- 説明会で聞いておきたい「お金」の7項目
- 小金井市の私立高校の初年度納付金の実額(2026年度)
- 「無償化」で下がるのは授業料だけ、という仕組み
- 支援の対象にならない費目と、手元に残る金額
- 言いにくい質問を、角を立てずに聞く方法
金額は、東京都が2025年12月18日に公表した「令和8年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」に基づく2026年度のものです。説明会に行く前に候補を並べ直したい方は、小金井市の高校を「学費」と「通い方」で並べ直す記事から先に読むと、聞くべき点が絞れます。
説明会で聞いておきたい「お金」の7項目
先に結論から並べます。この7つを聞ければ、初年度と2年目以降の見通しはほぼ立ちます。
| 聞くこと | なぜ聞くか |
|---|---|
| 1. 入学金の納入期限。併願の場合、延納や返還の扱いはあるか | 合格発表から数日で数十万円を動かす必要が出る。併願では二重に発生しうる |
| 2. 施設費・維持費は年額か、入学時の一括か | 初年度だけの負担か、毎年続くかで総額が大きく変わる |
| 3.「その他」の内訳(教材費・行事費・PTA会費・生徒会費など) | 納付金表の「その他」は学校ごとに中身が違い、金額の差が大きい |
| 4. 制服・体操着・指定用品をそろえた場合の総額 | 納付金表には基本的に入っていない。まとまった初期費用になる |
| 5. 修学旅行の積立額と、積立が始まる時期 | 行き先によって差が大きい。海外研修がある学校では特に |
| 6. 2年目・3年目の年額(初年度との差) | 入学金が消える一方、積立や選択科目費が増えることがある |
| 7. 就学支援金が入るまでの立て替えの有無と、その期間 | 支援金は後から充当されるため、一時的に満額を払う運用の学校がある |
7つすべてをその場で聞き切れなくても構いません。1・4・5・7の4つだけでも押さえておくと、「思ったより出ていった」という事態は避けられます。
なぜパンフレットの金額だけでは足りないのか|小金井市の実額
小金井市の私立高校の初年度納付金を並べると、次のようになります。金額は東京都の調査によるものです。学校別のより詳しい解説は小金井市の私立高校の学費の記事にまとめています。
| 学校(コース) | 授業料(年額) | 入学金 | 施設費 | その他 | 初年度納付金 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京電機大学 | 516,000円 | 250,000円 | 0円 | 204,000円 | 970,000円 |
| 国際基督教大学(ICU) | 591,000円 | 330,000円 | 0円 | 180,000円 | 1,101,000円 |
| 中央大学附属 | 558,000円 | 290,000円 | 0円 | 280,000円 | 1,128,000円 |
小金井市の私立高校は、3校とも大学附属です。東京電機大学・国際基督教大学(ICU)・中央大学附属。多摩地域の市のなかで、この構成は小金井市だけです。
そして3校とも授業料が支援の上限(年501,000円)を超えます。つまり授業料でも自己負担が出る市で、初年度に手元から出る額は3校平均で約51万円。今回並べた5市のなかでいちばん大きくなります。
さらに、この表に入っていない支出があります。制服・体操着・指定用品、修学旅行の積立、通学定期代です。どれも学校ごとに差が出るところで、説明会でこそ確かめられます。

「無償化」で下がるのは授業料だけ
2026年度(令和8年度)から、国の就学支援金は所得制限が撤廃されました。私立の全日制で年457,200円。これに東京都の授業料軽減助成金が年43,800円(所得制限なし)加わり、合わせて年501,000円まで、授業料が支援されます。制度そのものの変更点は就学支援金が2026年度に変わった3つの点に整理しています。
ただし、注意点が3つあります。
- 国と都は別々の申請です(2026年度は国が6月、都が7月)。どちらか一方だけ出して終わらないように
- 都の助成は、保護者と生徒がともに都内在住であることが条件です
- 支援されるのは授業料に対してだけ。入学金にも施設費にも使えません
支援の対象にならない費目と、手元に残る金額
東京都の案内には、対象外になるものがはっきり書かれています。「入学金、施設整備費、通学にかかる交通費、サポート校・技能教育施設等の受講料等は対象外です」。
| 費目 | 小金井市3校の平均 | 支援の対象 | 手元から出る額 |
|---|---|---|---|
| 授業料(年額) | 約555,000円 | ◯(上限501,000円) | 0円 |
| 入学金 | 約290,000円 | × | 約290,000円 |
| 施設費 | 0円 | × | 0円 |
| その他(年額) | 約221,000円 | × | 約221,000円 |
平均で見ると、初年度に約51万円が、支援とは関係なく手元から出ていきます。ここに制服代と修学旅行の積立は入っていません。
授業料が501,000円を超える学校では、差額も自己負担になります
小金井市では、3校すべてが上限を超えています。多摩地域の市としては珍しい構成です。
- 東京電機大学 … 授業料516,000円 → 差額15,000円が自己負担
- 国際基督教大学(ICU) … 授業料591,000円 → 差額90,000円が自己負担
- 中央大学附属 … 授業料558,000円 → 差額57,000円が自己負担
この差額は、先ほどの約51万円に上乗せされます。志望校がここに入っている場合、説明会では「授業料のうち支援の対象外になる分はいくらですか」と直接聞いて構いません。学校側も把握している数字です。
授業料以外を支える制度もあります(所得要件あり)
東京都には「私立高等学校等奨学給付金」があり、教科書代・教材費・学用品費などに使えます。こちらには所得要件があり、住民税の所得割額で段階的に判定されます。全日制の場合、住民税非課税相当の世帯で年152,000円、所得割額105,500円未満の世帯で年50,670円、182,500円未満の世帯で年38,000円です。通信制も対象ですが、金額は低くなります。

言いにくい質問の聞き方
お金の話は、聞きたいけれど聞きづらい——という声をよく聞きます。実際には、聞き方を少し変えるだけで、ずいぶん通りやすくなります。
| 聞きたいこと | 言い換えの例 |
|---|---|
| うちの家計で払えるか | 「初年度に、納付金以外で必要になる費用を教えていただけますか」 |
| 入学金を待ってもらえないか | 「併願の場合、入学金の納入期限はいつになりますか」 |
| 奨学金を使いたい | 「校内の奨学金や授業料の減免制度について、募集要項のどこを見ればよいですか」 |
| 途中でやめたら返ってくるのか | 「入学を辞退した場合の、納付金の扱いを教えてください」 |
| 本当に全部でいくらか | 「3年間の総額のモデルケースがあれば見せていただけますか」 |
いずれも、家庭の事情を説明せずに事実だけを聞く形になっています。こちらの懐具合を話す必要はありません。制度と金額を聞くだけで、判断に必要な材料はそろいます。
通信制にした場合はいくらになるか
説明会を回るうちに、「そもそも毎日通う前提でいいのだろうか」と考え始める方もいます。体調のこと、人間関係のこと、中学で登校が難しかった時期があった場合はなおさらです。
東京都立高校の通信制課程は、一橋高校(千代田区)・新宿山吹高校(新宿区)・砂川高校(立川市)の3校です。小金井市内にはありません。武蔵小金井から中央線で10分の立川市にある砂川高校が最寄りになります。都立の通信制は授業料が1単位336円、入学料500円です。私立の通信制は、年額制なら国の就学支援金の上限が年337,200円、単位制なら1単位あたり13,668円(年間30単位・通算74単位まで)です。
ただし、通信制にサポート校を足す場合は話が変わります。サポート校の受講料は支援の対象外なので、通信制高校の学費とサポート校の受講料が、それぞれ別に発生します。この組み合わせは家庭ごとに変わるので、数字を入れて確かめられるようにしてあります。
通信制高校の学費シミュレーターで、実質の負担額を計算してみる

よくある質問
まとめ
納付金表に載っている数字は、初年度に必要なお金の一部でしかありません。制服も修学旅行の積立も通学定期も、たいていは別枠です。だからこそ説明会では、入学金の期限、施設費が年額かどうか、「その他」の内訳、指定用品の総額、修学旅行の積立、2年目以降の年額、支援金が入るまでの立て替え——この7つを聞いてください。2026年度から支援金の所得制限は撤廃されましたが、下がるのは授業料の部分だけで、小金井市の平均では約51万円が手元から出ていきます。聞きにくい質問も、制度と金額を尋ねる形に言い換えれば、家庭の事情を話さずに確かめられます。
毎日通う形そのものが負担になりそうなときは、サポート校の役割という道もあります。仕組みと費用の考え方はサポート校の解説記事にまとめました。

NIJIN高等学院は、株式会社NIJINが運営する通信制高校サポート校です。1クラス8人のメタバース校舎と、全国36か所のリアル教室。入試に学力試験・面接はなく、出席状況も問いません。転入・編入は通年受付で、いま通っている通信制高校を変えずにサポート校だけを利用することもできます。学費や進め方は、無料のオンライン個別相談会でご確認いただけます(カメラ・マイクはオフのままで、保護者の方だけのご参加も歓迎です)。
この記事の内容を確かめるための一次資料
- 東京都「令和8年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」(2025年12月18日公表・学校別データ)
- 東京都生活文化局「私立高等学校等授業料軽減助成金」(対象外費目の記載)
- 文部科学省「高等学校等就学支援金制度」
- NIJIN高等学院
金額はいずれも2026年度(令和8年度)のものです。各校の募集要項が更新された場合は、そちらが優先されます。

