通信制高校を選ぶとき、「卒業後に大学へ行けるのか」「就職活動は誰に相談できるのか」が気になるかもしれません。通信制課程の卒業は全日制・定時制と同じ高校卒業です。ただし、受験準備や職業体験、卒業後の相談体制は学校とコースごとに異なります。にじいろは株式会社NIJINが運営し、この記事で紹介するNIJIN高等学院も同社の事業です。進路の数字だけで学校を選ばず、本人が必要な支援を実際に使えるかを確認する手順をまとめます。
通信制高校の卒業後は、大学・専門学校・就職など複数の道がある
文部科学省の通信制高校の公式FAQは、令和6年度間の通信制高校卒業者のうち、約29%が「大学等」へ進学したと説明しています。ここでの大学等は大学学部だけではなく、短期大学、高校専攻科なども含む定義です。高校卒業の資格は全日制・定時制と同じなので、通信制という理由だけで大学への出願資格がなくなるわけではありません。約29%を大学学部だけの進学率や、特定校の合格率として読まないことが大切です。
進路には国内大学、短大、専門学校、海外の学校、就職、職業訓練、時間をかけた進路検討があります。文部科学省の数字は全国の卒業者を集計したもので、個別の学校へ入学した生徒がどの進路へ必ず進むかは示しません。高校によって在籍生徒の年齢、転入時期、学習目的、進路把握の方法も違います。旧記事の学校別「TOP3」には同じ年度・分母・卒業後の把握期間がそろっていなかったため、この記事では順位を付けません。
| 進路 | 在学中に必要な準備 | 相談先と確認点 |
|---|---|---|
| 国内の大学・短大 | 一般選抜の教科学習、または総合型選抜・学校推薦型選抜の活動記録と出願書類 | 在籍高校の担任・進路担当へ、科目履修、調査書、推薦条件、面接練習を確認 |
| 専門学校 | 希望分野の授業と実習内容、入学資格、費用、卒業後の資格を確認 | 高校と進学先の両方へ、出願時期とオープンキャンパスを確認 |
| 就職 | 働き方の希望、職場見学、求人票、履歴書・面接の準備 | 高校の進路担当とハローワーク等へ、学校求人の手続きと応募時期を確認 |
| 海外の学校 | 語学、成績証明、出願条件、学費と渡航費、卒業時期を照合 | 志望校の公式募集要項と在籍高校へ、提出書類・単位・日程を確認 |
| 進路を検討中 | 興味の棚卸し、短い体験、相談先の確保 | 在学中の面談窓口と卒業後に利用できる地域支援を確認 |
大学受験を考える場合、卒業要件を満たす勉強と入試対策は別に時間を組む必要があります。通信制高校のレポートを期限内に進めながら、志望先が求める教科や活動記録を準備できるか見積もりましょう。逆に就職を希望する場合は、求人情報を受け取るだけでなく、本人が職場見学や面接に参加できるかを学校と相談します。どの進路でも、最初に在籍高校の卒業見込みと支援窓口を確かめると動きやすくなります。
NIJIN高等学院のようなサポート校を併用するときは、学院の活動と高校の制度を分けて考えます。NIJIN高等学院はプロジェクト学習や進路面談を案内していますが、卒業資格と調査書を出すのは正式に在籍する提携通信制高校です。オンラインの活動が進路の材料になっても、レポート・スクーリング・試験を満たす必要があります。毎週の通学を望む生徒や宿泊型スクーリングが難しい生徒には、別の高校・支援方法が合う場合があります。
統計と学校の合格実績を比べる前に、分母と年度を確かめる
「進学率」「合格者数」「合格校の一覧」は同じ指標ではありません。一人の生徒が複数の大学に合格すると、合格者数は卒業生の人数を超えることがあります。専門学校を含む進学率と大学だけの進学率も異なります。集計年度、卒業生の人数、進学した実人数、出願者数をそろえて学校に聞きましょう。学校別の数字が公表されていなければ「要問い合わせ」とし、順位を推定しません。
文部科学省の約29%は令和6年度間に卒業した通信制高校全体の「大学等」への進学割合です。学校を選ぶ家庭は、その全国値と個別校の広告数字を直接対比するより、本人が希望する進路に必要な支援を見ます。大学志望なら一般選抜の教科指導、総合型選抜の小論文・面接、推薦の条件を尋ねます。海外志望なら対象国の資格要件、語学、費用、出願窓口を確認します。就職志望なら職場見学と応募書類の支援、卒業後の相談先を聞きます。
旧記事にあった「卒業後2年で進路未決定者がほぼ半減」「就職後3年の在職継続率」などは、記事上で対象者の抽出方法や比較可能な一次資料を確認できませんでした。そのため、今回の判断材料から外しました。卒業時点の進路が未定でも将来が固定されるわけではありませんが、全員が一定期間で進路を決めるとも言えません。本人の現状に合わせ、在学中から相談を続けられる窓口を作ることが現実的です。
三つの学び方を同じ軸で見る:学校本体とサポート校の違い
候補は、進路支援について公式ページで具体的な説明が確認できる通信制高校本体のN・S・R高グループとワオ高校、オンラインの活動と進路面談を案内するNIJIN高等学院を選びました。掲載順は高校本体の例、サポート校の例という種別順で、推薦順位ではありません。以下は全国どこでも同じ条件で利用できるという意味ではなく、希望コースや住所、提携高校によって変わる項目は要問い合わせです。公式情報を2026年10月21日に確認しました。
| 候補・種別 | 対象・普段の場所・頻度 | 進路支援と必須の対面日 | 卒業主体 | 費用の支払先・追加費用 | 体験・開始時期 |
|---|---|---|---|---|---|
| N・S・R高グループ 通信制高校本体と通学キャンパス |
高校生。ネット・通学コース等から選択。拠点と頻度はコース・地域で確認 | 個別の進路指導とキャリア教育を案内。面接指導・試験、在籍本校への日程は学校名と履修で確認 | 正式に在籍するN高・S高・R高のいずれか | 在籍高校の学費と通学コース費、教材・端末・交通宿泊を見積もる | 学校説明会・個別相談。入学可能月は募集要項で確認 |
| ワオ高等学校 通信制高校本体 |
高校生。オンラインの共通コース、東京・大阪・岡山の通学コース等 | 進路面談、大学受験対策コース等を案内。岡山本校でのスクーリング・試験条件を履修で確認 | ワオ高等学校 | 高校学費と選択する通学・受験対策等の費用、岡山への移動費を確認 | 説明会・相談。開始時期と年度の費用は募集要項で確認 |
| NIJIN高等学院 通信制サポート校 |
高校生。オンラインのメタバース校舎と選択活動。参加頻度は体験で確認 | プロジェクト、進路面談、小論文・面接講座を案内。必須の対面日は提携高校の指定会場 | 正式に在籍する提携通信制高校 | 学院へ入学金・年額費、提携高校へ学費。スクーリング交通宿泊は別 | オンライン体験・個別相談。学院の転入は通年案内、高校の入学日は別確認 |
表の支援内容は学校が案内する制度であり、すべての生徒に同じ結果を保証するものではありません。N高グループを選ぶなら在籍するN・S・R高のどれが調査書を発行するかを確認します。ワオ高校は本校が岡山にあるため、通学コースの所在地だけで必須の対面日の移動を判断しません。NIJIN高等学院は学院の費用と提携高校の費用が別です。進路相談の担当と卒業要件の担当を、契約前に氏名・窓口まで確認してください。
大学・専門学校への進学を考えるときの順序
まず本人が興味を持つ分野を言葉にします。大学名を決める前でも、学びたいこと、実習が多い学科がよいか、地域や学費の条件があるかを整理できます。次に、学校の募集要項で一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜の条件を比較します。通信制高校の卒業要件と、志望先の入試要件は別のチェック欄にすると、片方の準備だけに偏りません。
一般選抜なら、必要科目の基礎から模試・過去問まで学校がどこを支援し、塾等の追加費用があるかを聞きます。総合型選抜なら、活動の記録、志望理由、面接、小論文をいつから始めるか確認します。活動経験があることだけで合格するわけではなく、志望先が評価する基準を募集要項から読みます。専門学校なら、希望する資格の取得条件、実習の場所、卒業後の就職支援を学校側の説明だけでなく進学先の公式情報でも確認しましょう。
ワオ高校は大学受験対策コースで個別指導Axisとの連携を案内しています。N高グループは公式の進路サポート案内で個別の進路指導やキャリア教育を紹介しています。NIJIN高等学院は進路・キャリアの公式ページに、プロジェクト経験の棚卸しと小論文・面接・自己PR講座を示しています。本人が必要とする支援が標準の費用に含まれるか、いつから受けられるか、担当者が誰かを同じ質問で確かめてください。海外の学校を希望する場合は、志望先の入学資格と語学、渡航費を追加で確認します。
就職を考えるなら、職場体験と応募手続きを分ける
就職志望の生徒には、興味のある仕事に触れる機会と、正式な求人への応募を支える手続きの両方が必要です。職場体験や企業訪問は仕事内容を知る入口ですが、それだけで内定に直結するとは言えません。学校に、求人票の見方、応募書類、面接練習、応募時期、採用後の相談方法を尋ねましょう。企業との連携数や体験先の多さを、就職率と読み替えないことが重要です。
NIJIN高等学院は希望者向けの企業インターンや企業訪問を公式ページで案内しています。参加の年齢・場所・選考条件、交通費、在籍する提携高校の出席や単位との関係を確認してください。オンライン中心の学びが合う生徒でも、対面の職場体験では別の負担が出ることがあります。逆に毎日教室へ通う学校が合う生徒は、地元の企業との接点や対面の就職指導がある学校を比べます。どちらが良いかは本人の希望と利用可能な支援で判断します。
卒業後に就職活動を続ける場合、厚生労働省の地域若者サポートステーションは働くことに悩む15~49歳を対象に相談や就労支援を行っています。卒業後の利用条件と近くの窓口を確かめ、在学中の進路担当に紹介を頼むこともできます。ただし、在学中に利用できる内容は窓口ごとに確認し、学校の進路支援を完全に置き換えるものと考えないでください。
進路が決まらないまま卒業を迎えそうなとき
進路が未定なら、進学か就職かをすぐ二択で決める必要はありません。本人が心身を整える時間が必要な場合もあります。ただし、卒業後は高校の面談や連絡が途切れる可能性があるため、今使える支援を整理しておきます。卒業前に「誰に、いつ、何を相談するか」を紙に残すだけでも、次の一歩を始めやすくなります。
- 在籍高校の進路担当に、卒業後も相談できる期間と連絡方法を聞く。
- 本人が興味を持つ分野の説明会、短い職場体験、地域の相談窓口を一つずつ試す。
- 進学費用、働く際の通勤、健康面の条件を家族と整理する。
- 希望が変わったら計画を書き直し、期限がある出願や応募だけは先に確認する。
サポステは働くことへの悩みを相談する窓口の一つです。進学を考えるなら高校の進路担当、志望先の入試課、地域の教育相談を使えます。家族が全部の答えを出そうとせず、本人が負担を感じにくい相談方法から始めましょう。特定の調査結果をもとに「卒業後2年でほぼ全員が進路を決める」ような安心を約束することはできません。本人の生活と希望に合う支援をつなぎ続けることが大切です。
学校見学で進路支援を比べる七つの質問
パンフレットに「進学に強い」「就職に強い」とあっても、本人がその支援を使えるかは別です。同じ質問を複数校に聞き、回答できない欄は要問い合わせのまま残します。進路の実績、担当者、費用、卒業条件を一枚の比較表で確認してください。
- 正式に在籍し卒業証書・調査書を出す高校はどこですか。
- 進路面談は年に何回あり、担当者は変わりますか。
- 一般選抜の教科学習と総合型選抜の書類・面接を誰が支援しますか。
- 専門学校・就職・海外進学を希望した場合、どの窓口が対応しますか。
- 公表実績の年度、卒業生の分母、合格者と進学者の違いは何ですか。
- 進路講座、通学コース、サポート校、スクーリング移動に追加費用はありますか。
- 進路未定で卒業する場合、卒業後の相談先はありますか。
NIJIN高等学院を検討するなら、学院の活動が提携高校の単位や出席にどう関わるか、提携高校のスクーリング・試験がどこで行われるかを加えて聞きます。学院の入学金55,000円と年額費用に加え、提携高校の学費と交通宿泊費が必要です。対面の教室で毎日支援を受けたい場合や、宿泊型スクーリングが難しい場合は、別の高校・コースを比較してください。費用や進路の実績は年度が変わるため、2026年度の本人向け資料で最終確認します。
まとめ:卒業資格、本人の希望、使える支援を一緒に見る
通信制高校を卒業すれば、全日制・定時制と同じ高校卒業資格を得られます。大学等へ進学する人もいれば、専門学校、就職、時間をかけた進路検討を選ぶ人もいます。学校の知名度やランキングより、本人の希望に合う支援を続けて利用できるかを確認してください。統計は全国の傾向を知る資料であり、個人の進路を予測する数字ではありません。
オンラインで人と対話し、プロジェクト経験を進路につなげたい家庭にはNIJIN高等学院の体験も候補です。その場合も、正式に在籍する通信制高校が卒業資格を出し、学院と高校の二つの費用、必須の面接指導・試験があることを確認しましょう。教室への通学が合う生徒や受験の教科学習を重点的に受けたい生徒には、学校本体のコースや追加の学習支援が合う場合があります。説明会では同じ七つの質問を使い、本人が無理なく続けられる進路準備を選んでください。
参照した一次情報(2026年10月21日確認):文部科学省・通信制高校FAQ、N・S・R高グループ進路サポート、ワオ高校、ワオ高校大学受験対策、NIJIN高等学院進路・キャリア、NIJIN高等学院入学案内、厚生労働省サポステ。


