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文部科学省と日本学生支援機構は2026年10月1日、「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」の2027年度高校生等対象第12期と大学生等対象第19期の募集要項を公表し、事業期間を2028年度まで延長すると発表しました。高校生等は600人を募集予定で、特別支援学校高等部の生徒も対象に含まれます。
応募は在籍校から機構へ申請する仕組みで、第一日程の受付開始は2026年12月上旬の予定です。募集要項の公表と応募受付の開始は同じではなく、学校内の締切も早めに確認する必要があります。
この記事では、公式資料をもとにコース、応募資格、日程、支援額、学校や家庭が確認したい点を紹介します。海外へ行くことを一律に勧めるのではなく、本人の希望と安全・費用・必要な支援を並べて検討するための情報です。
第12期募集と実施期間延長の発表
文部科学省と独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は2026年10月1日、「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」の高校生等対象第12期と大学生等対象第19期の募集要項を公表しました。あわせて、2027年度までとしていた第2ステージを2028年度まで1年間延長すると発表しています。
今回の高校生等対象は600人、大学生等対象は250人を募集予定です。高校生等向けには、STEAM探究、スポーツ・芸術探究、マイ好奇心探究、社会課題探究の4コースがあります。留学先での活動期間は14日以上1年以内で、2027年7月10日から2028年3月31日までに開始する計画が対象です。
高校生等には、特別支援学校高等部や高等専門学校の第3学年以下、専修学校高等課程などに在籍する日本人生徒等も含まれます。海外での経験を進路や学びにつなげたい人にとって選択肢となる一方、誰でも自分で申し込めば採用される制度ではありません。対象・選考・学校内の締切を確認して準備する必要があります。
トビタテの支援はどのような制度か
新・日本代表プログラムは、文科省とJASSOが民間企業等と協働して実施する海外留学支援です。高校生等のコースでは、語学研修に限らず、自ら問いを立て、留学先での活動を通じて探究する計画を支援する枠組みになっています。給付型奨学金や留学準備金などの経済的支援を通じ、海外で学ぶ機会をつくることを目的にしています。
今回の第12期募集は、単に長期間の留学だけを想定していません。公式案内は14日以上から1年以内を対象としており、短期の活動計画を組む余地があります。期間、国・地域、活動内容、学校での履修や帰国後の手続きは応募要項に定められているため、希望する渡航日程と照らして確認してください。
「探究型」とは、関心のあるテーマを明確にし、現地で調べたり関係者に話を聞いたり、実践や観察を通じて学んだりする計画です。語学力や海外経験の華やかさだけで評価が決まるとは限りませんが、審査の基準や書類の形式は要項に従います。募集枠があることを、採用や留学成果の保証として受け取らないようにしましょう。
高校生等向け4コースと計600人の内訳
STEAM探究コースは140人を募集し、科学・技術・工学・芸術・数学に関する問いを含む計画を対象にします。AIやIoT、理科・数学的な見方を使った活動、将来の進路に結び付く探究などが説明されています。学校の理数科目の成績だけでコースを決めず、自分が何を知りたいのかから計画を考えることが大切です。
スポーツ・芸術探究コースは120人です。実技経験や受賞実績の有無にかかわらず、スポーツや芸術に関する問いを設定し、その分野の発展につながる探究活動を含める計画が対象とされています。マイ好奇心探究コースは210人で、「知りたい」「確かめたい」という本人の関心を起点に、疑問の解明や未知のことを明らかにする活動を構成します。
社会課題探究コースは130人で、世界、日本、地域が抱える社会課題を自分の問いとして捉え、解決や活性化、社会貢献を考える活動を含む計画を対象としています。4コースの人数は合計600人です。応募状況や選考結果によってコース別の採用人数がどうなるかは、募集要項と選考に関する公式発表で確認してください。
すべてのコースで、新高校1年生も応募可能と案内されています。ただし、新高校1年生は進学先の高校等に相談した上で、第一日程または第二日程のどちらに応募するかを決めます。中学3年生の段階で個人だけで応募を完了できるとは限らず、進学先が決まった後の校内手続きが必要です。
応募対象となる学校と在籍条件
高校生等対象の範囲には、日本国内の高等学校、中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部、高等専門学校の第3学年以下、専修学校高等課程に在籍する日本人生徒等が含まれます。特別支援学校高等部在籍者が対象に明記されている点は、進路の選択肢を検討するうえで知っておきたい情報です。
対象に含まれることは、個別の配慮や安全な渡航手段が自動的に整うという意味ではありません。希望する留学先で必要な支援が受けられるか、医療や移動、食事、コミュニケーション、緊急時の連絡体制をどうするかは、本人、保護者、在籍校、留学先の担当者が具体的に相談する必要があります。
在籍校を通じた申請が基本になるため、学校が対象機関か、担当者が申請を受け付けるか、学校内にどのような締切があるかを先に確認します。休学、転校、卒業見込みの時期、在籍校の変更など個別事情がある場合は、募集要項の資格要件を読み、学校担当者または公式窓口へ問い合わせてください。
応募日程と、本人から直接申請できるか
高校生等対象の第一日程は、在籍校から機構への申請を2026年12月上旬ごろから2027年1月21日まで受け付ける予定です。第二日程は2027年4月1日から4月21日までです。第一日程は新高校2年生・3年生が応募し、新高校1年生は進学先の高校等に相談して日程を選ぶと案内されています。
申請は、応募者が個人でJASSOへ書類を提出して完結する形式ではなく、在籍校が申請を取りまとめます。学校によっては、公式締切より前に校内締切を設定したり、校内で計画を確認したりする可能性があります。日程だけを見て「1月21日までに提出すればよい」と考えず、在籍校へ募集要項が届いた時点で担当者と相談してください。
2027年度の留学開始期間は2027年7月10日から2028年3月31日までです。活動期間が125日以上の長期計画は、2029年1月31日までに留学を終える必要がある旨も示されています。出発準備、査証や渡航書類、受入先との調整、学校の学年暦などを含めて計画し、出発直前までに急いで整えることがないようにしましょう。
奨学金を受けられる場合も、家計で先に立て替える費用があるかを確認してください。支給時期、航空券等の支払い時期、キャンセル時の費用、為替変動を含めた予算を整理し、予定外の支出が生じた場合にどこへ相談するかを家族と学校で決めます。詳細な対象費目は最新の募集要項に従います。
月額奨学金・準備金と家計の確認
高校生等向けの月額奨学金は、留学先の国・地域によって12万円または16万円です。家計基準を超える場合は月額6万円と案内されています。留学準備金はアジア地域15万円、その他の地域25万円が基本額で、物価や為替を踏まえた加算も公表されています。支給額と条件は、個々の留学計画や募集要項で確認してください。
高校生等向けの案内では、授業料は月額奨学金に含まれるとされています。ただし、渡航計画に必要な費用全てを一律に賄えるとは限りません。航空券、現地移動、保険、生活費、特別な支援に伴う費用など、どの項目が給付対象か、自己負担があり得るかを公式の募集要項と学校担当者へ確認します。金額は採用者が受け取る条件に従って決まり、応募前に受給額を断定できません。
家計基準の判定では、必要書類や生計維持者の扱いが募集要項に定められています。保護者が書類を準備する時期を確認し、所得証明などが必要な場合は発行元や対象年を間違えないようにします。経済的な不安がある時は、奨学金額だけを見て計画を決めず、在籍校と総費用や追加支援の有無を一緒に整理してください。
探究計画を組み立てる時の考え方
計画を考える際は、最初に「留学すること」ではなく「何を確かめたいか」を一文にしてみます。次に、その問いに答えるために必要な活動、留学先でなければ得にくい経験、現地で会う人や訪問先、帰国後のまとめ方をつなげます。テーマと活動の関係が明確だと、計画を学校担当者と相談しやすくなります。
本人の興味がまだ広く、問いが絞り切れていなくても、計画を検討する過程で資料を調べたり、学校の先生や地域の人に話を聞いたりできます。申請までに本人が一人で完成させる必要はなく、必要に応じて大人が質問の整理、予算の確認、連絡先の調査を支えられます。ただし、計画の中心にある関心や希望は本人のものであることを確認しましょう。
活動は、研究室や専門機関の訪問に限りません。地域の課題を観察する、文化や芸術の表現を比較する、スポーツの指導方法を調べるなど、コースの趣旨に合った方法はさまざまです。実施可能性、安全性、受入先の了承、必要な準備、日程の余裕を確認し、申請書に書いた内容を現地で実行できる計画にします。
校内の相談を始める時は、本人が希望するテーマだけでなく、渡航期間中に欠席となる授業、定期考査、帰国後の学習の取り戻し方も尋ねます。学校の担当者と確認した内容は、メールやメモに残し、必要な連絡を誰が受入先へ行うのか決めておくと、準備の見通しが立ちます。
在籍校の役割と保護者が早めに相談すること
在籍校は、応募資格や校内の手続き、申請書の提出を支える窓口になります。最初の相談では、募集要項が学校に届いているか、担当者は誰か、校内締切はいつか、応募計画を相談する機会があるかを尋ねます。担任だけで判断が難しい場合は、進路指導部や国際交流担当など、学校内の役割分担を確認します。
学校と家庭で、渡航中の学籍、出席、授業や単位の扱いを確認することも大切です。高校生向け募集要項では留学期間や開始時期が定められていますが、在籍校の学期・試験・卒業要件との関係は個別に確かめる必要があります。帰国後に提出する報告や研修への参加などがあるかも、募集要項で確認してください。
保護者が支援する場面では、費用の話や安全管理を大人が担いながら、本人が決めたいテーマや活動を聞くことができます。本人の気持ちが変わった時は、応募を続けるかを相談し直します。応募枠があることだけを理由に進ませるのではなく、本人の生活や体調、学びの希望を中心に計画を組み立てることが重要です。
配慮を相談する時は、本人が希望する共有範囲を確認してから情報を伝えます。診断書や医療情報が必要かどうか、提出先や保管方法、受入先へ共有される内容を質問し、必要最小限の資料で支援を調整できるか相談してください。本人が理解できる形で説明することも大切です。
発達障害や障害のある生徒が確認したい準備
発達障害や障害、慢性疾患などがある生徒が留学を考える際には、応募資格と渡航後の支援可能性を別々に確認します。学校種別として対象に含まれていても、個々の支援内容は本人のニーズ、活動内容、渡航先の受入体制によって異なります。特性や診断名だけから留学の向き不向きを決めることはできません。
必要な配慮を伝える時は、日常生活で役立っている方法や、困りやすい状況を具体的に整理します。例えば、予定変更の伝え方、音や光への対応、食事・服薬の管理、指示を理解する方法、休息の取り方、移動時の支援などを、本人が共有してよい範囲でまとめます。現地で確保できない支援がある場合は、活動内容や期間を調整することも含めて検討します。
留学計画の安全面は、学校・保護者・JASSOの案内だけでなく、受入機関や現地の支援担当者と確かめる必要があります。緊急時の連絡先、同行者や引率の有無、現地医療機関、保険の補償範囲、本人が助けを求める方法などを具体化します。支援が整えば必ず安心して渡航できると断定せず、本人と一緒にリスクと希望を確認してください。
計画が複雑になりすぎたら、活動を減らして問いを明確にする方法があります。訪問先を多く並べることよりも、何を観察し、どんな記録を取り、帰国後に何を考えるのかをつなげます。活動先の都合で予定が変わった場合の代替案も考えておくと、計画の実現性を確認しやすくなります。
申請までにそろえる実務チェック
募集要項を入手したら、応募資格、コース、対象期間、申請書類、在籍校の締切、必要な保護者書類を一覧にします。留学先の候補が複数ある時は、受入可能時期、活動期間、授業料、生活環境、移動距離、ビザ等の要件を比べます。費用や受入条件が公表されていない項目は推測せず、問い合わせ先に確認します。
応募システムへの入力や書類の提出では、本人のアカウント情報、締切、添付ファイルの形式を学校担当者と確認します。入力を本人だけに任せず、誤記や送信漏れを一緒に点検してもかまいません。個人情報や医療情報を提出する場合は、何のために誰へ渡すのか、募集要項と学校の案内で確認してから扱います。
採用結果が出た後も、渡航の準備、事前研修、受入先との連絡、保険や渡航書類、帰国後の報告などが続きます。申請書を書き終えた時点で準備完了と考えず、採用後の手続きも含めて日程を組みます。本人が疲れたり計画の変更を希望したりした場合に、どこへ相談できるかもあらかじめ確認しておきましょう。
選考に関する応募数や過年度の採用実績が公開されていても、翌年度の倍率や本人の採用可能性をそのまま予測できるわけではありません。応募者数はコースや年によって変わり、計画の内容や選考基準も募集ごとに異なります。過去の採用例は構成の参考として使い、合格を保証する型として扱わないでください。
この募集の範囲と注意点
10月1日の発表にある600人・250人は、それぞれ高校生等対象と大学生等対象の募集予定人数です。応募者全員が採用されるわけではなく、応募数や審査結果が公表前の段階で採用人数を保証するものでもありません。また、地域応援枠やコース別募集人数などの条件があるため、全体枠だけで本人の採用見込みを計算することはできません。
募集要項の公表を「応募受付がすでに始まった」と受け取らないよう注意しましょう。応募者本人が作成を始められる時期と、在籍校から機構へ申請する受付期間は別です。高校生等向けの第一日程は12月上旬開始予定で、第二日程は翌年4月です。学校独自の締切は公式の受付より早い場合があるため、学校へ直接確認してください。
今回の制度は海外留学を支援する仕組みであり、国内での学習や不登校支援を代替するものではありません。渡航が現在の本人の希望に合わない場合、応募しない選択もあります。留学が進路や自信につながるかどうかを、この制度の募集枠だけから予測することはできず、本人の希望、健康、安全、学校生活を合わせて検討する必要があります。
日程の相談は、高校生等対象の公式案内一覧から第12期の募集要項とFAQを確認したうえで、在籍校の担当者へ連絡するのが確実です。公表後に更新される情報がないかも確認しましょう。
次の一歩を一緒に考える
最初の一歩として、高校生等対象の第12期公式情報(募集要項・FAQ)を確認し、在籍校の担当者と校内締切を相談してください。
まだ留学先やテーマが決まっていない時は、応募を急がず、本人が知りたいことを一つ書き出してみましょう。学校の先生や家族と一緒に調べ、実行できる活動へ少しずつ整えていく方法があります。
応募を考える方は、まず在籍校に「第12期の担当者と校内締切」を確認してみましょう。
高校生等対象第12期の公式募集要項とFAQを読み、応募資格、4コース、支援内容、必要書類を確認します。新高校1年生は進学先の学校に相談し、特別支援学校高等部を含む在籍校の担当者と、必要な配慮や渡航先の受入体制を一緒に確かめてください。
にじいろでは、子どもと家庭が学びの選択肢を比べられるよう、制度の一次資料と現場で確認すべき点を整理してお届けします。応募するかどうかを急いで決めず、本人が「何を知りたいか」から話し合い、費用・安全・支援を具体的に確認するところから始められます。
海外渡航そのものが現在の本人に合わない場合は、応募を見送る、次年度以降に考える、国内の探究活動を続けるなど、別の方法があります。制度に対象コースがあることは、留学が全員に必要という意味ではありません。本人が安心して取り組める学びを基準に、複数の選択肢を比べてください。
応募準備を始めた後も、体調や学校生活の状況に応じて計画を調整できます。申請のために無理を重ねるのではなく、活動日数や渡航先、テーマを見直すことも含め、在籍校の担当者と相談しましょう。支援制度は本人の希望を実現する手段の一つであり、利用自体を目標にしないことが大切です。
一次情報・参考資料
本文は文部科学省、日本学生支援機構、トビタテ!留学JAPANの公式募集情報を確認して作成しています。
- 文部科学省「トビタテ!留学JAPAN 第2ステージを2028年度まで1年延長・第12期等の募集」
- トビタテ!留学JAPAN「第12期募集に関する公式発表・高校生等向け案内」
- 高校生等対象・2027年度第12期の公式案内一覧(FAQ・応募準備・学校担当者向け情報)
- 新・日本代表プログラム高校生等対象 公式ページ
- 日本学生支援機構(JASSO)公式サイト
※この記事は2026年10月15日時点で公表された第12期募集情報をもとに整理しています。応募資格、校内手続き、審査、支援額、留学中の安全管理は、必ず最新の募集要項と在籍校の案内でご確認ください。


