- ハートフル13か所の一覧(スペース3・ルーム7・センター1・民間委託2)
- 「スペース」と「ルーム」の違いと、どちらから始めるかの目安
- 学校を通さずに申し込める2つの入口
- 出席扱いについての横浜市の公式な書き方
- 市内の不登校児童生徒数(令和5年度9,775人)という数字の意味
この記事は、全国から900名を超える子どもたちが通うオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」の知見も踏まえて構成しています。まずお住まいの自治体の公的支援を確認することを前提に、それだけでは足りなかった場合の選択肢まで含めて整理しました。
横浜市の教育支援センター「ハートフル」全13か所
横浜市の教育支援センター(適応指導教室)は、「ハートフル」という名前で市内13か所に設置されています。他の政令指定都市と比べても数が多いのですが、それ以上に特徴的なのが「スペース」「ルーム」「センター」という3つの段階に分かれていることです。
いきなり週5日通うのではなく、週1〜2日・1回1時間半程度の「スペース」から始められる設計になっています。ここが横浜市を調べるうえで最初に押さえたいポイントです。
| 種別 | 通室のペース | 設置数 |
|---|---|---|
| ハートフルスペース | 週1〜2日程度・1回1時間半程度 | 3か所 |
| ハートフルルーム | 週5日まで自分のペースで(9:30〜14:30頃) | 7か所 |
| ハートフルセンター | 市の不登校支援の拠点施設 | 1か所 |
| 民間委託のハートフル | 保護者から直接連絡できる | 2か所 |
ハートフルセンター上大岡
市の不登校支援の拠点施設です。ゆめおおおかオフィスタワー内にあり、駅から直結の立地です。
- 所在地
- 横浜市港南区上大岡西1-6-1 ゆめおおおかオフィスタワー13階
- 開設日時
- 月〜金(学校休業日等を除く)9:30〜15:00
- 対象
- 小学3年生以上(公式リーフレットの記載)
- 在住・在学要件
- 横浜市在住または横浜市立小中学校に在籍していること。通室の意思があり、安全に通室できる状態であること。
- 申込
- 在籍校または横浜教育支援センターに相談
- 出席扱い
- 学校長の判断で指導要録上の出席扱いにすることができます(公式記載)
- 費用
- 公式リーフレット・支援ページに記載なし(要問い合わせ)
- 電話
- 045-671-4637
出典:横浜市 不登校児童生徒への支援について/2026年9月6日 時点の情報です。最新の状況は必ず公式ページまたは電話でご確認ください。
ハートフルスペース(3か所)|週1〜2日から始められる
「まず外に出てみる」段階のための場所です。週1〜2日、1回1時間半程度から通えます。
| 施設名 | 区 | 所在地 |
|---|---|---|
| ハートフルスペース鶴見 | 鶴見区 | 横浜市鶴見区豊岡町27-1 豊岡小学校内 |
| ハートフルスペース上星川 | 保土ケ谷区 | 横浜市保土ケ谷区釜台町5-5号棟4階 |
| ハートフルスペース都筑 | 都筑区 | 横浜市都筑区牛久保西2-28-1 |
ハートフルルーム(7か所)|週5日まで自分のペースで
小学校・中学校の校内に設けられているルームです。小学生対象のルームと中学生対象のルームに分かれています。9時30分から14時30分頃まで、週5日まで自分のペースで通えます。
| 施設名 | 区 | 対象 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ハートフルルーム豊岡(豊岡小学校) | 鶴見区 | 小学生 | — |
| ハートフルルーム仏向(仏向小学校) | 保土ケ谷区 | 小学生 | — |
| ハートフルルーム南台(南台小学校) | — | 小学生 | 公式資料に「令和9年3月まで」の記載あり |
| ハートフルルームつづきの丘(つづきの丘小学校) | 都筑区 | 小学生 | — |
| ハートフルルーム鶴見(鶴見中学校) | 鶴見区 | 中学生 | — |
| ハートフルルーム希望が丘(希望が丘中学校) | 旭区 | 中学生 | — |
| ハートフルルーム十日市場(十日市場中学校) | 緑区 | 中学生 | — |
※ルームの詳細住所は、市が公開している案内PDFに記載がないものがあります。校内に設置されているため、場所の確認は横浜教育支援センター(045-671-4637)へ。ハートフルルーム南台については、公式資料に「令和9年3月まで」との記載があります。
民間委託のハートフル(2か所)|保護者から直接連絡できる
ハートフルみなみ(045-243-6840)とハートフル西部(080-5626-0692)は民間委託で運営されており、保護者が直接施設へ連絡できます。学校を通すことに抵抗がある場合の入口になります。
ハートフルフレンド
小・中学生対象で、概ね2週間に1回・計10回程度(1回2時間程度)のプログラムです。学校を通じて申し込みます。通室型とは性格が異なるため、上記13か所とは別枠で案内されています。
数字で見る横浜市の不登校
令和5年度の調査によると、横浜市立小中学校の不登校児童生徒数は9,775人(小学校4,260人・中学校5,515人)でした。政令指定都市のなかでも規模が大きく、市が13か所ものハートフルを整備している背景がここにあります。
| 区分 | 令和5年度の人数 |
|---|---|
| 小学校 | 4,260人 |
| 中学校 | 5,515人 |
| 合計 | 9,775人 |
出典:横浜市「令和5年度 神奈川県児童・生徒の問題行動・不登校等調査」結果(PDF)
13か所という数は多く見えますが、9,775人という人数に対しては十分ではありません。市が校内の居場所やオンライン支援を並行して進めているのは、この差があるからです。
横浜市独自の不登校支援|校内ハートフルとオンライン
校内ハートフル支援員
横浜市は、校内の居場所づくりのために「校内ハートフル支援員」を市立学校に配置しています。令和6年度にはスクールカウンセラーと合わせて約100名を募集していました。「学校の建物には行けるが教室には入れない」段階では、まずここが選択肢になります。設置校数は公表資料の確認範囲では記載がないため、在籍校に直接確認してください。
アットホームスタディ(オンライン学習支援)
不登校傾向の子ども向けのオンライン学習支援として「アットホームスタディ」「ハートフルオンライン」が市の支援メニューに挙げられています。ただし、対象・実施日時・申込方法を説明していた案内PDFとオンラインプログラムのページは、2026年9月6日時点でいずれもリンク切れになっていました。この記事では詳細を推測で補っていません。利用を検討する場合は、一般教育相談(045-624-9414)で最新の案内を確認してください。
なお、横浜市独自のフリースクール利用料補助制度は、不登校児童生徒への支援ページ・ハートフルリーフレット・フリースクール等一覧PDF・就学援助制度ページを確認した範囲では見つかりませんでした。市はフリースクール等のガイドラインと施設一覧の公表は行っています。全国の補助制度はフリースクールの補助金・助成金 全国まとめで確認できます。
申し込みの流れ
横浜市は「施設見学」→「利用についての相談」→「申込み」という流れが公式に案内されています。相談先は在籍校または横浜教育支援センター(045-671-4637)のどちらでも構いません。学校を通さなければならない自治体もあるなかで、この2つの入口が用意されているのは保護者にとって動きやすい点です。
利用の条件として、市は「横浜市在住または横浜市立小中学校に在籍していること」「通室の意思があり、安全に通室できる状態であること」を挙げています。小学3年生までは保護者による送迎が必要とされています。
- スペースとルーム、いまの状態にはどちらが合いそうか
- 自宅から通える範囲にどの施設があるか(ルームは校内設置のため場所の確認が必要)
- 費用(教材費・昼食代などの実費があるか)
- 見学から通室開始までにかかる期間と、現在の空き状況
- 民間委託のハートフルみなみ・西部も候補になるか
費用について
教育支援センターは公的機関のため、通室そのものは無料であるのが一般的です。ただし横浜市の公式リーフレット・支援ページには費用の記載がありません。この記事では「無料」と断定していません。
他の自治体では、通室費は無料でも昼食や教材費が実費というケースがあります。ルームは9時30分から14時30分頃までと昼をまたぐため、昼食の扱いは見学時に確認しておくと安心です。
出席扱いになるのか
横浜市は公式リーフレットに、「それぞれの施設から、お子さんの通室した日や活動内容を学校に伝えています。学校長の判断で指導要録上の出席扱いにすることができます。」と明記しています。
施設側から学校へ通室状況が伝わる仕組みになっているため、保護者が毎回報告する必要はありません。ただし最終的な判断は校長に委ねられているので、通室を始める前に在籍校に確認しておくのが確実です。
出席扱いの要件や申請の進め方は不登校の「出席扱い」完全ガイドにまとめています。
ハートフルが合わなかったとき・通室が難しいときの選択肢
まず公的な支援を確認することが前提です。そのうえで、見学してみて合わなかった、通える範囲に施設がなかった、集団の場そのものが負担だった——という場合の選択肢を挙げます。
民間のフリースクール
横浜市内には民間のフリースクールが複数あります。市もフリースクール等のガイドラインと施設一覧を公表しています。費用や方針は施設ごとに違うため、比較したうえで見学するのがおすすめです。横浜市のフリースクール一覧で整理しています。
自宅から参加できるオンラインの学び
「家から出ること自体がまだ難しい」「送迎の時間が取れない」という段階では、自宅から参加できるオンラインという選択肢もあります。横浜市自身もオンライン支援を用意していますが、現時点で案内ページがリンク切れになっているため、民間のオンラインスクールを並行して見ておく家庭もあります。
「明るくない子どもなんていない。問題児なんてたったの一人もいない」——これは、公立小学校の教員だった星野達郎(タツロー)校長がNIJINアカデミーを設立した原点にある言葉です。横浜市が「週1回1時間半」から通える場所を用意しているのは、いきなり元通りに戻ることを求めていないからです。段階があるということ自体が、子どもにとっての安心材料になります。
よくある質問
まとめ
横浜市の教育支援センター「ハートフル」は市内13か所。週1〜2日・1回1時間半程度から通える「スペース」3か所と、週5日まで自分のペースで通える「ルーム」7か所、拠点の「センター」1か所、民間委託2か所という構成です。申し込みは在籍校からでも横浜教育支援センター(045-671-4637)からでも可能で、民間委託のハートフルみなみ・西部は保護者が直接連絡できます。出席扱いについては「学校長の判断で指導要録上の出席扱いにすることができます」と公式に明記されており、施設から学校へ通室状況が伝わる仕組みです。一方で費用の記載は公式資料になく、オンライン支援の案内ページはリンク切れの状態でした。この記事では、書かれていないことは書かれていないままにしています。確認は一般教育相談(045-624-9414)へ。
NIJINアカデミーは、全国から900名を超える子どもたちが通うオンラインのオルタナティブスクールです。在籍校と連携し、出席として認められるケースもあります(最終判断は学校によります)。まずは説明会で、どんな場所か見てみてください。

