小学生がアニメーションを作るなら、最初は「一つのキャラクターが動く短い場面」から始めるのが取り組みやすい方法です。絵を何枚も描く方法もありますが、Scratchなら背景とキャラクターを選び、動きや会話をブロックで組み合わせられます。完成した後にどこまで見せるかは、制作前に親子で決めましょう。
にじいろは株式会社NIJINが運営し、この記事で紹介するNIJINアカデミー放課後PJも同社の事業です。この記事は特定の教室を順位付けせず、Scratch公式の制作教材、文化庁の著作権資料、IPAのネット安全教材と各事業の公式案内を基に、家庭で作る手順と外部の学びを使う際の判断点を整理します。確認日:2026年10月27日。
小学生のアニメーション作りは「短い1場面」から始める
完成を急いで長い動画を作るより、「誰が、どこで、何をするか」を一つ決めると、子どもが自分の考えを形にしやすくなります。たとえば「雨が降ってきたので、ねこが傘を探す」なら、背景を一枚、登場人物を一人、動きを二つに絞れます。動いたかどうかを確かめるたびに画面で結果が見えるので、絵が上手でなくても制作を始められます。これは特定の作品の成功を保証する方法ではなく、作る範囲を小さくして試行錯誤しやすくするための手順です。
Scratch公式は、物語・ゲーム・アニメーションを作れる無料の環境としてScratchを紹介しています。公式の「Animate a Character」では、キャラクターを選ぶ、背景を決める、動きを加えるという順序が示されます。最初は公開アカウントを作ることより、親子で画面を見ながら一場面を完成させることを目標にしましょう。Scratch公式「About Scratch」/Scratch公式「Animate a Character」(2026年10月27日確認)。
| 最初に決めること | 小さく始める例 | 完成の目印 |
|---|---|---|
| 登場人物 | ねこ一匹 | 画面に表示される |
| 場所 | 公園の背景一枚 | 場面が伝わる |
| 動き | 右へ進んで止まる | 開始ボタンで再現できる |
| 言葉 | 「雨だ」と一言 | 読む時間がある |
| 見せる相手 | まず家族だけ | 公開範囲を本人と確認 |
親が代わりに完成させると制作の楽しさを奪いかねません。操作が止まったときは「次に何が起きたら面白い?」「同じ動きをもう一度見たい?」と尋ね、子どもが選べる候補を二つ程度に絞ると進めやすくなります。答えを教えるより、子ども自身の意図を画面上の動きに直す相談役になります。制作より仲間との企画や発表まで広げたい家庭には、後述するNIJINアカデミー放課後PJのようなプロジェクト型の選択肢もあります。ただし同事業はアニメーション制作の専用講座ではなく、本人の「作りたい」を探究活動につなげる場です。
紙・写真・Scratch、どの作り方が子どもに合うか
アニメーションの入口は一つではありません。紙に少しずつ違う絵を描いてめくる方法、物を少しずつ動かして写真を撮る方法、画面のキャラクターをプログラムで動かす方法があります。前二者は画面操作に慣れていない子も始めやすく、Scratchは分岐や会話、繰り返しを加えたい子に向いています。優劣ではなく、子どもが今やりたい表現と、家庭が用意できる時間・道具で選びます。
紙のパラパラ漫画では、同じ形を少しずつずらして描くことが要点です。まず4枚ほどで人物の腕が上がる様子を試し、足りなければ間の絵を追加します。写真によるコマ撮りでは、机・照明・カメラ位置を固定し、物を少しだけ動かして撮ります。写真に家の住所が分かる郵便物や家族の顔が写る場合は、公開する前に撮り直しや非公開を選びます。これらは機材購入を前提にしない家庭での制作案です。
Scratchは公式チュートリアルに「Animate a Character」「Create a Story」「Animate a Name」など複数の入口があります。絵が好きな子は衣装を変える表現、物語が好きな子は背景と台詞、ゲームが好きな子はクリックやキーで展開が変わる仕組みから試せます。最初の作品で三種類すべてを入れる必要はありません。Scratch公式チュートリアル一覧(2026年10月27日確認)。
| 方法 | 使う道具 | 最初の作品例 | つまずきやすい点 |
|---|---|---|---|
| 紙の連続絵 | 紙・筆記具 | 一つの動作 | 絵を増やしすぎる |
| 写真のコマ撮り | 端末・動かす物 | 物が移動する場面 | 撮影位置が変わる |
| Scratch | 対応する端末・ブラウザ | キャラクターの移動と会話 | 動きの開始条件が曖昧 |
「動画を作りたい」という言葉だけでは、子どもが絵を動かしたいのか、撮影・編集をしたいのか、インタラクティブな物語を作りたいのかが分かりません。作品例を一緒に見て、試作を一回してから続ける方法を決めると、使わない道具や長期契約を先に選ばずに済みます。この記事では公開教材が多いScratchを中心に、家庭で試せる具体例を説明します。
Scratch(制作ツール)
- 内容
- インタラクティブな物語、ゲーム、アニメーションを制作し共有できる。Scratch公式案内(2026年10月27日確認)
- 対象の目安
- 主に8〜16歳向けに設計され、より年少の子も保護者と使う。保護者向け公式案内(2026年10月27日確認)
- 利用料
- Scratch公式は無料と案内。Scratch公式案内(2026年10月27日確認)
- 学習資料
- アニメーション・物語などの公式チュートリアル。チュートリアル一覧(2026年10月27日確認)
- 公開時のルール
- 実名や連絡先などの個人情報を公開しないよう案内。コミュニティガイドライン(2026年10月27日確認)
Scratchで最初の作品を作る前に、場面を一枚にまとめる
制作前の紙には長い脚本ではなく、開始、変化、終わりの三つだけを書きます。たとえば「公園にねこがいる」「雨が降る」「傘を見つけて歩く」。絵を描きたい子は三つの小さな四角に場面を描き、言葉で考えたい子は各場面を一文で書きます。ここで重要なのは、動作の順番を子ども自身が説明できることです。アニメーションは画面に絵を置くだけでなく、見る人が何が起きたか理解できる時間の組み立てでもあります。
Scratch公式「Create a Story」は背景を選ぶ、キャラクターを選ぶ、会話を加える、場面を切り替えるという流れを示しています。家庭ではこの順序をそのまま長編制作の義務にせず、必要な部分だけ使います。最初の一場面なら、背景一つとキャラクター一つで十分です。台詞を入れる場合は、表示時間を実際に読みながら確認します。読み終える前に消えると、操作が正しくても物語が伝わりません。Scratch公式「Create a Story」(2026年10月27日確認)。
親が「なぜその背景にしたの?」と聞くと、子どもが場面の理由を言葉にできます。答えが「好きだから」でも構いません。家族や友だちに見せる予定なら、説明のない人が最初の数秒で状況を理解できるかを試します。「雨が降る」のに画面が晴天のままなら、背景や音をどう変えるかを子どもが選べます。何を描くか迷うときは、好きな動物、行った場所、学校で気になったことなど、本人の身近な材料から始めると過度に大きな企画になりません。
誰かの漫画やゲームの登場人物をそのまま借りたい場合は、家庭内で楽しむ制作とネット上に公開する制作を分けます。公開を予定するなら、素材の利用条件を確かめるか、自分で描いたキャラクターやScratchが提供する素材で作るほうが判断しやすいです。文化庁は、インターネット上の公開には著作権のうち公衆送信に関わる権利があると説明しています。「無料で見つかったから自由に使える」とは考えないことが大切です。文化庁「文化芸術活動に関する法的問題」(2026年10月27日確認)。

一つの動きを完成させてから、台詞と場面を増やす
最初の操作では「開始すると右に動く」という一本の流れを作り、何度か再生します。動いたら、次に「止まる」「向きを変える」「話す」のどれか一つを足します。動かないときはコードを増やす前に、開始を押したか、動かしたいキャラクターを選んだか、ブロックの順序がつながっているかを確認します。Scratch公式のアニメーション教材は、背景・キャラクターを選び、動きを加え、試しながら工夫する順序を示しています。Scratch公式アニメーション教材(2026年10月27日確認)。
一場面が動いた後に台詞を入れるなら、「なぜ動いたか」を伝える短い文にします。雨から逃げるねこが「ぬれたくない」と言うだけで、動きに理由ができます。二人の会話を加えるなら、どちらが先に話すかを紙に書き、表示時間をずらします。Scratchの物語教材にも、登場人物同士が順番に話し、場面を切り替える工程があります。これを参考にしつつ、初回は一つの会話だけにして、伝わるかを家族に見てもらいます。Scratch公式「Create a Story」(2026年10月27日確認)。
作品を見てもらって「早すぎる」と言われたら、全体を作り直すのではなく、どの台詞を読む時間が足りないかを特定します。「何が起きたか分からない」と言われたら、背景が変わる瞬間か、登場人物の目的が見える一言を見直します。感想を受けるときは上手下手の評価だけで終わらせず、「どこで笑った?」「どこから分からなくなった?」と具体的な反応を尋ねます。子どもが自分で修正点を選べるようにするためです。
終わり方も重要です。最初のアニメーションを無限に動かすなら、見る人がどこで止めればよいか分かるようにします。物語型なら、最後に「傘を見つけた」などの変化を置き、開始時と何が違うかを子どもが説明できると完成の目印になります。完成とは大作であることではなく、本人が決めた一つの出来事が見た人に伝わることです。
絵を動かす三つの工夫を、目的から選ぶ
キャラクターが滑るように移動する表現と、歩いて見える表現は違います。位置だけを変えると画面上を移動できますが、歩いているようにしたいなら足の形が違う絵を交互に表示する方法があります。Scratch公式チュートリアルは衣装を切り替えるアニメーションを紹介しています。子どもが「走っている感じにしたい」と言ったら、まず位置移動と衣装変化を別々に試し、どちらが伝わりやすいか比べると、ブロックを闇雲に増やさずに済みます。Scratch公式「Enhance Your Story」(2026年10月27日確認)。
感情を表すには、顔を変える、話す速さを変える、背景の色や音を変えるなど複数の手段があります。全部入れると見る人に伝わりにくいこともあるので、一つの場面で主役になる変化を決めます。たとえば「驚く」なら目が大きくなる衣装と短い間を選び、背景の切り替えは加えません。どの表現が意図に合うかは作者である子どもが決めます。大人は「驚いたことは分かったよ。何に驚いたかをもっと見せたい?」と感想と質問を分けて伝えます。
背景の切り替えは、場所や時間が変わったことを知らせるのに使います。公園から家へ移るだけなら画面を一度切り替えるので十分です。何度も背景を変えると場面が増え、台詞や動きの調整も必要になります。Scratch公式の物語教材では「Switch Scenes」が工程として示されていますが、最初から多場面にする必要はありません。短い作品でも、始まりと終わりの背景を変えるだけで時間経過を表現できます。Scratch公式「Create a Story」(2026年10月27日確認)。
確認するときは「動きは見えるが話が伝わらない」「話は分かるが画面が止まって見える」のどちらかを選びます。前者は動きの目的や台詞、後者は姿勢・衣装・位置の変化を見直します。修正項目を一度に二つ以上増やすと、どの変更が効いたか分かりにくくなります。子どもが一つの工夫を選び、再生して比べること自体が制作の学びになります。
音・声を入れる前に、無音でも話が伝わるか試す
音楽や声を入れると作品は豊かになりますが、初めての制作では音を探す時間が長くなりがちです。まず無音で家族に見せて、「誰が何をしたか」を説明なしで受け取れるか確かめます。分からないところがあれば、台詞の表示や人物の動きを直します。その後で音を加えると、音がストーリーを補う役割になり、内容の不足を隠す道具になりません。
Scratchの公式物語教材は、マイクで声を録音し、音を再生する工程も紹介しています。録音するときは周囲の人の声が入っていないか、本人が声を公開したいかを確認します。家族だけに見せる作品と、誰でも見られる場所に公開する作品では判断が違います。声を入れたくない子には文字の台詞を選べます。公開する必要がないなら、声を入れるかどうかだけで参加できる学びを制限する必要はありません。Scratch公式の録音・アニメーション手順(2026年10月27日確認)。
好きなアニメの主題歌や市販の楽曲を流したい場合、家で楽しむこととネットで公開することを分けて考えます。文化庁は、音楽や画像をインターネット上に許可なくアップロードする行為は、私的使用の範囲で考えられない場合があると説明しています。使う素材の許諾・利用条件が分からない場合は公開作品に入れず、自作の音、利用条件を確認できた素材、Scratchが提供する音などに置き換えます。素材ごとに利用条件が異なるため、「無料」と書かれているだけで転載可能とは判断しません。文化庁「ここが知りたい著作権」(2026年10月27日確認)。
音量の確認は端末のスピーカーだけでなく、家族が通常使う再生方法でも行います。台詞を読む時間に音が大きすぎないか、始まりだけ急に鳴らないか、終わりに音が途切れないかを確かめます。これらは機材を追加せずに改善できる点です。公開前には、音がない環境で見ても最低限の筋が分かるかも確認します。
親が手伝う範囲は「安全と環境」、作品の判断は子どもへ
保護者が担当しやすいのは、端末を使える状態にする、利用時間を決める、アカウントや公開範囲を確認する、他人の権利が関わる素材を点検することです。子どもが担当するのは、主人公、場面、動き、台詞、どこを直したいかを決めることです。もちろん年齢や経験によって操作の手伝いは必要ですが、全工程を大人が指示すると「自分で作った」という感覚が薄くなります。
作業が止まるときは、まず「今どんな画面にしたい?」と完成イメージを尋ねます。操作方法が分からないだけなら、公式チュートリアルの該当部分を親子で探せます。作品の内容を決められないなら、「話すか、動くか」「家か、公園か」のように二択にしてみます。誤操作で動きが変わったときも、すぐに元へ戻す前に「想像とどこが違う?」と尋ねると、子どもが原因を探す手がかりになります。これらは一般的な家庭での支援案であり、特定の発達段階や成果を一律に約束するものではありません。
保護者が感想を伝えるときは、完成度の採点より、見えたことを具体的に述べます。「ねこが雨から逃げるところが分かった」「台詞がすぐ消えたので読み切れなかった」のような言い方なら、本人が残したい点と直したい点を選べます。「もっとすごくしよう」と言われても、何を変えるかが分からない場合があります。作品を見せたくないと言う子には、発表を目標にせず、保存して自分で再生するだけの完成も認めます。見せる場所を探したくなった段階で、子どもの作品を発表する場の選び方も確認できます。
学校の宿題や自由研究として提出する場合は、課題の条件を先に確認します。画面で再生する作品が提出できるか、画像や説明文が必要か、使用した素材の出典をどう示すかは課題ごとに異なります。親が作った部分を隠すより、「操作を調べるところを手伝った」「ストーリーは本人が考えた」と制作過程を分けて伝えるほうが、子どもの学びが見えます。にじいろ「自由研究を親が手伝う範囲」も家庭の支援の線引きの参考になります。
公開前は、本名・顔・学校名と素材の権利を確認する
完成した作品を誰に見せるかは、制作とは別の決定です。家族に画面を見せる、端末内に保存する、限定された教室で発表する、インターネットに公開する順に、見られる人や情報の広がり方が変わります。公開を急がなくても、作品づくりは成立します。Scratch公式コミュニティのガイドラインは、実名、電話番号、住所など個人情報を公開しないよう求めています。プロフィールだけでなく、作品の台詞、背景写真、録音にも同じ観点を当てます。Scratch公式コミュニティガイドライン(2026年10月27日確認)。
特に、学校の校章、制服、家の窓から見える景色、通学路の看板は本人が「名前を書いていない」と思っていても場所の手がかりになることがあります。これは個々の作品が必ず特定されるという意味ではありません。公開前に親子で画面全体を見て、知らない人が見ても差し支えない情報だけが残っているかを確かめるための確認です。IPAの子ども向けネット安全教材も、顔や姿が映った動画の投稿がトラブルにつながる可能性を扱っています。IPA「啓発者向け活用ガイド」(2026年10月27日確認)。
素材の確認では、背景、キャラクター、写真、音声、音楽を分けます。子どもが自分で描いた絵でも、既存のキャラクターをそのまま写した場合や、友だちの写真を含む場合は別の確認が必要です。文化庁は、ネットで見つけた画像を学校のホームページ等に掲載する場合でも、非営利という理由だけで自由に使えるわけではないと説明しています。公開作品では、自作素材か、利用条件が明確な素材か、必要な承諾を得た素材かを確認します。文化庁の著作権・肖像に関するQ&A(2026年10月27日確認)。
| 公開前の確認 | 作品で見る場所 | 対応例 |
|---|---|---|
| 個人情報 | 台詞、名前、背景、音声 | 実名や連絡先を削除 |
| 他人の肖像 | 写真、録画、背景 | 本人と保護者の承諾を確認 |
| 著作物 | 音楽、画像、キャラクター | 利用条件を確認し必要なら自作へ変更 |
| 公開範囲 | 共有先、コメント欄 | 家族だけに見せる選択も残す |
| 本人の意思 | 作品全体 | 公開を望むか改めて聞く |
共有した後に不安を感じた場合に、作品の公開設定を見直す・保護者に相談する手順も決めておきます。ただし一度見られた情報が必ず回収できるとは限らないため、公開前の確認を省略しません。子どもが「みんなに見せたい」と言ったときも、まず家族や信頼できる少人数から感想を聞くという段階を選べます。

Scratchのアカウントと年齢を親子で確認する
Scratch公式は主に8〜16歳向けに設計され、より年少の子も保護者と使っていると案内しています。小学生でも学年だけで操作の得意不得意は決まりません。文字を読むことが難しい段階なら、保護者が説明を読み上げ、子どもがキャラクターや動きを選ぶ方法があります。ひとりで進められる子でも、アカウント設定と公開の判断は保護者が一緒に確認しましょう。Scratch公式「For Parents」(2026年10月27日確認)。
Scratchの登録画面は、ユーザー名に本名を使わないよう案内し、保護者のメールアドレスを入力する欄も示しています。これは登録ページの現行表示に基づく説明です。アカウントを作るときは、画面が変わっていないかを親子で見て、保護者の確認が必要な手続きは保護者が行います。子どもにパスワードを友だちへ教えないことも説明します。作品を共有するための設定と、端末内で制作を試すことを混同しないようにします。Scratch公式登録画面(2026年10月27日確認)。
公開コミュニティでは、他の人から感想をもらう機会がある一方、作品やコメントを不特定の人が見ることがあります。Scratchのガイドラインは、相手を尊重し、建設的にコメントし、個人情報を出さないことを示しています。公開作品で子どもが何を受け取りたいのかを聞き、感想が負担になるなら非公開で制作を続けてもかまいません。発表したことだけを成果にせず、試作して直した過程も大切にしましょう。Scratch公式コミュニティガイドライン(2026年10月27日確認)。
作りたいものが変わったときの進路を三つに分ける
一場面を作った後、子どもが次にやりたいことはさまざまです。「もっと絵を描きたい」なら衣装や背景の制作を深めます。「友だちに操作してほしい」ならキーやクリックで展開が変わる仕組みに進みます。「物語を見せたい」なら場面転換、台詞、音の順に加えます。いずれも同じ作品に一度に入れる必要はありません。次の作品で何を一つ増やすか決めると、作業量と達成の目印がはっきりします。
Scratch公式には、アニメーションだけでなく、インタラクティブな物語、ゲーム、音楽などの教材とスタータープロジェクトがあります。子どもの興味が制作途中でゲームへ移っても「アニメーションを続けなければ失敗」と考える必要はありません。作品の目的が変わったことを本人が説明できれば、その関心に合わせて教材を選び直せます。Scratch公式のスタータープロジェクトは中身を見て変更する入口として案内されています。公開されている素材を使う際も各利用条件と共有ルールを確認してください。Scratch公式スタータープロジェクト(2026年10月27日確認)。
「動画サイトに出したい」と言い出した場合は、制作の延長としてすぐ公開しません。YouTubeの保護者向け案内では、監督対象の子ども用アカウントに利用できない機能があり、コメント等も制限されます。まず利用するサービスの年齢条件と機能を公式ヘルプで確認し、家庭内で見せる方法や教室内の発表など、公開以外の選択肢と比べます。動画サイトへの投稿を学びの必須工程にしないことが重要です。YouTube公式「保護者による管理対象のアカウント」(2026年10月27日確認)。
教室や仲間が必要になるのは、どの場面か
制作を独学で始めるだけなら、Scratch公式チュートリアルと家族の試写で十分な場合があります。一方、作品を作るたびに「相手にどう伝わるか」を考えたい、同年代から反応を聞きたい、絵・話・プログラムを組み合わせた企画を続けたい場合は、仲間や大人と進める活動を検討できます。教室を選ぶときは「アニメーションソフトの操作を順番に教える場」なのか「本人の企画を伴走する場」なのかを分けます。同じオンライン活動でも目的が異なります。オンライン活動全般の形式は、小学生のオンライン学習の選び方で整理しています。
NIJINアカデミー放課後PJの公式サイトは、小中学生向けのオンライン習い事として、マイクラ、Vtuber、ゲーム制作、イラスト、地域課題など、子どもの関心を起点にしたプロジェクトを案内しています。VTuberの例では企画・トーク・編集・発信を含む活動を示しています。ただし「アニメーション制作を必ず教える」「希望するソフトの個別授業がある」とは案内されていません。アニメーションそのものを習いたいなら、無料体験で本人の作りたい作品と指導範囲が合うかを直接確認してください。NIJINアカデミー放課後PJ公式サイト(2026年10月27日確認)。
たとえば絵の描き方を集中的に学びたい子には描画指導がある教室、プログラミングの基礎を順序立てて習いたい子にはカリキュラム型の教室、友だちと一つの企画を進めたい子にはプロジェクト型活動が候補になります。優先するものが「操作」「作品」「仲間」「発表」のどれかを親子で一つ選ぶと、体験の質問が具体的になります。教室の名称だけで決めず、子どもが実際に作品を触れる時間、講師の介入の仕方、作品を外部公開する条件を聞きます。
NIJINアカデミー放課後PJは預かりを目的とした学童ではありません。公式学費ページは週1回のプロジェクト活動とメタバース校舎の利用を説明し、毎日の預かりとは目的・利用形態が異なると明記しています。保護者が帰宅するまで子どもを安全に預かる必要がある場合は、別に学童や地域の居場所を確認します。また、フリースクールや学校の教科学習・出席扱いの代替として考えないでください。NIJINアカデミー放課後PJ公式学費ページ(2026年10月27日確認)。
NIJINアカデミー放課後PJの確認済み情報
アニメーション制作だけを目的に入会する場合は、希望する制作方法や使用端末に対応する活動があるか、無料体験で確かめる必要があります。下のカードは公式ページに記載された事項だけを2026年10月27日に確認して整理したものです。実際の募集枠、クラス、費用は申込時にも公式案内で再確認してください。ここにない項目を推測して補っていません。
NIJINアカデミー放課後PJ
- 対象
- 小学生・中学生向けのオンライン習い事。公式トップ(2026年10月27日確認)
- 学び方
- メタバース校舎の週1回のクラス会議を中心に、子どもの関心から探究プロジェクトを進める。公式トップ(2026年10月27日確認)
- 扱う活動例
- Vtuber、イラスト、Scratchでのゲーム制作など。公式トップ(2026年10月27日確認)
- メタバース校舎の費用
- 入学金22,000円、月謝12,683円(税込)。公式学費(2026年10月27日確認)
- 体験
- 公式サイトから無料体験を申し込める。公式トップ(2026年10月27日確認)
- サービスの役割
- 学校に通いながら参加する放課後のプロジェクト型活動で、毎日の預かりを目的としない。公式学費(2026年10月27日確認)
この概要から分かるのは、仲間と企画を進める環境や活動例があることです。アニメーションの作り方をゼロから個別指導すること、特定ソフトの習得を保証することは確認できません。体験では「子どもはScratchで二場面の物語を作りたい」「絵を描くより動きを考えることが好き」と作品と希望を伝え、使える道具、伴走の範囲、作品を見せる場と公開条件を質問します。子ども本人が活動の雰囲気を見てから決めることも大切です。
費用と道具は、制作環境と活動費を分けて考える
家庭制作の費用を考えるときは、「制作に使う道具」「作品を見せる場所」「人に教わる活動」を分けます。Scratch公式はサービスを無料と説明していますが、端末と通信環境は家庭で用意します。紙の連続絵なら紙と筆記具で試せます。撮影方法では、手持ちの端末を使うか、固定する道具が必要かを確認します。初回作品を作る前に有料ソフトや専用機材を購入する必要があるかは、作りたい表現を試してから判断できます。Scratch公式案内(2026年10月27日確認)。
教室を使う場合は月謝だけでなく、入会金、教材費、端末の貸与・持参、欠席時の振替、退会手続き、公開作品の扱いを公式案内で確認します。NIJINアカデミー放課後PJの学費ページは、オンラインのメタバース校舎について入学金22,000円、月謝12,683円(税込)、教材費とイベント参加費の追加費用なしと案内しています。これは同事業の現行掲載内容であり、他の教室の料金相場として用いません。リアル校舎の費用・日程は別なので、通学を検討する家庭は該当校舎の最新条件を確認します。公式学費ページ(2026年10月27日確認)。
「無料の教材でできること」と「有料の活動で得たいこと」を別々に書くと、費用判断がしやすくなります。たとえば自分で動かす操作を学ぶことが目的なら公式チュートリアル、他者から制作途中の感想を得たいなら教室や創作コミュニティが候補です。オンライン環境を使う場合は、料金だけでなく、保護者が見守れる時間、子どもが困ったときに相談できる相手、公開範囲も費用と同じくらい重要な条件です。

途中で止まったときは、作品を小さく戻して原因を探す
「動かない」と言われたら、まず作品全体を見直すより、一つのキャラクターと一つの動作に戻します。開始するきっかけがあるか、選択中のキャラクターが正しいか、動作の順序がつながっているかを見ます。背景だけが変わるならキャラクター側のブロックを、台詞だけが表示されないなら表示タイミングを確認します。親が直接直す前に、子どもに「どこまでは想像通り?」と尋ねると、原因を探す範囲が狭くなります。
「何を作るか分からなくなった」なら、予定した三場面から一場面に戻します。主人公が一歩動く、ドアを開ける、誰かに一言言うなど、一つの変化を完成させます。「作ったけれど見せたくない」なら、公開や発表を迫らず、本人が選んだ家族一人に見せるか、保存だけにするかを選べます。技術上の停滞と公開への不安は違う問題なので、同じ励まし方で解決しようとしないことが重要です。
友だちと共同制作して意見が分かれるときは、誰が何を決めるかを先に整理します。物語の筋を決める人、絵を描く人、動きを組む人、最後に試す人を固定しすぎず、短い場面ごとに交代する方法があります。作品を外へ見せるときは、参加した子全員が公開範囲や名前の表示を理解しているか、保護者・運営者と確認します。共同制作だから全員の作品を自由に公開できるとは考えません。
小学生のアニメーション制作についてよくある質問
主人公、場所、起きる変化を一つずつ決め、短い一場面から試せます。Scratch公式のアニメーション教材も、キャラクターと背景を選んで動きを加える順序を示しています。
Scratchにはキャラクターや背景を選ぶ教材があり、最初からすべての絵を自分で描く必要はありません。公式の「Animate a Character」で一つの動きを試せます。
Scratch公式は主に8〜16歳向けに設計したと説明し、より年少の子も保護者と利用すると案内しています。学年だけで判断せず、読み書きや操作を一緒に試してください。
Scratch公式はサービスを無料と案内しています。家庭で使う端末と通信環境は別に必要です。有料教室を使う場合は、その教室の料金を別に確認します。
公開は制作の必須条件ではありません。まず家族に見せる、端末内に保存する方法があります。公開する場合は、本人の意思、個人情報、使用した画像・音楽の権利を保護者と確認してください。
Scratchの登録画面は本名をユーザー名に使わないよう案内しています。コミュニティガイドラインも、実名・電話番号・住所などの個人情報を公開しないよう求めています。
公開する作品では音楽の利用許諾や条件を確認してください。文化庁は、インターネットへのアップロードを私的使用と同じようには扱えない場合があると説明しています。条件が不明なら使用を避けましょう。
公開前に本人と保護者の承諾を確認し、難しければその写真を使わない、写り込みを除く、公開しない方法を選びます。文化庁の学校向けQ&Aは、児童の顔写真の利用には肖像への配慮が必要と説明しています。
公式サイトはVtuber、イラスト、Scratchなど子どもの関心を起点にしたプロジェクトを紹介していますが、アニメーション専用の個別指導を保証する記載は確認できません。作りたい作品と使いたい道具を無料体験で伝え、活動が合うか確かめてください。
公式学費ページは週1回の探究活動であり、毎日の預かりを目的としないと説明しています。学校に通いながら参加する放課後の活動で、学童保育や学校の出席扱いの代わりとして案内されていません。
確認した公式資料
- Scratch公式・保護者向け案内(2026年10月27日確認)
- Scratch公式・アニメーション教材(2026年10月27日確認)
- Scratch公式・物語作り教材(2026年10月27日確認)
- Scratch公式・コミュニティガイドライン(2026年10月27日確認)
- 文化庁・著作権の基本(2026年10月27日確認)
- 文化庁・顔写真等のQ&A(2026年10月27日確認)
- IPA・ネット安全教材(2026年10月27日確認)
- NIJINアカデミー放課後PJ公式(2026年10月27日確認)
- NIJINアカデミー放課後PJ学費(2026年10月27日確認)
子どもが作りたいのが絵の動きなのか、会話する物語なのか、ゲームのように操作できる作品なのかを聞き、一つの短い場面を作るところから始めてください。作品の公開や教室への入会は、本人の希望と家庭の条件を確かめてから決められます。


