「学校には行けている。でも、なんとなく物足りなさそう」「このままでいいのかな、と時々思う」——そんなもやもやを抱えたまま、誰にも相談できずにいる保護者は少なくありません。転校や退学を考えているわけではない。けれど、子どもの居場所が学校ひとつだけ、という状態も少し不安。そんなときに知っておきたいのが「ダブルスクール」という考え方です。今の学校に在籍したまま、放課後や週末にオンラインでもう一つの学びの場を持つ。この記事では、言葉の意味の変化から、向いている家庭、正直なデメリットと失敗パターン、そして「週何コマまでなら無理がないか」という運用の現実までを整理してお伝えします。
目次
この記事の結論
- ダブルスクールはもともと大学生や高校生が「本業の学校+専門学校・予備校」を並行する意味で使われてきた言葉で、近年これが小中学生の「今の学校+オンラインスクール」という形にも広がってきました。
- この選び方の中心にあるのは学力の上乗せではなく、居場所と評価のものさしを「1つ」から「2つ」に増やしておくことです。
- 一方で、時間の詰め込み・子どもの疲弊・費用の二重化・どっちつかず・親の期待の重さというはっきりした失敗パターンがあります。増やす前に、削れない時間から逆算してください。
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月)は、必要な睡眠時間を小学生9〜12時間、中学・高校生8〜10時間としています。ここを削る設計になるなら、それは足しすぎのサインです。
- 学校に行けなくなってからでは、選択肢を落ち着いて比べる余裕が持ちにくくなります。行けているうちに触れておくという意味での「備え」としても検討する価値があります。
「ダブルスクール」という言葉を整理する
ダブルスクールという言葉は、もともと小中学生向けの言葉ではありませんでした。長く使われてきたのは、大学に在籍しながら専門学校やスクールにも通って資格取得を目指す大学生や、高校に通いながら予備校に通う受験生、私立中高に通いながら塾にも通う生徒を指す使い方です。共通しているのは、「本業の学校の外に、目的の違う学びの場をもう一つ持つ」という形です。
ここ数年、この言葉が小学生・中学生の家庭でも使われはじめています。きっかけは、オンラインで「学校のような場」が成立するようになったことです。一人一台の端末が学校で当たり前になり、家庭にも配信環境が整ったことで、放課後や土曜に自宅から少人数のクラスに参加する、という形が現実的な選択肢になりました。
塾・習い事と、ダブルスクールは何が違うのか
「それって習い事と何が違うの?」——ここがいちばん誤解されやすいところです。ざっくり言えば、習い事や塾は「特定のスキル」を身につける場、ダブルスクールで持つのは「もう一つの学校生活」です。クラスがあり、同じ顔ぶれの仲間がいて、担任のような大人がいて、時間割がある。だから、子どもにとっては「習い事に行く」ではなく「もう一つの学校に行く」という感覚に近くなります。
| 選択肢 | 主な目的 | 子どもにとっての位置づけ | 今の学校をどうするか |
|---|---|---|---|
| 習い事 | 特定のスキル・技能(音楽・スポーツ・プログラミングなど)を伸ばす | 「好きなことをする時間」。学校生活とは別枠 | そのまま通う |
| 学習塾 | 教科の学力を上げる・受験対策 | 「学校の勉強の続き」。評価のものさしは学校と同じ方向 | そのまま通う |
| ダブルスクール (オンラインスクール併用) | もう一つのクラス・仲間・評価のものさしを持つ | 「もう一つの学校生活」。学校とは違う関係と役割ができる | そのまま在籍し、放課後・週末に参加 |
| フリースクール・ オルタナティブスクールへの移行 | 学校に代わる日中の居場所と学びを確保する | 「主たる居場所そのものの置き換え」 | 在籍は残しつつ、日中の通学先が変わることが多い |
この表のいちばん下、フリースクールやオルタナティブスクールは、すでに学校に通えなくなっている場合の選択肢として語られることがほとんどです。この記事が扱うのはその一つ手前、「まだ通えている段階で、もう一つ持っておく」という話です。すでに登校が難しくなっている場合は、フリースクールとは?費用・種類・出席扱いと全国の探し方のほうが実情に合った情報が得られます。
なぜいま、小中学生の「学校+オンライン」が現れたのか
「学校の外にもう一つ学びの場を持つ」という発想は、実は国の教育方針からもそう遠いものではありません。
「個別最適な学び」と「協働的な学び」という考え方
中央教育審議会が令和3年1月26日にまとめた答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」は、これからの学校教育の柱として「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を掲げています。答申の総論解説では、それぞれ次のように説明されています。
- 指導の個別化…「子供一人一人の特性・学習進度・学習到達度等に応じ、教師は必要に応じた重点的な指導や指導方法・教材等の工夫を行う」
- 学習の個性化…「子供一人一人の興味・関心・キャリア形成の方向性等に応じ、教師は一人一人に応じた学習活動や課題に取り組む機会の提供を行う」
- 協働的な学び…「子供一人一人のよい点や可能性を生かし、子供同士、あるいは地域の方々をはじめ多様な他者と協働する」
注目したいのは、協働的な学びが「子供同士」だけでなく「地域の方々をはじめ多様な他者」まで含めて書かれていることです。学びの相手が教室の中だけに限られるとは書かれていません。さらに、小学校学習指導要領(平成29年告示)の前文にも、「よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校と社会とが共有し(中略)社会との連携及び協働によりその実現を図っていくという、社会に開かれた教育課程の実現が重要となる」という一節があります。
つまり、学校の外に学びの相手を持つこと自体は、制度の趣旨と対立するものではありません。「学校に不満があるから外に出す」ではなく、「学校の中でできることと、外だからできることを分けて考える」——そう捉えたほうが、家庭としても学校としても話がしやすくなります。
数字が示していること、示していないこと
文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和7年10月29日公表)によれば、小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人(約35万4千人)で過去最多となりました。一方で、増加率は令和5年度の15.9%から令和6年度は2.2%に低下しています。また、学校内外の機関等で相談・指導等を受けていない児童生徒は約13万6千人と報告されています。
この数字の読み方について
この統計は、あくまで不登校の児童生徒数を示すものです。「だからダブルスクールが増えた」と因果関係を示すものではありませんし、そのような公的なデータは確認できませんでした。ただ、相談・指導等につながっていない子が約13万6千人いるという事実は、「困ってから探しはじめると、行き先が見つかるまでに時間がかかる」現実を映しているとは言えます。行けているうちに情報だけでも集めておく——その理由としては、十分な数字ではないでしょうか。
どんな家庭が「今のうちに」もう一つ持とうとしているのか
にじいろに届く相談を見ていると、不登校ではない家庭がダブルスクールを考えはじめるきっかけは、だいたい次の4つに分かれます。どれか一つでも心当たりがあれば、検討の入口に立っていると考えていいと思います。
① 学校生活は回っているが、興味の幅に学校が追いついていない
「うちの子、恐竜と宇宙の話なら何時間でもしているのに、学校では『変わってる子』で終わってしまう」。学校の教育課程は、一定の範囲を全員で学ぶ設計です。その外側に強い関心がある子にとって、学校だけだと関心を出す場所がありません。深く語れる相手が校外に一人でもいると、その子の世界の広がり方が変わることがあります。
② 教室の人間関係が「一本」しかないことが不安
クラス替えが年に一度、部活も限られる。その中で人間関係がうまくいかなかったとき、子どもには逃げ場がありません。特にきょうだいがいない場合や、地域の子ども同士のつながりが薄い場合、関係のポートフォリオが学校一本になりがちです。もう一つ別の集団があると、学校でうまくいかない日があっても「全部ダメ」にはなりません。この点はオンラインで「居場所」や「友だち」は本当につくれる?でも詳しく扱っています。
③ 行き渋りが出はじめている
「月曜の朝だけお腹が痛い」「日曜の夜になると口数が減る」。まだ休んではいないけれど、サインが出ている段階です。この時期の家庭が最も知りたいのは「もし行けなくなったら、どこがあるのか」という情報で、実際にはまだ動かなくても、選択肢の存在を知っているだけで親の焦りが減ります。親の焦りが減ることは、そのまま子どもへの圧力が減ることでもあります。
④ 数年後の進路を、今から見ておきたい
中学受験や高校受験を控え、「このまま偏差値だけの物差しで進路を決めていいのか」と迷いはじめる家庭も少なくありません。学校の外で違う評価軸に触れておくと、進路の話が「どこに入れるか」以外の言葉でもできるようになります。関連して偏差値や順位がしんどい子の進路もあわせてご覧ください。
ダブルスクールで実際に変わりやすいこと
最初にお断りしておくと、「ダブルスクールをすると学力が上がる」「不登校を防げる」といった効果を示す公的なデータは確認できませんでした。ここに書くのは、効果の保証ではなく、構造上そうなりやすいことです。
- 評価のものさしが2本になる/学校の評価は、教科の成績・提出物・集団への適応という比較的そろった方向を向いています。方向の違う評価軸がもう一つあると、片方で低く出た日に子どもが自分を全否定しにくくなります。
- 学校での失敗が「致命傷」になりにくくなる/席替え、班決め、行事の役割。学校の中の出来事は、子どもにとっては世界のすべてです。別の場所に居場所があると、その重さが少しだけ相対化されます。
- いざというときの移行コストが下がる/もし将来登校が難しくなったとき、すでに知っている場所・知っている大人がいるのと、ゼロから探すのとでは、家庭の負担がまったく違います。
- 親子の会話の話題が増える/「学校どうだった?」以外に聞けることができる、というのは意外に大きい変化です。学校の話をしたくない日でも、会話が途切れません。
逆に、期待しすぎないほうがいいこと
「オンラインスクールに入れば学校が楽しくなる」「性格が明るくなる」といった変化を目的にすると、うまくいかなかったときに子どもが責められる構造ができてしまいます。ダブルスクールは子どもを変えるための道具ではなく、環境の選択肢を増やす手段です。ここを取り違えないことが、いちばんの失敗予防になります。
正直に書きます。ダブルスクールの5つの失敗パターン
ここが、この記事でいちばん読んでいただきたい章です。メリットだけを並べた記事は世の中にたくさんありますが、実際にうまくいかなくなるときは、だいたい次の5つのどれかです。
失敗1:空いている枠に、そのまま入れてしまう
いちばん多いのがこれです。「火曜と木曜の夕方は空いているから、ここに入れよう」。でも、その時間は本来何もしない時間だったのかもしれません。子どもにとっての空き時間は、余りではなく回復の時間です。予定表の空白を埋める発想で決めると、ほぼ確実に息切れします。
失敗2:学校のあとに、もう一回「学校」がある
大人の感覚では「1日1〜2時間なら大したことない」と思えます。しかし子どもにとっては、集団の中で気を張る時間が2回になるということです。学校で6時間、人に合わせて過ごしたあとに、もう一度クラスに参加する。疲れるのは頭ではなく、対人的な緊張のほうです。特に、人の顔色を読むことに敏感な子ほど、この負荷は大きくなります。
失敗3:費用が二重になり、途中でやめにくくなる
学校に通いながらもう一つ通うということは、単純に費用が上乗せされるということです。しかも厄介なのは、費用をかけたこと自体が「やめられない理由」になってしまう点です。「せっかく払ったんだから、もう少し続けてみようよ」——この一言が、子どもにとってどれほど重いか。始める前に、やめるときの条件まで決めておく必要があります(→7章)。
失敗4:どちらにも本気になれない「どっちつかず」
学校の行事の準備とオンライン側の課題が重なる。どちらも中途半端になり、どちらの集団でも「あまり参加していない子」になってしまう。2つ持つことのリスクは、2つとも薄くなることです。これを避けるには、最初にどちらが主でどちらが副かを家庭の中ではっきりさせ、ぶつかったときにどちらを優先するかを決めておくことです。
失敗5:親の期待が、いつのまにか重くなっている
これがいちばん静かに進みます。最初は「合わなかったらやめていいよ」と言っていたのに、子どもが少し楽しそうにした途端、親のほうが熱心になる。発表会を楽しみにする、様子を毎回聞く、他の子と比べる。子どもは親が期待していることに、驚くほど早く気づきます。そして、期待に応えられないと感じた瞬間から、その場所は逃げ場ではなくなります。
始める前に、家族で一度だけ確認しておきたいこと
「これは誰のためにやることか」。この問いに親が即答できない状態で始めると、5つ目の失敗パターンに入りやすくなります。子どものためのはずが、いつのまにか「何もしていない不安」を親が解消するための手段になっていないか。始める前と、3か月後に、もう一度考えてみてください。
週何コマまでなら無理がないか——生活時間から逆算する
「週に何コマまでなら大丈夫ですか」。これは本当によく聞かれる質問です。子どもによって違う、というのが正直な答えですが、削ってはいけない時間から逆算するという考え方なら、どの家庭でも使えます。
まず、削れない時間を確保する
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月)は、必要な睡眠時間の目安として小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を示しています。同じガイドは、こどもの睡眠を守るための行動として「朝は太陽の光を浴びて、朝食をしっかり摂り、日中は運動をして、夜ふかしの習慣化を避ける」ことを挙げ、あわせて「小・中・高校生は1日当たり60分以上からだを動かし、スクリーンタイムは2時間以下にすること」を推奨しています。
ここから逆算すると、平日に使える時間はかなり限られていることがわかります。
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 睡眠 | 9〜10時間 | 厚労省「睡眠ガイド2023」は小学生9〜12時間を推奨。ここは最優先で確保する |
| 学校+登下校 | 7〜8時間 | 学年・地域によって差が大きい |
| 食事・入浴・身支度 | 2〜2.5時間 | 家族と話す時間もここに含まれる |
| 宿題・持ち帰りの学習 | 0.5〜1時間 | 学校からの課題量による |
| 残り(自由に使える時間) | 2〜3時間程度 | 遊び・休息・習い事・ダブルスクールが、すべてこの中に入る |
この「2〜3時間」は、何もしないでぼんやりする時間も含めた全部です。ここにすでに習い事が2つ入っているなら、新しい枠を作る余地はほとんどありません。
現実的な始め方の目安
まずは週1〜2コマから
最初から「毎日」で組まない。少なすぎるくらいで始めて、子どもが「もっと出たい」と言うのを待つほうが、続く確率がはるかに高くなります。
平日は1日1コマまで、連日にしない
火・木のように間を空ける。前日の夜が遅くなる曜日には入れない。翌朝の起床時刻から逆算して、就寝時刻が動かない範囲に収めます。
増やすのは、最低3か月見てから
最初の1か月は多くの子が「楽しい」と言います。本当の負荷が見えてくるのは2〜3か月目です。この期間を待たずにコマを増やすと、あとから減らしにくくなります。
週末に「何もない日」を1日残す
土日の両方を埋めない。学校とダブルスクールの両方がある週は、回復のための空白がないと1か月ももちません。
なお、睡眠ガイドが挙げる「スクリーンタイムは2時間以下」は、学習目的の利用をそのまま制限する趣旨のものではありません。ただし、就寝前に画面の光を浴びる負荷は、目的が学習でも遊びでも変わりません。同ガイドは「デジタル機器は寝室には持ち込まず、電源を切って、別の部屋に置いておきましょう」とも記しています。夜遅い時間帯のコマを選ぶときは、この点を織り込んで考えてください。
子どもに決めさせる範囲と、「やめどき」の見極め
決定を3つの層に分ける
「子どもに決めさせましょう」とだけ言われても、実際には難しいものです。全部を子どもに委ねると、子どもが責任を背負いすぎます。おすすめは、決定を3つに分けることです。
| 誰が決めるか | 内容 |
|---|---|
| 親が決める | 費用の上限、週に使える時間の上限、安全面(夜の時間帯・機器の管理)。これは大人の責任として、子どもに背負わせない |
| 一緒に決める | どの候補にするか、いつ体験するか、いつまで様子を見るか。候補は親が2〜3に絞ってから見せると、子どもが選びやすくなる |
| 子どもが決める | 体験のあと「続けるかどうか」。ここだけは、子どもの答えを最終判断にする。断る自由がないと、子どもは正直に言えなくなる |
「やめどき」を示す4つのサイン
続けるべきか迷ったときは、子どもの言葉より生活の変化を見てください。
- 前日の夜に、体の不調の話が出るようになる/「お腹が痛い」「頭が重い」が特定の曜日の前夜に集中しはじめたら、はっきりしたサインです。
- 学校の話も、そちらの話も減る/片方だけ減るなら調整で足りますが、両方の口数が減るのは全体の容量を超えているときです。
- 「行きたくない」ではなく「別にいい」に変わる/嫌だと言えるうちはまだ余力があります。感情の起伏が消えたときのほうが心配です。
- 親のほうが熱心になっている/子どもの様子より、自分が続けさせたい気持ちのほうが強くなっていないか。ここは定期的に自分で点検するしかありません。
やめ方も、始める前に設計しておく
始めるときに「合わなかったらやめていい」と口で言うだけでは足りません。やめる手続きを、始める前に具体的にしておくことをおすすめします。
- 体験・お試し期間の有無と長さを確認する
- 休会制度があるか、その場合の費用はどうなるかを確認する
- 家庭の中で「まず3か月」と期限を切り、その時点で必ず一度話し合うと決めておく
- やめても否定的に扱わないことを、子ども本人に言葉で伝えておく
「やめる」は失敗ではありません
合わなかったとわかったのは、試したからです。やめた経験そのものが、次に選ぶときの精度を上げます。「合わないとわかってよかったね」と言える親でいることが、この選択肢をいちばん安全に使う方法です。
オンラインで「もう一つの学校」を持てる場所の例
実際にどんな場所があるのか。ここでは、にじいろを運営する株式会社NIJINが準備している2つを「ダブルスクールができる形の例」として紹介します。どちらもまだ開校していない学校であり、学費・料金は公表されていません。この記事の目的は勧誘ではなく、「こういう形が成立しうる」という具体例をお見せすることです。同じような形のスクールは他にもありますので、必ず複数を比べてください。
NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)の「ダブルスクール型」
6〜18歳を対象とするオンラインの国際スクールで、2027年9月開校予定です。通い方が2種類あり、そのうちの一つが今の学校に在籍したまま参加する「ダブルスクール型」(平日放課後16:00〜17:45+土曜10:00〜13:00)です。1クラス8名の少人数制で、入学試験・選考・英語要件はなく、まず面談から始まります。企業や自治体と組む社会共創PBL、月1回の国際交流、CEFRレベル別の選択授業などに参加できます。無料体験クラスは2026年9月から毎月開催予定とされています。
正直にお伝えすべき点として、NGAは日本の「一条校」ではないため、日本の高校卒業資格は発行されません。また、在籍校での「出席扱い」については、公式サイトに記載を確認できませんでした。出席扱いの可否は在籍校の校長判断となるため、検討する場合は必ず在籍校・教育委員会に相談してください。学費は「校舎を持たない分、対面のインターナショナルスクールより大きく抑えた価格を予定」「教材費は月謝に含み、入学金・施設費・制服代などの隠れ費用はなし」までが公表されている内容で、具体的な金額はまだ公表されていません。
ともだちじゃぱん(TOMODACHI JAPAN)
年長(5歳ごろ)〜高校3年生を対象とした子どもの日本語オンラインスクールで、2026年12月にパイロット開校予定です。海外在住や国際結婚の家庭で「現地校+日本語の場」というダブルスクールを組みたい場合に合う形で、補習校との併用も歓迎と明記されています。月およそ100コマの中から選べる通い放題(定額)で、毎日でも、平日の放課後や週末だけでも参加できます。送迎はゼロ。1クラス8名の少人数で、日本の現役教員が担任を務めます。料金は居住地に応じたスカラシップで自動割引される仕組みですが、具体的な金額は未公表で、無料の学校案内で案内されます。
いずれも開校前のため、内容・料金は変更される可能性があると各公式サイトが注記しています。国内の通学型の選択肢もあわせて見たい場合は、オルタナティブスクールとは?全国24校の一覧・費用もご参照ください。
NIJIN GLOBAL ACADEMY|6〜18歳
今の学校に通いながら、放課後と土曜だけ
NGAには、今の学校に在籍したまま平日放課後16:00〜17:45と土曜10:00〜13:00に参加する「ダブルスクール型」があります。社会共創PBL・月1回の国際交流・選択授業に参加できます。2027年9月開校予定。
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行き渋りが出はじめた家庭へ——「備え」としてのダブルスクール
最後に、いま少しだけ雲行きが怪しい家庭に向けて書きます。
子どもが完全に行けなくなってから学びの場を探しはじめると、家庭には二つの負荷が同時にかかります。子どもの状態を支えることと、選択肢を比べて決めること。この二つを同時にやるのは、想像以上に消耗します。しかも焦っているときほど、費用や相性を落ち着いて見極められません。先ほど触れた文部科学省の調査で、相談・指導等を受けていない児童生徒が約13万6千人と報告されていることの背景には、この「探す余力が残っていない」という事情もあるはずです。
だからこそ、まだ行けている段階で、資料を取り寄せる・体験に一度出てみる・親だけ説明会を聞いてみる——その程度のことをしておく価値があります。入らなくてもいいのです。「もし今の学校がしんどくなっても、あそこがある」と親が知っているだけで、子どもに向ける言葉が変わります。
すでに休みがちになっている場合は
この記事で書いてきた「学校+もう一つ」という設計は、今の学校に通えていることを前提にしています。すでに休みが続いている場合は、まず日中の居場所と休養の確保が先で、放課後にもう一つ増やす形は負荷が大きすぎることがあります。その段階の選択肢はフリースクールとは?費用・種類・出席扱いと全国の探し方や発達障害・HSC・ギフテッドの子とホームスクールにまとめています。また、在籍校での出席の扱いや校内の支援については、担任・スクールカウンセラー・お住まいの教育委員会への相談が最も確実です。
学校を辞める決断も、学校だけで頑張り続ける決断も、どちらも大きなものです。その間に「もう一つ持っておく」という中間の選択肢があることを、頭の片隅に置いておいていただければと思います。
よくある質問(FAQ)
ダブルスクールは小学生でもできますか?
できます。もともとは大学生や高校生が「本業の学校+専門学校・予備校」を並行する意味で使われてきた言葉ですが、近年はオンラインスクールの広がりにより、小中学生が今の学校に在籍したまま放課後や週末にもう一つの場に参加する形も出てきています。ただし小学生の場合は生活時間の余白が限られるため、週1〜2コマなど少なめから始めることをおすすめします。
学校に「オンラインスクールにも通っています」と伝えるべきですか?
放課後や週末の活動であれば、習い事と同じ扱いになるため、必ず伝えなければならないものではありません。ただし、行き渋りの相談をしている場合や、将来的に出席の扱いを相談する可能性がある場合は、早めに担任に共有しておくと話が進めやすくなります。伝え方に迷う場合は「本人が関心を持っている場が校外にもあって」という事実の共有から始めると、身構えられにくくなります。
週に何コマから始めるのがいいですか?
週1〜2コマからをおすすめします。厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月)は小学生に9〜12時間、中学・高校生に8〜10時間の睡眠を推奨しており、この時間と学校・登下校・食事・宿題を差し引くと、平日に自由に使える時間は2〜3時間程度しか残りません。その中には遊びや休息も含まれます。増やすかどうかは、最低3か月様子を見てから判断してください。
ダブルスクールをすると、在籍校で出席扱いになりますか?
自動的に出席扱いになることはありません。学校外の学びを指導要録上の出席として扱えるかどうかは在籍校の校長の判断であり、学校・自治体によって運用が異なります。放課後や週末の参加であればそもそも欠席は発生しないため、出席扱いの手続き自体が不要なケースがほとんどです。日中の参加を検討する段階になったら、必ず在籍校とお住まいの教育委員会に相談してください。
費用はどのくらい見ておけばよいですか?
スクールによって大きく異なるため、一律の相場をお伝えすることはできません。確認しておきたいのは、月謝以外に入会金・教材費・イベント費・オプション費用がかかるか、休会制度があるか、途中でやめる場合の扱いはどうなるかの4点です。費用をかけたこと自体が「やめられない理由」になりやすいため、始める前にやめる条件まで決めておくことをおすすめします。
子どもが「行きたくない」と言い出したら、やめさせるべきですか?
即座にやめさせる必要はありませんが、理由を聞ける関係を保つことが大切です。特定の曜日の前夜だけ体調の話が出る、学校の話もそちらの話も口数が減る、「嫌だ」ではなく「別にいい」という言い方に変わる——こうした変化が重なっているときは、容量を超えているサインと考えて、まず減らす方向で調整してください。やめることは失敗ではありません。
習い事とダブルスクール、どちらを優先すべきですか?
目的が違うので優先順位は家庭によります。習い事は特定のスキルを伸ばす場、ダブルスクールで持つのは「もう一つの学校生活(クラス・仲間・時間割)」に近いものです。今いちばん足りないと感じているのがスキルなのか、居場所や関係のほうなのかで選んでください。両方を同時に足すと、平日の自由時間がほぼ残らなくなるため、どちらかを減らす前提で考えることをおすすめします。
不登校ではないのにオンラインスクールを検討するのは、変でしょうか?
変ではありません。中央教育審議会の答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」(令和3年1月26日)は、協働的な学びを「子供同士、あるいは地域の方々をはじめ多様な他者と協働する」ものと説明しており、学びの相手を教室の中だけに限定していません。学習指導要領の前文にも「社会に開かれた教育課程」という考え方が示されています。学校の外に学びの場を持つこと自体は、制度の趣旨と対立するものではありません。
ダブルスクールをすると、学校の勉強が遅れませんか?
宿題や学校の学習時間を削って参加する設計にすると、当然その分は遅れます。逆算の順番を守ってください。睡眠、学校と登下校、食事や入浴、宿題を先に確保し、そのうえで残った時間の中に収まる範囲で参加する。収まらないなら、それはコマ数が多すぎるということです。
きょうだいで別々のことをしたいと言い出したら、どうすればいいですか?
費用と送迎(オンラインの場合は端末と通信環境、そして親が声をかける手間)の総量から考えてください。オンラインであれば送迎が不要な分、きょうだいで別々の場に参加するハードルは通学型より下がります。きょうだい割引を用意しているスクールもあるため、比較の際に確認しておくとよいでしょう。ただし、どちらか一方だけが熱心なときに「公平に」と両方申し込むのは、興味のない側にとって負担になりがちです。
この記事の内容を確かめるための一次資料
ダブルスクールは制度上の用語ではないため、公的な定義や統計は存在しません。この記事で数値や国の方針として示した部分は、下記の一次資料に基づいています。学校や自治体と話すときにも、この4つを手元に置いておくと話が具体的になります。
| 資料 | 何がわかるか |
|---|---|
| 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」 | 小・中学校の不登校児童生徒数353,970人(過去最多)、増加率の推移、相談・指導等を受けていない児童生徒数(約13万6千人) |
| 中央教育審議会答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」(令和3年1月26日) | 「個別最適な学び」(指導の個別化・学習の個性化)と「協働的な学び」の定義、一体的な充実という国の方針 |
| 文部科学省「平成29・30・31年改訂 学習指導要領(本文、解説)」 | 学習指導要領前文に示された「社会に開かれた教育課程」の考え方 |
| 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月) | 小学生9〜12時間・中学高校生8〜10時間という睡眠時間の目安、1日60分以上の身体活動、スクリーンタイム2時間以下の推奨 |
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NIJIN GLOBAL ACADEMY|6〜18歳
今の学校に通いながら、放課後と土曜だけ
NGAには、今の学校に在籍したまま平日放課後16:00〜17:45と土曜10:00〜13:00に参加する「ダブルスクール型」があります。社会共創PBL・月1回の国際交流・選択授業に参加できます。2027年9月開校予定。
開校の最新情報を受け取る ▶入会前の相談・見学だけでも大丈夫です。

