「不登校の子どもが、三者面談に行きたくないと言っている。親だけで参加してもいい? 進路の話ができなくならない?」
本人の参加が難しいときは、保護者だけの面談や電話・オンラインへの変更を、学校に相談できます。まず参加できる形を確認し、子どもの思いをどう届けるかを一緒に考えましょう。対応できる方法は学校や面談の目的によって異なります。
中学3年生など進路の期限が近い場合も、無理に本人を連れて行くことと、必要な情報を集めることを一つにしなくて大丈夫です。保護者が先に、出願や書類の期限を確認する方法があります。
この記事では、親だけで参加するときの連絡例、当日変更する場合の伝え方、面談で聞くこと、11〜12月の進路相談の準備をまとめます。ここで扱うのは在籍している学校での三者面談・三者懇談です。高校の入試面接や、志望校が出願条件として定める面談は別に確認してください。
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不登校の三者面談は親だけでもいい? まず参加の形を相談する
「三者」と書いてあると、子ども・保護者・先生がそろわなければいけないと感じるかもしれません。本人が難しい状態なら、今回は何を確認する面談なのか、本人が同席しない方法でも進められるかを担任に聞いてみてください。
文部科学省は、不登校の支援について、登校という結果だけを目標にせず、本人が自らの進路を主体的に考えられるよう支えることを示しています。面談も、参加できたかだけで評価する場にせず、今の状態に合う支援を相談する機会にしたいところです。文部科学省の支援の考え方
| 相談する方法 | 考えやすい場面 | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 保護者だけで参加 | 学校へ行くことや、先生と話すことが難しい | 本人に聞きたい事項を、メモや後日の確認で補えるか |
| 電話・オンライン | 本人も保護者も来校の負担が大きい | 利用できる方法、時間、本人の同席・カメラの扱い |
| 別室・人の少ない時間 | 同級生に会うことや教室に入ることがつらい | 入口から面談室までの動線、待つ場所、担当者 |
| 短時間だけ本人が参加 | 本人が「少しなら」と希望している | 終了時刻、途中で退出する方法、残りは保護者だけでよいか |
| 日程変更・書面で先に共有 | 当日の体調や家庭の都合で参加が難しい | 次の連絡日と、延期できない書類・手続きの有無 |
これらは学校に提案する選択肢です。「電話ならできるはず」「5分なら負担がない」と大人だけで決めず、本人が受け入れられるかも確かめましょう。親だけの参加にしても、あとから突然本人へ電話をつなぐような変更は避けます。
「どの確認に本人の参加が必要でしょうか。その部分だけ、別日・短時間・メモなどに分けられますか」と聞くと、調整する点が見えます。話が進まないときは、学年主任や教育相談担当の先生にも同席を相談してください。
「行きたくない」の理由を決めつけず、負担を分けて考える
三者面談を嫌がる背景は一人ひとり違います。理由を説明できない日もあります。「将来のことを考えていない」と受け取らず、どこが負担なのか、話せる範囲で確かめてみましょう。
→ 来校しない方法や、別室・時間帯の変更を相談。
→ 話題を事前に共有し、今日決めないことも確認。
→ メモ、保護者からの代読、いったん持ち帰る方法を相談。
声かけは「参加する?」の前に「何を相談するか」から
例えば、「面談のこと、今少し話しても大丈夫?」「先生に伝えてほしいことと、今は伝えたくないことはある?」と尋ねます。返事が難しければ、今は答えなくてもよいと伝え、保護者から参加方法を相談することだけ短く知らせましょう。
「行かないと高校に行けない」「先生に失礼だから」と不安や義務感で参加を迫ると、相談したいことが言いづらくなります。代わりに「今日は志望校を決めるより、必要な日付を聞いてくるね」など、保護者がすることを小さく具体的に伝えます。
親だけで話すときも、本人の意向を置き去りにしない
本人に「先生に話してよいこと」「そのまま伝えてほしい言葉」「まだ決めたくないこと」を聞けると、面談の土台になります。保護者の心配は「本人の希望」と分けて伝えましょう。
共有先も確認します。「この話は、誰に、何のために伝わりますか」と先生に聞き、本人にも分かる範囲で説明してください。安全に関わる心配がある場合は、秘密にする約束だけで抱えず、必要な大人に相談することを伝えます。
三者面談を欠席・変更するときの先生への伝え方【例文】
連絡は、学校が指定する連絡アプリ・電話・連絡帳などで行います。長い事情説明より、今の状況/希望する方法/今回確認したいことの3点をそろえると伝わりやすくなります。以下は、ご家庭に合わせて書き換えるための例文です。
親だけの参加を相談する
〇年〇組〇〇の保護者です。〇月〇日の三者面談について、本人は今、来校して話すことが難しいと伝えています。
今回は保護者のみで伺い、家庭での様子と今後の学習・進路について相談できますでしょうか。本人への確認が必要な内容は、先にお知らせいただけると助かります。
面談の形と、当日用意するものをご相談させてください。
電話・オンラインや、別室を希望する
本人は、学校で同級生と会うことに不安があるようです。電話またはオンラインで面談を行えるか、ご相談したいです。
来校が必要な場合は、人の少ない時間帯や別室での実施が可能か教えてください。参加時間と、途中で終了したくなった場合の対応も事前に確認できればと思います。
「本人が嫌がっているから」だけでは対応を考えにくい場合があります。分かっている範囲で、場所・人数・話題などの負担を添えてください。分からない理由を埋めるために、推測を本人の言葉として伝える必要はありません。
登校や進路の結論を急がないでほしいと伝える
今回は、登校の開始日や志望校の結論をその場で決めることは難しい状態です。
まず、現在利用できる学習支援と、これから必要な手続き・期限を確認させてください。本人に選択を求める内容は、家庭で確認してからお返事する形にできますでしょうか。
当日、本人が参加できなくなったとき
本日〇時の面談ですが、本人は今朝から参加が難しい状態です。急なご連絡となり申し訳ありません。
保護者のみでの参加に変更できますでしょうか。変更が難しい場合は、別日や電話での相談を希望します。近日中に期限のある提出物・手続きがあれば、先に教えてください。
保護者も参加できない場合は、2段落目を「保護者も本日の参加が難しいため、日程変更を希望します」に変えます。連絡アプリにすぐ返信が来るとは限らないため、開始時刻が迫っているときは学校の連絡ルールに従って電話なども使いましょう。

学校への相談を、一人で抱えていませんか
NIJINアカデミーの専任サポートでは、保護者との面談や親カフェも紹介しています。家庭の様子や進路の不安を話せる関わり方を、公式ページで確かめてみませんか。
保護者面談・親カフェの支援を見る不登校の三者面談で何を話す? 聞くこと・持ち物の整理
限られた時間で全部を解決する必要はありません。最初に「今日はこの3点を確認したいです」と伝え、答えが出なかったことは、誰がいつまでに確認するかを決めます。
- 本人の言葉:伝えてよいと確認した希望・困りごと
- 家庭で見えたこと:時期と場面が分かる様子。理由の推測と分ける
- 今日聞きたいこと:優先する3問に印を付ける
- 面談後に記入:決まったこと/保留のこと/担当者と次の期限
学校からの面談案内、進路希望調査、配布済みの日程表、確認したい学習記録があれば一緒に用意します。家庭学習のノートやスクールの記録は、すべて持ち込むより、学校が何を必要としているか先に尋ねると負担を減らせます。
| 相談すること | そのまま聞ける質問 | 持ち帰りたい答え |
|---|---|---|
| 連絡と本人への声かけ | 本人への連絡は、誰から・どの手段・どの頻度にできますか? | 窓口、連絡方法、避けてほしい話題 |
| 教材・課題・テスト | 自宅で取り組める内容と提出方法は? テストを受けにくい場合の相談先は? | 教材の受け取り方、提出先、次の確認日 |
| 成績評価 | 欠席中の学習を評価するために、どの記録や確認が必要ですか? | 対象となる学習、学校との連携方法 |
| 学校外の学び | 利用先と学校は、何をどのように共有すればよいですか? | 連携窓口、学習記録、出席扱いの相談手順 |
| 校内で過ごす場合 | 本人が希望したとき、別室や短い時間で利用できる場所はありますか? | 場所、担当者、利用前の連絡方法 |
| 進路・引き継ぎ | 今、期限があることは何ですか? 次の学校への引き継ぎはどう進めますか? | 日付、必要書類、本人に確認する事項 |
欠席中の学習の成果は、小・中学校等で一定の要件の下、成績評価に反映できることが明確化されています。ただし、課題を提出すれば自動的に評定が付く制度ではありません。学校の教育課程との関係、学習状況の把握などを確認します。出席扱いと成績評価も、同じ手続きとは限りません。文部科学省「欠席中に行った学習の成果に係る成績評価」
学校外での学びの手続きは不登校の出席扱いの申請、日常の情報共有は行き渋りが続くときの学校との連携でも詳しく整理しています。
中3の11〜12月、三者面談に行けなくても進路相談を止めない
秋から冬の面談では、進路希望や出願準備が話題になることがあります。学校や地域によって時期は異なりますが、中3で本人が進路の話をしづらいときは、情報を確認する日と、本人が希望を考える時間を分けると整理しやすくなります。
「今すぐ決めること」と「まだ考えられること」を分ける
| 先に確認する事項 | 先生への質問 |
|---|---|
| 学校内の提出期限 | 進路希望調査や調査書作成の依頼は、いつまでですか? 志望校未定の場合の記入方法は? |
| 志望校・教育委員会の期限 | 出願、書類提出、配慮申請などの正式な期限が分かる募集要項はどれですか? |
| 調査書・欠席の扱い | 希望する学校の選抜では、何を資料として使いますか? 本人が事情を説明できる書類はありますか? |
| 見学・個別相談 | 保護者だけの参加やオンラインで情報を得る方法はありますか? |
| 次の相談日 | 今日決められない内容は、いつまでに、どのように確認すればよいですか? |
高校などが定める出願締切より前に、在籍中学校での書類提出期限がある場合があります。「何の期限か」「誰が提出するか」もセットで書き、学校や教育委員会が出す受験する年度の募集要項と照らしてください。
欠席日数だけで「高校に行けない」と決めない
文部科学省は、不登校経験のある生徒について、在籍校での出席状況だけで不利益な扱いをしないことや、学校外・家庭での学習状況などを適切に考慮することを求めています。一方、選抜方法や調査書の扱いは地域・学校・入試方式により異なります。文部科学省通知「高等学校等における多様な学習ニーズに対応した柔軟で質の高い学びの実現」
「不登校だから無理」「面談に出れば問題ない」とまとめず、候補校ごとの条件を確かめましょう。調査書の記載項目と開示についても、先生と話す前の整理に役立ちます。
志望校が決まっていないときの伝え方
今は、本人も志望校を決めるところまでは考えられていません。まず、通学する日数、学ぶ場所、費用、入学後の相談体制を比べたいです。
今後の選択肢を残すため、期限のある手続きと、保護者だけでも情報を集められる機会を教えてください。次に本人の希望を確認する時期も相談したいです。
全日制・定時制・通信制という区分だけで本人との相性は決まりません。実際の通学やスクーリング、学習の進め方、相談体制を確かめます。サポート校は通信制高校等での学習を支える施設で、高校そのものとは異なるため、在籍する高校と費用の内訳も確認しましょう。
小学生・中1・中2は、次の環境につなぐ相談を
小学生なら、日々の学習や安心できる連絡方法を中心に、6年生では中学校への引き継ぎも相談できます。中1・中2なら、学習の記録や学校外の活動を共有し、どんな学び方があるかを少しずつ知る機会にできます。本人がまだ考えられない段階で、進路の結論を求める必要はありません。
当日の欠席・途中退出と、面談後の子どもへの伝え方
- 参加方法が変わったら、学校へ連絡する
本人が行けなくなったことと、保護者は参加できるかを分けて伝えます。面談そのものを見送る場合も、期限のある事項だけは確認しましょう。 - 本人が参加するなら、終わり方を決めておく
最初に時間と退出方法を確認します。「やっぱり今日は難しい」となったとき、誰に合図するか、どこで待つかも相談できます。 - 決定事項と提案を分けて記録する
「来月から別室を使う」は決定なのか、本人に聞く前の提案なのか。面談の最後に確認します。本人不在で、登校や進路を約束しないようにしましょう。 - 帰宅後は、本人が聞ける量から伝える
「先生と話したこと、今聞く? あとにする?」と選べる形にします。伝えるなら、安心につながる確認事項と、本人に選んでほしいことを短くまとめます。
例えば「毎日の電話は、まず保護者に連絡する形で相談できたよ。志望校はまだ決めていないと伝えた。資料を見るかどうかは、また一緒に考えよう」と話せます。面談で受けた注意や心配を、一度にそのまま本人へ渡す必要はありません。
「本日確認したのは〇〇、本人に確認してから返答するのは△△、次の連絡日は〇月〇日と理解しています。認識が違うところがあればお知らせください。」
先生に伝えた内容がすべて決定したと思い込まないためにも、確認したことを短く残すと安心です。
学校外でも、話せる形から学びや進路を考えられる
学校の面談に出られないことと、学びや相談の道がなくなることは同じではありません。校内の教育相談、地域の教育支援センター、民間のフリースクールなど、本人と家庭に合う窓口を考えられます。ここでは、話す人数や方法を調整する支援と、進路の迷いを持ち込める活動の実例を紹介します。
NIJINアカデミーの専任サポート|本人が話さない時期も関わり方を調整

NIJINアカデミーの専任サポートでは、スタッフとの1対1の面談やチャットでのやりとりを行っています。公式ページには、体調に合わせて時間を短くすることや、本人が話さない週にはチャットや保護者とのやりとりに切り替える形も紹介されています。
三者面談への参加を練習させるための制度ではありません。一度に話すことが難しくても、人数・時間・手段を調整してつながる方法があるという点が、学校との相談にも参考になります。学校で同じ対応ができるかは別途相談が必要です。
公式出典:NIJINアカデミー「専任サポート」
進路が未定のまま相談した、中2生たけんぴさんの実例

2026年9月の進路勉強会では、中学2年生のたけんぴさんが、目標が決まっていないことや、全日制と通信制のどちらへ進むかという迷いを話しました。校長と、不登校経験のある大学生が、自分の経験を交えて応じたことが公式レポートに記されています。
この例で参考にしたいのは、進路がすぐ決まったという話ではなく、決まっていないこと自体を相談の出発点にできたことです。学校の面談でも「今はここで迷っています」「まず比較したいです」と伝える材料になります。本人が人前で発表できることを、ご家庭の目標にする必要はありません。
公式出典:たけんぴさんの進路勉強会レポート
不登校と三者面談についてのよくある質問
Q. 三者面談を子どもだけ欠席するのは失礼ですか?
本人の状態に合わせた方法を相談することは、先生を軽んじることではありません。事情と希望する参加方法を早めに伝え、学校との情報共有をどう続けるか相談しましょう。
Q. 親だけで参加する場合、子どものメモは必須ですか?
この記事で提案するメモは、本人の気持ちを届ける手段の一つです。書くことを新たな宿題にしなくて大丈夫です。学校が本人の確認を必要とする事項は、別の方法で確かめられるか相談してください。
Q. 三者面談に行かないと、内申や高校受験に不利になりますか?
面談への不参加と、学習評価や高校入試の条件を一緒に判断しないことが大切です。学校から必要とされている確認事項、調査書の内容、出願先の選抜方法を分けて尋ねてください。入試面接の欠席や、必要書類の未提出は別の問題なので、期限は確認しましょう。
Q. 面談を休んだ日は、学校の欠席日数に入りますか?
面談の実施日や授業の有無、その日の本人の出欠状況などによって確認が必要です。「保護者だけ面談に行ったら、本人も出席になる」とは限りません。在籍校に、その日の記録上の扱いを尋ねてください。
Q. 親も先生と話すのがつらい場合はどうすればいいですか?
聞きたい内容を先に送る、電話などへ変更する、別の教職員やスクールカウンセラーの同席を相談する方法があります。同席者や話題は学校と調整しましょう。保護者自身の相談先として、地域の教育相談窓口を使うことも考えられます。
Q. 前日は行けると言っていたのに、当日嫌がりました。約束を守らせるべきですか?
当日になって負担が大きくなることもあります。以前の返事だけで参加を迫らず、今の状態を確認して学校へ変更を連絡しましょう。保護者のみで行うか、面談を改めるか、期限の確認が必要かを分けて相談します。
Q. 志望校が決まっていなくても、中3の面談で話せることはありますか?
あります。候補を探す条件、学校内の提出期限、出願日程、調査書や配慮申請の手順などを確認できます。「未定」と書く場合の扱いも学校に聞き、次の相談日を決めましょう。
Q. オンラインならカメラをオフにしてもいいですか?
学校に事前確認が必要です。音声だけ、チャット、保護者が代わりに伝える方法も候補になります。オンラインに変更できても、本人にとって負担が小さいとは限らないので、希望を確かめて調整してください。
Q. フリースクールの活動を三者面談で伝えてもいいですか?
本人が共有してよいと思う内容を、学んだことや関わり方が分かる範囲で伝えられます。成績評価・出席扱いの相談に使う場合は、学校が必要とする計画や記録を確認し、利用先との連携方法を相談しましょう。
今日することは、参加方法と必要な確認を分けること
三者面談に行きたくないと言われたら、まず本人の負担を確かめ、学校に「どの形なら相談を続けられるか」を聞いてみましょう。
- 親だけ・電話・オンラインなど、本人の状態に合う方法を相談する
- 本人の言葉と保護者の心配を分け、聞きたいことを3つに絞る
- 進路が未定でも、必要な書類と期限、次の相談日は確認する
本人がその場で話せなくても、保護者が持ち帰って一緒に考えることはできます。面談を、子どもに結論を急がせる日ではなく、次に選べることを確かめる時間にしていきましょう。


