- 個別の教育支援計画の定義(学校教育法施行規則第134条の2)
- 「個別の指導計画」との違い
- 保護者の意向を踏まえると定めた条文
- 通常の学級での作成率が82.6%にとどまっていること
個別の教育支援計画とは
「校長は、特別支援学校に在学する児童等について個別の教育支援計画(学校と医療、保健、福祉、労働等に関する業務を行う関係機関及び民間団体との連携の下に行う当該児童等に対する長期的な支援に関する計画をいう。)を作成しなければならない。
2 校長は、前項の規定により個別の教育支援計画を作成するに当たつては、当該児童等又はその保護者の意向を踏まえつつ、あらかじめ、関係機関等と当該児童等の支援に関する必要な情報の共有を図らなければならない。」
条文の中に定義が書かれています。キーワードは「関係機関との連携」と「長期的な支援」。学校の中だけで完結する書類ではなく、医療・福祉・労働まで含めて、進学や卒業をまたいで引き継いでいくための計画です。
第2項には、「当該児童等又はその保護者の意向を踏まえつつ」と書かれています。保護者が意見を言える場面があることは、条文に明記されています。
特別支援学校以外にも準用される
| 条文 | 対象 |
|---|---|
| 第134条の2 | 特別支援学校に在学する児童等 |
| 第139条の2 | 小・中学校、義務教育学校、中等教育学校前期課程の特別支援学級の児童生徒(第134条の2を準用) |
| 第141条の2 | 通級による指導を受けている児童生徒(第134条の2を準用) |
「個別の指導計画」との違い
名前が似ているので混同されますが、成り立ちからして別のものです。
| 個別の教育支援計画/個別の指導計画 | |
|---|---|
| 個別の教育支援計画 | 根拠:学校教育法施行規則第134条の2など。範囲:医療・保健・福祉・労働等の関係機関との連携を含む長期的な支援。使う場面:進学や卒業のときの引き継ぎ |
| 個別の指導計画 | 根拠:学習指導要領。範囲:授業や指導の目標・内容・手立て。使う場面:日々の授業 |
今回調べた範囲では、「個別の指導計画」を直接定めた学校教育法施行規則の条文は確認できませんでした。施行規則第134条の2・第139条の2・第141条の2は、いずれも「個別の教育支援計画」を対象としています。個別の指導計画の根拠は学習指導要領にあります。
どのくらい作られているのか
文部科学省「令和5年度特別支援教育体制整備状況調査」(令和5年5月1日現在)によると、個別の教育支援計画の作成率は次のとおりです。
| 対象 | 作成率 |
|---|---|
| 特別支援学級に在籍 | 99.9% |
| 通級による指導を受けている | 99.4% |
| 通常の学級に在籍(支援が必要とされた者) | 82.6% |
| 全体 | 94.0% |
差がはっきり出ているのは通常の学級です。通常の学級に在籍していて支援が必要とされた子どものうち、およそ6人に1人は計画が作られていないという数字になります。通常の学級については、施行規則が作成を義務づけている対象に入っていないためと考えられます。
通常の学級に在籍している場合、作成をお願いすること自体は可能です。担任か、特別支援教育コーディネーターに相談してみてください。不登校に関する支援の記録としては、児童生徒理解・支援シートという別の様式もあります。
作るときに確認したいこと
- どの範囲の人が読むのか(担任だけか、学年団か、関係機関も含むか)
- 誰に共有するときに、あらためて同意を取るのか
- いつ見直すのか
- 進学のとき、どこまで引き継がれるのか
- 保護者として書き加えたい内容を、どこに入れてもらえるか
よくある質問
NIJINアカデミーは、自宅から参加できるオルタナティブスクールです。朝の会から授業まで全国の子どもたちと一緒に過ごせて、在籍校への出席の相談にも対応しています。まずは様子を見てみたい、という段階からご相談いただけます。
