にじいろは株式会社NIJINが運営し、この記事で紹介するNIJINアカデミーも同社の事業です。この記事では、学校に行けない時期のあとに少し動けるようになり、また休む日が増えたときの見方と、家庭でできる対応をまとめます。
「昨日は外へ出られたのに、今日は起きられない」「学校の話ができたのに、また行きたくないと言う」。変化を喜んだあとだけに、保護者も戸惑いや不安を感じやすい場面です。まずは昨日できたことを基準にせず、今日の心身の様子と負担を見直してみましょう。
元気になった後にまた休んでも、回復がゼロに戻ったとは限りません
「回復期」は、医療機関が共通の診断基準として定めた段階名ではありません。この記事では、休息が必要だった子どもに少しずつ関心や活動が戻ってきたように見える時期を、便宜的にそう呼びます。子どもの状態は一人ひとり異なり、一直線に変化するとは限りません。
文部科学省は、不登校支援について「登校する」という結果だけを目標にせず、本人が自分の進路を主体的に考え、社会的に自立することを目指すと示しています。不登校の時期が休養や自分を見つめ直す意味を持つこともある一方、学習や進路面の課題にも目を向け、本人の状況に応じて支援するという考え方です。
そのため、外出や学習ができたあとに休む日があっても、直ちに「失敗」や「振り出し」と評価する必要はありません。活動を試したことで、今は何が負担になるのかが分かった可能性もあります。反対に、以前と異なる不調が続くなら、単なる波と決めつけないようにします。
まず確かめたいのは、登校日数より「今の負担」です
| 見ること | 確認の例 | 急いで結論を出さないために |
|---|---|---|
| 活動の前後 | 外出や人との交流のあと、疲れが強く出ていないか | できたかどうかだけでなく、終わった後の様子も見る |
| 本人の感じ方 | 「どこが疲れた?」「次はどうしたい?」 | 答えを急かさず、話したくないときは時間を置く |
| 心身の変化 | 睡眠、食欲、体調、表情、普段の行動 | 一つの変化だけで病気や回復を判断しない |
学校以外の学び方を探している家庭向けに、オンラインとリアル教室を組み合わせる選択肢の例としてNIJINアカデミーを紹介します。全ての子どもに合うわけではありません。対象学年、参加方法、費用、学校との連携を家庭で確かめてから検討してください。
- 運営
- 株式会社NIJIN
- 種別
- オルタナティブスクール/フリースクール(運営:株式会社NIJIN)
- 対象
- 小学1年生〜中学3年生
- 場所・通い方
- オンラインのメタバース校舎を基本に、地域のリアル教室と組み合わせられます。教室の所在地は公式一覧で確認できます。
- 学び方・頻度
- メタバース校舎は平日毎日開校。オンライン授業は月100コマ。ハイブリッド通学は週4日メタバース、週1日リアル教室の組み合わせです。
- 内容
- 少人数・異年齢のクラス、授業、自由進度学習、プロジェクトや交流活動など。
- 費用
- メタバース通学は月額25,443円(税込)から。初月に入学金33,000円(税込)。リアル教室は月額16,500円からの追加で、教室により費用・内容が異なります。教材・備品、希望制の特別行事や追加オプションに費用がかかる場合があります。
- 体験・開始
- オンライン体験会と保護者向け説明会があります。毎月募集ですが、空き状況は学年・クラスで異なるため、公式案内で確認してください。
- 問い合わせ
- 公式お問い合わせフォーム。授業や参加の様子は公式体験説明会で確認できます。
出席扱いは在籍校の校長が判断します。NIJINアカデミーは在籍校との連携を支援しますが、出席扱いを保証するものではありません。学校へ戻ることを急いでいる家庭や、オンラインでの参加が本人の希望に合わない場合は、別の方法も含めて比較してください。
少し動けたあとに、また難しく感じることがある理由
再び休むようになる理由は一つとは限りません。本人の気持ちを聞く前に、親や周囲が原因を決めつけないことが出発点です。次のような可能性はありますが、どれかに当てはめて診断するものではありません。
- 活動を増やした疲れ:外出、会話、学習などを再開したあと、本人が思っていた以上に疲れが出ることがあります。
- 周囲の期待が重くなった:「元気になったなら学校へ行けるはず」と受け取られ、本人が自分を追い込むことがあります。
- 環境の負担が残っている:学校で困っていた人間関係や音、人の多さ、時間割などが変わらず、再びつらさが出ることがあります。
- 試して初めて分かったことがある:教室や外出に挑戦した結果、今の本人には別の方法や準備が必要だと気づく場合があります。
- 心身の不調が関係している:睡眠、食欲、体調、行動の変化が続く場合は、不登校の経過だけで説明しようとしないでください。
また休むようになったとき、保護者ができる4つの対応
1. 予定をいったん小さくして、本人の負担を聞く
登校、外出、学習を同時に元のペースへ戻そうとせず、どの予定が負担だったかを一つずつ見ます。「学校へ行ける?」の前に、「昨日のあと、疲れは残っている?」など、答えやすい問いから始めましょう。返事がないときは、質問を重ねず少し待ちます。
2. できたことを、次の約束に変えない
一日登校できたことを、翌日も行く約束に結び付けないようにします。「昨日できたから今日もできるよね」ではなく、「昨日は行ってみたんだね。今日はどうしたい?」と、本人の意思を改めて尋ねます。
3. 本人の同意を大切にしながら、学校と情報を共有する
学校へ戻りたい気持ちがある場合も、本人が安心できる参加方法や相談相手を一緒に考えます。保健室や別室など校内の支援を相談したいときは、担任や学校の相談担当へ、本人の負担や希望を具体的に伝えます。本人が話し合いに参加できないときも、保護者がまず学校へ相談できます。
4. 家庭だけで抱え込まず、必要に応じて専門家へ相談する
厚生労働省は、子どものこころのSOSが睡眠、食欲、体調、行動に表れることがあると案内しています。これまでなかった変化が続く、つらい症状がある、日常生活への影響が大きいと感じるときは、医療や心理の専門家に相談してください。自傷や命の安全に関わる心配がある場合は、様子見を続けず、緊急の相談先や医療機関につないでください。
「登校刺激」は、元気そうに見えた日だけで決めない
笑顔が増えた、好きなことをした、朝起きられたという変化はうれしいものです。ただ、それだけで学校へ通う準備が整ったとは判断できません。学校へ行くことを本人が望む場合は、その希望を尊重しながら、本人が選べる小さな段階を学校と相談します。
| 見えた変化 | すぐに結び付けない判断 | 本人に尋ねる例 |
|---|---|---|
| 家で楽しそうに過ごした | 「学校にも行ける」 | 「今日は何が楽しかった?」 |
| 外出できた | 「次は登校できる」 | 「帰ってから疲れはどう?」 |
| 勉強を少しした | 「学校の授業に戻れる」 | 「どんな場所や時間なら続けやすい?」 |
| 学校の話題が出た | 「復帰したいはず」 | 「学校のことで、今は何を考えている?」 |
本人が「戻ってみたい」と言ったら、その気持ちを出発点に、登校の時間や場所、会う人、休める場所などを具体的に相談します。本人が望んでいないときは、学びや人との関わりを学校復帰だけに限定せず、本人が受け入れやすい選択肢を探します。文部科学省の通知も、登校だけを支援の目標とせず、本人の状況に応じた支援を求めています。
「よく寝る」「朝起きられない」ときは、睡眠だけで判断しない
よく寝ることだけで「回復している」「悪化している」とは判断できません。厚生労働省は、寝すぎる、朝起きにくい、睡眠リズムが崩れるといった変化のほか、食欲、体調、行動にも目を向け、普段と違う様子が続く場合は専門家への相談を勧めています。
家庭でできるのは、睡眠時間を責めたり急に矯正したりすることではなく、いつ頃から変化したのか、食事や体調、気分に変化があるかを記録して相談に備えることです。本人の安全に関わる様子があれば記録の完成を待たず、早めに相談します。
保護者が避けたい声かけと、代わりに伝えられる言葉
| 避けたい言い方 | 本人が受け取りやすい負担 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 「せっかく元気になったのに」 | 回復を維持できない自分を責める | 「今日はしんどいんだね。何か手伝えることはある?」 |
| 「前はできたでしょう」 | 以前と同じ状態を求められる | 「前と今日では違うよね。今の気持ちを教えてくれる?」 |
| 「いつまで休むの?」 | 期限までに答えを出すよう迫られる | 「今週を少し楽に過ごすために、変えたいことはある?」 |
| 理由を何度も問いただす | 説明できないことまで責められる | 「話せるときで大丈夫。言葉にしにくければ一緒に整理しよう」 |
言葉の正解を探し続ける必要はありません。子どもの返事や表情を見て、伝わらなかったと感じたら「急かしてしまったね」と言い直すこともできます。保護者自身の不安が強いときは、本人にすべてを話して解決しようとせず、大人が別の相談相手を持つことも大切です。
受診や相談を考える目安
次のような変化が続くときは、不登校の「回復の波」とだけ見なさず、専門家に相談することを考えてください。これらのサインがあることだけで病気と決まるわけではありません。厚生労働省は、以前と違う様子や長く続く変化に気づいたら、子どもの話を聞き、つらい症状が続くときは専門家への相談を勧めています。
- 睡眠や食欲が大きく変わり、以前と違う状態が続く
- 頭痛、腹痛、だるさなど体調のつらさが続く
- 好きだったことへの関心や家族とのやり取りが大きく減る
- 本人が強い自己否定や生きづらさを繰り返し話す
- 自傷や命の安全に関わる言動があり、保護者だけでは安全を保てないと感じる
相談は子ども本人が受診や面談に応じられるときに限りません。保護者だけで医療機関や学校に相談し、どう声をかけるか、どの支援につなげるかを尋ねる方法もあります。本人の安全に差し迫った心配があるときは、地域の緊急窓口や医療機関へ速やかに連絡してください。
よくある質問:不登校の回復期にまた休むとき
1. 不登校の回復期に、元気になった後また動けなくなるのはなぜですか?
活動を増やした疲れ、学校や周囲からの期待、環境に残る負担、心身の不調など、理由は一つとは限りません。本人の話と睡眠・食欲・体調・行動を見て、決めつけずに必要な支援を考えてください。
2. 一度学校へ行けたのにまた休んだら、最初からやり直しですか?
一度休んだからといって、登校や外出を試した経験までなくなるわけではありません。以前できたことを次の約束にせず、今日の本人の負担や希望から考え直します。
3. 不登校の回復期は、どのくらい続くものですか?
一律の期間は決められません。「回復期」は診断名や医学的な段階ではなく、家庭で経過を話すための便宜的な表現です。期間を当てはめるより、本人の状態や負担の変化を見てください。
4. 朝起きられない、よく寝るのは回復のサインですか?
睡眠だけでは判断できません。厚生労働省は、朝起きにくい、睡眠リズムが崩れる、寝すぎることなどをSOSサインの例に挙げています。食欲や体調、行動の変化も合わせて確認し、普段と違う状態が続くときやつらい症状があるときは専門家に相談してください。自傷や命の安全に関わる心配がある場合は、待たずに緊急の相談先や医療機関につないでください。
5. 子どもが元気そうなら、学校へ行くように勧めてもいいですか?
元気そうに見えることだけで登校の準備が整ったとは言えません。本人が戻りたいと望むなら、どの時間・場所・方法なら負担が少ないかを本人と学校で相談します。本人が望まないときは、登校だけを目標にしない支援も考えます。
6. また休んだ子どもに、最初に何と声をかければよいですか?
「今日はしんどいんだね」「何か手伝えることはある?」のように、状態を受け止めて答えを迫らない言葉から始められます。本人が話したくない様子なら、無理に理由を聞き出さず時間を置きます。
7. 学校復帰の準備ができたか、何を基準に判断すればよいですか?
活動できた日数だけで一律に判断する基準はありません。本人がどうしたいか、活動後に疲れが残るか、学校での負担が変わったかを確かめ、本人と学校で小さな段階を相談してください。
8. 休んでいる間も、勉強を続けさせた方がよいですか?
一律に勉強を優先させるのではなく、本人の心身の状態や希望に応じて考えます。学習の遅れが心配な場合は、学校と相談して量や方法を調整できます。文部科学省は、個々の状況に応じた支援と学習状況の把握を求めています。
9. NIJINアカデミーは、学校を休みがちな子どもも利用できますか?
公式FAQでは、学校と併用して通うことも可能と案内されています。対象は小学1年生から中学3年生で、オンラインやリアル教室などの通い方があります。本人が参加しやすいか、費用や教室の条件も含め、公式情報や体験説明会で確かめてください。
10. NIJINアカデミーに通うと、在籍校の出席扱いになりますか?
自動的に出席扱いになるわけではありません。NIJINアカデミーの公式案内でも、最終判断は在籍校の校長が行うと説明されています。希望する場合は、利用前に在籍校へ必要な条件や手続きを確認してください。
まとめ:「逆戻り」と決める前に、今日の子どもを見直す
元気に過ごせたあとにまた休むことがあっても、それだけで回復がゼロに戻ったとは言えません。できた日を翌日の約束に変えず、今の疲れや負担、本人の希望を見直しましょう。
登校だけを唯一の目標にせず、本人が選べる次の一歩を考えることができます。普段と違う心身の変化が続くときは、回復期と決めつけず相談してください。保護者だけで学校や専門家に相談することもできます。
参考にした一次情報(2026年10月22日確認)
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
- 厚生労働省「こころのSOSサインに気づく」
- NIJINアカデミー公式案内
- NIJINアカデミー公式学費・プラン
- NIJINアカデミー公式FAQ
- NIJINアカデミー公式お問い合わせフォーム
- NIJINアカデミー全国のリアル教室一覧
この記事は診断や治療方針を示すものではありません。子どもの心身の状態には個人差があります。症状が続く場合や安全面で心配がある場合は、医療機関や公的な相談先にご相談ください。

