フリースクールを調べていると、「探究」という言葉によく出会います。けれど、「うちの子は何かに夢中になっているわけでもないのに、探究なんてできるの?」「ゲームや動画ばかり見ているのは、探究と呼べるの?」と戸惑う保護者の方も多いはずです。この記事では、文部科学省が示している「探究」の考え方と、NIJINアカデミーの公式ページで確認できた探究プロジェクトの内容を手がかりに、「気になる」という小さな芽を探究へ育てる流れ、家庭での関わり方、出席扱いや費用との関係までを順に整理します。公式ページに載っていないことは推測で埋めず、「公式で要確認」と書きます。
「にじいろ」は株式会社NIJINが提供する情報サイトです。本記事で取り上げるNIJINアカデミーは同社の事業です。そのため、NIJINアカデミーの記述は公式ページで確認できた範囲にとどめ、他の学びの場を否定したり、順位づけをしたりはしません。情報の確認日は2026年10月29日です。
- 「探究」とは何か。文部科学省の整理と、フリースクールでの探究の違い
- 「気になる」が探究に育つ4つの段階と、保護者の関わり方
- NIJINアカデミーの探究プロジェクトで公式に確認できた内容
- 安心できる土台、出席扱い、費用の考え方(公式の数字と食い違いも明記)
- 探究を大切にする場を選ぶときの確認チェックリスト
フリースクールの探究とは?結論から
結論から言うと、フリースクールでいう探究とは、子どもが「気になる」「好き」から出発して、自分で問いを立て、調べ、試し、誰かに伝えるまでの一連の学びのことです。テストの点数や学年の進度を追う学び方とは、出発点が違います。大人が用意した答えにたどり着くのではなく、子ども自身の関心が学びのエンジンになります。
ここで大切なのは、探究は「特別に優秀な子」や「夢中になれるものがある子」だけのものではないという点です。「なんとなく気になる」「ちょっと知りたい」という程度の関心でも、そこに安心できる大人や仲間がいれば、少しずつ問いに育っていきます。逆に言えば、安心して過ごせる土台がないところで「探究しなさい」と迫っても、子どもは動けません。この記事の後半で安心の土台に1章を割くのは、そのためです。
また、探究は、学校に戻るための手段でも、学校の代わりの勉強でもありません。文部科学省の通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」は、不登校の支援について「学校に登校する」ことだけを目標にせず、児童生徒が自らの進路を主体的に考え、社会的に自立することを目指すと示しています。探究は、この「主体的に考える力」を育てる有力な入り口の一つ、と位置づけると分かりやすくなります。
| 比べる視点 | 教科学習が中心の学び方 | 探究が中心の学び方 |
|---|---|---|
| 出発点 | 教科書や単元の目標 | 子どもの「気になる」「好き」 |
| 問いの出どころ | 先生や教材が示す | 子ども自身が見つける |
| 進め方 | 決められた順序で進む | 調べる・試す・直すを行き来する |
| ゴール | 知識の習得や点数 | 発表・作品・発信など、誰かに届く形 |
| 大人の役割 | 教える・確認する | 問いかけ、足場をかけて伴走する |
表のどちらかが正解という話ではありません。多くの子にとって、教科の知識は探究を深めるための道具になりますし、探究で得た手応えが教科学習への意欲につながることもあります。大切なのは、探究が「学びの一つの入り口」として用意されているかを、通う場の選択肢に加えて考えることです。
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探究プロジェクト、学費・プラン、体験会の案内は、公式サイトで確認できます。
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文部科学省が示す「探究」の考え方
「探究」という言葉は、フリースクール独自のものではありません。学校教育でも、小中高の「総合的な学習(探究)の時間」として位置づけられています。文部科学省の同名のページでは、この時間の目標を「変化の激しい社会に対応して、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成する」ことと説明しています。
ポイントは、「課題を解決すること」と「自己の生き方を考えること」が並べて書かれている点です。探究は、調べ学習で終わらず、「自分はどう生きたいか」という問いにつながっています。同じページでは、探究の活動を、実生活や社会から疑問を見つけ、自分で課題を設定し、情報を集めて整理・分析し、まとめて発表する活動として説明しています。
探究の流れ:4つの動き
この説明から、探究の動きを4つに整理できます。順番通りに進むとは限らず、行きつ戻りつするのが普通です。
| 動き | 具体的には | 子どもの様子の例 |
|---|---|---|
| 1. 疑問を見つける | 身の回りや社会の中で「なぜ?」「どうなっている?」と感じる | 好きなゲームの仕組みが気になる、電車の路線図が気になる |
| 2. 課題を設定する | 気になることを「調べられる問い」の形にする | 「なぜこの路線は混むのか」と問いを立てる |
| 3. 集める・整理する・分析する | 本、動画、人への質問などで情報を集め、比べて考える | 詳しい人に聞く、自分で試して記録する |
| 4. まとめる・表現する | 作品・発表・文章・動画などにして誰かに伝える | 家族や仲間の前で話す、作品をつくる |
この4つの動きは、大人が毎日の暮らしの中でも使っているものです。旅行先を決めるとき、家電を選ぶとき、仕事の改善点を考えるとき、私たちは自然と疑問を見つけ、情報を集め、比べて、誰かに説明しています。探究は、この動きを子ども自身の関心で、時間をかけて経験する学びだと言えます。
なお、文部科学省の同ページでは、探究で扱うテーマの分野は限定されず、SDGs、科学技術、プログラミング、ビジネスなど幅広く含まれるとされています。つまり、ゲーム、鉄道、絵、動物といった子どもの身近な関心から始まる探究も、考え方の上では排除されていません。どの関心が「探究にふさわしいか」を大人が選別する必要はない、と読み取れます。詳しい指導の進め方は学習指導要領解説で確認できますので、関心のある方は文部科学省のページをご覧ください。
「気になる」が探究に育つ4つの段階
ここからは、保護者の方がいちばん知りたい「うちの子の場合、どうやって探究につなげるのか」を考えます。以下は、公式情報から読み取れる探究の流れと、一般的な伴走の考え方を組み合わせた、筆者による整理です。すべての子に当てはまる決まった手順ではありません。お子さんの様子に合わせて、飛ばしたり戻ったりして構いません。
- 安心して過ごす段階:まずは休むこと、好きなことに時間を使うことを認める。この段階で成果は求めません。
- 「気になる」が口に出る段階:「これ面白い」「なんでこうなるの?」という言葉が増えてくる。聞き役に回り、否定せず受け止める。
- 調べる・試す段階:気になることを自分で調べたり、作ってみたりする。大人は手段(本、道具、詳しい人)を用意する。
- 誰かに届ける段階:作品や発見を家族・仲間・外の人に見せる。反応をもらうことで、次の問いが生まれる。
この4段階で見落としやすいのが、1つ目の「安心して過ごす段階」です。学校に行けなくなった直後のお子さんは、心身が疲れていることが少なくありません。文部科学省の通知でも、不登校の期間が休養や自分を見つめ直す積極的な意味を持つことがある、と書かれています。探究は、疲れ切った状態から無理に始めるものではなく、回復の先に自然に現れてくるものと捉えるほうが、親子ともに楽になります。
「ゲームや動画ばかり」は探究になるのか
保護者の方からよく聞かれる不安が、「好きなことがゲームや動画だけで、探究にはつながらないのでは」というものです。NIJINアカデミーの探究プロジェクトのページには、マインクラフトやロブロックスなどのゲームが好きな子どもが、企業や大人との対話・発表につながった事例が紹介されています。ゲームは、遊ぶ側から「どう作られているか」「未来はどうなるか」と問いを広げる入り口になり得る、という見方です。
もちろん、ゲームをしているだけで自動的に探究になるわけではありません。遊ぶ側から、仕組みを知りたい、作りたい、誰かに伝えたいという側へ視点が動いたとき、探究が始まる、と考えるのが現実的です。そのきっかけをつくるのが、問いかけをしてくれる大人や、同じ関心を持つ仲間の存在です。家庭では「どこが面白いの?」「どうしてそうなってるんだと思う?」と、答えを求めない形で聞いてみるところから始められます。
好きが見つからないときは
「そもそも好きなことが見つからない」という場合も珍しくありません。その場合は、好きを探すこと自体を課題にしなくて大丈夫です。気力が戻る前に「何が好き?」と聞かれることは、子どもにとって負担になりがちです。まずは、安心して過ごせる時間を積み重ね、日常のささいな反応(笑った、目が向いた、手が動いた)を大人が静かに拾うところから始めましょう。探究に入るタイミングは、子どもの側が決めるものです。

NIJINアカデミーの探究プロジェクト:公式で確認できたこと
ここでは、NIJINアカデミーの公式サイト(academy.nijin.co.jp)の「探究プロジェクト」「社会共創」「教育理念」ページで確認できた内容を整理します。なお、公式ページは更新されることがあり、数字や取り組みは変わる場合があります。申し込みを検討する際は、必ず最新の公式ページで確認してください。
探究プロジェクトの3ステップ
公式の探究プロジェクトのページには、「『好き』が、社会を動かす力になる。」という見出しのもと、次の3つのステップが示されています。
- 夢中な「好き」:家庭で夢中になっていることや得意なことを、探究の入り口にする。
- 企業との探究:実際の企業や大人と出会い、子どもの「好き」を社会の課題と結びつける。
- 社会へ羽ばたく:発表・発信・共創を通して、アイデアが社会に届く場面をつくる。
入り口が「好き」であり、出口が「社会に届ける」ことである点が、この探究の特徴です。先ほど整理した探究の4つの動き(疑問を見つける、課題を設定する、集めて分析する、まとめて表現する)と、考え方の上で重なっていることが分かります。
公式ページで紹介されている事例
同ページでは、次のような事例が紹介されています。いずれも公式ページの記載であり、個々の子どもの背景や成果は一人ひとり違います。「同じようになる」という意味ではなく、探究の入り口の幅広さを知る材料として読んでください。
| 分野 | 公式ページに書かれている内容(概要) |
|---|---|
| ゲーム(マイクラ) | マインクラフトが好きな子どもが、教育企業との取り組みにつながり、展示会で発表した |
| ゲーム(ロブロックス) | 遊ぶ立場から「未来を考える」立場へ視点を広げ、関係者と未来について対話した |
| プログラミング | 支援級に通う10歳の生徒が、AIと協力してアプリを開発し、発表した |
| イラスト・Vtuber | 絵やVtuberが好きな生徒が、憧れのイラストレーターと出会った |
| 鉄道 | 鉄道会社との社会共創プロジェクトで、沿線の魅力を伝える動画を企画・制作した |
| 国旗 | 国旗が好きな子どもが、展示会で国旗をテーマにしたアイテムを制作・発信した |
ここで注目したいのは、テーマが「勉強っぽいもの」に限られていないことです。国旗、鉄道、ゲーム、絵といった、子どもが普段から親しんでいる関心が出発点になっています。保護者から見ると「それが学びになるの?」と感じるかもしれませんが、探究では、関心の深さと、そこから問いを広げる力が大切にされています。
探究を支える仕組み
公式ページには、探究を支える仕組みとして、次の4つが挙げられています。
| 仕組み | 公式ページの説明(概要) |
|---|---|
| サークル活動 | 同じ「好き」を持つ仲間と、子ども主体で活動する |
| プロによる特別授業 | 各分野の第一線で活躍する人から直接学ぶ |
| 企業共創 | 企業と組み、子どもの「好き」を社会課題につなげる |
| 展示会・NIJIN教育万博 | 子どもたちが登壇・発表する場 |
仲間・プロ・企業・発表の場がそろっていることで、一人きりでは続かない探究を続けやすくする、という設計だと読み取れます。サークル活動には月額の費用がかかるオプションがあることも、後の費用の章で触れます。
探究を支える教育の考え方
NIJINアカデミーの教育理念のページでは、「子どもを変えずに教育を変える」という考え方が示され、環境を子どもに合わせることを目指すと説明されています。環境設計の原則は「多様性・主体性・選択性」の3つです。さらに、発達科学の考え方として、次の2つが挙げられています。
| 考え方 | 公式ページの説明(概要) | 探究との関係 |
|---|---|---|
| 発達の最近接領域(ヴィゴツキー) | 誰かの支えがあれば届く範囲で挑戦し、できるようになったら支えを少しずつ外す | 問いが難しすぎず簡単すぎない範囲で、大人が足場をかける |
| 自己決定理論(デシとライアン) | 自律性・有能感・関係性が満たされると、内側から動く意欲が生まれやすい | 自分で選び、やれた実感を持ち、仲間とつながることが探究の持続を支える |
最右列は、この記事で考えやすいように筆者が補足したものです。公式ページが探究とこれらの理論を直接結びつけて説明しているわけではない点にご注意ください。ただ、「自分で選べる」「できた実感がある」「誰かとつながっている」という3つは、探究が続く条件として、家庭でも意識しやすい視点です。
探究を支える「安心」の土台
探究の話をすると、つい「何をやるか」に目が向きますが、実際には「安心して参加できるか」が先に来ることが多いものです。人前が苦手なお子さん、体調に波があるお子さんにとって、探究の場に入ること自体が大きなハードルになるからです。
NIJINアカデミーのよくある質問ページには、次のような記載があります(公式の説明を要約しています)。
| 場面 | 公式ページに書かれている対応(概要) |
|---|---|
| 人前が苦手 | カメラとマイクをオフにし、アバターとチャットだけで参加できる |
| 体調に波がある | 参加する活動を選べる。授業は録画でも視聴できる |
| 対人不安が強い | 専任サポート(オプション)で、1対1で伴走する仕組みがある |
| クラスの人数 | 全国から集まる8〜10人の異年齢クラス |
| 保護者の付き添い | 不要。不安がある場合は隣にいる形でもよい |
| 診断の有無 | 問われない。在校生の6〜7割が発達特性のある子どもとされている |
参加の形が一つではないことが、探究の入り口を広げています。見るだけ、チャットで伝えるだけ、といった小さな参加から始められれば、「何も言えなかった」という経験を重ねずに済みます。理念のページにも、1対1の先生との関係から、少人数クラス、全校行事へと段階的に広げる考え方が書かれています。
「友達ができるまで3日」をどう読むか
公式ページには、平均3日ほどで友達ができている、という記載があります。これは公式が示す数字であり、全員に当てはまる保証ではありません。ただ、探究を続けるうえで同じ関心を持つ仲間がいることは大きな力になります。仲間づくりのスピードには個人差がありますので、数字よりも、「ゆっくり関わる選択肢があるか」を体験会で確かめることをおすすめします。
メタバースとリアル教室、どう組み合わせるか
公式のリアル教室のページでは、週1日のリアル教室と週4日のメタバースを組み合わせる通い方が紹介されています。メタバースのみ、リアルのみ、両方のいずれも選べる、とよくある質問にも書かれています。探究との関係で言えば、家の中で気になることに取り組む日と、人と会って試す日を分けられることは、エネルギーの使い方を調整しやすいという利点になり得ます。リアル教室の見学や体験の可否、開校日、活動内容は教室ごとに異なる、と公式に注意書きがありますので、通える範囲の教室については個別に確認が必要です。

家庭でできる探究の支え方
探究は学校や施設の中だけで起こるものではありません。むしろ、日々の会話がいちばん大きな土壌になります。ここでは、家庭で無理なく続けやすい関わり方を整理します。専門的な技術は必要ありません。鍵になるのは「答えを教えない」「評価を急がない」「見てくれている」という3点です。
声かけの例:伸ばす言い方・止めてしまう言い方
| 場面 | 止めてしまいやすい言い方 | 続きやすい言い方 |
|---|---|---|
| ゲームや動画に夢中なとき | 「いつまでやってるの」「勉強に役立たないでしょ」 | 「どこが面白いの? 教えてくれる?」 |
| 何かを作り始めたとき | 「それ、何の意味があるの」 | 「どうやって作ったの? 工夫したところは?」 |
| うまくいかなかったとき | 「だから言ったでしょ」 | 「次はどこを変えてみる?」 |
| 調べたことを話してくれたとき | 「それ、もう知ってる」 | 「へえ、それで分かったことは?」 |
| 何も話したくなさそうなとき | 「何か言いなさい」 | 「話したくなったら、いつでも聞くよ」 |
これらは、公式ページや行政資料に書かれた決まりではなく、一般的な傾聴・伴走の考え方をもとにした例です。どの言い方も、「評価する」のではなく「関心を持つ」ことが共通しています。完璧に使い分ける必要はありません。一つでも試してみる、くらいの気持ちで十分です。
環境づくり:小さな「出口」を用意する
探究が続くには、取り組んだことが誰かに届く「出口」があると効果的です。出口は、大きな発表会である必要はありません。夕食のときに家族に話す、作ったものを祖父母に送る、気に入った作品を家の壁に飾る。こうした小さな出口でも、「見てもらえた」という実感が次の問いにつながります。NIJINアカデミーの探究プロジェクトが「社会へ羽ばたく」ステップを置いているのも、同じ考え方に通じます。
きょうだいや保護者自身の時間も大切に
伴走する保護者が疲れ切ってしまっては続きません。探究は長い時間をかけて育つものですから、保護者自身が相談できる場所を持つことも、立派な環境づくりです。学校、教育支援センター、フリースクール、保護者同士の集まりなど、気軽に話せる先を複数持っておくと安心です。NIJINアカデミーでも、保護者向けの説明会が開かれていると公式に案内されています。
出席扱い・学習評価・進路との関係
探究を大切にする場に通うとき、保護者の方が気にされるのが、「学校の出席にはなるのか」「勉強の遅れは大丈夫か」「進路はどうなるのか」という点です。ここは、制度の仕組みを正しく理解しておくと安心できます。
出席扱いの仕組み(文部科学省)
文部科学省の「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」には、次の趣旨が書かれています。
| 項目 | 文部科学省の整理(要約) |
|---|---|
| 判断する人 | 校長。要件を満たし、施設での相談・指導が社会的自立を目指すものであり、本人が登校を希望した際に円滑に復帰できるよう個別指導などの適切な支援が行われていると評価できる場合に、出席扱いとすることができる |
| 保護者と学校の関係 | 保護者と学校の間に、十分な連携・協力関係が保たれていることが必要 |
| 施設の種類 | 原則は教育委員会等が設置する教育支援センターなど公的機関。公的機関で指導を受けられない、または通うことが困難な場合で、本人や保護者の希望もあり適切と判断されるときは、民間施設も考慮できる |
| 民間施設の判断 | 校長が設置者である教育委員会と十分に連携して判断する。「民間施設についてのガイドライン」を参考に、判断の目安を設けておくことが望ましい |
| 学習の評価 | 施設での学習の計画や内容が、在籍校の教育課程に照らして適切と判断される場合に限り、評価して指導要録に記入できる |
この整理から分かるように、出席扱いになるかどうかは、施設が決めるのではなく、在籍校の校長が判断するものです。民間施設が「出席扱いになります」と言い切れるものではありません。NIJINアカデミーの公式ページでも、出席扱いの認定を受けた割合(希望者の97%)が示されている一方で、最終的な判断は在籍校の校長が行うと明記されています。この97%という数字は、公式が示している値であり、お住まいの学校・自治体で必ず認定されることを意味するものではありません。
学習の記録をどう伝えるか
公式ページでは、担任が学びの記録(学びのポートフォリオ)を毎週まとめ、学校との連携を支えると説明されています。探究のような学びは、テストの点数だけでは見えにくいため、どんな問いを立て、何をして、どう変わったかを文章で伝える記録が重要になります。文部科学省の資料でも、指導要録には、すべての教科・観点の評価を必ずしも記載する必要はなく、学習状況を文章で記述するなど、次年度以降の指導改善に生かせる記載が求められるとされています。在籍校の先生に、どのような形で記録を渡すと助かるかを、事前に相談しておくとスムーズです。
進路について
公式のよくある質問では、卒業後は通信制高校、サポート校、全日制高校など、それぞれの道に進んでいるとされ、進路相談の機会も設けられています。これまでに400名が学校に戻っているとも書かれていますが、同ページには、学校への復帰は目標とせず、本人の意思を応援する姿勢だとも書かれています。探究の経験が、進路を考えるときの「自分は何が好きで、何を大事にしたいか」という軸になることを期待する見方もありますが、進学の結果を約束するものではありません。受験や内申点の扱いは自治体や学校によって異なりますので、在籍校や教育委員会に早めに確認してください。

費用と通い方:公式の数字と、食い違いの注意点
次に費用です。NIJINアカデミーの公式の「学費・プラン」ページで確認できた内容を、税込で整理します。学費等納入金は在学中に改定される場合があると公式に明記されていますので、最新の金額は必ず公式ページで確認してください。
| 項目 | 金額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 入学金 | 33,000円 | 初月のみ |
| メタバース通学 | 月25,443円 | メタバース料23,760円+施設利用料1,683円 |
| ハイブリッド通学 | 月41,943円〜 | メタバース通学+リアル校16,500円〜(教室により異なる) |
| 専任サポート(任意) | 月16,500円 | オプション |
| 担任指名オプション(任意) | 月5,500円 | オプション |
| サークル活動(任意) | 月3,300円 | オプション |
| 進路サポート(任意) | 11,000円 | 一度のみ |
| 年払い割引 | 年47,520円お得 | 月払いより2か月分お得。毎年2月に次年度分をまとめて支払い |
| 兄弟姉妹割引 | 2人目以降に月5,000円引き | 公式の記載による |
公式には、備品・教材費や、希望者のみ参加する特別行事(社会科見学や修学旅行など)に別途費用がかかる場合があることも書かれています。また、NIJINに通えば塾や習い事などが不要になるわけではない、という注意も添えられています。探究に関わる活動(サークルや専任サポートなど)を使うかどうかで、月々の金額が変わるため、体験会や説明会で「うちの子の場合は合計でいくらか」を試算してもらうことをおすすめします。
公式ページ間で数字が食い違っている項目
今回確認した公式ページの間で、次の食い違いが見つかりました。公式の最新ページを優先するのが原則ですが、どちらが最新かは、公式に問い合わせて確認するのが確実です。
| 項目 | 記載A | 記載B | 対応 |
|---|---|---|---|
| リアル教室の数 | トップページ・リアル教室ページ:全国52か所 | よくある質問:全国48教室 | 公式で要確認(開校状況は最新の案内で確認するよう注記あり) |
| 対象学年 | よくある質問:小学1年生〜中学3年生(高校段階はNIJIN高等学院) | リアル教室ページの説明文:小中高生 | 公式で要確認 |
| 連携先の数 | トップページ:200以上と100以上の両方の記載 | 社会共創ページ:100社以上(共創した企業・スポーツクラブは17団体) | この記事では「100社以上」を公式の社会共創ページの値として扱う。公式で要確認 |
数字が一致しないこと自体は、ウェブサイトの更新タイミングの差で起こり得ます。大切なのは、こうした数字をそのまま鵜呑みにせず、自分のお子さんが通えるかどうかの具体的な情報を、体験会や問い合わせで確かめることです。自治体によっては費用補助の対象になることもあると公式に書かれていますが、補助の有無はお住まいの自治体によって違います。
探究を大切にする場を選ぶときのチェックリスト
ここまでの内容を踏まえ、探究を大切にするフリースクールやオルタナティブスクールを選ぶときの確認項目をまとめます。NIJINアカデミーに限らず、どの施設にも使える視点です。
見学・体験で確かめたい8つのこと
- 探究の入り口は、子どもの「好き」や「気になる」か。大人が決めたテーマを進めるだけになっていないか。
- 安心して参加できる形(見るだけ、チャットだけ、オフ参加など)が複数あるか。
- 問いを立てる場面で、大人が答えを教えず、足場をかける関わり方をしているか。
- 同じ関心を持つ仲間と出会える場(サークルなど)があるか。
- 取り組んだことを誰かに届ける機会(発表・展示・発信)があるか。
- 学びの記録がどのような形で保護者・在籍校に共有されるか。
- 費用の総額(オプション、教材費、行事費を含む)が、事前に明示されているか。
- 保護者が相談できる窓口や説明会があるか。
文部科学省のガイドラインが示す確認項目
文部科学省の通知の別添「民間施設についてのガイドライン(試案)」は、個々の民間施設の適否を評価するものではなく、保護者・学校・教育委員会が留意すべき点の目安を示したものです。主な確認項目は、実施主体の理解・経験と社会的信望、費用の明示と情報提供、相談・指導の内容や体制と児童生徒の人格尊重、スタッフの専門性と熱意、施設・設備の安全性、学校や保護者との連携(面会・退所の自由の確保を含む)などです。
探究の中身だけでなく、安全性・費用の透明性・学校との連携まで確認することが、安心して通い続けるための近道です。気になる施設が複数あるときは、同じ項目で見比べると、お子さんに合う場が見つけやすくなります。
不登校の現状を知っておく
文部科学省の令和6年度の調査では、小・中学校の不登校児童生徒数は約35万4千人で、過去最多、12年連続の増加とされています。一方で、増加率は前年度の15.9%から2.2%へと低下しました。また、学校内外の機関等で専門的な相談・指導等を受けていない児童生徒は約13万6千人とされています。学校に行けなくなる子は特別な存在ではなく、そして、相談先につながっていない子が少なくないということです。気になる場を見つけたら、一人で抱え込まず、まず相談してみることが、探究の最初の一歩になります。

よくある質問
保護者の方からよく寄せられる疑問を、公式ページと文部科学省の資料で確認できた範囲で答えます。確認できないことは「公式で要確認」としています。
まとめ:「気になる」を大切にできる場と、一緒に考える
フリースクールの探究について、確認できたことを振り返ります。
- 探究とは、子どもの「気になる」を出発点に、問いを立て、調べ、試し、誰かに伝える学び。学校に戻るための手段でも、勉強の代わりでもありません。
- 「気になる」が探究に育つ前に、安心して過ごす段階があります。無理に好きを探させず、小さな反応を拾うところから始められます。
- NIJINアカデミーの探究プロジェクトは、「好き」を入り口に、企業・大人との出会いを経て、社会に届ける3ステップとして公式に示されています。
- 出席扱いは、在籍校の校長が判断します。公式の97%は参考値で、必ず認定される約束ではありません。
- 費用やリアル教室の数など、公式ページ間で食い違う数字があります。体験会や問い合わせで最新の情報を確認してください。
探究は、子どもにとっても保護者にとっても、時間のかかる営みです。今は何も見えなくても、安心して過ごせる時間が積み重なれば、「気になる」は少しずつ姿を現します。焦らず、お子さんのペースを大切にしながら、一緒に考えてみてください。NIJINアカデミーについてさらに詳しく知りたい場合は、公式サイトをご覧ください。
NIJINアカデミーの公式サイト・体験会のご案内
探究プロジェクト、学費・プラン、無料体験会の案内は、公式サイトでご確認いただけます。
公式サイトで詳しく見る
- 文部科学省 総合的な学習(探究)の時間 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sougou/main14_a2.htm
- 文部科学省 不登校児童生徒への支援の在り方について(通知) https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1375981.htm
- 文部科学省 義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00004.htm
- 文部科学省 令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(通知) https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00006.htm
- NIJINアカデミー 公式サイト https://academy.nijin.co.jp/
- NIJINアカデミー 探究プロジェクト https://academy.nijin.co.jp/research_project/
- NIJINアカデミー 社会共創 https://academy.nijin.co.jp/social-co-creation/
- NIJINアカデミー 教育理念 https://academy.nijin.co.jp/philosophy/
- NIJINアカデミー 学費・プラン https://academy.nijin.co.jp/tuition/
- NIJINアカデミー よくある質問 https://academy.nijin.co.jp/faq-nijin/
- NIJINアカデミー リアル教室 https://academy.nijin.co.jp/realclassroom/
にじいろ編集部(株式会社NIJIN提供)/情報確認日:2026年10月29日

