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こども性暴力防止法は12月25日施行へ 学校・学習塾で始まる準備と家庭の確認点

2026 10/25
教育ニュース
2026年10月25日
AI生成イメージ。明るい学校図書室で教育関係者と保護者が話す様子に「こども性暴力防止法 12月25日施行 学校・学習塾の備え」の文字を重ねたサムネイル。実在の施設・人物ではありません。

目次

  1. まず知っておきたいこと
  2. 何が発表され、いつから始まるのか
  3. どの事業者が対象になるのか
  4. 犯罪事実の確認は安全対策の一部
  5. 学校・塾・フリースクールで準備すること
  6. 保護者と子どもが確認できること
  7. 誤解しないための注意点
  8. 今日からできる確認と相談
  9. まとめ

発表日:2026年10月23日(こども家庭庁の全国説明会は9月から開催。法の施行日は2026年12月25日)

目次

まず知っておきたいこと

こども家庭庁は、こどもに対する性暴力を防ぐための新しい法律「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」、通称「こども性暴力防止法」の施行に向け、事業者向け全国説明会を開いています。法律は2026年12月25日に施行される予定です。直近では10月23日に愛知会場の説明会が開催され、今後は10月30日の北海道会場、11月6日の東京会場・オンライン配信、11月13日の宮城会場、11月20日の大阪会場が予定されています。説明会の開催情報はこども家庭庁の案内ページで確認できます。

保護者や子どもにとって大切なのは、「学習塾やフリースクールを含む、子どもが過ごすすべての場所が一律に同じ義務を負う」と受け取らないことです。学校や認可保育所などは法律上の義務対象ですが、学習塾、スポーツクラブ、フリースクールなどの民間事業は、法令上の要件に当てはまるか、国の認定を受けて制度の対象となるかを個別に確認する必要があります。法律は犯罪事実の確認だけで子どもの安全を保証するものではなく、日ごろの予防、相談、対応、個人情報管理を組み合わせる枠組みです。

この記事では、2026年10月25日時点で公表されている公式資料をもとに、施行までに何が始まるのか、対象事業の違い、家庭と学校が確認しておきたいことを整理します。制度の細部は今後の運用情報で更新される可能性があります。最新情報はこども家庭庁の制度案内で確認してください。

何が発表され、いつから始まるのか

今回あらためて注目したいのは、法律の施行日が近づくなか、こども家庭庁が各地で事業者向け説明会を行い、現場に準備を促していることです。制度自体は国会で成立した法律に基づくもので、説明会が新たな法律を制定したわけではありません。2026年10月23日現在、こども家庭庁の案内には、施行日を同年12月25日とする説明、対象事業者向けの会場説明会、11月6日の東京会場でのオンライン同時配信が掲載されています。オンライン配信には事前申込が必要で、後日アーカイブを予定する旨も案内されています。

会場説明会は9月から各地で続いています。終了した会場のほか、受付状況が変わる会場もあるため、参加できるかどうかは掲載情報だけで決めつけず、申込フォームで最新の空席やキャンセル待ちを確認します。京都会場分についてはアーカイブが掲載されていますが、こども家庭庁は東京会場を除く他会場について、アーカイブ配信の予定はないとしています。東京会場の配信内容は後日のアーカイブが予定されているものの、公開時期は11月下旬から12月上旬ごろの見込みとされ、確定した公開日ではありません。

法律の正式名称は、学校設置者等と民間教育保育等事業者が、子どもを対象とする性暴力等を防止するために取る措置を定めたものです。一般に「日本版DBS」と呼ばれることがありますが、制度の全体が犯罪歴の照会だけで構成されているわけではありません。子どもに関わる従事者の確認、被害を防ぐための環境整備、被害が疑われる場合の対応、記録や情報の取扱いなど、事業者が安全確保の仕組みを整えることが柱です。用語や義務の範囲を正確に知るには、略称だけでなくこども家庭庁の施行ガイドラインを参照してください。

どの事業者が対象になるのか

制度を理解するときは、事業の種類によって「法律上の義務対象」と「認定を受けることで対象となる事業」が異なる点を押さえます。こども家庭庁の資料では、学校、認可保育所、認定こども園、児童福祉施設などは、法律で定められた義務対象として整理されています。公立か私立かだけで対象外になるわけではなく、設置者や施設の法的な位置づけに沿って確認します。

一方、学習塾、スポーツクラブ、放課後児童クラブ、認可外保育施設、フリースクールなど、教育・保育や技芸・知識の指導を行う民間事業については、すべてが自動的に同じ義務を負うとは限りません。対象となる要件を満たし、こども家庭庁の認定を受けた場合に、法律に基づく取組を行う事業者として扱われる仕組みです。民間事業者の認定は任意です。具体的な対象はサービス名だけでは判断できず、指導内容、対面での活動、事業所の場所、継続性、事業の形態など、法令・施行令・ガイドラインが定める要件に照らして確認します。

たとえば「オンラインの学習支援」と名乗っていても、その名称だけで制度の対象かどうかを判断することはできません。対面での指導や事業者が用意する場所など、要件のどこに当てはまるかで扱いが変わる可能性があります。反対に、フリースクールという呼称だから対象外、あるいは必ず対象、と一括りにするのも適切ではありません。対象になるかどうかを決める責任は制度に照らした事業者側の確認にありますが、利用者も不明点を事業者に尋ね、回答が不十分なときはこども家庭庁の説明資料や相談窓口で確認できます。

また、事業者が認定を受けて制度に参加していることと、そのサービスが公的な学校であることは別の話です。認定マークがある場合も、教育課程、在籍校との関係、出席の扱い、資格や修了証の意味などまで自動的に認められるわけではありません。認定の目的は子どもへの性暴力を防止する措置に関するもので、施設の教育内容や学習成果全体を認証する制度ではない点を分けて考えます。

犯罪事実の確認は安全対策の一部

法律では、対象となる事業者が、こどもに接する業務に従事する人について、法の定める手続で性犯罪に関する犯罪事実を確認し、必要な措置を取る仕組みが設けられています。確認の対象となる記録、申請方法、対象となる職務、確認後の取扱いには法令上の条件があります。事業者が独自の方法で誰でも自由に犯罪歴を調べてよいという意味ではなく、取得した情報の利用目的や管理方法にも厳格な制約があります。

そのため「雇う前に前科を確認すれば、子どもへの性暴力を防げる」と単純化することはできません。確認の対象となる記録がないことは、その人の将来の行為を予測したり、安全を絶対に保証したりするものではありません。すべての性暴力が犯罪として記録・処分されるわけでもありません。法律が求めるのは、確認の仕組みと合わせ、子どもと従事者が不適切な状況に置かれにくい運営、相談しやすい窓口、記録を踏まえた適切な対応を整えることです。

事業者は、自分の組織のどの業務が対象なのかを特定し、採用時や配置換え時の確認手順、対象従事者への説明、情報アクセスの制限、事故や相談があった場合の報告経路などを定める必要があります。子どもと一対一になる場面や、密室で長時間過ごす場面をどう把握し、複数の大人の目をどう確保するかも、現場の実情に沿って検討すべき項目です。ただし、具体的な義務の内容を施設ごとに独自解釈するのではなく、法令と施行ガイドラインを基準にします。

被害を防ぐ体制は、チェックリストを作って終わりではありません。子どもが「嫌だ」「困っている」と伝えたとき、本人を責めず、何をどの範囲で共有するかを説明し、必要な保護につなげられるかが重要です。年齢、発達段階、障害の有無、言葉で伝えることの難しさにかかわらず、子どもが声を上げる複数の方法を用意し、保護者や外部の相談先につながる道を示す必要があります。法律の仕組みが整っても、本人の声を聞かない運用や、相談後の安全確保が伴わなければ、制度の目的に届きません。

学校・塾・フリースクールで準備すること

学校設置者等は、施行日までに、自分の組織の業務と人員を洗い出し、対象者の確認手続を進める計画を立てます。教職員だけでなく、職務内容によっては、子どもと継続的に接する可能性のある職員や委託先の業務についても、ガイドラインに基づいた整理が必要になる場合があります。すべての職員を機械的に同じ扱いにするのではなく、どの業務が対象となるかを事業者が具体的に判断し、対象者には手続や情報の扱いを事前に説明します。

準備の流れは、概ね次のように整理できます。第一に、施設・事業の法的位置づけを確認する。第二に、子どもと接する業務を職務単位で確認する。第三に、犯罪事実確認の申請・結果受領・保管の責任者と手順を決める。第四に、日常の安全確保と相談・通報後の対応を規程に落とし込む。第五に、職員研修と保護者向け説明を行い、施行後も運用を点検する、という順序です。人数や拠点数の多い組織では、情報管理担当者や人事、学校・施設現場の責任者が連携し、どこで誰が判断するかを明確にしておく必要があります。

民間の学習塾やフリースクールなどは、まず自社のサービスが認定対象の要件に該当するかを確認します。認定を希望する場合には、書類を出すだけでなく、学校等と同じ水準で実施する措置や情報管理の体制を用意できるかが問われます。複数の教室や委託先がある場合、代表者の理解だけでなく、拠点ごとの運用や、スタッフの交代時の引継ぎまで含めた体制が欠かせません。中小規模の民間事業者向けには、情報セキュリティの専門家への相談支援も案内されています。制度対象となるか、認定を受ける予定か、適用する範囲を、実際の利用サービスと照らして説明できることが利用者の安心にもつながります。

施行前の現時点では、法令や手引きの改訂、申請システムの運用案内が更新される可能性があります。旧版の資料を保存している場合は、版数と公表日を確認し、最新版に差し替える必要があります。学校や事業者がすでに作成している安全マニュアル、虐待防止規程、個人情報管理規程と、法律に基づく新しい手順が矛盾しないかも確認しましょう。準備の担当者を一人だけに任せず、教職員や現場スタッフが日常の困りごとを相談できる形にしておくことが実効性を左右します。

施行日までの準備期間が短い組織では、すべての規程を一度に書き換えようとすると、現場への周知が後回しになるおそれがあります。まずは「誰が対象となるか」「申請を誰が管理するか」「情報をどこに保管するか」「疑いが生じたときに誰へ連絡するか」を確定し、担当者と期限を明らかにすることが現実的です。その後、研修や模擬的な連絡確認を行い、現場の職員が実際に手順をたどれるか確かめます。制度の準備を人事部門や本部だけの事務作業に閉じず、子どもと日常的に接する人が「困ったときの連絡先」を知っている状態をつくることが大切です。

保護者向けの案内でも、専門用語を並べるだけでは制度が伝わりません。施設が法律の義務対象なのか、認定を申請するのか、子どもが相談できる相手は誰か、相談を受けた後にどう安全を確保するかを、利用者に理解できる言葉で説明する必要があります。説明がまだ整っていない場合でも、いつまでにどの情報を案内する予定かを伝えることで、家庭が確認の見通しを持ちやすくなります。施行後も、制度への理解や受付窓口が現場で機能しているかを定期的に見直すことが求められます。

保護者と子どもが確認できること

この制度は、保護者が事業者の従事者について個別に犯罪歴の開示を請求する仕組みではありません。個人の犯罪事実確認に関する記録は機微性の高い情報であり、事業者の責任のもと法の手続に沿って扱われます。利用者が知るべきなのは、誰の情報がどのように管理されているかを細かく聞き出すことではなく、事業者が制度上どの立場にあるのか、子どもを守るための方針や相談経路をどう整えているのかです。

利用を検討している家庭は、説明会や契約前に、次の点を尋ねてみると判断材料になります。

  • そのサービスは、法律上の義務対象か、民間事業者として認定を受けているか。認定の申請中であれば、現時点での状態はどうか。
  • 子どもが一人で職員と過ごす可能性のある場面を、事業者はどのように把握し、保護者に説明しているか。
  • 子どもが話しにくい場合も含め、本人が困りごとを伝える方法や、保護者が相談する窓口はどこか。
  • 相談が寄せられた後、誰が受け止め、子どもの安全をどのように確保し、保護者や関係機関にどう連絡するのか。
  • 防止策や相談体制について、職員研修や定期点検をどのように行うか。

回答の仕方だけで事業者の安全性を断定することはできませんが、質問を歓迎し、制度の適用範囲をわかりやすく説明する姿勢は、検討材料の一つになります。認定マークや説明文を見かけた場合も、それだけで安全を保証する印と受け取るのではなく、認定の対象となるサービスや現場の対応まで確認しましょう。逆に、施行直後に認定の有無だけで事業者を決めるのではなく、子どもの話をどう聞くか、保護者との連絡や事故対応が明確かなど、日常の運営も合わせて見てください。

子どもには、年齢や理解に応じて「困ったときに誰に話してよいか」「話したことで自分が悪いことにならない」「すぐに話せなくても別の大人に相談できる」と伝えておきます。性暴力の予防を子ども本人の注意や拒否の責任にしてはいけません。子どもが話したときは、まず安全を確保して、本人の言葉を尊重し、詮索や誘導的な質問を重ねないことが大切です。家庭だけで対応を抱えず、学校や事業者の相談窓口、地域の専門機関へつなぐ選択肢を確認してください。

誤解しないための注意点

第一に、施行日を過ぎれば、すべての教育・保育サービスが同じ体制で直ちに運用されるとは限りません。義務対象の学校設置者等と、認定を希望する民間教育保育等事業者では、制度上の位置づけが異なります。学習塾、放課後児童クラブ、スポーツクラブ、フリースクールなどは、サービス名だけで対象範囲を推定せず、個別の事業要件と認定状況を確認します。

第二に、犯罪事実の確認は、過去の対象記録を法律に基づいて確かめる手続であり、将来の安全を保証するものではありません。確認対象となる犯罪・期間・職務の範囲や、該当する場合の配置上の対応は、制度資料に沿って理解する必要があります。確認結果の見せ方をめぐって、本人のプライバシーや雇用上の権利を無視する運用をしてよいという意味でもありません。事業者が情報を不適切に共有すれば、子どもを守るという目的に反して、従事者の権利を侵害するおそれがあります。

第三に、法律は子どもに関わる場の予防策を強化する枠組みですが、被害の申告があれば必ず認定機関が即座に調査し、家庭の希望どおりの結果が得られると約束するものではありません。事案ごとの対応は、法令、関係機関の役割、本人の安全と意思、証拠保全や情報管理などを踏まえて進みます。報道発表や説明会資料の要約だけで個別事案の判断を行わず、必要なら制度を所管する窓口や専門機関に相談してください。

第四に、説明会の日程や資料は更新される可能性があります。会場が満席のことがあり、東京会場の配信には申込みが必要です。京都会場のアーカイブがあることから、すべての会場の録画が公開されると考えるのは誤りです。事業者は最新の案内と施行ガイドライン、準備ガイド、Q&Aを確認し、保護者は事業者が何を準備しているかを直接尋ねましょう。

今日からできる確認と相談

施行を待つだけでなく、家庭や学校ができることがあります。学校・塾・フリースクールなどを利用中、またはこれから利用する家庭は、まず事業者の公式サイトで安全方針、相談先、制度の対象・認定状況が説明されているかを確認します。説明が見当たらなければ、契約や入会の担当者へ「このサービスは法律上の義務対象ですか」「民間事業として認定を受けていますか」「子どもが困ったとき、誰にどのように伝えればよいですか」と具体的に尋ねてください。

事業者の担当者や学校設置者は、こども家庭庁の制度ページから最新の施行ガイドライン、事業者向け準備ガイド、説明資料を開き、対象業務と情報管理の手順を確認してください。11月6日の全国説明会は東京会場のオンライン同時配信が予定されています。参加を考える場合は全国説明会の案内ページで申込方法と最新の受付状況を確認し、受講後は施設内の研修や保護者説明に活用しましょう。

子どもが今、具体的な被害や不安を話している場合は、法施行の準備が整うのを待つ必要はありません。本人の安全を優先し、信頼できる大人、学校・事業者の相談責任者、自治体や専門機関へ相談します。差し迫った危険がある場合は、地域の緊急対応につないでください。相談の際は、本人の言葉を可能な範囲で記録し、何度も詳しく話させることは避けます。相談先や制度の案内が分からないときは、こども家庭庁の公式サイトにある問い合わせ先を確認してください。

まとめ

こども性暴力防止法は2026年12月25日に施行されます。10月23日に愛知会場の全国説明会が開催され、11月には北海道、東京オンライン、宮城、大阪の説明会が予定されています。今回の重要点は、犯罪歴確認だけに注目せず、対象事業者の違い、日々の安全確保、相談後の対応、個人情報管理を一体で見ることです。学校や認可保育所等と、認定を受ける民間教育保育等事業では制度上の扱いが異なるため、保護者は利用するサービスの対象・認定状況と相談経路を確認しましょう。

施行後も、認定や確認手続が子どもの安全を完全に保証するわけではありません。家庭、学校、民間事業者が、子どもの声を聞き、困ったときに早く支援へつなぐ環境を整えることが必要です。まずはこども家庭庁の制度説明と最新資料を確認し、事業者は施行準備を、家庭は利用先への具体的な質問を始めてください。

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