- 西原町から通える範囲の施設4か所の費用・開所曜日・対象(公式サイトで確認できた分だけ)
- 沖縄県の通学費支援が使える3つの条件と、対象が中高生に限られること
- 西原町には通所型の教育支援センターがなく、中央公民館の教育相談室が窓口であること
- 通える範囲に合う場所がないときの、3つ目の選択肢としてのオンライン
この記事は2026年9月13日時点で、各施設の公式サイトと自治体の公式ページで確認できた内容だけをまとめています。まとめサイトの数字は使っていません。費用や開所曜日は変わることがあるので、申し込む前に必ずご本人で確認してください。5つ目に挙げるNIJINアカデミーは、このサイトを運営する株式会社NIJINの事業です。
西原町でフリースクールを探しにくいのは、一覧がまだ無いからです
西原町でフリースクールを探し始めると、たいてい途中で行き止まりになります。理由ははっきりしていて、沖縄県が民間フリースクールの一覧を公表していないからです。都道府県によっては「県内の民間施設一覧」を名前と住所つきでPDFにしていますが、沖縄県にはそれがありません。
ただし、県が何もしていないわけではありません。⚠️ 沖縄県は2026年3月9日に「フリースクール等に通う児童・生徒等の実態把握調査」の業務委託を公告しています。履行期間は令和9年3月31日まで。公告に添えられた質疑応答には、県が把握している施設数が令和6年度で163か所、児童・生徒数が493人(いずれも参考値)と書かれています。つまりいまは、県が数を数えている途中です。担当はこども若者政策課(098-866-2100)。
ですので、この記事の並びも「県の一覧から選んだもの」ではありません。一つずつ公式サイトを開いて、費用と曜日と対象が書いてあるかを確かめて並べたものです。書いていない項目は「記載なし」と書きます。西原町内にある施設は、今回は見つけられませんでした。
西原町は面積15.90平方キロメートル、町立小学校4校と中学校2校に加えて琉球大学教育学部附属小学校もあり、町が自ら「文教のまち」と紹介している町です。⚠️ それでも、学校の外の居場所については公表されている情報が少ないのが実情です。
NIJINアカデミーは、週4日のメタバース校舎と週1日のリアル教室を組み合わせて通えるオルタナティブスクールです。東京都内では南大沢駅のそばにリアル教室があり、毎週木曜に開いています。まずはオンラインの無料体験会から。
西原町から通えるフリースクール5選(比較一覧)
公式サイトで確認できた情報だけを載せています。「記載なし」は、こちらで確認できなかったという意味です。西原町から近い順に並べました。
| スクール名 | エリア | 対象 | 形態 | 費用の目安 |
|---|---|---|---|---|
| Kleine Schule -小さな学校- | 宜野湾市上原 | 小1〜中3(高卒認定希望者も) | 通所(月〜金) | 月27,500円+実費(入会金15,000円ほか) |
| 沖縄オルタナティブスクール らしく | 浦添市宮城 | 小中 | 通所(平日5日) | 入学金40,000円/週1日16,000円〜週5日45,000円 |
| 珊瑚舎スコーレ 中等部 | 那覇市樋川 | 中学生・中卒者 | 通所(8:30〜15:50) | 入学金38,500円/年間697,200円 |
| 中高生の居場所 kukulu | 那覇市牧志 | 中高生(概ね20歳まで) | 通所(水曜は午後から) | 記載なし(要確認) |
| NIJINアカデミー メタバース校舎 | オンライン(全国) | 小1〜中3 | オンライン・平日毎日 | 月25,443円(初月のみ入学金33,000円) |
5校を1校ずつ紹介します
1. Kleine Schule -小さな学校-(宜野湾市上原)
運営:Kleine Schule -小さな学校-
西原町からいちばん近い通所先です。費用の項目を月額以外までひとつ残らず公開している、数少ない施設です。
対象は小学1年生から中学3年生と、高卒認定試験の受験を希望する方。開所は月曜から金曜の9:00〜15:00で、定員は最大15名と明記されています。所在地は宜野湾市上原1丁目2-3(203)です。
⚠️ 費用は月額だけを見ると実際の負担を読み違えます。公式サイトに書かれているのは、入会金15,000円(入学時のみ)、年会費5,000円/年、教材費10,000円/年(コピー代を含む)、保険代744円/年、施設代1,000円/月、そして月額27,500円(税込)。日額は2,750円(税込)で、延長は1時間ごとに1,000円です。月額のほかに年単位の費用が3つと、月単位の施設代があります。
表記にも注意してください。公式は「入学金」ではなく「入会金」と書いています。学校への入学ではなく、施設への入会という整理です。ケータリングはなく、お弁当は持参です。
スタッフは臨床心理士・公認心理師と、中学・高校の教員免許を持つ学習指導員が入っています。⚠️ 出席扱いについては、公式サイトに記載がありません。在籍している学校での扱いは、学校とこの施設の両方に確かめる必要があります。問い合わせは080-3996-9201です。
- 所在地:宜野湾市上原1丁目2-3(203)
- 対象:小1〜中3、高卒認定試験の受験希望者
- 費用:月額27,500円(税込)/日額2,750円(税込)/入会金15,000円・年会費5,000円/年・教材費10,000円/年・保険代744円/年・施設代1,000円/月・延長1,000円/1時間
- 開所:月〜金 9:00〜15:00(定員 最大15名)
- 出席扱い:記載なし(要確認)
- 電話:080-3996-9201
2. 沖縄オルタナティブスクール らしく(浦添市宮城)
運営:沖縄オルタナティブスクール らしく
週に何日通うかで費用が変わる形です。週1日から週5日まで料金が公開されているので、少ない日数から始める計画が立てられます。
対象は小中学生。開所は平日5日の9:00〜16:00です。所在地は浦添市宮城6-12-6-301。
費用は入学金40,000円に加えて、週1日16,000円/週2日27,000円/週3・4日40,000円/週5日45,000円(いずれも月額)。1日だけの利用は4,000円で、この場合は入学金がかかりませんと書かれています。まず1日試してから決められるのは、判断しやすい仕組みです。
ここで効いてくるのが、入学金40,000円の扱いです。週1日で1年間通うと、初年度は入学金40,000円と月16,000円×12か月で、単純計算232,000円になります。日数を増やすか減らすかを決める前に、1年間の総額で比べてください。
⚠️ 運営法人名・定員・出席扱い・最寄りの交通機関については、公式サイトに記載がありません。問い合わせは090-6865-1163です。
- 所在地:浦添市宮城6-12-6-301
- 対象:小中学生
- 費用:入学金40,000円/週1日16,000円・週2日27,000円・週3〜4日40,000円・週5日45,000円(月額)/1日利用4,000円(入学金なし)
- 開所:平日5日 9:00〜16:00
- 出席扱い:記載なし(要確認)
- 電話:090-6865-1163
3. 珊瑚舎スコーレ 中等部(那覇市樋川)
運営:NPO法人珊瑚舎スコーレ/学校法人雙星舎
1年間にかかる金額が、内訳まで公開されている施設です。減額の制度があることも明記されています。
対象は中学生と中卒者。時間は8:30に始まり15:50に終わる形で、健康上の問題がある場合は相談できると書かれています。所在地は那覇市樋川1-28-1 知念ビル3F(与儀十字路・那覇警察署向かい)です。
費用は入学金38,500円(税込)、授業料420,000円/年、教育活動維持費277,200円/年で、年間合計697,200円。月あたりに直すと約58,100円です。今回の4か所のなかではいちばん高く、そのぶん内訳と総額がはっきりしています。生活保護世帯・住民税非課税世帯・兄弟姉妹での利用には減額の制度があります。
出願は入学申込書を郵送するか直接提出する形で、無料の体験入学があります。⚠️ 出席扱いについては公式サイトに記載がありません。
なお、同じ学校法人雙星舎が東表(あがりおもて)中学校を運営していて、こちらは文部科学省が指定した学びの多様化学校です(詳しくは後述します)。⚠️ この中等部と東表中学校は別の枠組みなので、混同しないでください。中等部は民間の施設、東表中学校は沖縄県知事の認可を受けた私立中学校です。
- 所在地:那覇市樋川1-28-1 知念ビル3F
- 対象:中学生・中卒者
- 費用:入学金38,500円(税込)/授業料420,000円/年+教育活動維持費277,200円/年=年間697,200円(減額制度あり)
- 開所:8:30始業〜15:50終業(健康上の事情は相談可)
- 出席扱い:記載なし(要確認)
- 電話:098-975-7781(事務局/10:00〜20:00)
4. 中高生の居場所 kukulu(那覇市牧志)
運営:NPO法人沖縄青少年自立援助センターちゅらゆい
学校に在籍していない期間も対象に入れている点が、ほかと大きく違います。中学を出たあとの空白期間に居場所がなくなる、という問題に答えている場所です。
公式サイトは対象を「上限は概ね20歳ですが、基本的には学生(学校に行きたいが在籍していない中退、未入学状態も)であれば通えます」と書いています。在籍していない状態でも通えると明記している施設は多くありません。
開所は10:00〜17:00、水曜だけ13:00から。土日祝と年末年始は休みです。所在地は那覇市牧志3-6-41 島商会ビル2Fで、ゆいレールの牧志駅に近い区域にあたります。
⚠️ 住所については注意が必要です。まとめサイトのなかに所在地を「那覇市松川2-1-1」と書いているものがありますが、運営法人ちゅらゆいの公式ページに載っているのは牧志3-6-41です。訪ねる前に098-851-8170で確かめてください。
⚠️ 料金・定員・出席扱いについては、公式サイトに記載がありません。また名前のとおり中高生向けなので、小学生は対象外と読めます。小学生のお子さんの場合は、上の3か所かオンラインを検討することになります。
- 所在地:那覇市牧志3-6-41 島商会ビル2F
- 対象:中高生。上限は概ね20歳。中退・未入学の状態でも可と明記
- 費用:記載なし(要確認)
- 開所:10:00〜17:00(水曜は13:00〜)。土日祝・年末年始は休み
- 出席扱い:記載なし(要確認)
- 電話:098-851-8170
5. NIJINアカデミー メタバース校舎(オンライン・全国どこからでも)
運営:株式会社NIJIN(このサイト「にじいろ」の運営会社です)
家から出ることそのものが難しい段階のための選択肢。運営元は当サイトと同じ株式会社NIJINです。
ここまでの4か所が「距離」や「合うかどうか」で難しかった場合の、第三の選択肢です。自宅からオンラインで通うタイプで、西原町のどこに住んでいても条件は変わりません。
メタバース校舎は平日毎日開いています。授業は月100コマ以上あり、アーカイブが500本以上。全教科・領域をカバーしていて、そのなかから選んで受ける形です。カメラオフ・チャットのみ・見ているだけでも参加できると明記されているので、「話すのがつらい」段階でも席に着けます。授業は録画で後から見ることもできます。
費用は月25,443円(税込/メタバース料23,760円+施設利用料1,683円)、初月のみ入学金33,000円。在籍校の籍はそのままで、転校の手続きも学校への申請も要りません。出席扱いについては、希望した生徒の97%が在籍校に認められたと公表されています(2026年4月時点)。毎週の「学びのポートフォリオ」と毎月の出席証明書の発行、在籍校や教育委員会とのやりとりを担当がサポートする体制です。ただし出席認定の基準は地域や在籍校によって違うので、そこは確認が必要です。なお、この記事を書いているのは同じ株式会社NIJINです。その前提でお読みください。
- 形態:オンライン(メタバース校舎)。平日毎日開校
- 対象:小学1年生〜中学3年生(就学前のお子さんも入学可能/高校段階はNIJIN高等学院)
- 授業:月100コマ以上のオンライン授業+アーカイブ500本以上。全教科・領域をカバー
- 参加の仕方:カメラオフ・チャットのみ・見るだけでも参加可。授業は録画で後から視聴可
- 費用:月25,443円(税込)=メタバース料23,760円+施設利用料1,683円/初月のみ入学金33,000円(税込)
- 在籍校との関係:転校・申請は不要。籍はそのまま。出席扱いは希望した生徒の97%が認定(2026年4月時点/基準は地域・在籍校により異なる)
- サポート:毎週「学びのポートフォリオ」発行/毎月の出席証明書発行/在籍校・教育委員会とのやりとりを担当がサポート
- 体験:オンラインの無料体験会あり
出典:NIJINアカデミー「学費・プラン」(2026年9月12日確認)
西原町のフリースクール費用相場と、使える補助制度
費用は施設によって幅が大きく、上の比較表のとおりです。公式サイトで金額を公開している3か所で見ると、月あたりおよそ16,000円から58,000円。いちばん安いのは「らしく」の週1日16,000円、いちばん高いのは珊瑚舎スコーレ中等部の年間697,200円(月あたり約58,100円)です。kukuluは料金の記載がないため、この幅には入れていません。
⚠️ この幅は、通う日数の違いをそのまま含んでいます。週1日と平日5日を同じ土俵で比べても意味がありません。比べるなら「週に何日通うか」をそろえてください。平日5日で比べると、らしくが月45,000円、Kleine Schuleが月27,500円に実費を足した額、珊瑚舎スコーレ中等部が月あたり約58,100円という並びになります。
見落としやすいのが月謝以外の費用です。今回の3か所はいずれも入会金または入学金があり(15,000円/40,000円/38,500円)、Kleine Schuleにはさらに年会費5,000円・教材費10,000円・保険代744円・施設代月1,000円・延長1時間1,000円があります。「入学金」と「入会金」は施設によって呼び方が違うので、公式の表記のまま確認してください。そして必ず、月謝ではなく1年間の総額で聞いてください。
補助制度は、住んでいる自治体の制度しか使えません。ここが取り違えのいちばん多いところなので、西原町のまわりの状況を並べます。
| 自治体 | 制度 | だれが対象か | 上限 |
|---|---|---|---|
| 沖縄県 | 在籍校が出席扱いとするフリースクールへの通学費支援 | 保護者(世帯)。所得の要件を満たし、通所区域のない施設に通い、在籍校が出席扱いとしている中高生 | バス・モノレールで使えるオキカ等の交付。金額の記載なし |
| 西原町 | 町の補助金一覧にフリースクール関連の制度は掲載なし | — | — |
| 与那原町 | 高校生等学び応援通学支援事業 | 与那原町在住で、町外の中学校やフリースクール等に通う中学生以上 | バス通学定期券購入額の半額(上限額の記載なし) |
| 那覇市 | 制度なし。市の回答は「今後も調査研究してまいります」 | — | — |
| 浦添市 | 市の不登校相談ページに利用料補助の記載は確認できず | — | — |
⚠️ いちばん取り違えやすいのが、隣の与那原町の制度です。与那原町には「高校生等学び応援通学支援事業」があり、町外の中学校やフリースクール等に通う中学生以上を対象に、バス通学定期券の購入額の半額を補助しています。ただし要件は与那原町在住であること、そして定期券の区間の起点か終点に与那原町内のバス停が含まれることです。西原町にお住まいの方は対象になりません。
⚠️ そして沖縄県の通学費支援にも、3つの壁があります。ひとつめは対象が中高生に限られること。小学生は使えません。ふたつめは所得の要件で、住民税所得割が非課税の世帯、児童扶養手当または母子父子家庭等医療費助成を受けている世帯、家計が急変した世帯のいずれかであることが必要です。みっつめは在籍校がすでに出席扱いとしていること。つまり出席扱いが先で、支援はそのあとという順番です。さらに支援されるのは交通費であって、利用料そのものではありません。現金ではなくバス・モノレールで使えるオキカ等が交付される形で、⚠️ 上限額はページに書かれていません。申請は随時で、毎月5日までに出せば翌月1日から使えます。窓口は国公立校が教育支援課(098-866-2116)、私立校が総務私学課(098-866-2074)です。
その前に。無料かもしれない公的な窓口も確認してください
民間のフリースクールを検討する前に、西原町が用意している公的な窓口も見ておいてください。
⚠️ 西原町には、毎日通える形の教育支援センター(適応指導教室)が見当たりません。町の公式サイトにも、文部科学省がまとめている九州地方の相談窓口一覧にも、西原町の教育支援センターは載っていませんでした。町の入口は次の相談室ひとつです。
西原町教育相談は、西原町中央公民館のなかにある教育相談室で行われています。対象は不登校の児童・生徒や保護者。受付は月曜から金曜の9時から16時まで(12時から13時を除く)、電話は098-944-3603です。⚠️ 費用と申し込み方法については、町の公式ページに記載がありません。
- 西原町教育相談室:西原町中央公民館内(中央公民館の所在地は西原町字与那城124)
- 対象:不登校の児童・生徒や保護者
- 受付:月〜金 9:00〜16:00(12:00〜13:00を除く)
- 電話:098-944-3603
- 費用・申し込み方法:記載なし(要確認)
学校の手続きについては、西原町教育委員会 教育総務課(西原町字与那城140番地の1 庁舎3階)が窓口です。代表と教育総務係が098-945-3655、学務係・指導係が098-945-5039。転校や校区、就学援助の担当もここです。⚠️ 指導要録上の出席扱いの手続きや、さかのぼれるかどうかについては、町の公式サイトに記載が見当たりませんでした。在籍校と学務係・指導係の両方に確かめてください。
費用の面では就学援助も確認しておく価値があります。対象は西原町に住所があり、町立小中学校に在籍する児童生徒の保護者で、要保護または準要保護の世帯です。⚠️ ただし令和8年度の支給費目は修学旅行費・新入学児童生徒通学用品費等・通学用品費・学用品費・校外活動費などで、フリースクールの利用料も通所の交通費も入っていません。申請期間は令和8年4月7日から5月31日まででした。
学びの多様化学校(不登校特例校)については、沖縄県内に1つあります。⚠️ ただし少し複雑です。文部科学省の設置者一覧には「東表中学校【分教室名】西原教室、与那原教室、南風原教室、津嘉山教室、八重瀬教室、坂田教室」(分教室型・令和7年指定・設置者は学校法人雙星舎)と記載され、設置場所は「沖縄県内6か所」とだけ書かれています。分教室名に「西原教室」がありますが、その所在地は文部科学省の一覧にも学校法人の公式サイトにも書かれておらず、西原町内にあるかどうかは公表資料では確認できませんでした。また運営者自身が公式サイトで「夜間中学校と学びの多様化学校の併設校」と説明しており、⚠️ 学びの多様化学校としての学費・対象学年・時間割・在籍の扱い(転校になるのかどうか)は、いずれも公表されていません。夜間中学校について「学費無料」という記述はありますが、これは夜間部の説明のなかの記述で、学びの多様化学校の側に当てはまるとは書かれていません。関心があれば事務局(098-975-7781)に直接お尋ねください。
それでも「合いそうな場所がない」と思ったら
ここまで読んで、「どれもうちの子には難しそう」と感じた方もいると思います。距離、費用、開いている曜日、本人の状態。どれか一つが引っかかるだけで、選択肢は一気に減ります。
そう感じるのは、選び方が悪いからではありません。西原町のなかには公式に確認できる施設が見当たらず、候補はすべて宜野湾市・浦添市・那覇市になります。町内にモノレールの駅はなく、最寄りは首里駅です。町の公式サイトによると、那覇バスターミナルから西原町役場前までは346番の那覇西原線で約35分580円。毎日その往復を続けられるかどうかは、費用とは別の問題です。
そのときに検討したいのが、3つ目の選択肢としてのオンラインです。「通えないから仕方なく」ではなく、条件によっては最初から合理的な選択になります。
| 観点 | オンライン(例:NIJINアカデミー) | 通所フリースクール |
|---|---|---|
| 通いやすさ | 自宅から参加でき、近所の目が気にならない | 町内に候補がなく、宜野湾市・浦添市・那覇市まで出ることになる。町内にモノレールの駅はない |
| 費用 | 月25,443円(税込・初月のみ入学金33,000円)。交通費はかからない | 公開されているのは月16,000円(週1日)〜月あたり約58,100円。入会金・入学金は15,000〜40,000円。別途、交通費と送り迎えの負担 |
| 人とのつながり | 学級制で毎日同じ顔ぶれ。カメラオフや見ているだけでも参加できる | 同じ場所に集まるぶん、関係が深まりやすい |
| 出席扱い | 希望した生徒の97%が在籍校に認められたと公表(2026年4月時点) | 今回の4か所は、いずれも公式サイトに出席扱いの記載がない。西原町にも手続きと遡及についての公表がない |
| 始めるまでの早さ | 転校の手続きは不要。在籍校の籍はそのまま | 見学と面談を経てから。空きがないこともある |
| 向いている時期 | 外に出ること自体がまだ難しい段階 | 外に出られて、場所や人に慣らしていきたい段階 |
オンラインが向いているのは、こういうときです
- 近くに施設はあるが、そこまで行く体力・気力が今はない
- 家から出ること自体が、今いちばんの壁になっている
- 人が多い場所や、初めての場所が苦手で、通所のハードル自体が高い
- 送り迎えができる大人が家にいない、または毎日は難しい
- 学年の途中で、まず学習が止まらない状態をつくりたい
とくに2つ目が大きいです。施設が合わないのではなく、家から出られないことが壁になっているなら、施設をいくら探しても解決しません。問題の場所が違うからです。この場合は、まず家の中に学びと人とのつながりを戻すほうが順番として先になります。
オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと
ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。次の4つは、どのサービスを見るときにも同じように聞いてください。
- ① 開いている日数:週1回だけなのか、平日毎日なのか。「オンラインだから毎日」とは限りません
- ② カメラオフでも参加できるか:顔出しが必須だと、通所と同じハードルが別の形で戻ってきます。チャットのみ・見るだけの参加が認められているかを確認してください
- ③ 出席扱いの実績:「できます」ではなく「希望した人の何%が認定されたか」を数字で聞いてください。制度上は可能でも、実績がなければ手続きは手探りになります
- ④ 学校とのやりとりを誰がやるか:保護者が毎回説明するのか、事業者側が資料を出して交渉まで担うのか。ここが家庭の負担を大きく左右します
③と④は特に見落とされます。オンラインで学ぶこと自体より、それを在籍校にどう認めてもらうかのほうが実務としては重く、そこを事業者がどこまで引き受けるかで家庭の消耗がまったく変わります。
⚠️ なお、この記事の5つ目に挙げたNIJINアカデミーは、このサイト「にじいろ」を運営する株式会社NIJINの事業です。だからこそ、上の4つの観点はどのサービスにも当てはまる形で書きました。西原町から使えるオンラインの選択肢は他にもあります。同じ4つの質問を並べて、比べたうえで選んでください。
見学で聞いておきたいこと
見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞き直しても意味がありません。書いていないことを聞いてください。
- 今日みたいに気持ちが不安定な日に、途中で帰ることはできますか
- 在籍校への出席報告は、誰がどの頻度で行っていますか
- うちの子と年齢の近い子は、今何人くらい来ていますか
- 学習は何をどこまで見てもらえますか。教科の指導はありますか
- 見学から実際に通い始めるまで、どのくらいかかりますか
- 合わなかったときに、途中でやめる手続きと費用はどうなりますか
よくある質問
まとめ
西原町でフリースクールを探しにくいのは、探す人の問題ではなく、一覧がまだ無いからです。沖縄県は民間施設の一覧を公表しておらず、いま実態把握調査の最中です。県が把握している数さえ、令和6年度で163か所・493人という参考値の段階です。
そのうえで、西原町から現実的に通えるのは宜野湾市・浦添市・那覇市の4か所でした。費用の全項目が出ているのはKleine Schule(月27,500円+年会費・教材費・保険代・施設代)。週1日から始められるのは「らしく」(月16,000円・1日利用4,000円なら入学金なし)。年間の総額が明快なのは珊瑚舎スコーレ中等部(年697,200円・減額制度あり)。中学を出たあとも通えるのはkukulu。目的で選べる並びになっています。
⚠️ そしてお金の話は、出席扱いが先です。沖縄県の通学費支援は、所得の要件に加えて「在籍校が指導要録上の出席扱いとしていること」が条件で、対象は中高生だけ。支援されるのも利用料ではなく交通費(オキカ等の交付)です。ところが今回の4か所は、いずれも公式サイトに出席扱いの記載がありません。県の制度は出席扱いを前提にしているのに、出席扱いを明記した施設が見つからない——この食い違いが、西原町でいちばん引っかかるところです。まず在籍校と教育総務課の学務係・指導係(098-945-5039)に、手続きを確かめてください。
どこも合いそうにない、そもそも家から出るのが難しい——そういう段階なら、通える場所を増やすより、家の中に学びと人とのつながりを戻すほうが先になることがあります。そのときは、3つ目の選択肢としてオンラインを検討してください。
内容を確かめるための一次資料
- 沖縄県「在籍校が出席扱いとするフリースクールへの通学費支援」(対象者の所得要件・通所区域のない施設に限ること・在籍校が出席扱いとしている中高生であること・オキカ等の交付・申請時期・窓口の電話/ページ更新日2026年9月8日/2026年9月13日確認)
- 沖縄県「フリースクール等に通う児童・生徒等の実態把握調査 業務委託の公告」(公告日2026年3月9日・履行期間・提案限度額・県が把握する施設数163か所と児童生徒数493人の参考値・こども若者政策課/2026年9月13日確認)
- 西原町「教育相談」(教育相談室の場所・対象・受付曜日と時間・電話/2026年9月13日確認)
- 西原町「補助金・給付金の一覧」(掲載4件。フリースクール関連の制度は掲載なし/2026年9月13日確認)
- 西原町「就学援助」(令和8年度の対象と支給費目・申請期間。フリースクール利用料と通所交通費は費目に含まれない/2026年9月13日確認)
- 西原町「町へのアクセス」(那覇バスターミナルから西原町役場前までの路線と所要時間・運賃/2026年9月13日確認)
- 与那原町「与那原町高校生等学び応援通学支援事業」(対象者・与那原町在住の要件・定期券区間の要件・補助額/2026年3月30日更新/2026年9月13日確認)
- 那覇市「フリースクールへの支援について(市民の声への回答)」(「今後も調査研究してまいります」との回答/2026年9月13日確認)
- Kleine Schule -小さな学校- 公式サイト(対象・開所曜日と時間・定員・入会金と年会費と教材費と保険代と施設代・月額と日額・延長料金・スタッフ/2026年9月13日確認)
- 沖縄オルタナティブスクール らしく 公式サイト(所在地・対象・開所曜日と時間・入学金・週あたりの月額・1日利用/2026年9月13日確認)
- 珊瑚舎スコーレ「中等部」(所在地・対象・始業と終業の時間/2026年9月13日確認)
- 珊瑚舎スコーレ「入学案内(学費)」(入学金・授業料・教育活動維持費・年間合計・減額制度・体験入学/2026年9月13日確認)
- 学校法人雙星舎「東表中学校について(夜間中学校と学びの多様化学校の併設校である旨)」(2026年9月13日確認)
- NPO法人沖縄青少年自立援助センターちゅらゆい「中高生の居場所 kukulu」(所在地・対象・開所曜日と時間・電話/2026年9月13日確認)
- 文部科学省「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置者一覧」(沖縄県内は東表中学校の分教室型6教室・令和7年指定・設置者は学校法人雙星舎/2026年9月13日確認)
- 西原町「町立の小中学校」(町立小学校4校・中学校2校/2026年9月13日確認)


