不登校の状態でも、文化祭や体育祭などの学校行事に参加できる場合があります。また、小学校・中学校では、校長が学校の教育活動の一環として参加したと認めた行事について、指導要録上の出席扱いにできると文部科学省の記録資料に示されています。参加の可否と出席扱いは別の判断なので、本人の希望を聞いたうえで、在籍校に参加方法と記録の扱いを事前確認しましょう。
この記事では、行事に参加した日の出欠記録に焦点を当て、制度上確認できること、学校に聞く項目、相談文例をまとめます。文化祭や体育祭へ行くことを勧めたり、参加を出席扱いにすると約束したりする記事ではありません。
にじいろは株式会社NIJINが運営し、本文で紹介するNIJINアカデミーも同社の事業です。制度上の扱いを説明する文部科学省資料と、子どもの学び場の案内を分けて紹介します。
不登校中の学校行事は出席扱いになる?参加と出欠記録の結論
出席扱いになる可能性はありますが、自動ではありません。文部科学省が示す小学校・中学校の指導要録の記載事項では、児童生徒が運動や文化に関わる行事などに参加し、それを校長が「学校の教育活動の一環」と認める場合、出欠の記録において出席扱いとすることができるとされています。文化祭・体育祭のような行事が想定しやすい例ですが、個々の行事の名称だけで決まるのではなく、学校の教育活動としての位置付けと校長の判断が前提です。
したがって、「不登校なら行事の日も必ず欠席」「行事に参加すれば必ず出席」のどちらも一律には言えません。参加したい気持ちがある場合、まず学校に参加方法を相談し、そのうえで行事参加日の記録方法を確認してください。出席日数の扱いは、子どもが在籍する学校に関する話です。
この資料が扱うのは行事に参加した日です。欠席していた別の日まで出席扱いになることや、学習の成績が自動的に付くことを意味しません。学校外のフリースクール等で過ごした日を出席扱いにする制度とも別の枠組みです。
学校行事への参加を望んでも、毎日の通学や教室への復帰をすぐに選べるとは限りません。自宅から小中学生向けの学び場を探す家庭は、NIJINアカデミーの対象・学び方・費用を公式案内で比較できます。行事参加の出欠判断は在籍校が行うもので、別の学び場への入会が在籍校の出席扱いを保証するものではありません。
文部科学省の資料で確認できることと、学校に聞くこと
根拠となるのは、文部科学省の「小学校及び特別支援学校小学部の指導要録に記載する事項等」と「中学校及び特別支援学校中学部の指導要録に記載する事項等」です。いずれも、行事等への参加を校長が学校の教育活動の一環と認める場合、指導要録の出欠記録で出席扱いとすることができる旨を記しています。高校の指導要録資料は別に定められており、この記事で扱う小中学校の説明を高校にそのまま当てはめないでください。
| 確認する点 | 資料から分かること | 学校に確認すること |
|---|---|---|
| 対象となる行事 | 運動や文化などに関わる行事等への参加が記載されています。 | 今回の文化祭・体育祭が学校の教育活動として扱われるか。 |
| 判断 | 校長が教育活動の一環として参加したと認める場合に、出席扱いとすることができます。 | 誰に相談し、どの手順・時期に判断されるか。 |
| 参加範囲 | 国の資料に一律の参加時間・滞在時間の基準は示されていません。 | 一部参加、別室からの見学、途中退出の場合の出欠記録。 |
| 記録する日 | 行事に参加した日についての取扱いです。 | 他の日の欠席記録と混同せず、当日の記録をどう扱うか。 |
小学校と中学校で表現・書式が異なる場合があります。小学校資料は文部科学省「小学校及び特別支援学校小学部の指導要録に記載する事項等」、中学校資料は「中学校及び特別支援学校中学部の指導要録に記載する事項等」で確認できます(いずれも2026年10月25日確認)。
学校行事に参加した日を在籍校が出席扱いとするかの判断と、教育支援センターや民間施設での相談・指導日を出席扱いにする判断は別です。後者には、保護者と学校の連携、活動内容や支援の適切性などについて文部科学省の別通知があります。活動先の案内だけで決まるものではないため、在籍校へ確認してください。
行事に参加する前に、学校へ確認する6項目
制度の説明と、実際に当日安心して過ごせる段取りは別に考えます。「出席扱いにできますか」だけでなく、参加方法や安全面を具体的に相談すると、学校側も対応を検討しやすくなります。
- 参加の希望:本人が見たい・会いたい・発表したいなど、何を望んでいるか。保護者が希望する場合も本人の気持ちを別に聞きます。
- 参加する時間と範囲:開始時刻、見学だけか活動にも入るか、途中から参加するか、何時に帰るか。
- 入退場の方法:正門以外の入口、混雑を避けた入場、誰に到着を知らせるか、帰る際の連絡先。
- 休める場所と付き添い:人混み・音がつらくなったときの待機場所、保護者や教職員が付き添えるか。
- 当日の変更:朝に体調や気持ちが変わった場合の連絡手段、直前に参加を取りやめても問題ないか。
- 記録の扱い:参加した日を出席扱いとする判断の担当者、必要な事前手続き、当日どのように確認されるか。
これらは全国共通の一律ルールではなく、相談時に整理しておくとよい事項です。学校の施設管理や行事の進行上、希望どおりにできない場合もあります。その場合は、参加時間を短くする、保護者だけで先に会場を確認する、後日写真や作品を見るなど、本人が選べる別の方法があるかを尋ねられます。
途中参加・別室・付き添いを相談するときの考え方
学校行事は、校内の人の動きや音、予定変更などが重なりやすい日です。普段の教室より参加しやすい子もいれば、行事の方が負担が大きい子もいます。「せっかくだから最後まで」と目標を先に決めず、本人が選び直せる余地を残すと、参加のハードルを調整できます。
最初に「できること」より「避けたいこと」を共有する
本人が説明しにくい場合は、保護者が「大きな音が続くと疲れる」「人の多い入口は避けたい」「知っている先生と一緒なら短時間見られそう」など、具体的な様子を学校へ伝えます。診断名や医療情報を求められたときは、提出の目的、必要な記載内容、誰が閲覧するのかを確認し、必要な範囲で対応してください。
「途中で帰る」を先に決めておく
参加中に疲れたらどうするかを事前に決めておくと、「来たからには最後までいなければ」と感じにくくなります。待機場所、付き添う人、帰宅時の連絡を学校と共有します。子どもが自分から「帰りたい」と言うことが難しい場合は、保護者が合図を決める方法もあります。
参加の形は学校と相談して決める
会場の外から見る、短時間だけ入る、発表する時間だけ参加する、保護者と一緒に入るなど、考えられる方法を相談できます。ただし、学校が安全上・運営上すべての方法に対応できるとは限りません。受け入れ可否と、その場合の出欠記録を分けて尋ねましょう。
| 本人の希望・負担 | 学校への相談例 | 確認すること |
|---|---|---|
| 人が少ない時間なら見たい | 開場直後など混雑しにくい時間帯の入場を相談できますか。 | 入場口、受付方法、同行する教職員 |
| 発表だけ見たい | 発表時間に合わせて短時間だけ参加する方法はありますか。 | 集合場所、待機場所、途中退出の扱い |
| 体育館に入るのは難しい | 別室や会場外で様子を確認できる方法はありますか。 | 安全に見学できる場所、音や映像の配慮 |
| 当日の気分が分からない | 当日朝に参加を決めたり、途中で帰ったりできますか。 | 当日連絡する相手、欠席時の連絡方法 |
担任や学校へ伝える相談文例
相談は、出席日数の希望だけを伝えるより、子どもの希望と負担、必要な配慮を短くまとめると進めやすくなります。最初から詳しい説明を完璧にする必要はありません。
「現在、登校が難しい状態ですが、本人が文化祭の作品展示を見たいと話しています。参加できるか、短時間の見学や保護者の付き添い、途中退出が可能かを相談させてください。また、参加した日の指導要録上の出欠記録について、学校の手続きと校長の判断を事前に確認したいです。本人の負担を見ながら参加を決めたいので、相談できる時間をいただけますか。」
電話での相談が負担なら、連絡帳やメールなど、普段学校と使っている方法で「行事参加について相談したい」と伝えるところから始められます。学校へどの方法で連絡できるかは、学校の案内に従ってください。
出席日数・指導要録・成績評価は同じものではない
保護者が確認したい「出席扱い」は、指導要録の出欠記録に関する言葉です。小中学校の資料では、授業日数、出席しなければならない日数、欠席日数、出席日数などを記録します。行事参加日を出席扱いにすることができるという記載は、この出欠欄についての説明です。
一方、通知表の教科評価や学校行事への取り組みの評価は、指導要録の別の記録項目・学校の評価方針に関わります。行事に参加した日が出席扱いとなったとしても、それだけで教科の評定や通知表の評価が変わると判断できません。評価についても確認したい場合は、出欠記録と教科の学習評価を分けて質問してください。
文部科学省の2026年4月資料は、不登校児童生徒の学習活動を出席扱い・成績評価した事例を紹介していますが、主に学校外の学習活動やオンライン授業等に関するものです。学校行事への参加とは異なる例なので、制度の説明を混ぜないよう注意してください。資料は文部科学省「不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について(学校・教育委員会等向け)」で確認できます(2026年10月25日確認)。
学校行事が難しいときは、参加しない選択も含めて相談する
行事に参加できることは、学校生活へ戻る条件ではありません。参加したい気持ちがあっても、当日が近づいて不安が強くなったり、体調が変化したりすることがあります。参加しない、見学だけにする、別の日に作品を見るといった選択も含めて、本人が安心できる方法を探します。
学校外で相談・指導を受ける場合の出席扱いについては、文部科学省の別通知があり、学校との連携などの要件を踏まえて校長が判断するとされています。学校行事参加の出席扱いとは別制度です。詳しくは文部科学省「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱い」を確認してください(2026年10月25日確認)。
NIJINアカデミーの案内
- 対象
- 小学1年生から中学3年生
- 学び方
- 自宅からのメタバース通学。地域のリアル教室とのハイブリッド通学も選択肢として案内されています。
- 費用
- 公式学費ページでは、メタバース通学は月額25,443円(税込)、初月の入学金33,000円(税込)。ハイブリッド通学は月額41,943円からと案内されています。リアル教室の料金等は教室ごとに異なります。
- 在籍校との連携
- 出席扱いに必要な手続きを支援するサービスが案内されていますが、在籍校の判断を保証するものではありません。
- 公式情報
- NIJINアカデミー公式サイト / 学費・プラン(2026年10月25日確認)
NIJINアカデミーは小中学生向けのオンラインフリースクールで、在籍校の学校行事を代わりに開催したり、その参加日を出席扱いにしたりする機関ではありません。この記事の主題である行事参加日の扱いは、あくまで在籍校へ確認してください。
よくある質問
参加の希望は、在籍校へ事前に相談できます。参加できる時間、場所、付き添い、途中退出などの方法は学校の運営と当日の安全管理によって異なるため、本人の負担を伝えて個別に確認してください。参加を強制する必要はありません。
小学校・中学校の指導要録の記載事項には、学校の教育活動の一環として運動や文化に関する行事等へ参加したと校長が認める場合、出席扱いとできる旨があります。参加しただけで自動的に認定される制度ではなく、在籍校に確認が必要です。
文部科学省の指導要録資料では、行事への参加を学校の教育活動の一環と認める主体は校長とされています。担任は希望を伝える相談窓口になり得ますが、最終的な扱いは校長や学校の手続きに沿って確認してください。
途中からの参加や一部だけの参加をどう記録するかについて、国の指導要録資料に一律の時間基準は示されていません。何時から何時まで参加するかを学校と事前に共有し、出欠記録上の扱いを確認してください。
いいえ。学校行事に参加した日について校長が出席扱いと認める場合の話であり、別の日の欠席まで自動的に出席日数へ加えるものではありません。日ごとの出欠記録について学校に確認してください。
行事への参加と各教科の学習評価は別の記録です。行事参加だけで教科の評定が上がるとはいえません。学習の成果や評価の扱いについては、在籍校が示す評価方針を確認してください。
本人が参加したい行事、参加できそうな時間、苦手な場所や音、付き添いの希望、休める場所、途中で帰る場合の連絡方法を伝えると、学校と具体的に相談できます。詳しい診断情報を伝えるかは、必要性と共有先を確認してから決められます。
指導要録の出欠の記録は授業日数、欠席日数、出席日数などを記載します。具体的にどの欄へどのように記載するかは、小学校・中学校の指導要録資料と在籍校の事務手続きに基づいて確認してください。
参加できるか、参加したいかは子どもによって異なります。文部科学省資料が示す出席扱いは、学校行事への参加を校長が認めた場合に可能となる取扱いで、参加を義務付けるものではありません。参加しない場合の連絡方法を学校と相談してください。
学校外の施設での相談・指導を出席扱いとする取扱いには、学校との連携など別の要件があります。施設の行事に参加しただけで在籍校の出席扱いになるとは限りません。利用施設と在籍校に、活動内容や報告方法、校長の判断手続きを確認してください。
参考にした公式資料
- 文部科学省「小学校及び特別支援学校小学部の指導要録に記載する事項等」(2026年10月25日確認)
- 文部科学省「中学校及び特別支援学校中学部の指導要録に記載する事項等」(2026年10月25日確認)
- 文部科学省「不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について(学校・教育委員会等向け)」(2026年10月25日確認)
- 文部科学省「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱い」(2026年10月25日確認)
- NIJINアカデミー公式サイト / 学費・プラン(2026年10月25日確認)
不登校中の行事参加について、周囲の反応や参加の負担を考えたい場合は、不登校中に行事だけ参加するときの周囲との関わり方も参考にできます。この記事では、参加日の出席記録という制度面に絞って説明しました。


