「何度言っても覚えられない子」に必要なのは、「その子に合った学び方」

「覚えられない子」はいない。

私は、幼児教室で6年間、多くの子どもたちと関わる中で、そのことを何度も実感してきました。

子どもには、一人ひとりに合った学び方があります。

「勉強が苦手な子」と言われる子

教育現場では、そんな言葉を耳にすることがあります。けれど、本当にその子は「勉強が苦手な子」なのでしょうか。

子どもたちは、一人ひとり違う個性を持っています。苦手なものが違えば、得意なことも違う。

興味を持つことも、心が動く瞬間も、それぞれ違います。

それなのに「学び方」だけは、みんな同じでよいのでしょうか。

教育現場で多くの子どもたちと関わる中で、私はそうは思いません。

同じ内容を教えていても、すぐに理解できる子もいれば、なかなか理解につながらない子もいます。しかし、教え方や伝え方を少し変えるだけで、それまで「勉強が苦手」と思われていた子が、生き生きと学び始まる姿を何度も見てきました。

子どもは、「覚えられない」のではありません。一人ひとりに合った学び方があるのです。

では、子どもたちは、どのような違いを持っているのでしょうか。

目次

  1. 学び方は、一人ひとり違う
  2. 発達特性を理解すると、学び方が見えてくる
  3. 子どもには、様々な学び方がある
  4. 大切なのは「その子を見ること」
  5. 「できた!」の積み重ねが未来を変える
  6. まとめ

目次

学び方は、一人ひとり違う

幼児教室で、何度数字を教えても覚えられないお子さんがいました。ところが、お店屋さんごっこを始めると、「300円のをください」・「おつりは200円です」と、楽しそうに計算をしていたのです。机の上では難しかったことが、遊びの中で、具体物を使うことで、自然とできていました。その時、「この子は数字が苦手なのではなく、学び方が違うんだ」と気づきました。

発達特性を理解すると、学び方が見えてくる

ある子は、何度口で説明しても理解できませんでした。でも、絵を描いて説明すると、「あ!そういうことか!」と理解したのです。その子に必要だったのは、もう一度説明することではなく、「見える形」にすることだったのです。

子どもには、様々な学び方がある

漢字や九九が苦手だった子。ただ何度も書かせるだけでなく、漢字をイラストやストーリーと結びつけたたり、九九はフラッシュカードで視覚と聴覚から記憶の定着をアプローチして覚えてもらいました。

「先生、覚えられた!」その笑顔は今でも忘れられません。

大切なのは、「その子を見ること」

同じ発達特性があると言われている二人の子。一人は図形が好き。もう一人は言葉遊びが好き。得意も苦手もまったく違いました。「診断名」で見るのではなく、「この子は何が好きなんだろう」や「何が得意なんだろう」と考えることの大切さを教えてもらいました。

「できた!」の積み重ねが未来を変える

最初は「できない」が口癖だった子がいました。そこで、課題を細かく分け、「今日はここまでできたね!」そう声を掛け続けました。数か月後、その子は自分から「次もやってみる!」と言えるようになっていました。

まとめ

グループレッスンをしていると、迷路やタングラムなどの課題で、「一番最初に終わりたい!」と一番にこだわる子がいます。

その一方で、思うように進まず、「できない!」と涙を流してしまう子もいます。そんな時、私は必ずこう声をかけます。

「一番のお友達と比べるのではないよ。先週の自分と比べよう」

「前より早くできるようになったね」

「最後まで諦めずに取り組めたね」

子どもたちに比べて欲しいのは、周りの誰かではありません。昨日の自分、先週の自分、少し前の自分です。

一人ひとり、成長するスピードは違います。

だからこそ、「できた!」を積み重ねながら、自分自身の成長を喜べる子になって欲しいと願っています。

その子に合った学び方が見つかった時、子どもは本来の力を発揮し始めます。私はこれからも、一人一ひとりの子どもと向き合いながら。「できない理由」を探すのではなく、「できる方法」を一緒に探していきたいと思っています。

監修 原祥子(幼児教育アドバイザー)

鎌倉市で幼児教室「みらい塾」運営。幼児教育・小学校受験指導・学習支援に携わり、一人ひとりに合った学び方を大切にした指導を実践。現在は、NIJINアカデミー鎌倉深沢校の教室長として、不登校支援にも取り組んでいる。

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