インターナショナルスクールの入学面接では、学校によって、保護者への質問、子どもとの会話、学習評価、行動観察を組み合わせます。すべての学校で同じ質問が出るわけではなく、模範解答を暗記しても合格を約束するものではありません。親子が学校に伝えたいことを整理し、落ち着いて当日を迎える準備を紹介します。
にじいろは株式会社NIJINが運営し、この記事で紹介するNIJIN GLOBAL ACADEMYも同社の事業です。面接や筆記試験のある通学型校と、オンラインで体験対話・体験クラスを通じて相性を確かめるNGAを、違いが分かるように記載します。
- 面接の質問と評価方法は、年齢・学年・学校・募集枠によって異なる
- 子どもは「普段の経験」、保護者は「学校との相性や支援」を具体例で説明する
- 面接の有無、参加者、言語、費用は、応募先の公式募集要項で確認する
面接では、正解を言うより「家庭と学校の相性」を確かめる
インターナショナルスクールの面接は、学校が子どもの学習経験や支援ニーズ、家庭が学校に期待することを知る機会です。面接官が何を聞くかは一律ではありません。入学選考の一部として行う学校もあれば、学年や提出資料によって面接・評価を変える学校もあります。
学校ごとの公式情報を見ると、Hokkaido International Schoolは新入生全員に子どもと保護者の面接を行い、対面またはGoogle Meetで実施すると案内しています。LCA国際小学校の転・編入では、子どもの基礎テストと保護者面接を組み合わせ、家庭の教育方針を確認します。一方、Nagoya International Schoolは年齢や学習歴に応じて面接やテスト等を行うとしています。どの質問が必ず出る、と共通化できるものではありません。
準備の目的は、学校が好みそうな答えを作ることではありません。「子どもがどんな場面で意欲を持つか」「どんな支援があれば学びやすいか」「家庭が何を学校と相談したいか」を具体例で伝えることです。応募資格・学年・英語要件の全体像はインターナショナルスクールの入学条件の記事で確認できます。
| 質問のテーマ例 | 準備しておく材料 | 答え方の例 |
|---|---|---|
| なぜこの学校を検討していますか | 見学で見たこと、カリキュラムや授業への関心 | 「英語が身につきそう」だけでなく、どの活動が子どもに合うと感じたか。 |
| 子どもは何に興味がありますか | 最近楽しんだこと、時間をかけた遊びや学び | 具体的な場面を一つ挙げ、子どもが何を考えたか伝える。 |
| 困った時、どう助けを求めますか | 過去に難しい場面をどう乗り越えたか | できることと、まだ大人の支援が必要なことを分けて話す。 |
| 学校にどんな支援を期待しますか | 言語、学習、生活、健康面で伝える必要があること | 診断やラベルだけでなく、本人に起きやすい困りごとと役立つ対応を説明。 |
質問例は準備用のテーマで、各校の実際の質問を予告するものではありません。NISの入学担当者が学校見学で最初に尋ねる質問として「なぜNISに興味を持ったのか」を紹介した公式ブログもありますが、掲載は2022年です。現在の選考質問として保証せず、応募校の最新案内を確認してください。
面接形式を公式情報で確認できる学校・学びの例
候補は、学校の公式入学情報に面接や評価の参加者・形式・費用のいずれかが記載され、保護者が申込前に確認できるものから選びました。地域や学年の違いが分かるよう、北海道から南へ並べ、オンライン型を最後にしています。掲載順は推薦順位ではありません。学校の種類や募集条件はそれぞれ異なるため、同じ入学資格や教育制度を持つ学校同士という意味ではありません。
同じ項目で比べるため、対象学年、場所・形式、面接と評価、参加者と言語、公開されている選考料、予約・時期を記載します。非公表の情報は「要問い合わせ」としました。情報確認日は2026年10月25日です。
Hokkaido International School(HIS)
- 対象
- Early Years(幼児)〜Grade 12。
- 所在地・種別
- 北海道札幌市の国際学校。
- 面接・評価
- 新入生全員が対象。面接後、追加書類、英語力テスト、MAPテストを求める場合があります。
- 参加者・形式
- 子どもと保護者または後見人1名以上。対面またはGoogle Meet。面接言語は要問い合わせ。
- 選考料
- 返金不可の出願料30,000円。
- 日程・申込先
- 出願は通年受付と案内。ただし2026–27年度は空席状況によりウェイトリスト案内。公式Admissionsで最新状況を確認。
LCA国際小学校
- 対象
- 小学校。転・編入の案内は1〜5年生で、希望学年に空きがある場合。
- 所在地・種別
- 神奈川県相模原市の国際小学校。
- 面接・評価
- 転・編入では児童の国語・算数・英語の基礎ペーパーテストと保護者面接。面接では家庭の教育方針などを確認。
- 参加者・形式
- 保護者面接は約30分、日本語。児童は別途基礎テスト。一般入試・転編入の条件は募集区分ごとに確認。
- 選考料
- 転・編入の受験料30,000円。
- 日程・申込先
- 転・編入時期は随時と案内。空席を学校に確認。公式転・編入学案内。
Nagoya International School(NIS)
- 対象
- ELC Preschool・Kindergarten、Grade 1〜12。
- 所在地・種別
- 愛知県名古屋市守山区の国際学校。
- 面接・評価
- 書類提出後に面接を調整。年齢・学習歴に応じ、子どもと保護者の面接、教室観察、英語評価、配置・入学テスト等を行う場合があります。例外的に面接なしの条件付き受け入れを行う場合もあると記載。
- 参加者・形式
- 対象者や参加者の詳細は応募後にAdmissions担当へ確認。実施言語・方法は要問い合わせ。
- 選考料
- 返金不可の出願料50,000円。
- 日程・申込先
- 出願は通年受付。書類提出から面接までは少なくとも2週間、通常の審査は4〜6週間を目安と案内。公式Applying to NIS。
Horizon Japan International School(HJIS)
- 対象
- Early Years(3〜4歳)、Kindergarten〜Grade 12の各課程。
- 所在地・種別
- 神奈川県横浜市の国際学校。
- 面接・評価
- 公式Eligibility案内では、Early Yearsを除きレベルテストと個別面接、保護者の入学面接を案内。別のAdmissions Stepsでは個々の状況により評価・面接を行う場合があると説明。
- 参加者・形式
- 子どもと保護者。日程・方法・言語はAdmissions担当へ要問い合わせ。
- 選考料
- 公式公開ページで金額を確認できず、要問い合わせ。
- 日程・申込先
- 学年ごとの空席に応じた随時受付。公式Eligibility & Grade Placement、Admissions Steps。
NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)
- 対象
- 6〜18歳。株式会社NIJINが運営するオンラインインターナショナルスクールで、2027年9月開校予定。
- 所在地・種別
- 校舎への通学はなく、オンライン。対面校の入学面接との直接比較にはなりません。
- 面接・評価
- 入学試験はなく、体験対話と体験クラスを経て入学を受け付けると利用規約に記載。毎月の受け入れと案内。
- 参加者・形式
- オンライン。体験対話・クラスの具体的な参加者、所要時間、使用言語は申込時に要確認。
- 選考料・学費
- 体験クラスは無料と公式サイトに記載。授業料は募集資料で案内予定。入学金・施設費・制服代などの隠れ費用はないと案内。
子どもは「経験」、保護者は「支援と家庭の考え」を話す
親子面接では、子どもと保護者に同じ質問が向けられるとは限りません。子どもの返事が短くても、保護者が補足してよいか、別々に話す時間があるか、通訳や日本語サポートがあるかを事前に聞いておきましょう。質問に流ちょうに答えることだけを評価すると決めつけず、学校が案内する評価方法を確認します。
子どもが準備できること
- 好きなことを一つ説明する:最近の遊び、作品、読み物、取り組んだことなど、本人が具体的な場面を思い出せる題材を選びます。
- 困った時のことを振り返る:難しかったこと、誰にどう相談したか、今ならどうしたいかを本人の言葉で整理します。
- 学校で知りたいことを用意する:先生や友達、授業、休み時間について聞きたいことを一つ考えます。
- 無理に暗記しない:答えを文章ごと覚えず、要点を家族で話し、言い直してもよいと伝えます。
保護者が準備できること
- 志望理由を家庭の言葉で話す:学校のどの方針・授業・支援に関心を持ったか、見学や公式資料をもとに説明します。
- 子どもの現状を具体的に共有する:得意なこと、困りやすい場面、これまで役立った支援を、必要な範囲で伝えます。
- 入学後に確認したい支援を整理する:英語、学習、健康、対人関係について、学校に相談したい内容と家庭でできることを分けます。
- 曖昧な点は質問にする:言語サポート、欠席時の対応、費用、連絡方法など、制度や提供範囲を確かめます。
質問とテスト、行動観察は分けて準備する
「面接」と呼ばれていても、実際には保護者面談、子どもとの個別会話、英語評価、筆記テスト、授業中の行動観察など、複数の選考方法を含む場合があります。学校の用語を確かめ、何を準備すればよいかを分けます。
| 方式 | 確認すること | 準備の例 |
|---|---|---|
| 保護者面接 | 参加者、時間、使用言語、話すテーマ、通訳可否。 | 志望理由、家庭の教育方針、子どもの強みや支援ニーズを具体例で整理。 |
| 子どもの個別面接・会話 | 対象年齢、形式、親の同席、オンライン実施の可否。 | 好きなこと、学校でやってみたいこと、助けを求める方法を本人の言葉で話す。 |
| 筆記・言語・配置評価 | 科目、所要時間、持ち物、結果の使い方、追加費用。 | 学校が案内する範囲だけ確認し、過去問や出題を推測して準備しない。 |
| 行動観察・授業体験 | 子どもの参加可否、活動内容、保護者の待機場所、選考との関係。 | 持ち物・服装・参加時間を確認。できる姿を演じさせず、当日の負担を調整。 |
HISでは、面接後に追加資料や英語・MAPテストを求める場合があると案内しています。LCAは児童テストと保護者面接、NISは学年や学習歴に応じた面接・評価を示しています。各校の例は共通の試験基準ではありません。候補校から案内された項目を優先してください。
面接前に学校へ聞いておく質問
受験案内だけでは分からない項目は、遠慮せずAdmissionsへ確認します。質問を先にメールで送ると、当日の時間を子どもの様子や学校生活の確認に使いやすくなります。
- 面接には子ども、両親、保護者のうち誰が参加しますか。
- 保護者面接と子どもの面接は同時ですか、別々ですか。
- 面接の言語、通訳・日本語サポート、オンライン対応はありますか。
- 面接のほかに、筆記テスト、英語評価、授業体験、行動観察はありますか。
- 面接時間、集合時刻、服装、持ち物、保護者の待機場所を教えてください。
- 欠席や緊張が強い場合、休憩・別日程・オンラインへの変更を相談できますか。
- 面接で伝えた配慮事項や学習情報は、入学後の支援担当者と共有されますか。
診断名や家族の詳細を必要以上に事前開示するのではなく、面接を受けるうえで必要な配慮と、学びの継続に必要な支援を具体的に伝えます。面接方式を変更できると約束することはできないため、学校の回答に沿って計画してください。
面接後は、聞いた内容と次の手続きを記録する
面接直後は、家族の印象と学校から聞いた確定情報が混ざりやすくなります。次の表のように、事実・印象・確認待ちを分けて記録すると、合否連絡を待つ間も必要な準備を進めやすくなります。
| 記録欄 | 例 | 次の確認 |
|---|---|---|
| 学校からの事実 | 結果連絡日、追加書類、評価方法、入学後の支援担当。 | 担当者名、連絡方法、提出期限をメール・募集要項と照合。 |
| 本人の感想 | 安心した場面、難しかった質問、見てみたかった場所。 | 落ち着いて聞き、本人が感じた理由を記録する。 |
| 保護者の印象 | 質問への説明が具体的だった、通学が想定より長かった。 | 印象を裏付ける資料・追加面談が必要か確認。 |
| 未確認 | 費用の総額、支援の頻度、年度途中の入学条件。 | メールで質問し、回答と日付を保存。 |
合否や受け入れ可否は学校の選考に従います。面接後に不明点が残った場合は、正式な期限前にAdmissions窓口へ問い合わせてください。入学条件や就学制度は別々の話なので、制度上の位置づけも必要に応じて自治体の教育委員会に確認します。
面接についてよくある質問
質問は学校、学年、面接の目的によって異なります。子どもの興味や経験、学校を選んだ理由、家庭が必要とする支援などを話題として準備できますが、すべての学校で同じ質問が出るわけではありません。募集校の公式案内で確認してください。
答えを文章ごと暗記させる必要はありません。好きなことや困った時の経験を家庭で話し、本人が自然に説明できるように準備します。学校が伝えている面接方法や評価内容がある場合は、その案内に従ってください。
学校によって異なります。保護者1名以上と子どもの参加を求める学校もあれば、参加者を個別に案内する学校もあります。予約時に同席者、子どもだけの面談の有無、オンライン参加の条件を確認してください。
使用言語は学校や学年、面接の種類によって異なります。英語・日本語のどちらか、通訳や保護者の同席が可能か、資料の言語をAdmissions担当者へ確認してください。
学校によっては、面接に加えて筆記テスト、英語評価、学年配置テスト、授業観察を行います。対象学年、試験科目、所要時間、受験料、結果の扱いを公式募集要項で確かめてください。
入学後の学習や支援を検討するために必要な情報は、学校から聞かれた範囲で正確に伝えます。診断名だけでなく、本人が困りやすい場面、これまで役立った配慮、希望する支援を具体的に整理してください。
まず学校に、所要時間、休憩、参加者、オンライン実施、別室対応など相談できる内容を尋ねてください。希望が必ず認められるとは限らないため、学校の回答を踏まえて本人に合う準備を考えます。
面接は選考の一部で、参加だけで合格や入学許可が決まるとは限りません。空席、書類、英語・学力評価、学年配置など、学校が示す他の条件と合わせて判断されます。
面接料や出願料は学校ごとに異なります。学校によっては、面接単独ではなく、出願や筆記テストを含む選考料を設定しています。返金条件も含め、最新の募集要項で確認してください。
分からないことは無理に答えを作らず、確認して後日連絡すると伝えて構いません。子どもの状況を説明する時は、事実、家庭での対応、学校に相談したいことに分けて話すと、次の質問につながりやすくなります。
確認に使った公式情報
学校ごとの対象・面接方式・出願料は、各校の公式情報を2026年10月25日に確認しました。制度・募集内容は変わる可能性があるため、出願時には必ず最新の案内を確認してください。
- Hokkaido International School「Admissions」(対象学年、面接、追加評価、出願料)
- LCA国際小学校「転・編入学」(対象学年、児童試験、保護者面接、受験料)
- Nagoya International School「Applying to NIS」(出願料、面接・評価、審査日程)
- Nagoya International School「Admissions」(面接日程と出願のFAQ)
- Nagoya International School「学校見学でよく聞かれる質問」(2022年公開のアドミッション担当者の例)
- Horizon Japan International School「Eligibility & Grade Placement」(対象学年・面接・評価)
- Horizon Japan International School「Admissions Steps」(個別状況による評価・面接)
- 文部科学省「学齢児童生徒をいわゆるインターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務」(学校制度の確認)
- NIJIN GLOBAL ACADEMY公式サイト(対象、開校予定、無料体験クラス)
- NIJIN GLOBAL ACADEMY利用規約(体験対話・体験クラス、入学手続き)
情報確認日:2026年10月25日


