が遅れることがあります。
また、学習習慣が身についていない場合、進路選択後に苦労する可能性があります。
これに対処するためには、学習サポートを活用しながら、少しずつ学力を取り戻す努力が必要です。
→中学3年間不登校!でも通信制高校進学、大学受験合格したひまわり先生の学習方法はこちら
自己肯定感の低下や将来への不安
不登校を経験することで、自己肯定感が低下し、将来への不安を抱える生徒も多いです。
まずは勉強よりも心の回復が大切です。
心が前向きになれば、好きなことに取り組む力、勉強する力もおのずと湧いてきます。
進路選択を通じて新しい目標を見つけることで、前向きになれることもあるでしょう。
やってみたいこと、興味があることに取り組ませることができるように、周囲の大人や支援機関が積極的にサポートすることが求められます。
進路情報の不足と適切な支援の欠如
進路情報が不足していると、自分に合った選択肢を見つけることが難しくなります。
また、進路について相談できる相手がいない場合、孤立を感じることもあります。
そのため、情報を収集し、適切なアドバイスを得る環境を整えることが重要です。
不登校中学生の高校進学・進路先11選!
不登校中学生が選べる進路は年々多様化しています。
ここでは、代表的な11の進路先について簡単に解説していきます。
①全日制高校
全日制高校は、多くの中学生が進む一般的な進路です。
毎日学校に通いながら規則的な学習スケジュールを進め、友人や先生との交流を深めることができます。
公務員や一般企業への就職を目指す人、また大学進学を希望する人に適した環境です。
公立高校への入学は内申点や出席日数が不利になる可能性がありますが、全日制高校の中には、不登校の生徒を受け入れるために「オープン入試」を導入している学校があります。
この入試方式では、中学時代の出席日数や内申点に左右されず、主に入試当日の学力試験の結果によって合否が決まります。
そのため、不登校で内申点が低い場合でも合格のチャンスが広がります。
②通信制高校(通学・オンライン)
通信制高校は、自宅での学習を中心とした柔軟な学習スタイルが特徴です。
学習の進め方が自由なので、個人のペースで学びたい人に向いています。
また、最近では通学型の通信制高校やオンライン授業に特化した学校も登場しており、学習スタイルの幅が広がっています。
特にオンライン授業を採用している通信制高校は、インターネット環境があればどこからでも学ぶことができ、不登校生徒にとって非常に魅力的な選択肢です。
通信制高校の受験で不合格になることは非常に稀です。
入試では主に作文と面接が行われますが、不合格になる場合があるとすれば、面接での対応が主な原因となることが多いです。
通信制高校には、全日制と同じように週5日登校、週3日登校、自由登校など様々な通学コースのある学校があるので、調べてみると良いでしょう。
③定時制高校
定時制高校は、昼間や夜間に授業が行われる高校で、通常の全日制高校よりも柔軟なスケジュールが特徴です。
昼間にアルバイトをしながら学びたい人や、生活リズムを自分で整えたい人に適しています。
不登校生徒に配慮した相談体制を整えている定時制高校もあります。
④高等専門学校(高専)
高等専門学校、通称「高専」は、技術系の分野を専門的に学ぶことができる学校です。
通常の高校とは異なり、5年間の一貫教育で実践的なスキルを身に付けます。
工業や情報技術、建築、電気工学などの専門知識を深めたい人に向いています。
特に理系分野に興味がある不登校中学生にとって、専門的な環境で学べる高専は魅力的な選択肢です。
学力テストや面接を行う高専も多いため、事前準備が重要になります。
⑤チャレンジスクールや新設校
不登校生徒を積極的に受け入れる「チャレンジスクール」や新設校も増えています。
「チャレンジスクール」とは、不登校や高校中退を経験し、自分の能力や適性を十分に発揮できなかった生徒が、目標を見つけて挑戦するための高校です。
ライフスタイルや学習ペースに合わせて、午前・午後・夜間の3部制から選べる定時制・総合学科・単位制の仕組みを採用しています。
不登校生徒が安心して学べる環境を整えているため、新しいスタートを切りたい人におすすめの選択肢です。
⑥高卒認定試験
高卒認定試験は、高校を卒業しなくても「高校卒業と同等」の資格を取得できる制度です。
試験に合格すれば、大学や専門学校への進学資格を得ることができます。
短期間で資格を取得できるため、すぐに次のステップに進みたい人に向いています。
不登校中学生でも、自宅学習を中心に試験勉強を進めることができるため、柔軟な進路選択として人気があります。
⑦留学(海外進学)
海外留学や進学を選ぶことで、新しい環境で学ぶチャンスを得ることができます。
日本とは異なる教育システムの中で、語学力や国際的な感覚を養うことが可能です。
不登校を経験した生徒にとって、新しい場所でのリスタートとして大きな可能性を秘めた選択肢です。
留学エージェントなどを活用して、計画的に準備することが成功のカギです。
⑧インターナショナルスクール
インターナショナルスクールとは、主に英語で授業が行われる学校で、日本に住む外国籍の子どもたちを主な対象としています。
ただし、英語力などの入学条件を満たせば、日本国籍の子どもも通うことができます。
⑨特別支援学校・高等部
特別支援学校の高等部は、発達障害や学習障害を抱える生徒を対象にした教育機関です。
一人ひとりに合ったカリキュラムやサポート体制が整っており、安心して学ぶことができます。
不登校中学生の中で、特別な支援が必要な場合には、ぜひ検討してみるべき選択肢です。
⑩就職
中学校を卒業してすぐに就職するという選択肢もあります。
特に、職業訓練を受けられる機関やインターンシップを活用することで、働きながらスキルを磨くことができます。
しかし、中卒での就職は選択肢が限られることが多いため、進路選びには十分な情報収集が必要です。
必要であれば、支援機関やハローワークを活用してみましょう。
⑪その他:起業・フリーランス
最近では、中学生や高校生でも起業やフリーランスとして活動する選択肢が注目されています。
インターネットを活用して、自分の得意な分野で収入を得る方法を見つけることも可能です。
ただし、独学だけで進むのは難しいため、専門家の指導を受けたり、学びの場を確保したりすることが重要です。
不登校中学生向け全日制高校と通信制高校のメリット・デメリット比較
全日制高校と通信制高校にはそれぞれ異なるメリットとデメリットがあります。
本節では、進路選びに役立つように、両者の特徴を詳しく比較します。
全日制高校のメリット:安定した学習環境と日常の交流
全日制高校では、毎日学校に通うことで、規則正しい生活リズムを作ることができます。
また、クラスメイトとの交流や部活動を通じて、社会性や協調性を育む機会が多いのも特徴です。
さらに、大学進学や就職に向けたサポートが手厚い学校が多い点もメリットの一つです。
進路に不安を抱える不登校中学生にとっては、大きな安心材料となるでしょう。
全日制高校のデメリット:通学の負担と固定スケジュール
全日制高校には、毎日決まった時間に通学しなければならないという負担があります。
不登校の経験がある中学生にとっては、この固定スケジュールがプレッシャーとなる場合もあります。
また、集団生活に慣れるのが難しいと感じる生徒にとっては、全日制高校の環境がストレスになることも考えられます。
通信制高校のメリット:自由な学習スケジュールと自宅での学習
通信制高校の最大のメリットは、自分のペースで学習を進められることです。
時間や場所に縛られず、自宅で学習ができるため、心身の負担を軽減することができます。
さらに、オンライン授業や課題提出を中心に進めるため、自分の趣味や興味のあることにも時間を使うことができる点が魅力です。
通信制高校のデメリット:自己管理の難しさや孤独感のリスク
通信制高校では、自分自身で学習スケジュールを管理する必要があります。
自己管理が苦手な生徒にとっては、学習の遅れが生じやすい点がデメリットとなります。
サポート体制が合っているかも確認しましょう。
また、通学日数が少ない分、友達との交流の機会が限られるため、孤独感を感じるリスクもあります。
この点を補うため、コミュニティ活動やオンライン交流を活用することが推奨されます。
不登校中学生の高校進学に関するよくある質問と回答
Q: 不登校でも高校進学は可能ですか?
A: はい、不登校中学生でも高校進学は可能です。
全日制高校や通信制高校、定時制高校など、さまざまな選択肢があります。
それぞれの特徴を理解し、自分に合った進路を選びましょう。
Q: 通信制高校と全日制高校の違いは何ですか?
A: 通信制高校は、柔軟な学習スタイルが特徴で、自宅での学習や自由な時間を確保できます。
一方、全日制高校は規則正しい通学スケジュールがあり、日常的な学校生活を送ることができます。
Q: 親が進路選択でできるサポートは何ですか?
A: 保護者は進路情報の収集や学校見学への同行、進路相談の場を提供するなど、積極的にサポートできます。
また、子どもの意見を尊重し、寄り添う姿勢を大切にしましょう。
まとめ:中学生不登校だと高校どうなる?
中学生で不登校だと高校がどうなるのか気になると思います。
不登校中学生の進路の選択肢は、年々多くなっています。
学校以外を選んだ不登校の子どもたちは、既存の教育にとらわれない、柔軟で賢い子どもたちです。
自分の好きなこと、将来の姿を思い浮かべて、全日制高校や通信制高校など、さまざまな選択肢を比較検討してみてください。
NIJINアカデミーでも高校を新設しますが、不登校の中学生が進学しやすい学校が多く新設されているので、調べてみてくださいね。
「普通」に合わせる必要はありません。
あなたらしい進路選択をしていきましょう!