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子どもの「やってみたい」はどう学びにつながる?学校外で広がる学びのヒント

2026 10/16
不登校の基礎知識
2026年9月7日2026年10月16日
学校に行かない時間も学びになる?子どもの「やってみたい」を育てるヒントと、教室で活動する子どもの様子

「学校に行っていない間、勉強が遅れてしまわないだろうか」

「家で好きなことばかりしていて、本当に大丈夫?」

お子さんが不登校や行き渋りになったとき、そんな不安を感じる保護者の方もいるのではないでしょうか。

けれど、学びは机に向かって教科書を開くことだけではありません。

好きなことについて調べてみる。実際に見に行ってみる。疑問に思ったことを考える。自分の手でつくってみる。そして、誰かに伝えてみる。

子どもの「やってみたい」をきっかけに、学びが思いがけない方向へ広がっていくことがあります。

目次

学校に行かない時間も、「学び」は生まれている

学校から離れている子どもを見ていると、大人はつい「勉強できていない」「遅れてしまう」と、できていないことに目を向けてしまいがちです。

でも、子どもが好きなことについて調べたり、夢中でものをつくったり、「なぜ?」と考えたりしている時間にも、学びはあります。

最初から「国語」「理科」「社会」と教科に分ける必要もありません。

一つの興味を追いかける中で、必要な情報を探し、人と話し、試してみる。その経験が、次の興味につながっていきます。

子どもの「好き」や「やってみたい」は、学びの入口になることがあります。
NIJINアカデミーの学び NIJINアカデミー栃木矢板校について詳しく見る

「やってみたい」は、最初から大きなものでなくていい

ゲームが好き。工作が好き。生き物が好き。動画をつくることが好き。ニュースを見て気になることがある。

そんな小さな興味から、学びが始まることがあります。

大人がすぐに「それならこれを勉強しよう」と形を決めるのではなく、「どうして気になったの?」「もう少し知りたい?」「次はどうしたい?」と一緒に考えていくことが、その子の興味を広げるきっかけになります。

NIJINアカデミー栃木矢板校で、子どもたちがパソコンを囲みながら一緒に活動している様子
子どもたちがパソコンを囲みながら一緒に活動する様子

「環境問題について考えたい」から始まった一つの学び

実際に、一人の子どもの「やってみたい」から、新しい活動が始まりました。

きっかけは、

「環境問題について考えたい」

という言葉でした。

新しい環境に慣れるまでには時間が必要で、最初から自分の思いをたくさん話していたわけではありません。

それでも、心理的安全性のある環境で過ごす時間を重ねる中で、少しずつ自分の興味を言葉にする場面が増えていきました。

そこで、「環境問題を勉強しよう」と大人が教材を用意するのではなく、実際に自分たちの目で見に行くことにしました。

調べるだけでは分からない。実際に海へ行ってみる

向かったのは、茨城県高萩市にある高戸小浜海岸です。

実際に海岸を歩いてみると、さまざまなごみが落ちていました。

高戸小浜海岸で、子どもたちが砂浜に落ちているごみや漂着物を探している様子
高戸小浜海岸で、実際に海岸のごみを調べました

小さな海岸にも、ごみがある。

岩やブロックの間にも、ごみが入り込んでいる。

画面や本の中で「海洋ごみ」という言葉を見るのと、自分の目の前にあるごみを見るのとでは、感じ方が違います。

自分の目で見る。自分の手で拾う。そして、「なぜここにあるんだろう」と考える。

「環境問題」という大きなテーマが、実際に足を運んだことで、自分たちにも関係する身近な問いへと変わっていきました。

拾って終わりではなく、「自分たちにできること」へ

海岸でごみを拾ったあと、活動はそこで終わりませんでした。

「拾ったプラスチックを作品にして、多くの人に伝えたい」

そんな思いから、拾ったプラスチックの一部を細かくし、新しいものにつくり変える「アップサイクル」に挑戦しました。

回収したプラスチックを細かく加工し、アップサイクル作品づくりに取り組む様子
回収したプラスチックを使ったアップサイクル作品づくり

どうすれば形になるのか。

どのくらい細かくすればいいのか。

どんなものなら、誰かに手に取ってもらえるのか。

実際にやってみることで、また新しい疑問が生まれます。

一つの「環境問題について考えたい」という興味から、調べる、見に行く、拾う、考える、つくるへと、学びがつながっていきました。

「つくる」の次は、「伝える」へ

作品をつくる目的は、ものを完成させることだけではありません。

「これ、何でできているの?」

そんな会話をきっかけに、海のごみやプラスチックについて知ってもらいたい。

そこで、作品と一緒に届けるメッセージについても考えています。

海で拾う。考える。つくる。伝える。

2026年8月23日に開催される「とちぎフリースクールフェスティバル」では、これまでの活動を展示・販売という形で発信する予定です。

高戸小浜海岸を背景に、環境問題について考える活動に参加した子どもたち
一人の「やってみたい」から、教室の外へと活動が広がりました
知る → 見に行く → 拾う → つくる → 伝える

最初は、一人の子どもの小さな「やってみたい」でした。

それが、実際に行動し、ものをつくり、誰かに伝えるところまで少しずつ広がっていきました。

「好きなこと」と「学び」を分けなくてもいい

今回の活動を、教科に当てはめることもできます。

環境について調べること。文章を読んで情報を集めること。素材や加工方法を試すこと。作品をつくること。伝える言葉を考えること。人に説明すること。

けれど、最初から「これは理科」「これは国語」と分ける必要はありません。

一つの興味を追いかけていく中で、必要になったことを調べ、考え、試していく。

その過程そのものが、子どもにとっての学びになります。

子どもの「やってみたい」を広げる3つの関わり方

1.すぐに「勉強」に変えようとしない

子どもが興味を示したとき、「せっかくだから自由研究にしよう」「これを勉強につなげよう」と、すぐに形を決めなくても大丈夫です。

まずは「面白そうだね」「どこが気になった?」と、その子が何に惹かれているのかを一緒に見てみます。

2.できる範囲で「本物」に触れてみる

調べるだけではなく、実際に見たり、触ったり、つくったりすると、そこから新しい疑問が生まれることがあります。

遠くへ出かける必要はありません。近所を歩く、お店の人に話を聞く、実際につくってみるなど、身近な地域にも学びの材料があります。

3.「次はどうしたい?」と聞いてみる

活動が終わったあと、大人が評価するよりも、「次はどうしたい?」と聞いてみることで、次の学びが子ども自身から生まれることがあります。

「もっと調べたい」

「別のものをつくってみたい」

「誰かに見せたい」

そんな言葉が出てきたら、次の一歩を一緒に考えてみることができます。

学校に行っているかどうかだけで、「学び」を測らない

学校に行っていない時間を見ると、大人はつい「できていないこと」に目を向けてしまいます。

けれど、その時間に子どもが何を見て、何を考え、何に夢中になっているのかに目を向けると、違う景色が見えてくることがあります。

「やってみたい」は、最初から立派な目標でなくて構いません。

小さな興味を大切にしているうちに、思いがけない人や場所、社会とつながっていくことがあります。

学校の中でも、学校の外でも。
オンラインでも、地域でも。
子どもが自分の興味から一歩を踏み出せる場所があることも、学びの選択肢の一つです。

今回の活動について

今回ご紹介した活動は、NIJINアカデミー栃木矢板校で生まれた取り組みです。

栃木矢板校では、子ども一人ひとりのペースや「やってみたい」を大切にしながら、オンラインでの学びとリアルな体験を組み合わせています。

NIJINアカデミー栃木矢板校について詳しく見る
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執筆監修者
竹村 実可子(ミカちゃん)
NIJINアカデミー栃木矢板校 教室長
自宅でピアノ教室を主宰し、子どもたちと日々向き合う。中学校・高等学校音楽教員免許、保育士、チャイルドコーチングアドバイザーの資格を持つ。
子ども一人ひとりのペースを大切にし、「好き」や「やってみたい」から学びが広がる関わりを実践している。
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