この記事では、NIJINアカデミー(ニジンアカデミー 略称:ニジアカ)の生徒の成長を紹介していきます。
2024年1月に開始し、今月でちょうど一年を迎えた「専任サポートプラン」(略称:専サポ)。
特長は、一人の生徒に対して一人のスタッフがつく「1on1」という仕組みです。
今回は、専サポを利用する小学6年生の女の子の物語をお届けします。
1.入学時の姿

専サポでのサポートを開始して、三者面談を行いました。
お母様は時々、パソコンの下に目線を向けています。
初めての面談の時、彼女は画面の下にいて、お母様が彼女の言葉を通訳して伝えてくださっていたのです。
小学6年生の彼女とお母様は、『今後のより所』『人との繋がり』を求め、ニジアカへ入学したとのこと。
最短2ヶ月のお試しとして、彼女のニジアカでの日々がここから始まりました。
彼女は感覚過敏があり、特に音に対しては人一倍敏感です。
リアルな生活での外出には、イヤーマフや耳栓などが欠かせません。
バーチャル校舎では、みんなが集まる場所から一番離れた入口で、そっとみんなの様子を見守る姿が見られました。
2.最初の2ヶ月

夏休みの1ヶ月間。
本人・保護者と相談して、休み期間中もできることに挑戦することになりました。
毎日のコドモン、スラック…保護者の見守りあり、専サポスタッフの見守りありだったのが、少しずつ自分一人でできることが増えていきました。
コドモンとは、ニジンアカデミーで使用している保護者連絡アプリのこと。連絡帳やお知らせの機能もあります。
スラックとは、コミュニケーションアプリのこと。ニジンアカデミーでは、チャットで授業のお知らせなど色々なやり取りをしています。
レジンなど『ハンドメイド作品』を作るのが得意な彼女。
専サポスタッフが「キャンバで自分の作品シートを作ってみない?」と提案し、キャンバの機能を軽く説明すると、すぐに彼女は才能を発揮し始めました。
入学から2ヶ月目が終わろうとしたとき、二人の今後の意向を確かめると、
「もう1ヶ月継続してみます」
と答えてくれました。

3.いっしょコース
3ヶ月目を目前にしたある日。
彼女から「月が変わるので、新しいリズムで頑張りたいです」と逆提案がありました。
自分一人で頑張る日を『ゆっくりコース』、専サポスタッフと共に過ごす日を『いっしょコース』と名づけて、新たな週のリズムで進み始めました。
①二人だけのものではなくなった『いっしょコース』
専サポスタッフと遊びたいとの想いで、彼女のアイディアで作られた『手作りオセロ盤』。
彼女の行動力、実現力の高さには正直驚きました。
ここで終わるのはもったいないと、専サポスタッフは「パドレットで紹介して、みんなにも遊んでもらうのはどう?」と提案をしました。
パドレットとは、みんなで自由にアイデアを書き込んだり、画像を貼ったりできる、オンラインのホワイトボードのようなものです。
そして、チームのスタッフや仲間がくれたコメントから、さらに新たな展開が生まれていきました。
②『お試し対局』
仲間との交流が実現したのは、手作りボードゲームの第2弾として彼女が『将棋盤』を作ったときのことです。
将棋サークルのメンバーである彼女は、同じチームの仲間たちに声を掛け、自分が作った『手作り将棋盤』を使って遊んでもらう『お試し対局』を企画しました。
当日は、彼女は少し離れた場所からその様子を静かに見守っていました。
対局が終わり、勝負が決まった瞬間、遊んでいた仲間たちはメタバース内で彼女のアバターに駆け寄り、お互いに会話の声が届く距離で、自分の声でお礼を伝え合いました。

4.人間関係の先に見えてきたもの
もうすぐで、彼女が入学して半年が経ちます。
入学して4か月目のことです。
再度、今後の意向を確認させていただいた際、彼女からこんなお返事をいただきました。
「先生のおかげです。いい出会いに恵まれました。人間関係があれば困難も乗り越えられるという安心感をもちました。これから中学になっても3年間ニジアカを続けます。」
この言葉と共に見せてくれた、親子二人並んだ笑顔。
その笑顔が、私にはいっそう輝いて見えました。
そして、4か月目にして初めて、彼女の本当の姿を見ることができた気がしました。

ニジアカに通い始めて、再び自分らしく輝き、未来を描けるようになった彼女。
入学当初は「だらけていたかった」と本音を漏らしていましたが、ニジアカでの生活を重ねるうちに「積極的になってきた」と話してくれました。
今の目標を尋ねると、彼女はこう答えました。
「中学校の初日、教室に行って、仲間と一緒に新出発を迎えること」
目の前の子どもの「ありたい姿・Being」を保証し、その子の「なりたい姿・Doing」実現も目指す。
それがニジアカであり、専サポの役割でもあります。
今日も彼女は、自分のペースで創作活動に励んでいます。
物語主人公・バナー作成 小6女子
伴走スタッフ りか

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動画で見る|【不登校はランの花】不登校に発達障害が多い理由
この記事の内容を確かめるための一次資料
発達特性の話は、ネット上に断定的な情報があふれています。診断や支援の枠組みは公的機関が定義しているものなので、判断に迷ったときは一次資料に戻るのがいちばん確実です。とくに支援級・通級の仕組みは自治体で運用が違うため、制度の原文を知っておくと学校との話が具体的になります。
下の資料はすべて国・自治体・公的機関が出している一次情報です。学校や教育委員会と話すときは、この原文を示しながら相談すると、担当者によって対応が変わることを避けられます。
| 資料 | 何がわかるか |
|---|---|
| 国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害情報・支援センター」 | 特性の定義と支援の基本。全国の支援センター一覧 |
| 文部科学省「特別支援教育」 | 通級・支援級・支援学校の制度と対象の考え方 |
| 国立精神・神経医療研究センター | 医学的な情報と研究の一次情報 |
| 文部科学省「令和6年度 問題行動・不登校等調査」 | 小中の不登校353,970人。全国の最新の実数 |
| 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」 | 「登校という結果のみを目標にしない」という国の方針 |
| 同 別記1(学校外の施設で相談・指導を受ける場合) | 教育支援センター等に通った日を出席扱いにする要件 |
| 同 別記2(自宅でICT等を活用した学習) | 自宅学習を出席扱いにする7つの要件 |
| 文部科学省「欠席中に行った学習の成果に係る成績評価」 | 2024年8月の改正。学習成果を成績に反映できる3要件 |
| 文部科学省「COCOLOプラン」 | 誰一人取り残されない学びの保障に向けた国の対策 |
| 文部科学省「不登校に関する地元の相談窓口」 | 全国1,045市区町村の公式相談窓口 |
| 教育機会確保法(e-Gov法令検索) | 第13条が「休養の必要性」を条文で認めている |
| こども家庭庁「子育て支援」 | 子育て世帯が使える支援制度の全体像 |
| 国立教育政策研究所「生徒指導リーフ」 | 研究にもとづく生徒指導の考え方をまとめた資料 |
学校に相談するときの進め方
① 支援の目標をすり合わせる
「令和元年10月25日の通知にあるとおり、登校という結果だけを目標にするのではなく、社会的な自立を目指す形で相談させてください」——最初にここを共有しておくと、その後の話が噛み合いやすくなります。
② 具体的な場所を挙げる
「教育支援センターの利用を考えています」「オンラインのスクールを検討しています」と場所を具体的に伝えます。抽象的な相談より判断してもらいやすくなります。
③ 出席扱いの要件を一緒に確認する
「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。
④ 決めたことを記録に残す
面談のあとに「本日確認したこと」をメールなどで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター(全国1,045市区町村の窓口一覧)
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
家庭でいまできること
制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。
いま家庭で確かめておきたいこと
睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)
食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか
頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)
「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか
保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか
学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか
声のかけ方で迷ったときは
「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。
逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。
相談先の選び方|どこに何を聞けるか
相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。
| 相談先 | 聞けること | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 在籍校(担任・スクールカウンセラー) | 出席の扱い、校内の別室、学習の進め方 | 無料 | まず学校での配慮を相談したいとき |
| 教育支援センター(市区町村) | 学校外の公的な居場所、通所と出席扱い | 原則無料 | 学校の外に一歩を踏み出したいとき |
| フリースクール(民間) | 体験活動中心の居場所、少人数の学び | 月1〜5万円程度 | 興味や「やってみたい」から入りたいとき |
| オンライン | 自宅から参加できる学び、出席扱いの実務 | スクールにより異なる | 外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき |
| 医療機関(小児科・児童精神科) | 体の不調の背景、診断と治療 | 保険診療 | 睡眠・食事・体の症状が続くとき |
| 24時間子供SOSダイヤル | 子ども本人・保護者どちらの相談も | 無料・24時間 | いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310) |
どこから始めればいいか迷ったら
学校に伝えるときの文例
言いたいことは決まっていても、いざ書こうとすると手が止まる——という声をよく聞きます。そのまま使える形にしました。丁寧すぎる必要はありません。事実と、してほしいことが伝われば十分です。
① しばらく休むことを伝える
本人の体調と気持ちの状態から、しばらく学校をお休みさせていただきます。
毎朝のご連絡が負担になっているため、こちらから連絡がない日は欠席としてお取り扱いいただけますでしょうか。状況が変わりましたら、その都度ご連絡いたします。
毎朝の欠席連絡は、家庭にとっても学校にとっても負担です。先にこの一文で合意しておくと、朝の消耗がなくなります。多くの学校が対応してくれます。
② 配慮をお願いする
つきましては、登校できた日は保健室や別室で過ごさせていただくことは可能でしょうか。
また、給食の時間だけ別室にする、掃除の時間は無理をさせない、といった形でもかまいません。
本人が続けられる形を一緒に考えていただけると助かります。
「配慮してください」だけでは学校も動きにくいので、場面と具体的な対処をセットで書くのがコツです。診断名は必須ではありません。
③ 出席扱いについて相談する
文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)に、学校外の施設で相談・指導を受けた場合や、自宅でICT等を活用した学習を行った場合の指導要録上の出席扱いについて定めがあると伺いました。
本校ではどのような運用になっていますでしょうか。また、要件を満たすために家庭で用意すべきものがあれば教えてください。
ポイントは「認めてください」ではなく「何を用意すればよいですか」と聞くことです。学校側も判断材料を求めています。要件の全文は教育支援センターとはの記事に原文どおり掲載しています。
④ 面談のあとに送る確認メール
確認させていただいた内容を念のためお送りします。
・当面は◯◯(別室/午後のみ など)で対応いただく
・◯◯(教育支援センター等)への通所を検討し、決まり次第ご連絡する
・出席の取り扱いについては、◯月◯日までにご回答いただく
認識に相違がありましたらお知らせください。
口頭の合意は、担任が変わると消えてしまいます。短くていいので記録に残しておくと、翌年度も引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
伝える相手の順番
この記事のテーマについて、よく寄せられる質問
同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。
Q. 診断がついていなくても、支援は受けられますか?
A. 受けられます。通級指導や校内の配慮は、診断名がなくても本人の困りごとを根拠に相談できます。就学相談や教育支援センターも同様です。診断は「支援を受けるための条件」ではなく、支援の設計を助ける情報のひとつだと考えてください。
Q. 支援級に移すべきか迷っています
A. 「どちらが正解か」ではなく、いまの学級でその子が消耗しているかどうかで考えるのが現実的です。学びの内容だけでなく、人数・音・切り替えの多さといった環境要因を見てください。判断の考え方は支援級に入れるべきかにまとめています。
Q. 特性があると、進路は狭くなりますか?
A. 狭くはなりません。不登校を公表した著名人のように、学校の枠に合わなかった人が別の道で力を発揮する例は多くあります。大事なのは「合う環境を選べるかどうか」で、選択肢は年々増えています。
Q. 学校に特性を伝えると、レッテルを貼られませんか?
A. 伝え方次第です。「◯◯障害です」と診断名だけを伝えるより、「音が大きいと固まってしまうので、席を後ろにしてほしい」と具体的な場面と対処で伝えるほうが、担任も動きやすくなります。
Q. 家庭でできる工夫はありますか?
A. 一度に多くを変えないことです。予定を紙に書いて見える場所に貼る、次の行動を1つだけ先に伝える——この2つだけでも負担が変わる子は多いです。うまくいかない日があっても、やり方が悪いわけではありません。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
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つらい気持ちを今すぐ話したいとき(全国共通・24時間)
24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310
お子さんからでも、保護者の方からでも相談できます。お住まいの地域の教育相談センターにつながります。

