- 八重瀬町の中にある民間フリースクール・公的な適応指導教室・学びの多様化学校の分教室の位置づけ
- 八重瀬町から通える民間フリースクール4校の対象学年・費用・出席扱いの実際
- 隣の与那原町の通学費補助が八重瀬町民には使えない理由と、県の通学費支援の3つの条件
- 通所がまだ難しい時期に、オンラインという第三の選択肢をどう見極めるか
この記事は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが編集しています。5校目に自社のスクールを紹介していますので、その前提でお読みください。掲載している他校の情報は各施設の公式サイトと八重瀬町・沖縄県・文部科学省の公式ページから引用し、編集部で確認したものです。
八重瀬町は、町の中に選択肢がある町です
フリースクールを探し始めると、まず「近くにない」という壁にぶつかります。沖縄本島の南部はとくにそうです。八重瀬町は、そこが少し違います。
八重瀬町には、町内に民間のフリースクールがあります。友寄にある「プレイフルスクールおきなわ」です。さらに公的な適応指導教室「こどもサポートルーム しののめ」も町内(字東風平965 南部総合福祉センター内2F)にあります。加えて、文部科学省の学びの多様化学校の一覧に載っている東表中学校の6つの分教室のうち、「八重瀬教室」と「坂田教室」の2つが八重瀬町です。民間・公的・学びの多様化学校の3種類が町内に並んでいる自治体は、そう多くありません。
⚠️ ただしお金の面は逆です。八重瀬町にフリースクールの利用料補助や通学費の補助があるかどうかは、町の公式サイトでは確認できませんでした。「無い」と断定できる記載も見つかっていません。隣の与那原町には町独自の通学費補助(バス定期券代の半額)がありますが、あれは与那原町在住の子のための制度で、八重瀬町民は使えません。
つまり八重瀬町は「場所はあるが、お金の支援は見当たらない」町です。そのぶん、使える県の制度を正確に押さえることが大事になります。確認先は八重瀬町教育委員会 学校教育課(098-998-7571/字東風平1188番地)。

NIJINアカデミーは、週4日のメタバース校舎と週1日のリアル教室を組み合わせて通えるオルタナティブスクールです。東京都内では南大沢駅のそばにリアル教室があり、毎週木曜に開いています。まずはオンラインの無料体験会から。
八重瀬町から通えるフリースクール5選(比較一覧)
公式サイトで確認できた情報だけを載せています。「記載なし」は、編集部が公式サイトで確認できなかったという意味です。推測では埋めていません。
| スクール名 | エリア | 対象 | 形態 | 費用の目安 |
|---|---|---|---|---|
| プレイフルスクールおきなわ | 八重瀬町友寄(町内) | 年長〜18歳(アフタースクールは小1〜6) | 通所 | 入学金50,000円/月42,000円(アフタースクールは入校料3,000円・月15,000円) |
| 珊瑚舎スコーレ | 南城市佐敷(隣接市) | 4.5歳児〜中3(高等部は中卒以上) | 通所 | 入学金38,500円/年697,200円(月あたり約58,100円) |
| フリースクール星槎那覇 ちゅら星★教室 | 那覇市大道 | 中学1〜3年生 | 通所(週2〜6コマ/月) | コマ数制。金額は公式サイトで確認できず |
| kukulu | 那覇市松川 | 中高生 | 通所(居場所) | 記載なし(要問い合わせ) |
| NIJINアカデミー メタバース校舎 | オンライン・全国どこからでも | 小1〜中3 | オンライン | 月25,443円(初月のみ入学金33,000円) |
5校を1校ずつ紹介します
1. プレイフルスクールおきなわ(八重瀬町友寄・町内)
運営:公式サイトに運営法人名の記載なし
八重瀬町の中にある、唯一の民間フリースクールです。場所は友寄921-2、大倉ハイツ自治会館の中。町内なので、送り迎えの負担がいちばん軽い選択肢になります。白川小学校の児童はスクールバスで大倉ハイツバス停まで来て登所する、という案内もあります。
⚠️ 最初に押さえておきたいのは、ここが「フリースクール」と「アフタースクール」の2つを持っていることです。対象も料金もまったく違うので、問い合わせるときはどちらの話なのかを先にはっきりさせてください。
フリースクール部門は年長さんから18歳まで。開いているのは月・火・水・金の9:00〜14:30です。費用は入学金50,000円、学費42,000円/月。曜日を選ぶ形なら1日3,000円。これに教材費500円/月、スポーツ安全保険料800円/年、ミネラルランチ費500円/日が加わります。体験は3,500円(ランチ代500円は別)。
アフタースクール部門は小学1〜6年生で、入校料3,000円・月15,000円(税込)。平日は15:00〜18:00(延長19:00まで)、長期休みは9:00〜18:00です。公式サイトには「民間の学童です。保護者の方が働いていなくても預けることができます」と書かれています。学校には行けていないけれど放課後の時間は動ける、という段階なら、こちらから始める手もあります。
出席扱いについては「在籍している学校との連携によって、出席扱いとして認められる場合があります。各学校の校長先生の判断によるため、事前に学校と相談することをおすすめします」と明記されています。⚠️ なお電話番号が公式サイトに載っておらず(連絡先はメールのみ)、定員の表示もパソコンと携帯で違います(20名と15名)。兄弟割も2種類の表記が同じページに並んでいます。人数と割引は問い合わせで確かめてください。
- 所在地:八重瀬町友寄921-2(大倉ハイツ自治会館内)/電話番号は公式サイトに記載なし
- 対象:フリースクールは年長〜18歳/アフタースクールは小1〜6
- 費用:フリースクール 入学金50,000円・月42,000円(+教材費500円/月、保険料800円/年、昼食500円/日)/アフタースクール 入校料3,000円・月15,000円
- 開所:フリースクール 月・火・水・金 9:00〜14:30/アフタースクール 平日15:00〜18:00(延長19:00)、長期休みは9:00〜18:00
- 出席扱い:「在籍している学校との連携によって、認められる場合があります」と明記
2. 珊瑚舎スコーレ(南城市佐敷)
運営:NPO法人珊瑚舎スコーレ/学校法人雙星舎
八重瀬町の東隣、南城市佐敷にあります。4.5歳児から高等部までを一つの場所に置いている、沖縄では珍しい形のスクールです。
今回調べた4校のなかで、学費を公式サイトにはっきり書いている数少ない施設です。キッズスコーレ(4.5歳児〜小3)・初等部(小4〜6)・中等部(中1〜3)は、入学金38,500円(税込)、授業料420,000円/年+教育活動維持費277,200円/年で、年間合計697,200円。月あたりにすると約58,100円です。高等部(中卒以上)は入学金100,000円と別建てになっています。
見落としたくないのが減額制度です。公式サイトに「生活保護世帯・住民税非課税世帯、姉妹兄弟に対する減額制度」があると書かれています。⚠️ 減額の幅や条件までは書かれていないので、面談のときに必ず聞いてください。高等部には高等学校等就学支援金制度(年額118,800円または396,000円)の案内もあります。
⚠️ 開所している曜日と時間は公式サイトに書かれていません。分かるのは事務局の対応時間(10:00〜20:00、土日祝と春・夏・冬の閉校日は休業)だけです。出席扱いについての記載もありません。
なお、後述する「東表中学校 八重瀬教室・坂田教室」を運営しているのも、この珊瑚舎スコーレと同じ法人(学校法人雙星舎)です。問い合わせ先の電話番号も同じ098-975-7781。フリースクールの話なのか、東表中学校の話なのかを、電話のときに先に伝えてください。
- 所在地:南城市佐敷字津波古509-4(098-975-7781)
- 対象:キッズスコーレ 4.5歳児〜小3/初等部 小4〜6/中等部 中1〜3/高等部 中卒以上
- 費用:入学金38,500円(税込)/年間697,200円(授業料420,000円+教育活動維持費277,200円)。減額制度あり
- 開所:記載なし(要確認)。事務局は10:00〜20:00、土日祝・閉校日は休業
- 出席扱い:記載なし(要確認)
3. フリースクール星槎那覇「ちゅら星★教室」(那覇市大道)
運営:NPO法人星槎教育研究所
那覇市大道にある教室です。対象を「中学1年生〜3年生」の「不登校及び不登校傾向のある生徒」と限定して書いているのが特徴で、八重瀬町から中学生が通う選択肢として見ることになります。小学生は対象外です。
通い方は週2コマから週6コマまでを月単位で選ぶ形(1コマ50分)。「月謝は、登校コマ数によって異なります」と書かれていて、体調に合わせて量を決められる設計です。八重瀬町から那覇市までは距離があるので、毎日通う前提にしなくてよいのは実務的に大きいと思います。
⚠️ ただし金額の一覧は画像で掲載されており、編集部では金額を読み取れませんでした。推測では書きません。098-917-0501 で確認してください。月謝のほかに、健康診断、体験学習(校外等)、各種検定等を受ける際は実費負担と明記されています。
⚠️ 出席扱いについての記載はありません。公式サイトに書かれているのは「在籍校への復帰:希望すればいつでも復帰可能です」という点までです。出席扱いを前提に考えているなら、最初の問い合わせで実績の有無を聞いてください。
- 所在地:那覇市大道130(098-917-0501)
- 対象:中学1年生〜3年生(不登校および不登校傾向のある生徒)
- 費用:週2コマ〜週6コマ/月のコマ数制。金額は公式サイトで確認できず(要確認)。健康診断・体験学習・検定は実費
- 開所:記載なし(要確認)
- 出席扱い:記載なし(要確認)
4. kukulu(那覇市松川)
運営:特定非営利活動法人 沖縄青少年自立援助センター ちゅらゆい
那覇市松川にある中高生の居場所です。「フリースクール」ではなく「居場所」と名乗っている点が、ここまでの3か所と違います。学校のカリキュラムを進める場所というより、まず安心して過ごせる時間をつくる場所だと考えてください。
⚠️ 対象学年・開所している曜日と時間・費用・出席扱いのいずれも、公式サイトには書かれていません。編集部で確認できたのは、名称・所在地・電話番号・運営法人だけです。分からないものを推測で埋めていないので、098-943-8502 に直接聞いてください。
費用の見通しが立たないまま候補に残すのは不安だと思います。最初の電話で「1か月いくらかかるか」「何曜日の何時から何時まで開いているか」の2つを先に聞いてしまうと、ほかの3校と同じ土俵で比べられます。
八重瀬町から那覇市松川までは距離がありますが、中学生の年代から高校生の年代まで幅があるのは、南部では貴重です。学年が上がってからの選択肢が少ない地域では、こうした居場所型が受け皿になることもあります。
- 所在地:那覇市松川2-1-1 Dクレスト1階(098-943-8502)
- 対象:中高生(学年の明記なし)
- 費用:記載なし(要問い合わせ)
- 開所:記載なし(要問い合わせ)
- 出席扱い:記載なし(要確認)
5. NIJINアカデミー メタバース校舎(オンライン・全国どこからでも)
運営:株式会社NIJIN(このサイト「にじいろ」の運営会社です)
家から出ることそのものが難しい段階のための選択肢。運営元は当サイトと同じ株式会社NIJINです。
ここまでの4か所が「距離」や「合うかどうか」で難しかった場合の、第三の選択肢です。自宅からオンラインで通うタイプで、八重瀬町のどこに住んでいても条件は変わりません。
メタバース校舎は平日毎日開いています。授業は月100コマ以上あり、アーカイブが500本以上。全教科・領域をカバーしていて、そのなかから選んで受ける形です。カメラオフ・チャットのみ・見ているだけでも参加できると明記されているので、「話すのがつらい」段階でも席に着けます。授業は録画で後から見ることもできます。
費用は月25,443円(税込/メタバース料23,760円+施設利用料1,683円)、初月のみ入学金33,000円。在籍校の籍はそのままで、転校の手続きも学校への申請も要りません。出席扱いについては、希望した生徒の97%が在籍校に認められたと公表されています(2026年4月時点)。毎週の「学びのポートフォリオ」と毎月の出席証明書の発行、在籍校や教育委員会とのやりとりを担当がサポートする体制です。ただし出席認定の基準は地域や在籍校によって違うので、そこは確認が必要です。なお、この記事を書いているのは同じ株式会社NIJINです。その前提でお読みください。
- 形態:オンライン(メタバース校舎)。平日毎日開校
- 対象:小学1年生〜中学3年生(就学前のお子さんも入学可能/高校段階はNIJIN高等学院)
- 授業:月100コマ以上のオンライン授業+アーカイブ500本以上。全教科・領域をカバー
- 参加の仕方:カメラオフ・チャットのみ・見るだけでも参加可。授業は録画で後から視聴可
- 費用:月25,443円(税込)=メタバース料23,760円+施設利用料1,683円/初月のみ入学金33,000円(税込)
- 在籍校との関係:転校・申請は不要。籍はそのまま。出席扱いは希望した生徒の97%が認定(2026年4月時点/基準は地域・在籍校により異なる)
- サポート:毎週「学びのポートフォリオ」発行/毎月の出席証明書発行/在籍校・教育委員会とのやりとりを担当がサポート
- 体験:オンラインの無料体験会あり
出典:NIJINアカデミー「学費・プラン」(2026年9月13日確認)
八重瀬町のフリースクール費用相場と、使える補助制度
費用は施設によって幅が大きく、上の比較表のとおりです。料金を公式サイトで公開しているのは4校のうち2校だけで、その2校でも月42,000円(プレイフルスクールおきなわ)と月あたり約58,100円(珊瑚舎スコーレの年額を12で割った値)と開きがあります。ここでは相場を断定しません。候補ごとに問い合わせるのが前提になります。
比べる材料になる公的な数字はあります。文部科学省が民間の団体・施設に行った調査では、入会金の平均が約5万3千円、月額会費の平均が約3万3千円でした(平成27年3月時点)。⚠️ この平均は入会金を取っていない123か所と、月額会費を取っていない49か所を除いて計算した数字なので、実際の負担より高めに出ます。それでも、八重瀬町から通える2校はこの全国平均より高めの水準だと言えます。「町内にあるから安い」ということはありません。
見落としやすいのが月謝以外の費用です。公式に確認できた範囲では、入学金(プレイフルスクールおきなわ50,000円、珊瑚舎スコーレ38,500円)、教材費(プレイフルスクールおきなわ500円/月)、スポーツ安全保険料(同800円/年)、昼食代(同500円/日)、体験学習や検定の実費(フリースクール星槎那覇)があります。昼食代のように毎日かかるものは、月額の印象を大きく変えます。月謝ではなく、1年間の総額で聞いてください。
補助制度は、住んでいる自治体の制度しか使えません。ここを取り違える方が多いので、八重瀬町の周りを並べておきます。
| 自治体 | 制度 | だれが対象か | 上限 |
|---|---|---|---|
| 八重瀬町 | フリースクール利用料・通学費の補助とも公式ページで確認できず | — | — |
| 沖縄県 | 在籍校が出席扱いとするフリースクールへの通学費支援 | 保護者・本人向け。中高生のみ。所得要件あり。在籍校がすでに出席扱いにしていることが条件 | バス・モノレール代を無料化。金額の上限は県公式に記載なし |
| 与那原町 | 高校生等学び応援通学支援事業 | 保護者・本人向け。与那原町在住で、町外の中学校やフリースクール等に通う中学生以上 | バス通学定期券購入額の半額。八重瀬町民は対象外 |
| 那覇市 | 利用料の補助なし | — | 市の公式回答は「今後も調査研究してまいります」 |
| 糸満市・豊見城市・南城市 | 公式ページにフリースクール利用料の補助の記載なし | — | — |
⚠️ いちばん取り違えやすいのが、隣の与那原町の制度です。与那原町の「高校生等学び応援通学支援事業」は、町外の中学校やフリースクール等に通う中学生以上にバス定期券代の半額を出す制度で、南部ではかなり珍しい取り組みです。ただし対象は「与那原町在住」の子。八重瀬町にお住まいなら使えません。八重瀬町が使える可能性があるのは沖縄県の制度のほうです。ただしその県の制度にも条件が3つあります。対象は中高生のみ、所得要件(住民税所得割が非課税/児童扶養手当等の受給/家計急変のいずれか)、そして在籍校がすでに指導要録上の出席扱いにしていること。「通い始める → 出席扱いにしてもらう → それから交通費の支援」という順番です。申請は毎月5日までに出せば翌月1日から。問い合わせは沖縄県教育庁 教育支援課(098-866-2711)。
なお沖縄県には、保護者向けの利用料補助は見当たりませんでした。県がフリースクールの一覧を公表しているかどうかも、今回は確認できていません。⚠️ もうひとつ実務的な話を。八重瀬町にはゆいレールの駅がありません。ゆいレールの19駅はすべて那覇市と浦添市にあります。制度の名前に「モノレール」と入っていても、八重瀬町から実際に使えるのはバスだけです。
その前に。無料かもしれない公的な窓口も確認してください
民間のフリースクールを検討する前に、公的な窓口も見ておいてください。八重瀬町の場合、その窓口が町内にあります。
こどもサポートルーム「しののめ」は、南部広域行政組合(島尻教育研究所)が置いている適応指導教室です。場所は八重瀬町字東風平965 南部総合福祉センター内2F、電話は098-998-9561。八重瀬町にお住まいなら、町内にある公的な通所先ということになります。
- 対象:「心理的要因等によって登校できない南部広域行政組合教育委員会管内の小・中学校在籍の児童・生徒」
- 管内の市町村:八重瀬町・与那原町・南風原町・渡嘉敷村・座間味村・粟国村・渡名喜村の7町村
- 活動のねらい:「適切な体験活動、学習、教育相談等の支援を通して、自立心を高め、社会的自立に向けて支援します」
- 開所:「公立小・中学校の授業日に準ずる」
- 入室:入室判定委員会の判定を経て、教育委員会から在籍校へ通知される形
- 費用:要覧に記載なし(要確認)
⚠️ 一点だけ注意を。糸満市・豊見城市・南城市は、この7町村に入っていません。八重瀬町と隣り合っていても、公的な教室の管轄はこの7町村で線が引かれています。「南部の市町村が共同で運営している」という説明を見かけることがありますが、要覧に載っている構成はこの7町村です。八重瀬町の子にとっては、いちばん近い公的な教室が町内にあるということでもあります。
学校とのやりとりで迷ったときの窓口は八重瀬町教育委員会 学校教育課(098-998-7571/FAX 098-998-7623/字東風平1188番地)です。課の業務には「児童生徒指導及び教育相談に関すること」「スクールカウンセラー設置事業」が挙げられています。⚠️ しののめとは別に、町独自の適応指導教室があるかどうかは、町の公式サイトでは確認できませんでした。
⚠️ 出席扱いの手続きや、さかのぼって認められるかどうかについては、八重瀬町の公式サイトでは確認できませんでした。自治体によっては「保護者からの申請日以降」としてさかのぼりを認めない例があります。通い始めが見えてきたら、その時点で在籍校と学校教育課の両方に申し出てください。町の規模の参考として、八重瀬町は面積26.96km²(東西約6.6km・南北約9.1km)、町立小学校は4校(東風平・白川・具志頭・新城)、町立中学校は2校(東風平・具志頭)です。
学びの多様化学校については、文部科学省の設置者一覧に載っている沖縄県内の学校は学校法人雙星舎「東表中学校」(分教室型)の1校です。6つの分教室のうち「八重瀬教室」と「坂田教室」の2つが八重瀬町にあります。⚠️ ただし運営元の公式サイトは、東表中学校を「全国初の私立夜間中学校」と説明しています。文部科学省の一覧では不登校の子のための学校として指定されているのに、運営元の説明は学齢期を過ぎた人向けの夜間中学。この食い違いは、今回の調べでは解けませんでした。雙星舎の事務局(098-975-7781)に、①八重瀬教室・坂田教室の場所 ②学齢期の中学生が入れるのか ③入学すると在籍校からの転校になるのか、の3点を聞いてください。
それでも「合いそうな場所がない」と思ったら
ここまで読んで、「どれもうちの子には難しそう」と感じた方もいると思います。距離、費用、開いている曜日、本人の状態。どれか一つが引っかかるだけで、選択肢は一気に減ります。
そう感じるのは、選び方が悪いからではありません。八重瀬町は町内に選択肢がある一方で、お金の支援が見当たりません。町内のフリースクールは入学金50,000円・月42,000円、隣の南城市の1校は年間約70万円。隣の与那原町の通学費補助は与那原町民のもので、県の通学費支援も中高生・所得要件・出席扱いが前提です。フリースクールの数と性格は地域によって大きく違い、都市部と同じ前提で探すと必ず行き詰まります。
そのときに検討したいのが、3つ目の選択肢としてのオンラインです。「通えないから仕方なく」ではなく、条件によっては最初から合理的な選択になります。
| 観点 | オンライン(例:NIJINアカデミー) | 通所フリースクール |
|---|---|---|
| 通いやすさ | 自宅から参加でき、近所の目が気にならない | 通える距離と、体調の良い日に限られる |
| 費用 | 月25,443円(税込・初月のみ入学金33,000円)。交通費はかからない | 料金を公開している2校で月42,000円〜月あたり約58,100円。別途、交通費と送り迎えの負担 |
| 人とのつながり | 学級制で毎日同じ顔ぶれ。カメラオフや見ているだけでも参加できる | 同じ場所に集まるぶん、関係が深まりやすい |
| 出席扱い | 希望した生徒の97%が在籍校に認められたと公表(2026年4月時点) | 施設ごとに差が大きい。八重瀬町は手続きもさかのぼり可否も町公式で確認できず |
| 始めるまでの早さ | 転校の手続きは不要。在籍校の籍はそのまま | 見学と面談を経てから。しののめは入室判定委員会の判定が必要 |
| 向いている時期 | 外に出ること自体がまだ難しい段階 | 外に出られて、場所や人に慣らしていきたい段階 |
オンラインが向いているのは、こういうときです
- 近くに施設はあるが、そこまで行く体力・気力が今はない
- 家から出ること自体が、今いちばんの壁になっている
- 人が多い場所や、初めての場所が苦手で、通所のハードル自体が高い
- 送り迎えができる大人が家にいない、または毎日は難しい
- 学年の途中で、まず学習が止まらない状態をつくりたい
とくに2つ目が大きいです。施設が合わないのではなく、家から出られないことが壁になっているなら、施設をいくら探しても解決しません。問題の場所が違うからです。この場合は、まず家の中に学びと人とのつながりを戻すほうが順番として先になります。
オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと
ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。次の4つは、どのサービスを見るときにも同じように聞いてください。
- ① 開いている日数:週1回だけなのか、平日毎日なのか。「オンラインだから毎日」とは限りません
- ② カメラオフでも参加できるか:顔出しが必須だと、通所と同じハードルが別の形で戻ってきます。チャットのみ・見るだけの参加が認められているかを確認してください
- ③ 出席扱いの実績:「できます」ではなく「希望した人の何%が認定されたか」を数字で聞いてください。制度上は可能でも、実績がなければ手続きは手探りになります
- ④ 学校とのやりとりを誰がやるか:保護者が毎回説明するのか、事業者側が資料を出して交渉まで担うのか。ここが家庭の負担を大きく左右します
③と④は特に見落とされます。オンラインで学ぶこと自体より、それを在籍校にどう認めてもらうかのほうが実務としては重く、そこを事業者がどこまで引き受けるかで家庭の消耗がまったく変わります。
⚠️ なお、この記事の5つ目に挙げたNIJINアカデミーは、このサイト「にじいろ」を運営する株式会社NIJINの事業です。だからこそ、上の4つの観点はどのサービスにも当てはまる形で書きました。八重瀬町から使えるオンラインの選択肢は他にもあります。同じ4つの質問を並べて、比べたうえで選んでください。
見学で聞いておきたいこと
見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞き直しても意味がありません。書いていないことを聞いてください。
- 今日みたいに気持ちが不安定な日に、途中で帰ることはできますか
- 在籍校への出席報告は、誰がどの頻度で行っていますか
- うちの子と年齢の近い子は、今何人くらい来ていますか
- 学習は何をどこまで見てもらえますか。教科の指導はありますか
- 見学から実際に通い始めるまで、どのくらいかかりますか
- 合わなかったときに、途中でやめる手続きと費用はどうなりますか
よくある質問
まとめ
八重瀬町は町の中に選択肢がある町です。民間のフリースクール(プレイフルスクールおきなわ)、公的な適応指導教室(こどもサポートルーム しののめ)、学びの多様化学校の分教室(東表中学校 八重瀬教室・坂田教室)が、いずれも町内にあります。南部ではかなり恵まれているほうです。
⚠️ 一方で、お金の支援は見当たりません。町の補助は公式ページで確認できず、隣の与那原町の通学費補助は与那原町民のもの。使える可能性があるのは沖縄県の通学費支援ですが、中高生のみ・所得要件あり・在籍校がすでに出席扱いにしていることの3つが条件で、補助されるのは交通費です。利用料そのものは安くなりません。
4校はそれぞれ性格が違います。送り迎えの負担がいちばん軽く、年長さんから受け入れているのはプレイフルスクールおきなわ、学費がはっきりしていて年齢の幅が広いのは珊瑚舎スコーレ、中学生で通う日数を絞りたいならフリースクール星槎那覇、まず居場所から、と考えるならkukulu。まずは町内の2つ(プレイフルスクールおきなわと しののめ)を見てから、外に広げるかを決めるので十分です。
どこも合いそうにない、そもそも家から出るのが難しい——そういう段階なら、オンラインという第三の選択肢があります。焦らず、いまの状態から始められるところを選んでください。
内容を確かめるための一次資料
- 八重瀬町「学校教育課」(ページ)
- 八重瀬町「位置・面積」(ページ)
- 八重瀬町「町立小中学校」(ページ)
- 南部広域行政組合 島尻教育研究所「こどもサポートルーム しののめ」(ページ)
- 南部広域行政組合 島尻教育研究所「要覧」(PDF)(ページ)
- 沖縄県「在籍校が出席扱いとするフリースクールへの通学費支援」(ページ)
- 与那原町「高校生等学び応援通学支援事業」(ページ)
- 那覇市「教育に関する提言への回答」(ページ)
- 糸満市「教育費の支援制度」(ページ)
- 南城市「助成・補助金」(ページ)
- プレイフルスクールおきなわ「スクール案内」(ページ)
- 珊瑚舎スコーレ「入学案内」(ページ)
- フリースクール星槎那覇「ちゅら星★教室」(ページ)
- NPO法人ちゅらゆい「kukulu」(ページ)
- 沖縄都市モノレール「路線図」(ページ)
- 文部科学省「学びの多様化学校の設置者一覧」(ページ)
- 文部科学省「小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通っている民間の団体・施設に関する調査」(PDF)(ページ)


