- 「近くにない」は珍しいことではないという、全国1,894市区町村の実測データ
- フリースクール選びで見落とされがちな「送迎が続くかどうか」という判断軸
- 近くにないときに取れる3つの選択肢と、それぞれが向いている時期
- お住まいの市区町村から、いちばん近い教室までの距離(記事内で調べられます)
この記事は、全国から900名を超える子どもたちが通うオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」の知見も踏まえて構成しています。在籍している子どもたちの多くは、通える範囲に選択肢がなかったご家庭です。
「近くにない」のは、あなたの地域だけではありません
フリースクールは、都市部に集中しています。これは感覚ではなく、距離を計算すると数字で見えてきます。
NIJINアカデミーが全国に展開しているリアル教室44か所と、全国1,894すべての市区町村の代表地点との直線距離を計算しました。結果は次の通りです。
| 最寄りの教室までの距離 | 自治体数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10km以内(自転車圏) | 236 | 12.5% |
| 30km以内(車で40分前後) | 665 | 35.1% |
| 50km以内 | 1,000 | 52.8% |
| 80km超(車で2時間以上) | 532 | 28.1% |
中央値は47.2km、平均は77.2kmでした。つまり、日本の市区町村の3分の2近くは「車で40分以内に教室がない」地域です。
この数字はNIJINアカデミーの44教室で計算したものですが、民間フリースクール全体も同じように都市部へ集中しているため、傾向は変わりません。地方や郊外にお住まいで「探しても見つからない」と感じているなら、それは探し方の問題ではなく、そもそもの分布の問題です。
見落とされがちな壁は、距離そのものより「送迎」です
候補が1つ見つかったとき、多くのご家庭は「片道◯分なら、なんとか通えそう」と考えます。ただ、ここで一度、具体的な時間に置き換えてみてください。
片道40分の教室に週3回通う場合、送りと迎えで1日あたり往復160分。これが週3回続くと、月におよそ32時間になります。仕事を持つ保護者、下のお子さんがいるご家庭にとって、この時間を毎月確保し続けるのは簡単ではありません。ガソリン代や高速代も積み重なります。
そして、負担がかかるのは保護者だけではありません。家から出ること自体にエネルギーが要る時期に、片道40分の移動をしてから活動を始めるのは、子どもにとってかなりの負荷です。「教室に着いた時点で疲れきってしまい、何もできずに帰ってきた」という話は珍しくありません。
フリースクールを選ぶとき、「通えるか」ではなく「半年後も続けられるか」で考えてみてください。無理をして週3回で始めて2か月でやめてしまうより、週1回を1年続けられるほうが、結果的に子どもの居場所になります。距離があるなら、最初から頻度を下げて設計するほうが現実的です。
近くにないときに取れる、3つの選択肢
「通える範囲にない」とわかったとき、実際に取れる道は大きく3つあります。どれか一つを選ぶというより、組み合わせて使うご家庭が多いです。
| 選択肢 | 費用 | 向いている時期 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ① 遠くても週1回に絞って通う | 施設による | 外に出る元気が戻ってきた時期 | 送迎の負担。頻度を上げすぎない |
| ② 自治体の教育支援センター | 基本的に無料 | まず相談先がほしい時期 | 設置場所・対象学年が自治体で異なる |
| ③ オンラインのスクール | 月2万円台〜 | まだ家から出るのがしんどい時期 | 画面越しの関わりに慣れる時間が要る |
① 遠くても、週1回に絞って通う
週5日通うことを前提にすると通えない教室でも、「週1回だけ」と割り切れば選択肢に入ってくることがあります。実際、NIJINアカデミーのリアル教室は週1日通学を基本の形にしています。残りの平日をオンラインで過ごすことで、月4回の送迎で済む計算になります。月4回なら続けられる、というご家庭は少なくありません。
② 自治体の教育支援センター(適応指導教室)
民間のフリースクールがない地域でも、自治体が設置している教育支援センターなら近くにあることが多いです。名称は「適応指導教室」「ステップ教室」など自治体によってさまざまですが、基本的に無料で利用でき、在籍校の出席扱いにも対応しています。
まずはお住まいの市区町村の教育委員会に問い合わせてみてください。設置場所や対象学年、通所の頻度は自治体ごとにかなり違います。ここで状況を整理してから、足りない部分を民間やオンラインで補う、という順番が現実的です。
③ オンラインのスクール
移動そのものが難しい時期、あるいは送迎が続けられない状況では、オンラインが現実的な答えになります。ここで大事なのは、オンラインは「通えないときの妥協案」ではなく、時期によっては最も適した形だということです。
不登校の多くは「学校に行けない」だけでなく「家から出られない」時期を通ります。近所の目が気になって外出そのものが負担になる。この時期に片道40分の移動を求めるのは、順番が逆です。まず安心して過ごせる場所と人とのつながりを取り戻し、外に出る元気が戻ってきてから、リアルな場を足していく。この順番のほうが無理がありません。
あなたの市区町村から、いちばん近い教室までの距離
実際に何kmあるのかがわかると、判断しやすくなります。お住まいの市区町村を選ぶと、NIJINアカデミーの最寄りのリアル教室と、そこまでの直線距離が表示されます。
全国44教室・1,894市区町村のデータから、いちばん近い教室を表示します。
距離は市区町村の代表地点からの直線距離です(2026年9月時点・全44教室)。実際の所要時間は交通手段によって異なります。
オンラインでも、在籍校の出席扱いになります
「オンラインだと学校の出席にならないのでは」という心配は、よくいただきます。実際には、在籍校の校長判断により、出席扱いとして認められるケースがあります(最終判断は学校によります)。
認められやすいかどうかを分けるのは、学習の記録を学校にきちんと共有できる体制があるかどうかです。NIJINアカデミーでは、学習内容や活動の様子、担任の所見を記載したレポートを毎週発行し、在籍校と共有しています。この積み重ねの結果、出席扱いを希望した生徒の9割以上が在籍校で出席として認められています。
お住まいの地域で認定の実績があるかどうかは、検討している施設に直接聞いてみてください。「対応可能です」と「実績があります」は別の話なので、実際に何件くらいの実績があるかまで確認できると安心です。
オンラインを選ぶとき、確認しておきたいこと
オンラインスクールは数が増えていて、内容にも幅があります。近くに選択肢がないからこそ、次の点は事前に確認しておくと後悔が少なくなります。
- 顔・声を出さずに参加できるか——最初からカメラを求められると、それ自体がハードルになります
- 平日毎日、開いているか——週1回の配信だけでは生活リズムが整いません
- 友達ができる設計になっているか——授業を見るだけの形か、他の子と関わる時間があるか
- 出席扱いの実績があるか——学校へのレポート発行など、記録を共有する仕組みがあるか
- リアルの場につなげられるか——外に出る元気が戻ったとき、次の一歩があるか
NIJINアカデミーの場合、メタバース校舎はアバターで参加するため顔も声も出す必要がなく、平日は毎日開いています。授業は月100コマから自由に選べ、8〜10人の少人数クラスで体育やホームルームも行います。費用はメタバース通学で月25,443円から(入学金33,000円・2026年9月時点)。そして、外に出る元気が戻ってきたときには、全国44か所のリアル教室に週1回から通う形へ移行できます。
「明るくない子どもなんていない。問題児なんてたったの一人もいない」——これは、公立小学校の教員だった星野達郎(タツロー)校長がNIJINアカデミーを設立した原点にある言葉です。住んでいる場所によって、その子が出会えるはずだった居場所が変わってしまう。その不公平をなくしたくて、私たちは公教育の中身をまるごとオンラインに載せました。
よくある質問
まとめ
近くにフリースクールがないことは、地方や郊外では例外ではありません。全国の市区町村の3分の2近くが、車で40分以内に教室のない地域です。だからこそ、無理に通える場所を探し続けるより、「通わなくても学べる形」と「月に数回なら通える形」を組み合わせて設計するほうが、現実的で続きます。
まずは無料で使える自治体の教育支援センターに相談し、平日の居場所と学びをオンラインで確保する。そして外に出る元気が戻ってきたら、月に1〜2回から実際の教室に足を運んでみる。順番はこれで十分です。急いで正解を出す必要はありません。
NIJINアカデミーのメタバース校舎は平日毎日開校。アバターで参加するので、顔も声も出さなくて大丈夫です。まずは無料の体験説明会で、雰囲気だけでも見てみませんか。
