- 埼玉県には、保護者向けにも施設向けにも市町村向けにもフリースクール補助がありません。県議会でも「国の責任において支援すべき」と答弁されています
- 上尾市も市独自の補助はありません。費用は全額自己負担です
- 上尾市は市独自の出席の取扱いガイドライン(令和6年2月)を公開しています
- 上尾市は校内教育支援ルーム(SSR)を小18校・中10校の全28校に設置済み。まずここが無料の選択肢です
- 県の民間団体一覧で「フリースクール」に○が付いた団体は、上尾市内にゼロです。ただし市内に施設がないという意味ではありません
- 県の一覧には閉鎖済みの施設が残っています。この記事では現在の運営を確認できた施設だけを載せます
この記事は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが編集しています。10番目に自社のスクールを挙げていますので、自社の紹介を含む記事であることを先にお伝えします。ほかの9か所と同じ項目・同じ粒度で書き、公式サイトに書かれていないことは「非公開」「確認できず」とそのまま書いています。
埼玉県には補助がありません。そのかわり上尾市には別の強みがあります
先にお金の話から書きます。厳しい話です。
埼玉県には、フリースクールに関する補助制度がありません。保護者向けにもありませんし、施設向けにもありません。市町村を支援する仕組みもありません。県議会でこの点が問われたときの答弁は「国の責任において支援すべき」というものでした。東京都が月2万円、千葉県の一部市が月1万〜2万円を出しているのと比べると、埼玉の家庭は重い負担を背負っています。
上尾市にも、市独自の利用料補助はありません。つまり月3万円の施設に通えば、年間36万円がそのまま家計から出ていきます。この前提は最初にはっきりさせておきます。
ただし、上尾市には他の市にはない強みが2つあります。
ひとつめ。上尾市は市独自の「出席の取扱いに関するガイドライン」を令和6年2月に公開しています。フリースクールに通った日をどう扱うか、どんな条件で出席扱いになるのかを、市として文書にしているということです。これがあると、在籍校との相談で「うちの学校では前例がなくて」と言われたときに、市の文書を根拠に話ができます。
ふたつめ。上尾市は校内教育支援ルーム(SSR)を、小学校18校・中学校10校の全28校に設置しています。利用しているのは99名。「全校設置」を達成している自治体は多くありません。教室に入れなくても、学校の別室であれば行ける段階の子どもにとって、これは無料で使える選択肢です。
もうひとつ、埼玉で気をつけてほしいことがあります。埼玉県が公開している「不登校の子供とその保護者を支援する民間活動団体・施設一覧」には、すでに閉鎖した施設が残っています。この記事では、公式サイトで現在も運営していることを確認できた施設だけを載せています。県の一覧をそのまま信じて電話をかけると、つながらない番号に当たることがあります。

NIJINアカデミーは、週4日のメタバース校舎と週1日のリアル教室を組み合わせて通えるオルタナティブスクールです。東京都内では南大沢駅のそばにリアル教室があり、毎週木曜に開いています。まずはオンラインの無料体験会から。
上尾から通えるフリースクール10選(比較一覧)
上尾市内5か所と、高崎線・宇都宮線で通える市外4か所、それにオンラインを1つ。費用は公式サイトに書かれている金額をそのまま載せ、書かれていないものは「非公開」または「確認できず」としています。推測では書いていません。
| スクール名 | エリア(最寄り) | 対象 | 開所 | 費用の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 1. フリースペースコルト | 上尾市富士見1-6-32(上尾駅西口 徒歩10分) | 小・中(不登校に限らない) | 月・水 10:00-18:00/金 15:00-18:00 | 1回1,600円+食費200円(4時間以内1,000円) |
| 2. 個別指導塾マイウェイ 不登校支援コース | 上尾市春日2-2-2 2階 | 小・中 | 通塾 平日18:30-21:30/オンライン24時間 | 月8,800円(3教科)/10,978円(5教科) |
| 3. Wakury Academia | 上尾市仲町1-7-25(上尾駅 徒歩約3分) | 小・中 | 月・水・木・金 10:00-13:30 | 非公開 |
| 4. エイジア学習教室 | 上尾市小泉5-1-5(北上尾駅 徒歩18分) | 小・中・高 | 確認できず | 非公開 |
| 5. ピア・サポートハウス「ペンギン」 | 上尾市春日2-27-24(バス「弁財入口」徒歩10分) | 中学3年生のみ | 月曜 13:00-16:30 | 無料 |
| 6. フリースクールHIRO | 桶川市坂田東2-9-31 | 小6以上・中・高 | 半日 9:30-12:00/週1終日 9:30-14:00 | 入学金20,000円+月15,000〜30,000円ほか(無料体験3日) |
| 7. 星槎学園中等部 大宮校(プラチナフリースクール) | さいたま市北区土呂町2-12-10(土呂駅前) | 小6以上 | 完全週5日制 | 確認できず |
| 8. フリースクール蓮田 | 蓮田市関山3-8-28 | 小・中・高 | 月・金 10:00-12:00 | 入会金22,000円+月27,500円(教材費・施設管理費込) |
| 9. リライフ高等学院 蓮田駅前校 | 蓮田市本町4-(番地は確認できず) | 初等部・中等部・高等部 | 確認できず | 非公開 |
| 10. NIJINアカデミー(オンライン) | 自宅から参加 | 小1〜中3 | 平日の学級制 | 月25,443円(初月のみ入学金33,000円) |
10か所を1か所ずつ紹介します
1. フリースペースコルト|上尾駅西口から徒歩10分。1回1,600円。出席扱いは「対応していない」と正直に書いている
運営:一般社団法人こどもとおとなのあそびとたいわ/埼玉県上尾市富士見1-6-32(JR高崎線・湘南新宿ライン「上尾駅」西口から徒歩10分)
上尾市内でもっとも情報が揃っている場所です。上尾駅西口から徒歩10分。開所は月曜と水曜が10時から18時、金曜が15時から18時(金曜は駄菓子屋)。費用は月・水の終日利用で1,600円+食費200円、4時間以内なら1,000円。月額固定ではなく、行った日だけ払う形です。
性格がはっきりしています。不登校の子どもに限定していません。誰でも来ていい居場所で、プログラムを設けず自分のペースで過ごす設計です。送迎についても「可能な場合スタッフがバス停までお迎えに行ったりと臨機応変に対応しています」と書かれています。
そしてこの施設は、出席扱いについて正直に書いています。原文は「現状では学校とのやり取りができておりません。今後の課題として要望があれば対応していきたいと考えております」。「出席扱いには対応していない」とはっきり書いている施設は、全国的にも珍しいです。期待させる書き方をしないという点で、むしろ信頼できます。出席扱いを最優先にするなら別の候補を、居場所そのものを探しているならここを、という分け方になります。
2. 個別指導塾マイウェイ 不登校支援コース|月8,800円から。オンラインは24時間
埼玉県上尾市春日2-2-2 2階
費用がこの記事のなかで最も安い部類です。3教科コースで月8,800円、5教科コースで月10,978円。理科・社会の映像授業を追加しても+1,650円。月3万円前後が相場のなかで、この水準は際立っています。入会金については公式に記載がなく、確認できませんでした。
ただし形が特殊です。通塾型は平日の18時30分から21時30分。つまり夜間です。平日の日中を過ごす場所ではありません。そのかわりオンライン型は24時間365日使えます。日中は家で過ごし、夜に塾へ行くというリズムが合う子には向きます。対象は小学生と中学生です。
出席扱いについては「当塾で使用しているICT教材『すらら』は出席扱い制度の対象として認定されており、これまでに全国で2000人以上の生徒が適用を受けています」と書かれています。教材が制度の対象であるという意味で、この塾に通えば出席扱いになるという意味ではありません。最終的に決めるのは在籍校の校長です。
3. Wakury Academia|上尾駅から徒歩約3分。平日4日、午前から午後まで
運営:Wakury Academia合同会社/埼玉県上尾市仲町1-7-25 奥隅ビル103(上尾駅から徒歩約3分)
上尾駅から徒歩約3分。この記事のなかで立地はいちばんです。開所は月・水・木・金の10時から13時30分、週4日。平日の午前から昼過ぎまでを過ごせる場所として、上尾市内では貴重です。対象は小中学生。プログラミング教室が母体で、「学校に行きづらい日も安心して過ごせる学びの居場所」を掲げています。
ただし注意点があります。公式サイト内で所在地の表記が2つに割れています。トップページは「上尾市仲町1-7-25 奥隅ビル103」、コラムページは「上尾市大谷本郷809番地」。見学に行く前に、必ず電話で場所を確認してください。費用は非公開で、出席扱いについての記載もありません。
4. エイジア学習教室|臨床心理士・公認心理師のカウンセリングがある
運営:有限会社エイジア(本社:上尾市浅間台3-31-13)/埼玉県上尾市小泉5-1-5(北上尾駅から徒歩18分、上尾駅から徒歩29分)
埼玉県の民間団体一覧に掲載されている団体です。県の区分は「学習支援」。つまり平日の日中を過ごす居場所というより、学習塾型と考えたほうが実態に近いはずです。対象は小学生・中学生・高校生。
特徴は臨床心理士・公認心理師によるカウンセリングがあること。個別カリキュラム、ソーシャルスキルトレーニング、受験対策も組み合わせています。学習の遅れが不安の中心にある家庭には、選択肢になります。
教室そのものの開所時間は確認できませんでした。公式に書かれているのは電話受付の時間(平日15時〜21時、平日・土日祝12時〜21時)だけです。費用も非公開、出席扱いについての記載もありません。駐車場はあります。
5. ピア・サポートハウス「ペンギン」|無料。ただし中学3年生だけ、月曜だけ
埼玉県上尾市春日2-27-24(上尾駅西口から東武バス「弁財入口」下車徒歩10分、または市内循環バス「ぐるっとくん」「保健センター前」下車徒歩5分)
費用は無料です。補助制度のない埼玉で、無料で通える場所があるというのは大きい情報です。工作実習、音楽、運動、料理、読書といった活動が用意されています。
ただし条件が2つあります。対象は中学3年生だけ。開所は毎週月曜の13時から16時30分だけです。夏休み・冬休み・春休みは活動がありません。中学3年生で、週1日でも家の外に出る場所がほしいという状況にぴたりと合う人にとっては、これ以上ない選択肢です。それ以外の学年には使えません。
なお、この施設の公式サイトは証明書の設定の問題で開けませんでした。掲載している情報は市内の紹介情報にもとづくもので、公式サイトで直接確認できていません。行く前に必ず電話で現況を確かめてください。出席扱い・送迎については確認できませんでした。
6. フリースクールHIRO(桶川市)|無料体験3日間。ソーシャルワーカーがいる
運営:NPO法人 Special Discovery Supporters/埼玉県桶川市坂田東2-9-31
上尾の隣、桶川市です。社会福祉の専門職(ソーシャルワーカー)が在籍しているのが特徴で、工作実習・理科実験・音楽・運動・料理といった活動が用意されています。
使い方の自由度が高い施設です。半日利用(9時30分〜12時、または11時30分〜14時)と、週1日の終日利用(9時30分〜14時)があり、午前だけ・午後だけ・隔週という組み合わせもできます。費用は入学金20,000円、半日利用コースが月15,000円、週1日終日コースが月30,000円。これに施設整備費1,500円と冷暖房費1,500円が加わります。無料体験が3日間あります。
重要な注意点があります。公式サイトに「中学生は募集中(3〜4名)。小学6年生以上と高校生は募集停止中」という記載があります。学年によっては現在入れません。問い合わせの前に、募集の状況を必ず確認してください。出席扱いについては公式サイトに記載がなく、確認できませんでした。最寄り駅と徒歩分数も記載がありません。
7. 星槎学園中等部 大宮校(プラチナフリースクール)|完全週5日制
完全週5日制プラチナフリースクール 星槎学園中等部 大宮校/埼玉県さいたま市北区土呂町2-12-10(土呂駅前館)/電話 048-788-2470
この記事のなかで、「完全週5日制」を掲げているのはここだけです。令和3年4月に開校しました。上尾駅から大宮でJR宇都宮線に乗り換えて土呂駅、という経路になります(高崎線一本ではありません)。対象は小学校6年生以上です。
掲げているのは共感理解教育と「プラチナチャレンジプログラム」。「偏差値よりも変化値」という言葉を使っています。公式サイトには「自宅の通学区域の公立中学校に在籍しながら本校に通学する」と明記されていて、在籍校を変えずに通う形であることがはっきり書かれています。
曜日と時間の詳細、費用はいずれも確認できませんでした。学費については「学費サポートプラン」へのリンクがあるだけです。土呂駅からの徒歩分数も公式には記載がありません。週5日通うということは交通費も5日分かかります。総額で計算してください。
8. フリースクール蓮田(蓮田市)|最大6名の少人数。教材費・施設管理費が月額に含まれている
埼玉県蓮田市関山3-8-28
ベテランの塾講師による最大6名の少人数個別指導です。通信制高校のサポートキャンパスが併設されています。対象は小学生・中学生・高校生。ただし公式サイトは「学習に対する意欲のある方」を対象としているので、勉強から距離を置きたい時期には合わないかもしれません。
費用は入会金22,000円、月額授業料27,500円(税込)。「教材費・施設管理費等も全て含まれています」と明記されているのは、この記事のなかでは貴重です。あとから追加費用が出ない設計だと分かります。
ただし開所は月曜と金曜の10時から12時、週2日の午前だけです。平日の日中をまるごと過ごせる場所ではありません。埼玉県の民間団体一覧には掲載されていませんが、公式サイトで実在を確認しています。出席扱い・送迎については確認できませんでした。
9. リライフ高等学院 蓮田駅前校(蓮田市)|通学とオンラインを日によって選べる
運営:株式会社リライフアカデミア/埼玉県蓮田市本町4-(番地は確認できず)
初等部・中等部・高等部があり、小学生から高校生までを受け入れています。加須に2校舎、蓮田に1校舎、それにオンライン校があります。
特徴は柔軟さです。「通学・オンラインから選べる」「今日は体調が悪いから少しだけオンラインで」という使い方が公式に案内されています。体調に波がある時期に、通える日とそうでない日で形を変えられるというのは、実務的にかなり効きます。時間割もフルオーダーで組めるとされています。
ただし情報が少ない施設です。所在地の番地、開所曜日・時間、費用はいずれも公式サイトから確認できませんでした。出席扱いについては、取材記事のなかで代表者が「初等部・中等部においては出席認定の取得も行っております」と話していますが、公式サイト上では「出席扱い制度」という言葉が確認できるだけです。掲載にあたっては、必ず電話で確かめてください。
10. NIJINアカデミー(オンライン)|担任と学級がある。自宅から参加する
運営:株式会社NIJIN(当サイトの運営会社)/オンライン
最後に自社のスクールを挙げます。通所ではなく、自宅から参加するオンラインのオルタナティブスクールです。担任がいて、学級があり、時間割があります。録画を見るだけの動画配信ではありません。対象は小学1年生から中学3年生までです。
上尾の事情を踏まえて書くと、市内5か所のうち、平日の日中に週3日以上開いているのはWakury Academia(週4日)だけです。コルトは月・水・金、マイウェイは夜間、ペンギンは月曜のみで中3限定。「平日をまるごと過ごせる場所」を市内で探すと、選択肢がかなり狭くなります。市外に出ると交通費が毎月かかります。
費用は月25,443円で、初月のみ入学金33,000円。埼玉県にも上尾市にも補助がないため、全額自己負担です。ただし交通費はかかりません。大宮や蓮田まで通う場合の定期代を足すと、総額の順位は変わります。
出席扱いについては、希望した方の97%が認定されています(2026年4月時点の実績値)。これは実績であって、必ず認定されるという意味ではありません。認定するかどうかを決めるのは在籍校の校長です。ほかの9か所と同じく、断定はしません。上尾市は出席の取扱いガイドラインを公開しているので、相談の土台はあります。

上尾市のフリースクールの費用相場と、補助制度がないという現実
埼玉には補助がありません。だからこそ、費用の比べ方がそのまま家計を左右します。
| 項目 | 上尾周辺の幅 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 入会金・入学金 | 0円〜22,000円 | HIROが20,000円、フリースクール蓮田が22,000円。コルトとペンギンは都度払い・無料なので入会金がありません |
| 月額 | 無料〜30,000円 | ペンギンは無料、マイウェイは月8,800円から、フリースクール蓮田は27,500円、HIROの週1終日は30,000円 |
| 月額以外の費用 | 月0円〜3,000円 | HIROは施設整備費1,500円+冷暖房費1,500円が別途。フリースクール蓮田は「教材費・施設管理費等も全て含まれています」と明記しています |
| 交通費 | 月0円〜約1万円 | さいたま市北区(土呂)や蓮田に週5日通えば、定期代が毎月かかります。上尾駅徒歩3分のWakuryとは総額が変わります |
| 埼玉県の補助 | ありません | 保護者向け・施設向け・市町村向けのいずれもありません |
| 上尾市独自の補助 | ありません | 市が保護者に補助する制度は確認できませんでした |
埼玉で暮らす家庭が知っておくべきことを、2つ書きます。
ひとつめ。東京都は月2万円、千葉県内の一部の市は月1万〜2万円の補助を出しています。埼玉県にはそれがありません。県議会でこの点が問われたとき、「国の責任において支援すべき」という答弁がなされています。制度を待っているあいだも子どもは大きくなるので、補助がない前提で、無料・低額の選択肢から先に当たるという組み立てが現実的です。
ふたつめ。埼玉県の民間団体一覧は、施設を探す出発点としては使えますが、そのまま信じてはいけません。すでに閉鎖した施設が残ったままになっている例があります。必ず、その施設の公式サイトか電話で現在の運営を確認してください。この記事では、確認できたものだけを載せています。
その前に。上尾市は全28校にSSRを置いています
ここまで民間10か所を書いてきましたが、上尾市には無料で使える選択肢があります。しかも、かなり整っています。
- 校内教育支援ルーム(SSR)を、小学校18校・中学校10校の全28校に設置済みです。「全校設置」を達成している自治体は多くありません
- 利用しているのは99名。珍しいことではない、という実績があります
- 費用はかかりません
- 上尾市は市独自の「出席の取扱いに関するガイドライン」(令和6年2月)を公開しています
- 在籍校にそのまま行けるので、交通費も通学時間もかかりません
- まずは在籍校の担任、スクールカウンセラー、または管理職に「SSRを使いたい」と伝えるところから始まります
「教室には入れないけれど、学校の建物までなら行ける」という段階の子どもにとって、SSRは最も負担の少ない選択肢です。そして上尾市は、それを一部の学校ではなく全校に用意しています。民間のフリースクールを探し始める前に、まずここを確認してください。
ガイドラインについても同じです。市が文書として出席の取扱いを定めているということは、学校との相談で「前例がない」という理由で止まりにくいということです。市の教育委員会に問い合わせて、ガイドラインを取り寄せてください。フリースクールに通うことになった場合も、この文書が交渉の土台になります。
なお、埼玉県内の学びの多様化学校(不登校特例校)は2校です。さいたま市立いろどり学園と川口市立芝園学園中学校。ただしどちらも令和8年4月の開校で、それぞれの市に住んでいる子どもが対象です。上尾市民は入れません。

それでも「合いそうな場所がない」と思ったら
ここまで10か所を見てきて、どれも今の子どもには難しそうだと感じた方もいると思います。
上尾の場合、理由は開所の形にあります。市内5か所のうち、平日の日中に週3日以上開いているのはWakury Academia(週4日・13時30分まで)だけです。コルトは月・水・金、マイウェイは夜間、ペンギンは月曜のみで中学3年生限定、エイジアは学習支援型。「平日の日中をまるごと」という条件を市内で満たす場所が、事実上ありません。
そのときに検討したいのが、家から参加できるオンラインです。まず、通所とオンラインで何がどう違うのかを並べます。
| 観点 | オンライン(例:NIJINアカデミー) | 通所フリースクール |
|---|---|---|
| 通いやすさ | 自宅から参加でき、近所の目が気にならない | 上尾駅徒歩3分・徒歩10分という近い選択肢がある一方、週5日型は大宮経由で土呂まで出る必要があります |
| 開いている日数 | 平日の学級制 | 市内は週1日〜週4日。完全週5日制は市外(星槎大宮校)だけです |
| 費用 | 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)。交通費はかからない | 無料〜月30,000円。埼玉県にも上尾市にも補助がないため、どちらも全額自己負担です |
| 人とのつながり | 少人数の学級制で、カメラをオフにしたままの参加もできる | 同じ場所に集まって、同じものを見ながら過ごせる強みがあります |
| 出席扱い | 希望した方の97%が認定されています(2026年4月時点の実績値。必ず認定されるという意味ではありません) | 断定している施設はありません。コルトは「対応していない」と正直に書いています |
| 始めるまでの早さ | 転校の手続きは要りません | 見学と面談を経てからになります。HIROは学年によって募集を停止している時期があります |
オンラインが向いているのは、こういうときです
- 家から出ること自体に、まだ大きな負担がある
- 近所の人や同級生に会うことが不安で、通所そのものが壁になっている
- 平日の日中をまるごと過ごせる場所が、市内に見つからない
- 体調に波があり、行ける日と行けない日の差が大きい
上尾では、市内の施設が週1〜4日、しかも時間の短いところに偏っています。週の残りをどう過ごすかを考えるとき、家から参加できるオンラインは現実的な選択肢になります。あわせて、コルトは行った日だけ払う形なので、「行ける日だけ行く」という組み合わせ方もできます。
オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと
ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。
- ①録画を見るだけなのか、人と会う時間があるのか。動画配信型と、担任と学級がある型では別物です
- ②在籍校への報告をしてもらえるか。出席扱いの前提は、学校と日常的に連絡が取れていることです。上尾市のガイドラインを使うときにも、この報告が土台になります
- ③教材が「出席扱い制度の対象」であることと、実際に出席扱いになることは別です。誰が、どんな頻度で、在籍校に何を報告するのかを聞いてください
- ④入会金と月額のほかに、施設使用料や教材費がかかるか。補助がない埼玉では、年間の総額がそのまま家計に乗ります
③は特に見落とされます。ICT教材の説明と、施設としての報告体制は別の話です。
⚠️ NIJINアカデミーは当サイトの運営会社が運営しています。上の4つは、自社を選んでもらうためではなく、どのオンラインスクールを見るときにも同じように確かめてほしい項目として挙げています。
見学で聞いておきたいこと
見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞いても意味がありません。書いていないことを聞いてください。上尾の場合、次の7つです。
- 1年間の総額はいくらですか。入会金・月額・教材費・施設整備費・冷暖房費をすべて足した金額を聞く。埼玉には補助がないので、この金額がそのまま負担です
- いま募集していますか。桶川のHIROは学年によって募集を停止している時期があります
- 何曜日の何時から何時まで開いていますか。上尾市内は週1日〜週4日とばらつきが大きく、夜間だけの施設もあります
- うちの子の学年は受け入れていますか。ペンギンは中学3年生のみ、星槎大宮校とHIROは小学6年生からです
- 在籍校への出席の報告は、どういう形で、どのくらいの頻度でしていますか。「出席扱いになりますか」ではなく「報告の形と頻度」を聞いてください
- 上尾市の出席の取扱いガイドラインをご存じですか。市が文書を出していることを知っている施設なら、学校との調整がスムーズです
- 住所と電話番号は、いま公開されているもので合っていますか。県の一覧には閉鎖済みの施設が残っており、公式サイト内で住所表記が食い違っている施設もあります

よくある質問
まとめ
上尾市でフリースクールを探すときの前提は、はっきりしています。埼玉県にも上尾市にも補助がありません。費用は全額自己負担です。東京都や千葉県の一部の市と比べて、家庭の負担は重くなります。
だからこそ、順番を間違えないでください。まず校内教育支援ルーム(SSR)です。上尾市は小学校18校・中学校10校の全28校に設置していて、99名が使っています。費用も交通費もかかりません。次に市の出席の取扱いガイドライン(令和6年2月)を教育委員会から取り寄せてください。この2つが、上尾市が他の市より進んでいる部分です。
民間を検討するなら、無料・低額から当たるのが現実的です。ペンギンは無料(中学3年生・月曜のみ)、マイウェイは月8,800円から(ただし夜間)、コルトは1回1,600円(月・水・金)。いずれも「まず外に出る」段階には十分です。
平日の日中をまるごと過ごせる場所を探すなら、上尾駅徒歩3分のWakury Academia(週4日)か、さいたま市北区の星槎学園中等部大宮校(完全週5日制)になります。ただし後者は乗り換えが必要で、交通費も週5日分かかります。
最後にもう一度書きます。県の一覧には閉鎖済みの施設が残っています。電話をかける前に、必ず公式サイトで現在の運営を確かめてください。



