兵庫県は2026年10月14日、県立の青少年支援施設「神出学園」と「山の学校」について、統合して機能を強化する方針を公表しました。両施設をただ一つにまとめるというだけでなく、現在の神出学園の施設を軸に、新たな支援拠点「ステップアップ・ベース」として段階的に再整備する構想です。県の説明資料では、対象年齢の拡大、在籍期間の柔軟化、通学制の一部導入、進路発見につながる体験プログラムや相談機能の充実などが挙げられています。募集や施設利用の節目も、2026年11月、2027年3月・4月、2028年4月と段階に分かれています。この記事では、県が決定した方針と今後詰められる運用を分け、利用を検討する本人・家庭が今確認できることを整理します。
一次資料は兵庫県の2026年10月14日発表と、同ページに掲載された「神出学園と山の学校の統合および機能強化について」です。発表によれば、県は「兵庫県立神出学園・兵庫県立山の学校の機能充実に向けたあり方検討委員会」を設置し、2025年9月から6回にわたり検討を行い、その結果を踏まえて今回の県方針を決定しました。検討委員会での議論、県として決めた基本方針、今後の具体的な募集要項や支援プログラムは、それぞれ段階が異なります。今後の利用条件がすべて確定したという発表ではありません。
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兵庫県が公表した方針と発表日
発表の中心は、二つの県立施設を一体的に再編し、時代に即した青少年支援機能を確保することです。県資料の表題には「統合および機能強化」とあり、統合後の施設は、学園で培ってきた共同生活や多様な体験、専門職配置などの特色を受け継ぐとしています。そのうえで、社会性やコミュニケーションを育むプログラム、カウンセリング、進路につながる体験、通信制高校等との連携・学習支援などを充実させる構想が示されました。建物を一つにすることそのものより、相談から次の段階への移行まで支える拠点として再設計する点が、今回の方針の核です。
「統合」は行政上の施設のあり方に関する決定であって、すべての利用者に同一の支援を一律に提供するという意味ではありません。また、施設の再編をもって、既存の学校、教育支援センター、民間の居場所の役割がなくなるわけでもありません。資料は方向性と予定を示すもので、サービスの開始日、受け入れ人数、相談方法、必要な費用や送迎手段などの詳細は、今後の県の案内を確認する必要があります。発表時点で決まっている部分と、設計・準備を経て具体化する部分を切り分けて読むことが大切です。
神出学園と山の学校はどんな施設か
神出学園は1994年、山の学校は1993年にそれぞれ開設された県立施設です。県の資料では、神出学園は当初「無職の青少年の支援」、山の学校は「問題行動のある青少年の支援」を担う施設として始まったと説明されています。社会環境や子ども・若者を取り巻く課題が変わるなか、現在は両施設とも不登校経験者などへの支援を行うようになり、支援ニーズや施設の役割に重なりが生まれていると県は整理しています。名称や開設時の目的から現在の利用者像を決めつけるのではなく、現行の募集案内や相談で対象を確認することが必要です。
二施設はいずれも、学校とは異なる環境で、生活や人との関わりを含めた支援を行ってきました。県資料は、全寮制による共同生活、多様な体験プログラム、専門職配置による支援体制を、両施設が積み重ねてきた特色として挙げています。教室での教科学習だけを切り出すのではなく、日々の暮らし、集団の中での距離の取り方、興味を確かめる体験なども含めて、本人が次の選択を考えるための土台をつくる役割です。ただし、どの活動がどの子に合うかは個人差があり、施設の特色がそのまま全員に合うことを保証するものではありません。
県は、施設の設置直後と直近の入学者数をそれぞれ3年間の平均で比べ、神出学園は29.7人から19.0人へ、山の学校は19.7人から7.3人へと減少したことを資料に示しています。これは施設を取り巻く利用状況の変化を示す一つの指標です。入学者数だけから、支援の質が下がった、子どもが施設を必要としなくなった、あるいは特定の制度変更が原因だと結論づけることはできません。希望者の動向、対象となる若者のニーズ、他の選択肢の広がり、地域や時期の条件など、複数の事情が影響しうるためです。数値は統合の背景として県が提示した資料の範囲で受け止めましょう。
統合方針の背景にある変化
今回の方針では、県内の公立中学校で不登校の児童生徒が増えていることや、通信制高校など進路の選択肢が多様になってきたことを背景として挙げています。県資料は、通信制課程を卒業した人の約3割について、進学も就職もしていない状況があるとして、卒業後の支援を課題に位置づけています。ここで大切なのは、この数字を通信制高校に通う人全体の評価や、個々の卒業後の見通しと取り違えないことです。統計の対象、調査年、回答状況、進路区分の定義が示す範囲を超えて、「通信制を選ぶと進路が難しくなる」と一般化することはできません。
県が示した課題は、入学・在籍中の生活支援と、施設を出た後の進学・就職・地域生活との接続をどう確保するかにあります。若者の相談ニーズが複雑になれば、施設内だけで支援を完結させず、学校、家庭、福祉・就労の窓口、地域の居場所等と、必要な範囲でつながる仕組みが重要になります。一方で、連携先を増やすことは、本人の個人情報や希望を無視して機関間で共有してよいという意味ではありません。誰に何を伝えるのか、本人が参加できる形か、支援の目的は何かを、本人の意向を確かめながら調整する必要があります。
不登校の増加と入学者数の変化は、県が施設の再編を考える背景情報です。しかし、両者の間に単純な因果関係があると示されたわけではありません。施設の利用者が減ったから不登校が減った、あるいは逆に利用者の減少が支援不足を直接示す、といった読み方は適切ではありません。県の説明は、従来の施設の役割が変わり、支援を必要とする若者の幅も変化するなかで、施設機能を再構成する必要があるという判断です。方針の評価には、今後の受け入れ状況や利用者の声、退所後の支援、地域との連携状況などの継続的な情報が必要です。
新拠点「ステップアップ・ベース」の構想
統合後の施設は、現在の神出学園の場所を活用して「ステップアップ・ベース」として再整備される構想です。県は、二施設が培ってきた共同生活、多様な体験、専門的な支援を活かしつつ、若者が次のステージへ移ることを支える拠点にすると説明しています。「ステップアップ」という名称は、直線的に学校復帰や就職を求める目標として受け止める必要はありません。本人ごとに、休息をとる、安心して通える場所を探す、日課を整える、人と関わる練習をする、進学先や仕事を知るなど、必要な段階や順番は異なるからです。
新しいプログラムには、社会性・コミュニケーション能力を育む活動や、将来の進路発見につながる体験プログラムを設けることが挙げられています。通信制高校等との連携、大学生ボランティア等による学習支援も構想に含まれます。これは、学習支援だけ、生活訓練だけと役割を分けるのではなく、若者の関心や困りごとに応じた複数の関わり方を組み合わせる発想と読めます。ただし、連携先や実施回数、学習支援の範囲、単位修得や卒業要件に関する扱いは、今後の運用案内で確認すべき事項です。
県の資料には、学舎・寮の改修も示されています。施設の改修は、安全性や生活環境の改善、プログラムの実施に関わる一方、建物が新しくなることだけで支援の質が決まるわけではありません。落ち着いて過ごせる個室・共有空間のバランス、感覚過敏や体調への配慮、相談できる職員の配置、食事・睡眠・通院への対応、緊急時の連絡体制など、実際の利用者にとっての環境を丁寧に確認する必要があります。施設側が可能な支援と、医療・福祉等の専門機関につなぐ支援を区別して説明できることも重要です。
年齢・在籍期間・通学方法の柔軟化
新拠点の機能強化では、対象年齢の拡大、在籍期間の柔軟化、通学制の一部導入が掲げられています。現行の対象や利用方法に当てはまりにくかった若者にとって、選択肢が広がる可能性があります。たとえば、寮での共同生活を望む人もいれば、毎日の宿泊が難しいため日中だけ通いたい人もいます。一定期間で一律に区切るのではなく、本人の状態や目標に応じた在籍期間を考える方向は、支援の利用をためらう理由を減らすことにつながるかもしれません。ただし、対象年齢や期間の具体的な上限・下限は、公募要項等が出るまで確定情報として扱えません。
「通学制を一部導入する」という表現も、全員が通所型を選べる、あるいは寮生活がなくなると断定できるものではありません。通学の頻度、利用できる曜日、交通費の扱い、通学が難しい場合の支援などは、具体的な仕組みを確認する必要があります。山あいの施設まで移動する負担は、家庭の所在地や交通手段、本人の体調、乗り換えや混雑の感じ方によって大きく変わります。利用前には、見学や相談をどのように行えるか、体験利用の可否、送迎の有無、保護者が同行する必要があるかなど、生活に直結する条件を尋ねることが実務的です。
在籍期間が柔軟になったとしても、長く利用することが望ましい、短期間で成果を上げるべきという価値判断には直結しません。若者によっては、短い期間に相談先をつなぐことが合う場合もあれば、安心できる場を維持しながら次の選択をゆっくり考える方が合う場合もあります。利用期間の設計では、本人の希望、支援計画の見直し、施設を離れた後に頼れる先の有無などを話し合うことが重要です。柔軟化が実際にどのような運用になるか、本人・家庭と施設がどの頻度で振り返るかは、今後公表される説明で確認したいポイントです。
2026年度から2028年度までの予定
| 時期 | 県資料に示された予定 | 家庭が確認したいこと |
|---|---|---|
| 2026年11月 | 神出学園の令和9年度学園生募集を開始。山の学校の新規募集は停止 | 対象・応募方法・見学・相談の最新要項 |
| 2027年3月 | 山の学校施設の利用を停止する予定 | 在籍中の人への移行支援・個別連絡 |
| 2027年4月 | 神出学園の新年度を開始 | この段階で始まる支援と再整備の範囲 |
| 2028年4月 | 新たな支援拠点が本格スタートする予定 | 完成後の対象・プログラム・通学条件 |
上の予定は、県の2026年10月発表資料に記載されたスケジュール案です。2026年11月に令和9年度生の募集を開始する一方で、山の学校の新規募集は停止し、2027年3月に施設利用を止める予定とされています。2027年4月には神出学園の新年度が始まり、新たな支援拠点の本格スタートは2028年4月を予定しています。日付が複数あるため、「統合が2027年4月にすべて完了する」と誤解しないようにしましょう。募集開始や施設利用の終了など、段階によって影響を受ける人も異なります。
とりわけ山の学校を利用中、または応募を検討している本人・家庭は、新規募集停止がいつから適用されるのか、現在の在籍者は予定どおり利用を継続できるのか、個別の相談や移行支援はどう行うのかを、県の案内で確認してください。報道発表は全体方針の公表が中心で、個別の在籍状況や移行計画を説明する資料ではありません。県の担当窓口や各施設からの案内を待つだけでなく、懸念がある場合は早めに施設職員へ相談し、本人が安心できる説明方法やタイミングを一緒に考えることができます。
予定は今後の準備や施設改修、募集の状況により変わる可能性があります。進路の話し合いを始めるときは、2028年度の完成後のプログラムだけを前提にせず、2026年度・2027年度に利用できる選択肢を確認しましょう。新拠点の詳細が未確定であることを、今相談できない理由にする必要はありません。現行の施設、学校の教育相談、県内の教育支援センター、若者相談機関など、現時点で利用できる相談先を確認し、将来の選択肢については情報が更新された時点で改めて比べる方法があります。
利用を考える家庭が確認したいこと
施設の利用を検討する際には、まず本人がどのような過ごし方を望んでいるかを確かめます。学校へ戻ることを目標にするか、すぐに決められないか、外出や他者との交流にどれくらい不安があるか、寮での生活を希望するかは、人によって違います。保護者が情報収集を先に行い、本人には資料や写真を見せて、話を聞くタイミングを選んでもらうこともできます。「ここを利用すれば大丈夫」と結論を先に置くのではなく、どの条件なら本人が試してみてもよいと感じるかを、小さな問いに分けると対話しやすくなります。
問い合わせの際には、活動内容、日課、生活空間、職員体制、個別相談、休息の取り方、健康・服薬・通院時の対応、家族との連絡、利用料や必要経費を聞きましょう。公式資料に書かれていない項目は「要問い合わせ」として扱い、推測で補わないことが大切です。集団活動に参加しない時間があってよいか、感覚的な負担が大きい場面で別の選択肢があるか、途中で利用を見直したいときの相談方法など、本人の具体的な困りごとを場面ごとに伝えると、支援できる範囲が分かりやすくなります。
費用についても、授業料の有無だけでなく、食費、生活用品、交通、体験活動、保険などを含めて確認します。今回の県方針は、利用料や補助制度を確定する案内ではありません。県や施設の新しい募集要項が出たら、対象年齢、応募資格、募集定員、在籍期間、選考方法、利用開始日、費用、通学・寮の条件、キャンセルや途中終了の手続きを一覧にして比較するとよいでしょう。家庭の負担が大きい場合は、利用を諦める前に、分割や減免の有無、他の公的相談先について担当窓口に尋ねられます。制度の有無は必ず最新の公式情報で確認してください。
在籍校・出席・卒業資格との関係
県立施設を利用することと、在籍校での出席扱い、学習評価、卒業資格は別の仕組みです。県の発表資料は施設の機能強化方針を示していますが、学校の在籍や出席認定を変更する決定を示すものではありません。義務教育段階の子どもであれば在籍校との連携が必要となる場面があり、高校生年代では在籍する高校や通信制課程の学習・単位認定の規則が関係します。施設の活動に参加したから自動的に単位が認定される、あるいは卒業資格が施設から授与されると受け止めないでください。
出席や評価について相談するときは、「利用すれば出席になるか」という一問だけではなく、本人が負担なく行える情報共有、施設での学びを記録する方法、学校から受け取れる課題や教材、面談の頻度などに分けて尋ねると具体的になります。学校との連絡が本人にとって強い負担なら、本人の同席なしで保護者や支援者から相談できるかを確認し、本人が望む関わり方を伝えられます。出席の扱いを優先するあまり、利用を無理に増やす必要はありません。教育委員会や学校によって運用が異なることもあるため、最終的な取扱いは在籍校へ確認してください。
通信制高校との連携は、新拠点での学習支援の可能性を示すものですが、提携先の学校名、授業の形態、学習時間、単位取得の条件などは発表資料だけでは分かりません。高校卒業を目指す場合は、在籍先となる高校、学習支援を行う施設、必要なスクーリングや試験の会場を区別して確認することが欠かせません。施設が高校教育の一部を支援する場合でも、卒業要件や単位認定を担う学校は別であることがあります。具体的な提携内容が公表された後、本人の通学負担と学びたい内容を合わせて検討しましょう。
学校や地域の支援者にとっての意味
今回の再編は、学校現場にとっても、学校内の支援と地域の支援先をどうつなぐかを考える材料になります。施設を紹介するときには、名称や一般的な説明だけでなく、本人が利用対象になるか、今の募集状況、相談の段階から関われるか、本人の同意をどのように確認するかを整理して伝えると、家庭が動きやすくなります。施設の利用を「学校に戻る前の準備」とだけ位置づけず、本人が安心して生活や進路を考える選択肢の一つとして説明することが大切です。
教育相談担当者やスクールソーシャルワーカー等は、家庭の生活状況、交通、保護者の就労、きょうだいのケアなど、通所・寮生活に影響する条件も聞き取る必要があります。制度上の対象であっても、移動手段や費用、本人の体調が合わなければ利用が難しいことがあります。紹介後に利用できなかったことを家庭の意欲不足と捉えるのではなく、どの条件が障壁だったかを一緒に整理し、別の地域資源や校内の居場所、オンライン相談などにつなぐ姿勢が重要です。
県が掲げる通信制高校等との連携や大学生ボランティア等による学習支援を、既存の学校制度に置き換わるものとして理解するのも避けたい点です。学習指導、生活支援、福祉相談、進路相談は専門性や制度上の役割が異なります。連携が実際に始まるときには、何を施設内で行い、何を学校や外部機関が担うのか、緊急時の責任や情報共有の範囲はどうなるのかを明確にすることが、安全で継続的な支援につながります。
方針を読むときの注意点
一つ目の注意点は、10月14日発表が「県方針」の公表であり、すべての利用条件や完成後のプログラムが確定した募集要項ではないことです。施設の改修や新しい支援の本格スタートは2028年4月の予定で、準備期間があります。二つ目は、県資料の利用者数の比較や通信制課程卒業後の進路に関する数値が、個々の若者の結果を予測するものではないことです。調査の対象年度・定義・集計方法により読み取れる内容が異なり、数値だけでは本人のニーズや支援の質を評価できません。
三つ目は、施設の統合が利用者一人ひとりにとって必ず改善になるとも、必ず不利益になるとも言い切れないことです。新しい拠点で支援対象や通所方法が広がる可能性はある一方、施設の場所や生活環境が変わることで、これまでの利用者にとって調整が必要になる場合もあります。移行の過程では、本人がいつ何を知るのか、質問や希望を伝える窓口、今の支援を継続できる期間などが重要です。実施状況を評価するには、利用人数だけでなく、本人・家族の意見、相談から利用につながるまでの過程、退所後のつながり等も見ていく必要があります。
四つ目は、記事やSNSで「不登校支援施設の統廃合」「新施設が2028年完成」と短く伝わる際に、現在の利用者への影響が伝わりにくくなることです。山の学校は新規募集停止と施設利用停止の予定が示されているため、該当する人は個別の案内を確認してください。反対に、神出学園の募集開始予定が示されたからといって、応募資格や受入人数が現時点で確定しているわけではありません。公式資料の更新日を確かめ、古い要項を新年度の条件として使わないようにしましょう。
本人の希望を中心に選択肢を考える
不登校や進路への支援は、利用者を「登校できる状態」に変えることだけが目的ではありません。安心できる生活を整え、本人が関心や希望を言葉にできるよう支え、必要な人とのつながりをつくることも大切な目標です。施設の生活に合うかどうかは、本人が共同生活をどう感じるか、静かな時間を確保できるか、活動の選択肢があるか、支援者との関係を築けそうかなど、日々の具体的な条件で判断することになります。家族が望む進路と本人が望むことに差がある場合は、急いで一つに決めず、見学や相談の仕方から調整していけます。
診断名や欠席日数だけをもとに、本人が施設に合うかどうかを決めることはできません。発達特性、健康上の事情、対人関係、感覚環境、過去の経験などは、一人ひとり異なります。必要な配慮があるときは、診断や検査の結果をすべて話さなければ相談できないと考えず、困りごとが生じる場面と、助けになる工夫を具体的に伝え、施設側が可能な対応を確認しましょう。特別な支援が必要な場合にどの機関と連携できるのか、施設だけで対応できないことは何かを確認することは、本人の安全と安心を守るための大切な準備です。
家族にとっても、本人を支えながら仕事や生活を続けることには負担があります。面談や見学の頻度、移動時間、施設への連絡、費用が現実的かどうかを、支援の質とは別の条件として率直に考えましょう。保護者が疲れているときに「家庭で何とかしなければ」と抱え込まず、学校や自治体の相談窓口、若者支援の機関に、まず保護者だけで話を聞いてもらうことも選択肢です。新拠点の完成まで待つ必要はなく、今利用できる相談先と今後の県方針を併せて確認できます。
よくある確認事項
Q. 神出学園と山の学校は、すぐに同じ施設として運営されるのですか。A. 県が示したのは段階的な再編方針です。資料では山の学校の新規募集停止、2027年3月の施設利用停止、2027年4月の神出学園新年度、2028年4月の新拠点本格スタートという異なる時期が示されています。実際の募集や運営の詳細は、各年度の公式案内を確認してください。
Q. 2027年度の募集内容は決まっていますか。A. 県資料は2026年11月に神出学園の令和9年度学園生募集を始める予定としていますが、応募資格、募集人数、選考方法などは発表資料の記載だけでは確定できません。募集要項が公開された後、最新情報を確認しましょう。Q. 新拠点は不登校の子どもなら誰でも利用できますか。A. 対象年齢や利用条件は柔軟化の方針が示されていますが、対象の具体的な範囲は未確定です。個別に施設へ相談してください。
Q. 利用すれば出席扱いや高校卒業資格につながりますか。A. 施設の利用と学校の出席認定、単位認定、卒業資格は別の仕組みです。在籍校や提携先となる学校の制度を確認してください。Q. 寮生活が難しい場合も利用できますか。A. 通学制の一部導入が方針に含まれますが、開始時期や日数、交通条件などは今後の発表を待つ必要があります。希望や不安を施設に具体的に伝え、利用可能な形を相談してください。
統合までの間、今の相談と将来の応募を分けて考える
兵庫県が示した新拠点の予定を見て「2028年まで待つべきか」と迷う家庭もあるでしょう。構想段階の対象年齢や通学方法と、現在利用できる支援は分けて確認します。神出学園・山の学校の利用者や応募を検討している方は、まず県の最新発表と施設の個別案内で、現在の募集・見学・移行の扱いを確かめてください。新拠点の募集条件を、現行施設の条件から推測しないことが大切です。
県へは「現在の施設について、今年度の相談・見学は可能ですか。統合までの利用者への案内はいつ、どこで確認できますか。新拠点の対象年齢、通学と寮の選択、費用は、どの資料が出た時点で確定しますか」と尋ねられます。質問をメモし、回答日と案内された資料名を残すと、次の募集時期に照らし合わせやすくなります。学校に在籍している場合は、施設利用による出席や学習評価の扱いを別途学校に相談してください。
本人が今すぐ人や学びにつながりたいなら、地域の教育支援センターや相談窓口、民間の居場所も並行して探せます。外出が難しい小中学生には、NIJINアカデミーのオンラインの学び方を見学する選択肢もあります。ただし、神出学園等の対象年齢とNIJINアカデミーの対象・活動内容は同じとは限りません。本人の学年と目的を伝え、参加方法、費用、学校との記録共有を直接確認しましょう。代わりの制度や資格として扱わず、今必要な居場所として合うかを判断します。
今日できることは「今の相談先を一つ確保する」「県の次の発表を確認する場所を控える」の二つです。将来の制度が固まるのを待つ間も、本人の希望や負担に合わせて今使える支援を選べます。
まとめ
兵庫県は2026年10月14日、神出学園と山の学校を統合し、新たな支援拠点「ステップアップ・ベース」として機能を強化する方針を公表しました。対象年齢、在籍期間、通学方法の柔軟化、体験プログラムや相談機能の充実、学舎・寮の改修などが構想に含まれ、2028年4月の本格スタートが予定されています。一方、2026年11月の募集開始、2027年3月の山の学校施設利用停止など、移行期の節目も示されました。今後の運用は未確定の部分が残るため、本人の希望と今利用できる支援の両方を確かめながら、最新の一次情報を追う必要があります。
- 山の学校・神出学園の現利用者や応募検討者は、募集停止・移行時期の個別案内を確認する
- 対象年齢、在籍期間、通学・寮生活、費用、募集人数は要項公開後に確認する
- 学校の出席・評価や通信制高校の単位・卒業要件は施設の利用と分けて相談する
- 本人の希望や負担を確かめ、見学・相談は本人のペースに合わせる
CTA:具体的な応募条件や現在の相談方法を知りたい方は、まず兵庫県の発表ページと掲載資料をご確認ください。県の担当は兵庫県県民生活部男女青少年課青少年育成班(直通 078-362-3143)です。新しい募集要項が出る前でも、現在の施設利用者への影響や、相談・見学の窓口について問い合わせることができます。本人の状況に合わせた利用可否は個別に確認し、記事や資料だけで判断しないようにしましょう。


