結論:3年間の実質負担は、公立のみ約15万円、私立のみ約30〜50万円、私立+サポート校で約150〜180万円が目安
通信制高校の3年間の総額は、「通信制高校だけか、サポート校を併用するか」でケタが変わります。就学支援金で授業料がほぼ相殺される一方、サポート校の費用は全額自己負担だからです。
この記事は、2026年度の就学支援金(所得制限なし・私立通信制は1単位13,668円が上限)を前提に、①公立通信制のみ、②私立通信制のみ、③私立通信制+サポート校の3パターンで、卒業までの実質負担を試算したものです。金額はすべて目安で、学校ごとに差があります。
試算の前提
- 3年間で74単位を修得して卒業(年間25単位前後)
- 就学支援金は2026年度の額(公立通信制1単位336円、私立通信制1単位13,668円、年間30単位・通算74単位まで)。所得制限なし
- 就学支援金の対象は授業料のみ。入学金・施設費・教材費・スクーリング費・サポート校費用は対象外
- サポート校の費用は、ニジ高(NIJIN高等学院)の公表額(入学金5万5,000円、授業料39万8,000円/年)を使用
パターン①:公立通信制高校のみ
| 項目 | 3年間の額(目安) | 就学支援金後 |
|---|---|---|
| 入学金 | 500円程度 | 500円 |
| 授業料(74単位×336円) | 約2万5,000円 | 0円 |
| 教科書・教材費 | 3〜5万円 | 3〜5万円 |
| スクーリングの交通費など | 3〜8万円 | 3〜8万円 |
| 合計 | 約7〜15万円 |
公立通信制は、都道府県ごとに設置されていて、授業料は就学支援金でほぼ相殺されます。負担は教材と交通費が中心で、3年間で20万円以内に収まるのが一般的です。ただし出願は全日制と同じスケジュール(推薦1月・一般2月)で動くこと、自宅学習の比重が大きいことは、費用とは別に押さえておく点です。
パターン②:私立通信制高校のみ
| 項目 | 3年間の額(目安) | 就学支援金後 |
|---|---|---|
| 入学金 | 1〜5万円 | 1〜5万円 |
| 授業料(74単位×10,000円) | 74万円 | 0円(1単位13,668円以内なら全額対象) |
| 施設費・教育充実費など | 10〜30万円(年3〜10万円) | 10〜30万円 |
| 教材費 | 5〜10万円 | 5〜10万円 |
| スクーリングの交通費・宿泊費 | 5〜15万円 | 5〜15万円 |
| 合計 | 約20〜60万円 |
2025年度までは世帯年収590万円以上だと私立通信制の支援が減額されていましたが、2026年度からは年収に関係なく1単位13,668円までが対象です。授業料が1単位1万円前後の学校なら、授業料の自己負担は実質ゼロになります。残るのは施設費・教材費・スクーリング費で、ここは学校によって3倍以上の差があります。
注意点はふたつ。ひとつは、授業料と別に「登校コース費」「専攻コース費」を設定している学校では、その部分は対象外だということ。もうひとつは、本校が遠い広域通信制高校の場合、スクーリングの交通費・宿泊費が想定より大きくなることです。
パターン③:私立通信制高校+サポート校
| 項目 | 3年間の額(目安) | 就学支援金後 |
|---|---|---|
| 通信制高校(パターン②の合計) | — | 約20〜60万円 |
| サポート校 入学金(ニジ高の例) | 5万5,000円 | 5万5,000円(対象外) |
| サポート校 授業料(ニジ高の例:39万8,000円×3年) | 119万4,000円 | 119万4,000円(対象外) |
| サポート校 オプション(通学・個別サポートなど) | 0〜60万円 | 0〜60万円(対象外) |
| 合計 | 約145〜245万円 |
ニジ高のオプションは、専任サポートスタッフ月1万6,500円、キャンパス通学 週1で月1万6,500円・週2で月2万2,000円(いずれも希望者のみ)。サポート校の費用は年40〜100万円と幅があり、上の額はひとつの例です。
サポート校を併用すると、3年間の負担は通信制高校だけの場合の3〜5倍になります。これは制度の問題ではなく、サポート校が「学校ではない」ために就学支援金の枠組みの外にあるからです。
3パターンを並べる
| パターン | 3年間の実質負担(目安) | 向いているケース |
|---|---|---|
| ①公立通信制のみ | 約7〜15万円 | 自分で計画して進められる。費用を最優先。出願を秋から準備できる |
| ②私立通信制のみ | 約20〜60万円 | 学校の担任制・登校コースで十分支えられる。入学時期に柔軟さがほしい |
| ③私立通信制+サポート校 | 約145〜245万円 | 毎日つながる場所が必要。レポートをひとりで進めるのが難しい。進路まで伴走がほしい |
金額の差は、そのまま「どれだけ人が関わるか」の差です。③が高いのは、毎日の学びと居場所に人件費がかかっているからで、その支えが必要な子にとっては、費用に見合う場合があります。逆に、自分で進められる子に③を選ぶと、使わないサービスに払うことになります。
費用を抑えるために確認したいこと
- 通信制高校側の支援体制:担任制、登校日、相談窓口が校内にあれば、サポート校なしで足りることがあります
- サポート校の月払い・途中開始:年払いしか選べないと、合わなかったときの損失が大きくなります
- オプションの切り分け:通学や個別サポートを最初から全部つけず、必要になったら足す
- スクーリング会場の場所:自宅から通える会場か、宿泊が要るか
- 自治体の助成:私立高校の授業料軽減や、通学費補助を独自に出している自治体があります
オンラインで通えるサポート校という選択肢
ニジ高(NIJIN高等学院)
この試算のサポート校の額は、ニジ高(NIJIN高等学院)の公表額を使っています。年払い・月払いを選べ、1か月単位で始められます。



ニジ高(NIJIN高等学院)は、株式会社NIJINが運営する通信制高校のサポート校です。提携する通信制高校(ワオ高等学校・鹿島山北高等学校・開志創造高等学校)に在籍して高卒資格を取り、日々の学びと居場所をニジ高が担当します。授業はオンラインのメタバース校舎が中心で、1クラス8人の少人数制。希望すればキャンパス通学も選べます。
ニジ高の学費ページを見るよくある質問
- Q. 私立通信制高校の授業料が1単位13,668円を超える学校はありますか?
- A. あります。その場合、超えた分は自己負担です。また授業料とは別に「コース費」として設定している学校もあり、そちらは対象外です。募集要項の「授業料」の行だけを見て判断してください。
- Q. 4年目に入ったら費用はどうなりますか?
- A. 就学支援金の対象は通算74単位までなので、落とした単位を再履修する場合、その分は対象外になることがあります。サポート校の費用も4年目分がかかります。
- Q. サポート校の費用に分割払いはありますか?
- A. サポート校によります。ニジ高は年払い(39万8,000円)と月払い(3万9,800円/月)を選べ、1か月単位で始められます。
まとめ|ケタが変わるのは「サポート校を使うかどうか」
2026年度の就学支援金で、通信制高校の授業料は公立・私立とも実質ゼロに近づきました。3年間の実質負担は、公立のみで約7〜15万円、私立のみで約20〜60万円、私立+サポート校で約145〜245万円が目安です。差を生むのはサポート校の費用で、それは「人が毎日関わる」ことの対価です。お子さんにその支えが必要かどうかを、費用より先に考えてください。

