大阪市港区から通えるフリースクール5選|民間2か所と、区内にある公的な通所ルーム【2026年版】

大阪市港区から通えるフリースクール5選
大阪市港区には、民間のフリースクールが2か所と、大阪市の公的な通所ルーム「サテライト港」があります。港区は大阪府の公表資料に1件も載っていない区ですが、それは「区内に何もない」という意味ではありません。府の資料は民間の任意掲載リストで、市の公的な通所ルームは載っていないからです。この記事では、その全体像を整理します。
この記事でわかること
  • 港区内で確認できた民間のフリースクールは2か所(フリースペースPEP/志塾フリースクール BaySide教室 本校)
  • フリースペースPEPは朝潮橋駅 徒歩6分、月・水・木 10:00〜17:00。家庭訪問のオプションもあります
  • BaySide教室は、対象学年・料金・出席扱いのいずれも公式サイトで確認できませんでした。掲載コースは音楽・エンタメ系が中心です
  • 大阪市の公的な通所ルーム「サテライト港」が区内にあります(磯路2-11-10)
  • 大阪府の公表資料に港区の施設は1件も載っていませんが、それは「区内に何もない」という意味ではありません。府の資料は民間の任意掲載リストです
  • 市の教育支援センターは港区にはありません。市内3か所は花園(西成区)・新大阪(東淀川区)・桃谷(生野区)です
  • 大阪市に、フリースクール利用料の保護者向け補助は確認できませんでした。かわりに「習い事・塾代助成」(月上限1万円)があります
編集部より

この記事は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが編集しています。記事の後半に自社のオンラインスクールを選択肢のひとつとして挙げていますので、自社の紹介を含む記事であることを先にお伝えします。紹介する5か所は同じ項目・同じ粒度で書き、公式サイトに書かれていないことは「非公開」「確認できず」とそのまま書いています。

目次

「府の資料に載っていない=区内に何もない」ではありません

数字から始めます。大阪市の不登校は令和6年度で小学校2,294人(2.05%)、中学校4,893人(9.55%)。中学生はおよそ10人に1人です。

港区について、最初に大事なことを書きます。大阪府が公表している「不登校児童生徒への支援と取組み」別添資料(令和8年2月版)には、港区所在の施設が1件も載っていません。この資料は大阪府内のフリースクールを調べるときに真っ先に見るものなので、ここだけを見ると「港区には何もない」と思ってしまいます。

しかし、それは違います。府の資料は民間のフリースクール等が任意で掲載される一覧であって、大阪市が運営している公的な通所ルームや教育支援センターは載っていません。実際に調べると、港区には次のものがありました。

港区にあるもの
  • フリースペースPEP(磯路3-14-15・朝潮橋駅 徒歩6分)=民間。月・水・木 10:00〜17:00。小学生・中学生・高校生が対象で、家庭訪問のオプションもあります
  • 志塾フリースクール BaySide教室 本校(市岡元町2-3-26・弁天町駅 徒歩8分)=民間。ただし対象学年・料金・出席扱いは公式サイトで確認できませんでした
  • サテライト港(磯路2-11-10)=大阪市の「不登校児童通所事業」の通所ルーム。市内12か所のうちのひとつが港区にあります
  • 港区役所には「不登校・行き渋り相談窓口」のページがあります。区として窓口を用意している区は、24区のなかでも多くありません

もうひとつ、港区内にはNPO法人ゆらゆらの「あずまや」(南市岡3-11-10・弁天町駅から徒歩10分)という場もあります。公式サイトには「誰でも安心して居られる場所」とありますが、開所日時・対象・料金は公式に記載がなく、フリースクールや不登校支援施設とも書かれていません。そのため、この記事の5選には入れていません。気になる場合は直接問い合わせてください。

お金の話も書きます。大阪市には、フリースクールの利用料を保護者に補助する制度が確認できませんでした。大阪府にも府独自の補助はありません。そのかわり「習い事・塾代助成」(小5〜中3・月上限1万円)があり、登録事業者であれば使えます。

ノートと本が並んだ机の上

大阪市港区から通えるフリースクール5選(比較一覧)

区内2か所に、西区・中央区の3か所を足した5か所です。港区は地下鉄中央線とJR大阪環状線が通っており、いずれも数駅の距離にあります。

スクール名 エリア(最寄り) 対象 形態 費用の目安
フリースペースPEP 大阪市港区磯路(朝潮橋駅 徒歩6分) 小学生・中学生・高校生 月・水・木 10:00〜17:00 週2回80分=小19,800円/中24,200円/高26,400円(月額・税込)
志塾フリースクール BaySide教室 本校 大阪市港区市岡元町(弁天町駅 徒歩8分) 公式に記載なし(確認できず) 受付は月〜金 12:00〜20:00 公式に記載なし(確認できず)
Ecole de らじぇむ 大阪市西区南堀江(HORIE JNSビル6階) 小学校高学年・中学生・高校生 月〜金 10:00〜16:30/オンライン参加も可 月謝10,000円〜、入学金別途(府公表資料)
YMCA学院 中等部 〜J-IVY〜 大阪市西区土佐堀 中学1年生〜中学3年生 火・水・木・金 11:00〜16:30の少人数クラス 入会金31,000円/月16,250円〜(府公表資料)
トライ式中等部 なんばキャンパス 大阪市中央区難波 中学1年生〜中学3年生 月〜金 9:00〜18:00で通う日・時間を選べる 入学金55,000円・学費44,000円ほか(府公表資料)

5か所を1か所ずつ紹介します

1. フリースペースPEP(港区磯路)|朝潮橋6分。家庭訪問のオプションもある

運営:PEP教育支援センター/大阪市港区磯路3-14-15 ロータリー39/06-6574-6680

港区で、小中学生が平日に通えると確認できたフリースクールです。公式のアクセスは「Osaka Metro中央線 朝潮橋駅 徒歩6分」「JR大阪環状線 弁天町駅 徒歩10分」。学習塾の運営経験をもとにした少人数・個別対応を掲げています。

開所は月・水・木の10:00〜17:00で、週3日です。対象は小学生・中学生・高校生。公式は「一人ひとりの個性を大切に」「学習塾運営で培った学びの土台」「自分のペースで伸びやかに」の3点を掲げています。

費用は週2回80分で小学生19,800円・中学生24,200円・高校生26,400円(いずれも月額・税込)。オプションで個別学習の追加(8,800円〜)と家庭訪問(8,800円〜)があります。出席扱いについて公式は「在籍校・自治体により対応が異なります。個別にご相談いただければ、可能な範囲でサポートいたします。」と書いており、断定を避けた表現です。

2. 志塾フリースクール BaySide教室 本校(港区市岡元町)|弁天町8分。音楽・エンタメ系のコースが中心

運営:株式会社山凛/大阪市港区市岡元町2-3-26/公式のアクセスは各線「弁天町」駅 徒歩8分、「九条」駅 徒歩15分

港区にあるもうひとつの「フリースクール」です。ただし公式サイトに載っているコースは、ボイストレーニング、ギター・ベース・ドラム、バンドアンサンブル、アイドル、ダンス、声優、DTM、業界の基礎知識や著作権の講義といった音楽・エンタメ系が中心です。

対象年齢・学年、料金、出席扱いについては、いずれも公式サイトで確認できませんでした。料金ページが画像のみで、文字として読み取れませんでした。受付時間は月〜金の12:00〜20:00と記載されています。

そのため小中学生が平日の日中に通う場所として機能しているかは、公式サイトからは判断できません。検討する場合は、必ず電話で「小学生・中学生が平日の昼間に通えるか」「料金はいくらか」を先に確認してください。ここは推測で書ける部分がないので、正直にそのまま書いています。

3. Ecole de らじぇむ(西区南堀江)|南堀江。平日5日、美術やダンスも

大阪市西区南堀江3丁目11-22 HORIE JNSビル6階/06-4394-8697

港区からは、地下鉄中央線で弁天町から本町へ、四つ橋線に乗り換えて四ツ橋まで。南堀江は西区の南寄りです。

南堀江にある、平日毎日開いているフリースクールです。大阪府の公表資料の備考には「オンライン参加可能、美術や国際、プログラミング、ダンスなど」とあり、教科学習だけでない活動の幅が持ち味です。

開所は月〜金の10:00〜16:30。この記事のなかで、平日5日間をフルに開けている数少ない施設のひとつです。対象は小学校高学年・中学生・高校生で、小学校低学年は対象外です。

費用は月謝10,000円〜で、入学金が別途必要です。府の公表資料には月謝の下限しか載っていないため、コースによって金額がどう変わるかは問い合わせて確認してください。

4. YMCA学院 中等部 〜J-IVY〜(西区土佐堀)|YMCAの少人数クラス。月16,250円から

運営:YMCA学院/大阪市西区土佐堀1-5-6/06-6459-1771

港区からは、地下鉄中央線で弁天町から本町まで3駅、そこから肥後橋は徒歩圏です。

YMCAが運営する中学生向けの中等部です。大阪府の公表資料の備考に「教科教員による学習支援、少人数クラス運営、専門家によるソーシャルスキルトレーニング」とあり、学習支援と対人スキルの練習の両方を持っている点が特徴です。

開所は火・水・木・金の11:00〜16:30。月曜は開いておらず、始まりが11時なので、朝が苦手な時期でも組み立てやすい時間割です。土佐堀は地下鉄四つ橋線の肥後橋駅が近く、北区・中央区からも一駅圏です。

費用は入会金31,000円、月16,250円〜。月額は大阪市内のフリースクールのなかでは低いほうです。対象は中学生のみです。

5. トライ式中等部 なんばキャンパス(中央区難波)|ミナミの中心。市の南部・西部から最短

運営:トライ式高等学院/大阪市中央区難波3-6-11/0120-919-439

港区からは、地下鉄中央線と千日前線、またはJR環状線で大正経由。なんばまでは20分ほどです。

トライ式中等部の大阪市内3か所目で、場所がなんばです。南海・近鉄・阪神・地下鉄が集まるミナミの中心なので、市の南部・西部から通うならここが最短になることが多いはずです。

対象は中学生のみ。仕組みは梅田・京橋と共通で、通学・在宅・オンラインを組み合わせ、登校の頻度と時間割を個別に決められます。開所は月〜金 9:00〜18:00です。

費用は府の公表資料で入学金55,000円、システム費33,000円、行事運営費12,100円、設備費5,500円、学費44,000円。公式サイトに金額の掲載はないため、最新の金額は問い合わせて確認してください。

電卓とノートで費用を計算する

大阪市港区から通う場合の費用相場と、大阪市に補助がない話

大阪市内のフリースクールは、月額0円から73,700円までという、他都市ではあまり見ない幅があります。入学金も0円から110,000円まで開きます。だから「月額いくらか」だけを見て比べると順位が入れ替わります。

項目 大阪市内の幅 見落としやすい点
入学金 0円(八洲学園中等部・こばしょ・なごむ)〜110,000円(N中等部) 初年度だけかかる費用。月額が安くても入学金で逆転することがあります
月額 0円(八洲学園中等部=教材費 年5,000円のみ)〜73,700円(N中等部 週5) 「週1」「週3」で倍近く変わる施設が多いので、通える日数を決めてから比べます
月額以外の固定費 保険料650円/年、空調費500円/月、設備管理費11,000円/月、学校連携費5,000円/月 など 施設ごとに名前が違います。月額に含まれるかを必ず聞いてください
交通費 通学定期が使える場合があります 大阪市内は地下鉄の定期代が意外に大きいので、総額に入れて計算します

そのうえで、お金について大阪市民が知っておくべきことを2つ書きます。

ひとつめ。大阪市には、フリースクールの利用料を保護者に補助する制度が確認できませんでした。大阪府にも府独自の補助はありません。大阪府内で補助を出しているのは枚方市(月上限5,000円・年6万円)と松原市(全額・月上限5,000円)ですが、いずれもその市の市民が対象で、大阪市民は使えません。

ふたつめ。そのかわり大阪市には「習い事・塾代助成事業」(塾代助成カード/デジタルクーポン)があります。大阪市内在住の小学5年生〜中学3年生が対象で、月額上限1万円。フリースクールでも登録事業者なら使えます。この記事で塾代助成が使えると確認できたのは、志塾フリースクール(TRANSIT・クロッキオ・レヴィスタ)、フリースペースなごむ、フリースクール・フォロ、クラーク国際中等部 大阪天王寺、トライ式中等部(梅田・京橋・天王寺)、こばしょ、ひみつきちHATOBAです。こばしょは「デジタルクーポンのご利用で、実質0円で当教室に通うことができます」と公式に明記しています。

自宅のテーブルで学ぶ子ども

その前に。大阪市の公的な窓口は「2系統」あります

民間を探す前に、公的な窓口を確認してください。大阪市の場合、不登校の子どもが通える公的な場所は2系統あり、担当する部署も、申し込み方も違います。「市の教室は3か所しかない」と思い込んでいる保護者がとても多いのですが、実際にはもう1系統あって、そちらは市内12か所にあります。

大阪市の公的な受け皿は2系統
  • 系統A:大阪市教育支援センター(教育委員会)。市内に3か所=花園(西成区花園北2-16-26)/新大阪(東淀川区東中島3-7-28)/桃谷(生野区勝山北4-9-22)。対象は大阪市立の小中学校・義務教育学校に在籍している児童生徒で、開所は課業日の月〜金・原則10:00〜15:00。申し込みは在籍校に相談するか、教育委員会事務局へ(06-6208-9174)
  • 系統B:不登校児童通所事業の「通所ルーム」(こども青少年局・中央こども相談センター)。中央通所ルーム1か所+サテライト11か所の、合わせて12か所。対象は公式に「小中学生(主には中学生)の不登校の子ども」と書かれています。申し込みは中央こども相談センター教育相談グループ(06-4301-3181)への相談から始まります
  • サテライトがあるのは11区です=此花・港・西淀川・東淀川・生野・旭・住之江・住吉・東住吉・平野・西成。中央通所ルームは中央区森ノ宮中央1-17-5(中央こども相談センター分館)にあります
  • 系統Bは、在籍校を通すことが条件だとは書かれていません。公式の説明は「最初は面談による相談から始まり、相談員とのご相談の結果、保護者と子どもに通所ニーズがあり、当グループが不登校通所事業の利用が適当と判断した場合に、通所ルームの利用が可能です。」。まず保護者が電話して相談を始められます
  • 費用については、系統A・系統Bとも大阪市の公式ページに記載がなく、確認できませんでした。公的な事業ですが、金額が明記されていない以上ここで「無料」とは書けません。問い合わせのときに必ず確認してください
  • 校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)は令和8年度で80校(小40・中40)。全校にあるわけではなく、設置校は公表されていません。自分の子の学校にあるかどうかは、担任か教頭に直接聞いてください
  • 学びの多様化学校は大阪市立心和中学校(浪速区日本橋東3-1-23)。出願できるのは大阪市立中学校に在籍している生徒です

港区には、系統Bの「サテライト港」が区内にあります。場所は港区磯路2-11-10。フリースペースPEP(磯路3-14-15)とも近い場所です。系統Aの教育支援センターは港区にはなく、いちばん近いのは西成区の花園(花園北2-16-26)になります。あわせて、港区役所には「不登校・行き渋り相談窓口」のページがあります。区の窓口としてはここが入口です。

ここで、大阪市民がいちばんつまずく点を書きます。「大阪府不登校支援センター まいど」は、大阪市立・堺市立・国立・府立・私立の在籍者を対象から除外しています。検索で「まいど」にたどり着いても、大阪市立の小中学校に通っている子は使えません。大阪市民が使うのは、上に書いた市の2系統です。

出席扱いについては、大阪市に独自のものがあります。大阪市教育委員会「不登校児童生徒が民間施設及び学校外で相談・指導を受けている場合の指導要録上の『出席扱い』に関するガイドライン」(令和4年4月)です。ここには「校長は、指導要録上『出席扱い』とすること及びその成果を評価に反映することができる。」と書かれています。さらに大阪市には「民間施設 訪問票」という様式があり、学校が施設を見に行って確認する仕組みまで用意されています。施設を選ぶときは「大阪市の訪問票に対応した実績がありますか」と聞くのが、いちばん早い確認方法です。

それでも「合いそうな場所がない」と思ったら

ここまで見てきて、どれも今の子どもには難しそうだ、と感じることがあります。地下鉄で20分かかる、朝10時に家を出るのが無理、知らない人のいる部屋に入れない——理由はさまざまです。

大阪市は施設の数そのものは多い街です。それでも合わないときは、場所が足りないのではなく、「外に出る」という前提が今の状態に合っていない可能性があります。そのときに検討したいのが、家から参加できるオンラインです。

観点 オンライン(例:NIJINアカデミー) 通所フリースクール
家から出る必要 なし。自室から参加します あり。往復の移動が毎回発生します
所属感 担任と学級があり、毎日同じ顔ぶれに会えます 通った日にだけ人と会います
費用 交通費がかかりません 月額+定期代。大阪市内は地下鉄代が積み上がります
出席扱い 在籍校の校長判断。記録を出せる体制があるかが鍵です 同じく在籍校の校長判断です
向く時期 外出そのものがまだ難しい時期 外には出られるが、学校の集団が難しい時期

オンラインが向いているのは、こういうときです

こんなときは、まずオンラインから
  • 家から出ること自体に、まだ体力がいる
  • 午前中に起きて支度をする、が今は難しい
  • 知らない場所・知らない人がいる部屋に入るのがつらい
  • 見学に行ったが、本人が「行きたくない」と言った
  • 通える範囲に施設はあるが、送迎できる大人が家にいない

大阪市港区の場合、地下鉄やJRで市内のどこへでも出られる一方で、朝の時間に家を出られるかどうかが最初の関門になります。まずオンラインで所属をつくり、動けるようになってから通所を足す、という順番でも遅くありません。

オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと

ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。次の4つは必ず確認してください。

①録画を見るだけなのか、人と会う時間があるのか。動画配信型は所属感が育ちません。②担任がいるか。毎日同じ大人が見てくれる体制かどうかで続き方が変わります。③在籍校に出す記録(出席状況・活動内容)を作ってもらえるか。大阪市には民間施設の訪問票があるので、この記録の有無は出席扱いに直結します。④体験のあとに断りやすいか。体験が実質の勧誘になっていないかを見てください。

お断り

⚠️ NIJINアカデミーは当サイトの運営会社が運営しています。上の4つの観点は、自社に有利な項目を並べたものではなく、オンラインを選ぶときに共通して見るべき点として挙げています。他社のオンラインスクールでも同じ項目で比べてください。

テーブルで向かい合って話す親子

見学で聞いておきたいこと

見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞いても意味がありません。書いていないことを聞いてください。大阪市の場合、特に次の質問が効きます。

見学のときの質問リスト
  • 初年度の総額はいくらですか。入会金+(月額+保険料・設備費など)×12+定期代で計算してもらいます
  • 大阪市の塾代助成カードは使えますか。使えるなら月1万円まで軽くなります。登録事業者かどうかで決まります
  • 大阪市の「民間施設 訪問票」に対応した実績はありますか。大阪市には学校が施設を見に行く様式があります。対応実績があるかは出席扱いの実務に直結します
  • 在籍校に出す記録は、どんな形式で、どのくらいの頻度で出しますか。「連携しています」だけでは中身がわかりません
  • 今いる子は何人で、来る曜日はばらけていますか。「定員20名」でも、実際に同じ日に来るのが2人なら雰囲気は全く違います
  • 合わなかったときの辞め方はどうなりますか。違約金、返金、休会の扱いを先に聞いておきます
  • 途中で日数を減らしたり増やしたりできますか。週5から週1に落とせるかどうかは、続けられるかを大きく左右します

そして、できれば本人を連れて行く前に、保護者だけで一度見に行ってください。本人が「行きたくない」と言ったときに、その場所の何が合わなかったのかを保護者が言葉にできます。

よくある質問

大阪市港区にフリースクールはありますか。
あります。この記事で確認できたのは2か所です。フリースペースPEP(磯路3-14-15・朝潮橋駅 徒歩6分)と、志塾フリースクール BaySide教室 本校(市岡元町2-3-26・弁天町駅 徒歩8分)です。このほか、大阪市の公的な通所ルーム「サテライト港」(磯路2-11-10)も区内にあります。
大阪府の資料に港区の施設が載っていないのはなぜですか。
大阪府の「不登校児童生徒への支援と取組み」別添資料は、民間のフリースクール等が任意で掲載される一覧だからです。掲載されていないことは「存在しない」ことを意味しません。また、大阪市が運営している公的な通所ルーム(中央1か所+サテライト11か所)や教育支援センター(3か所)は、そもそもこの府の資料には載りません。港区を調べるときは、府の資料だけでなく区役所のページと大阪市のページも見てください。
大阪市に、フリースクールの利用料を補助する制度はありますか。
確認できませんでした。大阪府にも府独自の補助はありません。大阪府内で補助を出しているのは枚方市(月上限5,000円・年6万円)と松原市(全額・月上限5,000円)ですが、いずれもその市の市民が対象で、大阪市民は使えません。
大阪市の塾代助成カードは、フリースクールでも使えますか。
登録事業者であれば使えます。対象は大阪市内在住の小学5年生〜中学3年生で、月額上限は1万円です。施設ごとに違うので、見学のときに必ず確認してください。フリースクール「こばしょ」のように「デジタルクーポンのご利用で、実質0円で当教室に通うことができます」と明記している施設もあります。
大阪府の「まいど」は使えますか。
大阪市立の小中学校に在籍している場合は使えません。大阪府不登校支援センター「まいど」は、大阪市立・堺市立・国立・府立・私立の在籍者を対象から除外しています。大阪市民が使うのは、大阪市教育支援センター(市内3か所)と、不登校児童通所事業の通所ルーム(中央1か所+サテライト11か所の計12か所)です。
公的な相談は、学校を通さないとできませんか。
大阪市には公的な窓口が2系統あり、申し込み方が違います。大阪市教育支援センター(花園・新大阪・桃谷の3か所)は、在籍校に相談するか教育委員会事務局(06-6208-9174)へ連絡する流れです。もうひとつの「不登校児童通所事業」の通所ルーム(中央1か所+サテライト11か所の計12か所)は、中央こども相談センター教育相談グループ(06-4301-3181)への相談から始まります。公式には「最初は面談による相談から始まり、相談員とのご相談の結果、保護者と子どもに通所ニーズがあり、当グループが不登校通所事業の利用が適当と判断した場合に、通所ルームの利用が可能です。」と書かれており、在籍校を通すことが条件とは書かれていません。なお費用については、どちらも公式ページに記載がなく確認できませんでした。
フリースクールに通うと、必ず出席扱いになりますか。
なりません。決めるのは在籍校の校長先生です。大阪市には「不登校児童生徒が民間施設及び学校外で相談・指導を受けている場合の指導要録上の『出席扱い』に関するガイドライン」(令和4年4月)があり、「校長は、指導要録上『出席扱い』とすること及びその成果を評価に反映することができる。」と書かれています。「できる」であって「する」ではありません。施設のサイトに「出席にカウントされます」「ほぼ100%」と書いてあっても、それは各施設の実績や方針の表現です。
窓辺で本を読む子ども

まとめ

大阪市港区には、民間のフリースクールが2か所と、大阪市の公的な通所ルーム「サテライト港」があります。大阪府の公表資料に載っていないからといって、区内に何もないわけではありません。

民間で内容がはっきり確認できたのはフリースペースPEP(朝潮橋駅 徒歩6分・月・水・木 10:00〜17:00)です。小学生から高校生まで対象で、家庭訪問のオプションがある点は、家から出るのがまだ難しい段階の子にとって意味があります。出席扱いについても「在籍校・自治体により対応が異なります」と、断定を避けた誠実な書き方をしています。

BaySide教室については、正直に書いておきます。公式サイトに載っているコースは音楽・エンタメ系が中心で、対象学年も料金も確認できませんでした。検討する場合は、必ず電話で「小中学生が平日の昼間に通えるか」から確認してください。

最初の一歩としておすすめしたいのは、港区役所の「不登校・行き渋り相談窓口」に相談するか、中央こども相談センター教育相談グループ(06-4301-3181)に電話してみることです。サテライト港は区内にあります。あわせて、在籍校の担任か教頭に「この学校に校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)はありますか」と聞いてください。

この記事の内容を確かめるための一次資料

  1. 大阪府「子どもたちの社会的な自立のために 不登校児童生徒への支援と取組み」別添資料(令和8年2月版)(PDF)
  2. 大阪市「いじめ、不登校、教育に関する相談についてよくある質問」(不登校児童通所事業の通所ルーム一覧)(大阪市)
  3. 大阪市「不登校児童生徒支援のための大阪市教育支援センターについて」(大阪市)
  4. 大阪市教育委員会「不登校児童生徒が民間施設及び学校外で相談・指導を受けている場合の指導要録上の『出席扱い』に関するガイドライン」(令和4年4月)
  5. 大阪市「学びの多様化学校等の開設について」(大阪市)
  6. 大阪市「習い事・塾代助成事業」
  7. フリースペースPEP(公式)
  8. 志塾フリースクール BaySide教室(公式)
  9. トライ式中等部(公式)
  10. 港区「不登校・行き渋り相談窓口」(大阪市)
NIJINアカデミー|オルタナティブスクール小中高一貫校

「通える距離に見つからない」ときの、もうひとつの選択肢

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文責:にじいろ編集部(編集部について/訂正・修正に関する方針)
公開日:2026年9月17日 / 最終更新:2026年9月17日
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