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海外在住の子どもの日本語語彙力|会話で言葉が出ないときの増やし方

2026 10/28
学びの選択肢
2026年10月27日2026年10月28日
海外在住の子どもの日本語語彙力・文字入りサムネイル

にじいろは株式会社NIJINが運営しています。この記事で紹介するともだちじゃぱんも同社の事業です。海外在住の子どもの日本語語彙力を増やしたいときは、知らない言葉を暗記させる前に、家族と話す語、学校や本で出会う語、本人が使いたい語を分けてみてください。会話ができる子でも、説明や授業で使う語をまだ知らないことがあります。この記事では文部科学省の「ことばの力」の資料と国際交流基金の海外向け実践を参照し、家で語を選び、聞き、使い、確かめる方法を具体化します。教材・支援先には順位を付けず、目的と現在の提供内容で整理します。

目次

海外在住の子どもの日本語語彙は「知っている」と「使える」を分ける

「日本語で話せるのに、説明になると言葉が出ない」という状態は、一つの数字で表しにくいものです。たとえば「木」は知っていても「枝」は使わない子がいます。文部科学省の新版DLAのQ&Aは、この例を使って日常生活でよく聞く語と、あまり聞かない語を区別します。語彙を増やす入口は子どもの生活にある場面です。木の写真を見せて「枝」を一度答えさせるより、散歩で枝を見つけ、絵本で再会し、家族に説明する機会を作ります。

最初の一週間は、子どもがよく話す話題を三つ書き出します。現地校、友だち、好きな遊びなどです。それぞれについて、本人が日本語で言える語と、言いたいのに出てこない語を会話の後で短く記録します。会話の最中に毎回止めて訂正する必要はありません。本人の話が終わってから「さっきの、ボールを強く投げる動きは何て言うかな」と一つだけ選べます。語彙の記録は採点表ではなく、次に話したいことを見つけるための道具です。

家族の言語が複数ある場合、現地語で知っている概念を日本語で言えないこともあります。概念が分かっているなら、まずその理解を認め、日本語の語と結びます。逆に日本語で聞いたことはあっても、実物や経験とつながっていない語もあります。二つを同じ「知らない」にしないでください。文部科学省の改訂版DLA案内は、子どもの多様な言語の力を尊重し、多角的に把握して指導目標を決めることを重視しています。家庭では専門的な診断を真似るのではなく、その姿勢を参考にします。

語を増やす活動に日本語の話し相手を加えたい家庭は、ともだちじゃぱん公式入学案内で現在の内容を確認できます。2026年10月27日現在は開校前で、現行は専任サポート体験プランと無料体験・相談を案内しています。将来の8人制クラスを既に利用できると考えず、子どもがどんな話題を話したいかを相談時に伝えてください。現在のプランで語彙の支援をどのように行うかは、公式の相談で確かめます。

ともだちじゃぱん公式案内の画像日本語の会話機会を相談したい家庭へ開校前に利用できる体験・相談と現行プランを公式案内で確認できます。公式案内を見る

語彙の不足に見える四つの場面

一つ目は、語の意味そのものをまだ知らない場合です。「蒸発」と聞いたことがなく、現地語でも説明したことがないなら、文字の練習より先に水が減る様子を観察し、どう変わったか話す必要があります。意味を作る経験を先に置くと、あとで日本語の語を載せられます。理科の語だからと一律に日本の教科書を使うのではなく、現地校で実際に見た実験や自然を日本語で話す入口にします。

二つ目は、概念は知っているが日本語の語が出てこない場合です。子どもが現地語で説明できるなら、「分かっていない」と評価せず、写真や実物を見ながら日本語の語を添えます。親が日本語で言い換えた後、子どもにすぐ復唱させる必要はありません。別の場面でその語を自然に聞き、本人が使いたいときに出てくるかを見ます。知識を持っていることと日本語で表すことは別の課題です。

三つ目は、聞けば分かるが自分から使わない場合です。家族が「予定」と言えば理解するのに、子どもは「やること」と言うかもしれません。それは語をまだ選んで使う経験が少ないだけかもしれません。親が「明日の予定は?」と聞き、子どもが「明日は友だちと遊ぶ」と答えたら、その語が会話に自然に現れます。言い換えを禁止するより、同じ意味を持つ語を場面に応じて使い分ける経験を作ります。

四つ目は、一つの場面では分かるが別の文章で分からない場合です。「強い風」は分かっても「強い意見」の意味がつかめないように、語は文脈で広がります。すべての意味を辞書から一度に教えるのではなく、本人が出会った二つの文を並べます。どこが同じで、何が違うかを話し、本人が説明できるところまで進めます。間違えた語の数ではなく、どの場面なら使えるかを観察します。

日常語と学習の語を混ぜずに計画する

家族との会話に必要な語と、日本の教科書や長い文章で出てくる語は重なりつつ異なります。「食べる」「眠い」は毎日使っても、「観察」「比較」「理由」は意識して使う場面を作らないと出会いにくいことがあります。文部科学省の新版DLA Q&Aも、高頻度語と低頻度語を区別したうえで、後者を覚えさせる小テストだけにしないと説明しています。日常語が分かることと学習語が分かることを分けて見れば、会話が流暢だから国語の説明も必ず理解できる、とは決めつけなくなります。

家庭では語のリストを「日常で繰り返し使う」「学習や説明で使う」「本人が好きな分野で使う」の三欄にします。語数を競う表ではありません。たとえば「作る」は日常、「材料」は料理と学校、「原因」は説明の語です。今日の買い物や料理の場面で「材料」を使い、来週に別の料理でもう一度使うと、語が文脈と結びます。「原因」は子どもが好きな実験や失敗した工作の話に置けば、抽象的な語を生活から離さずに済みます。

日本に帰国する予定がある家庭は、帰国後の授業で出会う説明語を優先する理由があります。「どのように」「比べる」「まとめる」は教科をまたいで現れます。まず予定校の学年や教材を確認し、授業で必要な語を選びます。一方、帰国予定がない家庭は、日本の教科書の単元だけを追う必要はありません。家族や友人との日本語、本人の関心、将来つながりたい人を起点に語を選べます。目標の違いは家庭の優劣ではありません。

語を選んだら「聞いて分かる」「自分で使う」「文で読める」「書ける」のどれを今の目標にするか一つ決めます。学習語の全てをすぐ手書きできるようにすると、話す活動が減ってしまうことがあります。先に大人が使い、子どもが意味を説明でき、必要なら読んで使う順でも進められます。支援者に相談するときも「語彙力が足りない」より、「聞けば分かるが説明に使えない」と伝える方が具体的です。

家庭で身近な物の名前を話す親子の生成イメージ

まずは子どもの好きな話題から語を拾う

子どもが自分から話すテーマは、新しい語を入れる余地があります。スポーツが好きなら「作戦」「交代」「記録」、動物が好きなら「生息」「えさ」「特徴」、料理が好きなら「材料」「混ぜる」「焼く」などです。本人が説明したい内容に語を添えると、覚えたかを確かめるためだけの会話になりません。大人は一つ新しい語を入れて言い換え、子どもがその語を必要としたときにもう一度使います。

語を先に決めてから無理に話題を作ると、子どもが語を使う理由を感じにくい場合があります。先に本人の話を聞き、「昨日の試合はどんな展開だった?」と問いを足します。子どもが現地語で答えたら、内容を受け取って日本語の言い方を共有します。日本語だけで答えるように迫るより、好きなことについて詳しく話せる経験を残します。国際交流基金の「日本につながる子どもの実践」には、年齢や目標の異なる活動を現場に合わせてアレンジする考え方が示されています。

話した後に、写真一枚へ本人の言葉を添えます。旅行の写真なら「橋を渡った」「川の流れが速い」などです。新しい語を一つ使った文を大人が書き、子どもが写真を選ぶだけでも、会話と文字がつながります。字が読める子には短い説明文を作ってもらえます。文の長さより、語が本人の経験を言い表しているかを大切にします。音声メッセージとして祖父母へ送るなら、読む力に負担をかけずに語を使えます。

年齢が上がるほど、扱う内容を幼くしない配慮も必要です。日本語の語が少ない中学生に、幼児向けの単語カードだけを出すと、本人の知識や関心が反映されません。現地語では詳しく語れるテーマを選び、日本語の表現を一つずつ足します。難しい内容は現地語で説明しても構いません。最後に日本語で要点を一文言うなど、内容の年齢と日本語の負荷を分けます。

日本語の語を実物と結ぶカードのイメージ

語を一度説明した後、別の場面で再会する

新しい語を一度使えたことと、次の週に自然に使えることは違います。文部科学省の新版DLA Q&Aは、低頻度の語について、絵本の読み聞かせや日常会話でゆっくり繰り返し使い、実物やイラストで意味を示す工夫を挙げています。同じ語に異なる場面で再会することを、家庭の計画に入れます。一日に十語を詰め込むより、二語を今日・週末・翌週に再び使う方が、どの場面で理解できたか見やすくなります。

例えば「枝」を扱うなら、最初は散歩で実物を指し、次は絵本の木の絵から探し、さらに「枝が折れた」という文を読む形です。実物では分かったのに文で分からなければ、文字や文脈への橋渡しが必要だと分かります。単語カードで正答したら終了せず、使いたい場面に戻します。目標はDLAの語彙カードを暗記することではありません。DLAは子どものことばの力を多角的に把握して指導を考えるための専門的な資料であり、家庭の抜き打ち試験にはしません。

会話で再会するときは、親が毎回「覚えている?」と尋ねる必要はありません。「昨日見た枝、今日は葉っぱが増えたね」のように語を使って話します。本人が別の言い方をしても、会話を続けてください。後で「枝の先に葉っぱがあったね」と自然に言い換えます。語を使うモデルがあると、子どもが自分の文に取り込める機会が増えます。強制して言わせるより、内容に関心が続くことを優先します。

二週間後には、その語を別の写真や文章で理解できるかを確かめます。今週は通じても翌週忘れることがあります。忘れたことを失敗にせず、どの手がかりが必要か見ます。写真なら分かる、文脈があれば分かる、聞けば意味が分かるなど、支援を変えて観察します。語の数を増やす判断は、その語を生活で使えたかを見てから行います。

会話の中で新しい語を教える三つの動き

一つ目は、子どもの言葉を受けて少し詳しく言い換えることです。「すごく速かった」に対して「勢いよく走っていたね」と返します。「勢い」の意味をすぐ定義するより、同じ場面を共有していることが助けになります。子どもの話を止めずに語を足すため、訂正より先に内容へ反応します。会話の最後に一語だけ取り上げれば、親子の時間が問題集になりません。

二つ目は、意味を比べることです。「大きい」と「広い」は似ている場面もありますが、部屋なら「広い」と表すことができます。写真二枚を見て「どちらが広い?」と聞き、理由を話します。正しい定義を暗唱させるより、本人が何を見て選んだかを聞きます。違いが曖昧なら、同じ語を別の部屋や公園に使い、経験を増やします。語彙は辞書のページだけでなく、使い分ける場面で育ちます。

三つ目は、子どもに選択肢を渡すことです。「楽しかった、驚いた、少し怖かったのどれに近い?」と聞きます。子どもが「どれでもない」と答えたら、新しい言い方を一緒に探します。感情の語は本人の感じたことを大人が決めるためではありません。話せる幅を広げるための候補です。日本語の語がすぐ出ないときに現地語や身振りを使っても、伝えたい内容を先に受け取ります。

これらの動きを毎回全部行う必要はありません。仕事や現地校の予定が重い日は一つで十分です。話題を子どもが選び、大人はその日に一つだけ新しい言い方を入れると、会話が続けやすくなります。親が日本語の正しい表現に自信がなければ、絵本の文や辞書の用例を一緒に見て確認できます。親が常に正答を知っていることより、調べる姿を共有することが役立ちます。

家庭で絵本の絵を見て会話する親子の生成イメージ

読み聞かせと読書で語に会うが、本だけに任せない

絵本の読み聞かせは、普段の会話には出にくい語と出会う場になります。文部科学省の新版DLA Q&Aも、低頻度語を育てる環境として読み聞かせを挙げています。ただし、本を最後まで読むことだけを成果にしないでください。一ページの絵を見て「屋根」「枝」「影」を話す、同じ絵を別の日に見て新しい説明を作ることも語の活動です。子どもがすでに内容を知っている本なら、文字を全て読めなくても話に参加できます。

読みながら知らない語が出たときは、全てを止めて辞書を引く必要はありません。話の筋に必要な語だけ、絵や前後の文から意味を考えます。読み終えた後に「この場面の『静か』はどんな感じ?」と一語を取り上げます。理解を確認する質問ばかりになると読書を嫌がる子もいます。子どもが笑った場面や好きな登場人物について話す時間を残します。語は本を楽しむための手段でもあります。

本で見た語を生活で使ってみます。物語で「約束」が出たなら、家族の予定を決めるときに同じ語を使います。図鑑の「特徴」が出たなら、散歩で見た植物の特徴を説明します。本の中だけで分かった語は、別の場面に移すと迷うことがあります。親がまず語を使い、子どもが使えそうな場面を作ります。読書量を競うより、出会った語が本人の話へ移ったかを見ます。

本の入手や読み続け方は海外在住の子どもの日本語読書習慣で詳しく整理しています。本記事の中心は本選びそのものではなく、そこで出会った語を会話や説明で使うことです。読むことが難しい子には、大人が読んで一緒に絵を見る、音声を聞いて内容を話す、写真から始める方法があります。文字の難しさと語の意味の難しさを分けて調整します。

現地校で学んだ知識を日本語の語へつなぐ

現地校で理科や社会を学ぶ子は、内容を現地語で理解していても、日本語の語は知らないことがあります。例えば雨が降る仕組みを英語で説明できても、「蒸発」「雲」「水蒸気」が出てこない場合です。知識がないと決めつけず、語を橋渡しします。授業で作った図や本人の説明を見ながら、日本語で同じ内容を短く言い換えます。語を一つ増やしたら、その語を使って本人が何を説明したいかを聞きます。

学校の教科書を日本語へ逐語訳する必要はありません。子どもが面白いと思った実験、地域の歴史、好きな動物など、本人が話したいところから始めます。資料の写真を見ながら「これはどう変わった?」「なぜそう思う?」と問い、答えの中で使える日本語の語を足します。現地語で先に説明してから日本語の一文を作っても構いません。内容を考える負担と日本語で表す負担を同時に最大にしないことが重要です。

帰国予定が近い場合は、日本の学校で使う教科語も意識します。ただし、学校・学年・単元によって必要な語が違うため、決まっていない段階で一覧を全部暗記する計画にはしません。予定校の教材や最初の単元を確認し、本人がすでに理解している概念に日本語の語を付けます。学校に相談するときは、現地語で学んだ内容と日本語で説明できる内容を分けて伝えると、子どもの知識が見えやすくなります。

家庭に日本語で説明できる大人がいない場合でも、現地校の学びを共有できます。子どもが現地語で話した内容を親が写真や図で受け止め、必要な日本語の語を一緒に調べます。正確な訳語がすぐ分からないなら、無理に作らず信頼できる資料で確かめます。調べる途中で子どもが知っている現地語も尊重します。二つの言語を使えることを、どちらかの語彙不足だけで測らない姿勢が大切です。

家庭で自然の変化を観察して話す親子の生成イメージ

家族の中で複数の言語を使うとき

家庭で日本語と現地語を行き来することは、言葉を学ぶ資源にもなります。文部科学省の改訂版DLAの案内は、子どもが持つ母語を含めた力を多角的に把握することを重視しています。現地語で知っている概念を消さず、日本語でどう言うかを加えます。どの言語で気持ちを話したいかは、内容と相手によって変わります。日本語の練習のために、子どもの大切な話を途中で遮らないでください。

親の一人が日本語を話さない家庭では、日本語を話す親だけに全ての教材準備を任せる必要はありません。家族で写真を選び、現地語でその日の出来事を話し、日本語を話す人が一語を添える役割分担ができます。日本語の語を知らない親も、子どもが語を使いたい場面を作ることに参加できます。家族の一員を採点者に固定すると会話が負担になる場合があります。共通の経験を増やすことを先に考えます。

子どもが現地語を混ぜて話すときは、話の内容を受け取ってから日本語の言い方を添えます。混ぜた語を毎回禁止すると、話したいことまで減るかもしれません。「昨日の field trip で何を見た?」と聞き、子どもの説明を最後まで聞いた後、「遠足で行った場所、面白かったね」と自然に言い換える方法があります。語が出てこないときに言いたい内容を失わず、日本語の表現を増やせます。日本語と現地語を混ぜるときの家庭対応も参照できます。

祖父母との連絡は、語を使う相手がいる貴重な場面です。ただし毎回「日本語で上手に話す課題」にしないでください。写真を送って「新しい友だちができた」と一文を添える、音声で好きなことを話すなど、本人が選べる形にします。祖父母にも訂正より質問を増やしてもらうと、会話が続きやすくなります。本人が使った新しい語を家族が喜べば、次に話したい理由ができます。

聞く・話す・再会する活動の図解

「すごい」「やばい」ばかりになるときの広げ方

同じ短い語を何度も使う子に、最初から「もっと正しい言葉で」と求めると、話が止まりがちです。「すごい」の中に何が含まれるかを一緒に探します。速いのか、難しいのか、面白いのか、予想外だったのか。本人の感じた違いに語を当てると、同じ一言から表現を広げられます。大人が候補を三つ出し、子どもが選び、合わなければ別の言い方を探します。

スポーツの話なら「最後に逆転したから驚いた」、料理なら「初めての味で意外だった」など、出来事と気持ちを一文にします。語だけをカードで覚えるより、なぜその語を選んだかを話せます。語の違いが分からないときは、大人が二つの文で使ってみせ、どちらが本人の経験に近いか聞きます。選択肢は正解を当てるテストではありません。自分の話をより伝えやすくする道具です。

年齢が上がると、友人とのくだけた表現を楽しむこともあります。その言い方を全て否定せず、相手や目的に合わせて別の表現も使えるようにします。友人には「やばかった」、祖父母には「とても驚いた」、学校の説明には「予想と違った」のように場面を比べます。語彙力は難しい語を多く知ることだけではなく、伝える相手に合う語を選べることでもあります。子どもが元の言い方を大切にしているなら、その気持ちも尊重します。

表現を増やすために日記を書くなら、長い文章を毎日求めません。写真一枚について「何が起きた」「どう感じた」「なぜ」の三つから一つ選びます。書くのが負担なら音声でもよいでしょう。後で大人がその言葉を文字にして見せれば、話した語と読める語がつながります。作文の添削方法を探す段階なら海外在住の子どもの作文添削を別に確認できます。

日本語の語彙を増やす二週間の家庭計画

一週目の初日は、子どもが話したいテーマを一つ選びます。二日目には本人が使った語をそのまま記録し、言いたいのに出てこなかった語を一つだけ大人が探します。三日目は写真や実物と結び、四日目は別の会話で大人が自然に使います。週末には絵本、図鑑、家族の予定からその語を探します。一日に新語を増やす数を成果にしない計画です。本人が忙しい日は会話だけにし、現地校の宿題や休息を先に確保します。

二週目は、同じ語を別の場面で使えるか見ます。写真では意味が分かったが説明に使えないなら、大人が文の前半を言って子どもが続きを選ぶ方法があります。「枝が風で……」などです。別の写真でも分かるなら、自分の経験に結び付けます。できなかった場合は、まだその語に触れる場面が少ないのか、意味の理解に助けが必要なのかを見ます。二週間で定着すると保証する計画ではなく、次に何を試すかを決めるための観察です。

記録表には語、初めて出会った場面、聞いて分かる、本人が使った、別の場面で分かった、の五欄を置きます。印と日付だけで構いません。現地語で意味を説明できた場合も記録し、日本語の語がまだ出ないことと概念を知らないことを区別します。家庭の成果表として子どもに点数を見せる必要はありません。本人が望むなら「前は言えなかったけど、今日は祖父母に伝えられた」などの具体的な変化を共有します。

二週間後に語を全部忘れていても、活動を失敗と決めつけないでください。本人がその語を実際に使いたい場面が少なかったのかもしれません。別の語に変える、話題を変える、相手を増やすなど計画を修正できます。逆に一語が家族の会話に残ったなら、それは役立つ変化です。たくさんの単語カードを終えることと、会話に一語が根付くことを別に評価します。

家庭で料理の材料について話す親子の生成イメージ

公式資料を家庭で使う前に目的を確かめる

文部科学省の改訂版DLAは、文化的・言語的に多様な子どものことばの力を把握して指導に生かすための資料です。公式Q&Aには語彙カードの例と指導の考え方があります。しかし家庭でカードの正答率を測って子どもの能力を決めるためのものではありません。専門資料の目的と家庭の観察を分けることが大切です。Q&Aからは、低頻度語を日常会話や読み聞かせで繰り返し使い、実物やイラストで意味を示すという具体的な工夫を参考にできます。

国際交流基金の「日本につながる子どもの実践」は、世界各地の子どもを支えるための六つの実践を紹介しています。対象年齢、目標、活動期間、トピックは実践ごとに異なり、現場に合わせてアレンジできると公式サイトは説明しています。家庭では授業案をそのまま再現するより、本人が話したい内容、家族の言語、使える時間を見て一つの活動を選びます。国際交流基金のサイト案内は、教師が教材を作るための登録制サイトと説明しているため、閲覧条件も公式で確認してください。

JOESの「わかりやすい国語」は、海外に住む子どものための日本語支援付き教材です。公式案内では在外教育施設の先生方向けに作成したと明記し、第一弾として小学二年の学習活動計画と小学一・二年の漢字教材を紹介します。語彙を増やす場合も、教科書の文章に入る前に語の意味を共有する活動の参考にできます。ただし全学年の語彙リストが公開されていると書かず、使用方法と対象は公式案内で確認してください。

ともだちじゃぱんはオンラインで日本語を使う相手とつながる選択肢として紹介します。公式概要は年長から高校三年生、世界の地域を対象とし、時差が合うことを条件に挙げています。公式入学案内は開校前と明記し、現在の専任サポート体験プランと無料相談を案内します。語彙の練習を家庭で行うか外部の人と行うかを決めるとき、現行プランで話す・聞く・読む・書くのどれを扱えるか、時間帯、費用を直接確認してください。語彙力の向上を保証する表現は避けます。

文部科学省「改訂版DLA」

  • 提供元:文部科学省 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 形態:多言語の子どものことばの力を把握する専門資料 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 内容:語彙力チェックと指導のQ&A 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 支援例:読み聞かせ・会話・実物やイラストによる語の意味の共有 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日

国際交流基金「日本につながる子どもの実践」

  • 提供元:国際交流基金のみんなの教材サイト 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 内容:世界各地の子どもに関する6つの学習実践 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 対象:実践ごとに年齢・目標・期間が異なる 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 使い方:学習活動や教材を現場に合わせてアレンジできる 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日

海外子女教育振興財団「わかりやすい国語」

  • 提供元:公益財団法人海外子女教育振興財団 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 対象:在外教育施設の先生向け 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 内容:日本語支援付き国語の活動計画と漢字教材 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 第一弾:小2の活動計画、小1・2の漢字教材 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 利用方法:公式案内のフォームで希望を送る 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日

ともだちじゃぱん

  • 運営:株式会社NIJIN 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 対象:年長から高校3年生 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 対象地域:時差が合う世界の地域 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 形態:オンライン日本語スクール 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日
  • 現在:開校前。専任サポート体験プランと無料体験・相談を案内 出典:公式情報/確認日:2026年10月27日

教材と支援先を同じ質問で比べる

資料や支援先には異なる目的があります。ここでは人気順や一律のおすすめ順位を付けません。比べる質問は「誰のためのものか」「話す・聞く・読む・書くのどれを扱うか」「家庭で今使えるか」「時差や申込の条件は何か」です。同じ評価軸で、確認できる項目だけを見るため、上の概要カードには各項目の公式URLと確認日を付けています。公式が費用を公表していない資料では、推測の料金行を作っていません。

家庭の会話は費用をかけずに始められますが、親が毎回教材と質問を準備するのが難しい家庭もあります。補習校は授業で使う日本語や同年代とのつながりを得られる一方、地域ごとに通学と宿題の負担が違います。居住地が決まらないまま特定校を推薦できません。各校の公式案内で対象学年、学習内容、時間帯、費用、募集、通学負担を確かめ、家庭での会話や現地校の予定と両立するか見ます。

教材を一人で使うときは、語の意味を確認した後に使う相手がいるかを考えます。単語カードは覚えたかを見られますが、会話で必要な語を選ぶ役割は家庭に残ります。国際交流基金の実践例は授業や学習活動を設計するヒントであり、家庭の生活時間へ短く変えて使えます。JOESの資料は在外教育施設の先生向けの案内です。公式の対象と利用方法を越えて「誰でもその場で無料ダウンロードできる」といった断定はしません。

オンラインで日本語の相手を増やす場合は、子どもの好きな話題を話せるか、時差に合うか、現在の提供内容が何かを見ます。ともだちじゃぱんは開校前の段階なので、将来の少人数クラスを実施済みとして比較しません。無料相談があること、専任サポート体験プランが現在の形であることを公式入学案内で確かめたうえで、子どもに合うか相談します。合わなければ家庭の会話や別の支援を選ぶ余地を残します。

語彙の伸びを一つの点数で決めない

「語彙力が増えたか」を語数だけで測ろうとすると、子どもがどの場面で使えるかが見えなくなります。写真では答えられる、会話で聞けば分かる、文章に出ると迷う、自分で説明に使える、は別です。文部科学省のDLAもことばの力を多角的に把握して指導を考えるための資料です。家庭では使えた場面を具体的に残すことから始めます。「二週間前は『材料』と言えなかったが、料理を説明するときに使った」などです。

子どもの年齢や言語環境によって、同じ語の意味は違います。現地校で理科を学んだ子は「原因」に当たる概念を現地語で知っていても、日本語の語が出ないかもしれません。日本語の語が出ないだけで教科の理解が足りないと判断しないでください。逆に単語カードでは答えられるが、説明に使うにはまだ経験が必要な場合もあります。観察した場面と助けの種類を記録すれば、支援者にも具体的に相談できます。

家庭での記録を子どもに見せる場合は、できなかった一覧ではなく、伝えられた経験を一緒に見ます。祖父母との通話で新しい語を使えた、絵本の語を散歩で見つけた、現地校の学びを日本語で一文説明できた、といった出来事です。本人が発言をためらうなら、採点や訂正の回数を減らします。話す楽しさが失われるほど練習を増やすことは、家庭の目的に合わないかもしれません。

学校や教室に相談するときは、子どもがどの言語でどんな内容を説明できるかも伝えます。「日本語の語彙が少ない」とだけ伝えると、持っている知識が見えにくくなります。現地語で読める本、好きな分野、日本語で話したい相手を共有すると、支援の目標を選びやすくなります。専門的なアセスメントが必要かどうかは学校や適切な専門家に相談し、家庭の簡単な表を診断結果として扱わないでください。

家族の好きな話題を整理するイメージ
遠方の家族に絵の内容を話す子どもの生成イメージ

まとめ:子どもが話したい内容に新しい日本語を一語ずつ足す

海外在住の子どもの日本語語彙力を増やすには、知っている語の数を急いで数えるより、本人が何を伝えたいかを聞くところから始めます。意味を知る、聞いて分かる、自分で使う、別の場面で分かるを分け、同じ語に生活の中で再会する機会を作ります。文部科学省のDLA Q&Aは、読み聞かせ、会話、実物やイラストを使った意味の提示を挙げています。国際交流基金の実践は、年齢や目標に合わせて活動をアレンジする視点を与えます。

今週は子どもが好きな話題から二語を選び、写真や経験で意味を共有し、家族の会話でもう一度使ってみてください。帰国予定があるなら教科で必要な語を別に整理します。本人が現地語で知っている内容も、学びの出発点として大切にします。家庭だけで難しければ、公式資料の対象と利用条件を確かめ、子どもの現在地を具体的に伝えて支援者に相談します。ともだちじゃぱんを検討する際も、開校前の現行プランと将来の案内を分けて確認してください。

よくある質問

海外在住の子の日本語語彙力を増やすには、まず何をすればよいですか?

子どもが話したい話題を一つ選び、その場面で使いたい語を二つほど探します。文部科学省の改訂版DLA Q&Aは、低頻度語を読み聞かせや日常会話で繰り返し使い、実物やイラストで意味を示す方法を挙げています。

日本語で会話できても、語彙が少ないことはありますか?

家族の日常会話で使う語と、本や授業で説明に使う語は重なりつつ異なります。文部科学省の改訂版DLA Q&Aも高頻度語と低頻度語を分け、会話だけでは見えにくい語の理解に触れています。

子どもが現地語で意味を説明でき、日本語の言葉だけ出ないときは?

概念を理解していることと、日本語で表せることを分けます。写真や実物を見ながら日本語の語を添え、別の会話で再び使います。文部科学省の改訂版DLAは子どもの母語を含む力を多角的に把握することを重視しています。

知らない言葉をカードで毎日テストすれば覚えますか?

文部科学省の改訂版DLA Q&Aは、語彙チェックを未習語の暗記リストにしないと説明します。家庭では語を知った場面、聞いて分かる場面、本人が使う場面を作り、意味を伴って再会できるか確かめます。

語彙を増やすのに本を何冊読ませればよいですか?

冊数だけを一律の目標にしません。文部科学省の改訂版DLA Q&Aは読み聞かせと会話で未習の語を繰り返し使う工夫を挙げています。一ページの絵から一語を取り上げ、生活で再び使う方法もあります。

現地校で理科を学ぶ子に、日本語の教科語をどう教えますか?

現地語で理解している実験や図を見ながら、日本語の語を一つ添えます。帰国予定があるなら予定校の学年や単元を確認し、授業で必要な語を優先します。知識そのものがないと決めつけないことが大切です。

日本語と現地語を混ぜて話すと、語彙力が伸びませんか?

混ぜて話したことだけから語彙力を判断できません。話の内容を受け取った後で日本語の言い方を添えます。文部科学省の改訂版DLAは子どもが持つ複数言語の力を尊重する姿勢を示しています。

国際交流基金に海外の子ども向け活動例はありますか?

国際交流基金のみんなの教材サイトには「日本につながる子どもの実践」があり、世界各地の六つの実践を紹介しています。対象年齢や目標は異なり、現場に合わせてアレンジできると公式に説明しています。

家庭の語彙練習は何語ずつ増やせばよいですか?

全ての家庭に共通する語数は決められません。子どもが使いたい話題から少数の語を選び、意味を共有し、別の場面で再び使えるかを観察します。新語の数だけでなく、本人が伝えられた内容を記録してください。

ともだちじゃぱんは今、語彙について相談できますか?

公式入学案内は開校前で、現在は専任サポート体験プランと無料体験・相談を案内しています。子どもの話したい話題と、聞いて分かる語・使いたい語を伝え、現行プランでどのような支援ができるか確認してください。

出典と確認日

制度・教材・提供内容について、2026年10月27日に次の公式一次情報を確認しました。家庭での活動例は編集上の提案であり、期間内の到達を保証するものではありません。

  • 文部科学省「令和7年度改訂版DLA」(確認日:2026年10月27日)
  • 文部科学省「改訂版DLA 第4章Q&A」(確認日:2026年10月27日)
  • 国際交流基金「日本につながる子どもの実践」(確認日:2026年10月27日)
  • 国際交流基金「みんなの教材サイトについて」(確認日:2026年10月27日)
  • JOES「海外に住む子どもたちのためのわかりやすい国語」(確認日:2026年10月27日)
  • ともだちじゃぱん公式概要(確認日:2026年10月27日)
  • ともだちじゃぱん入学案内(確認日:2026年10月27日)
ともだちじゃぱん公式案内の画像日本語の会話機会を相談したい家庭へ開校前に利用できる体験・相談と現行プランを公式案内で確認できます。公式案内を見る
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