「通信制高校も、結局は試験があるんでしょう?」「うちの子、どこなら受かるんだろう」「そもそも通信制高校の入試って何をするの?」まだ学校を決めきれていない今、こうした疑問が一度に押し寄せているかもしれません。でも、その奥にあるのは、たぶんもっと根本的な問いだと思います。**「今のうちの子のままで、受け入れてもらえる場所はあるんだろうか」**ということです。ここでは、実際の学校名を挙げながら入試方式を比較し、その問いに一つずつ答えていきます。
主要な通信制高校の選考方法を比較
学びリンクの調査(2018年度、225校対象)によると、学力試験を実施している通信制高校はわずか18%。残りの8割以上は、書類審査・面接・作文だけで選考しています。有名な学校で、実際どうなっているか比較しました。
| 学校名 | 学力試験 | 面接 | 選考方法 |
|---|---|---|---|
| ワオ高等学校 | なし | あり | 事前公開された問題に対する面接のみ。「自己表現」を重視 |
| 開志創造高校 | なし | あり(オンライン) | Web出願後、オンライン面接のみ |
| N高等学校・S高等学校 | コースにより異なる | コースにより異なる | ネットコースは書類選考のみ。通学コースは書類選考+筆記試験+面接 |
| 第一学院高等学校 | なし(コースにより例外あり) | あり(本人+保護者) | 面接+作文。オンラインコースは書類選考のみ |
| クラーク記念国際高等学校 | 人物本位 | あり | 評定・登校状況は問わない。キャンパスごとに個別相談が必須 |
| ルネサンス高等学校 | なし | 必要に応じて | 書類選考中心 |
面接でどんなことを聞かれる?
面接がある学校でも、聞かれるのはほとんどが「志望理由」「これから学校生活でやりたいこと」の2つです。実際によく見られる回答の型を紹介します。
①志望理由



どの例にも共通しているのは、「盛った話」ではなく、実際に見聞きしたことをきっかけにした素直な言葉であることです。事前にオープンキャンパスへ足を運んでおくことが、そのまま面接対策になります。
②これから学校生活でやりたいこと



まずは「自分のぺースで勉強する」「友達をつくりたい」などのところから、「学校独自の行事に参加する」「自分の得意でチャレンジする」など、人それぞれで大丈夫です。自分が素直に頑張りたいと思っていることを伝えましょう。学校の行事などは、実際にオープンキャンパス・学校説明会で、先輩や教員から「一番楽しかった行事」を聞いてくると、話しやすいと思います。
作文ってどんな試験?
①作文の答え方 テンプレート
作文がある学校では、多くが400〜800字程度、テーマは「志望理由」「これから頑張りたいこと」「中学校生活について」のいずれかから出されることが多いです。事前に配布された用紙に書いて出願時に提出する学校もあれば、当日その場で書く学校もあります。
内容の良し悪しより大事なのは、自分の言葉で書くことです。見栄を張った表現や、模範解答っぽい文章にしようとすると、逆にありのままの気持ちが伝わりにくくなります。1回で完成させようとせず、時間を空けて2〜3回書き直すくらいで十分です。
どう書き始めればいいか分からない場合は、次のテンプレートに沿って埋めていくと、自然な文章になります。
私が(学校名)を志望した理由は、__________(きっかけ・見たこと・聞いたこと)です。
中学校生活では、__________(得意だったこと・好きだったこと・大変だったこと)がありました。
(学校名)に入学したら、__________(やってみたいこと・挑戦したいこと)に取り組みたいと考えています。
そのために、__________(具体的にどう頑張るか)を大事にしていきたいです。
②作文の例文2選
私が○○高等学校を志望した理由は、オープンキャンパスで先輩が自分の好きなプロジェクトに取り組んでいる様子を見て、ここでなら自分のペースで挑戦できると感じたことです。
中学校生活では、絵を描くことが好きで、休み時間はいつもノートにイラストを描いていました。
○○高等学校に入学したら、デザインに関する活動やコンテストのようなものに挑戦したいと考えています。
そのために、まずは日々の課題を自分のペースで着実に進めることを大事にしていきたいです。
私が○○高等学校を志望した理由は、毎日同じ時間に通学するのが体力的に難しく、自分のペースで学べる環境を探していたことです。
中学校生活では、無理をして通おうとした時期もありましたが、自分に合った学び方を考えるようになりました。
○○高等学校に入学したら、まずは自分の生活リズムを整えながら、少しずつ得意なことを見つけていきたいと考えています。
そのために、無理のないペースで、まずは提出物をきちんと出すことから大事にしていきたいです。
主要な通信制高校 入試情報最新ページ一覧
| 高校名 | 傾向 | 最新情報ページ |
|---|---|---|
| N高等学校・S高等学校 | コースにより出願期を複数回設定 | https://nnn.ed.jp/admission/ |
| NIJIN高等学院 | 通信制サポート校。転入学は毎月受付 | https://highschool.nijin.co.jp/ |
| ワオ高等学校 | 9月〜3月、毎月入試を実施 | https://www.wao.ed.jp/admission/sinnyu/ |
| 開志創造高校 | 出願〜入試まで全てオンラインで実施 | https://kaishi-souzou.ed.jp/admission/ |
| 鹿島山北高等学校 | 学習等支援施設と提携した通信制課程 | https://kashima-web-school.jp/ |
| クラーク記念国際高等学校 | キャンパスごとに日程が異なる | https://www.clark.ed.jp/admission/ |
| 鹿島学園高等学校 | 全国300ヶ所以上の学習等支援施設と提携 | https://kashima-web-school.jp/ |
| 第一学院高等学校 | 面接・作文中心。筆記試験は基本なし | https://www.daiichigakuin.ed.jp/guide/ |
| ルネサンス高等学校 | 書類選考中心、必要に応じ個別面談 | https://www.r-ac.jp/admission/ |
出願期間・入試日は学校・年度によって変わり、随時更新されます。検討中の学校が決まったら、必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。
発達障害がある場合、入試当日にどんな配慮がある?
面接や入試の場面でも、事前に伝えておけば対応してもらえることがあります。個別の部屋を設けてくれる学校もあるので、まずは相談してみましょう。
- 診断名をすべて伝える必要はありません。 大事なのは「音が気になりやすい」「書くのに時間がかかる」「午前中は体調が不安定」といった、具体的に困っていることを伝えることです。それだけで、学校側も当日の準備をしやすくなります
- 親子別々で面接を行い、その後三者面談をする学校もあります。 本人の前では話しにくい心配事や要望は、保護者だけの面接の場面で伝えられる仕組みです
- 面接自体は、障害の有無で合否を決めるものではなく、意欲を見るためのものです。特性があることを正直に伝えたうえで、高校で頑張りたいことを話せば、合格できる学校がほとんどです
実際に落ちることはある?
正直にお伝えすると、ほとんどの応募者は合格します。 ただし、100%ではありません。不合格になるケースとして挙げられているのは、次のようなものです。
- 定員に達してしまっている(人気の学校・コースでは起こりうる)
- 面接での態度や、入学への意欲がまったく感じられない場合
- 学校側が対応できる環境(施設・人員)が整っていない、特別なケアが必要なケース(事前に相談すれば対応可否がわかることが多い)
- 暴力行為やいじめの加害経験など、他の生徒の安心を損なう可能性がある場合
裏を返せば、「学力が低いから」「不登校だったから」「内申が低いから」という理由で落ちることは、ほとんどないと考えてよいです。 心配な場合は、出願前の個別相談で「うちの子でも大丈夫か」を直接聞いてしまうのが、一番確実な安心材料になります。
まとめ
通信制高校の入試は、全日制のような学力試験が前提ではありません。多くの学校が面接や作文を通じて「これから」を見ていますし、通信制サポート校NIJIN高等学院のように面接も内申も必要としない学校もあります。「受かるか」ではなく「合うか」で選ぶ視点を持てると、比較そのものがずっと楽になります。
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