お仕事体験は、将来の職業を今すぐ決めるためだけのものではありません。『作るのが楽しい』『人に説明するのが好き』。そんな自分の一面を知る時間にもなります。職業名より、子どもが夢中になる動きから選んでみましょう。
お仕事体験は、将来の職業を早く決めるためだけのものではありません。人の役に立つ工夫、仕事を支える道具、働く人の考えに触れながら、「自分は何が好きか」「どんなときに力を出しやすいか」を知る機会として考えられます。
作る・伝える・調べるを探す
大人が考えている理由を聞く
体験を自分の企画に使う
この記事では、活動の紹介に加え、家庭で試せる例と、子どもの意思を尊重する関わり方を解説します。すべてを実践する必要はありません。気になるところからお読みください。
お仕事体験は自分と社会を知る入口
仕事体験には、施設の中で職業の一部を模擬的に経験するもの、実際の仕事場を見学するもの、働く人に話を聞くものなどがあります。それぞれに違うよさがあり、どれか一つで仕事のすべてを理解できるわけではありません。
体験して「思ったより細かい作業が多い」「人と話すところが面白い」と感じたら、それも大切な発見です。「この仕事に向いている」とすぐ決めるより、どの場面に関心が向いたかを見てみましょう。
文部科学省は、キャリア教育を、社会的・職業的な自立に向けた基盤となる能力や態度を育てる教育として示しています。職業名を覚えるだけでなく、人と関わる、自分で考える、役割を引き受けるといった経験も、この考えにつながります。
参考:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/index.htm

仕事との出会いを、自分の挑戦へ。
誰かの役に立つものを考え、つくり、伝える。子どもの興味を、仲間や社会とつながるプロジェクトへ広げます。
開催日・募集状況・対象・費用は最新の公式案内でご確認ください。写真や過去の実践は、同じ内容の常時開催を約束するものではありません。
職業名より楽しみたい動きから選ぶ
| 形式 | 見つけられること | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 施設の体験 | 仕事の流れや道具に触れる | 対象・予約・体験できる作業 |
| 現場の見学 | 働く場所の工夫を観察 | 立ち入り範囲・見学のルール |
| 仕事インタビュー | 判断や失敗からの工夫を聞く | 質問できる時間・撮影の可否 |
| 自分で小さく企画 | 届ける相手を考えて作る | 安全・費用・大人の補助 |
※表は横にスクロールできます。内容は選び方・学び方の例です。
「何になりたい?」では答えにくい子でも、「つくるのと、説明するのでは、どちらをやってみたい?」なら選びやすい場合があります。好きな活動を出発点にすると、知らなかった仕事との接点も見つかります。

絵を描くことが好きなら、作品を描くだけでなく、商品の見せ方や案内を考える仕事にも関心が向くかもしれません。人の話を聞くのが好きなら、取材、接客、相談など、さまざまな役割があります。ゲームが好きなら、制作だけでなく、音、文章、広報、運営などの仕事が関わっています。
一つの「好き」と一つの職業を結びつけすぎないことが大切です。興味は変わりますし、同じ仕事の中にも得意な作業と負担の大きい作業があります。体験は、その違いを少しずつ知るために使えます。
体験の形式によって見られるものが違う
職業体験施設は、道具や役割が用意されているため、初めての子も活動をイメージしやすい場合があります。複数の仕事に触れられる施設でも、数を多くこなすことを目標にせず、本人が気になった仕事を選ぶ余地を残しましょう。
見学では、実際の仕事場の広さ、動線、チームのやり取りなどに触れられます。ただし、作業への参加や質問ができるとは限りません。募集案内を見て、どこまで関われるのかを確認します。
インタビューは、働く人の考えを知る方法です。「この仕事でうれしいのはどんなときですか」「難しいことをどうしていますか」と聞くことで、見た目だけではわからない工夫に出会えます。事前に訪問や撮影の許可を取り、相手の時間に配慮して行います。
オンラインで大人と話す企画は、遠方の仕事にも出会える可能性があります。接続方法、質問の仕方、録画の有無を確認し、本人が安心して参加できる条件を考えましょう。
低学年と高学年で支え方を変える
低学年の子には、説明を聞いて何をするのかが見えること、手順が長すぎないこと、困ったときに大人へ聞けることが大切です。初めての場所では、内容に興味があっても緊張が強い場合があります。
高学年になると、仕組みや背景に関心が広がることもあります。「誰に向けた商品なのか」「どうやって値段を決めるのか」「どんな準備が必要なのか」といった問いも考えられます。ただし、学年だけで期待する深さを決めず、本人が知りたいところに合わせます。
書くことが負担なら、質問を一緒に短くする、音声や絵で記録する方法もあります。活動の難しさと記録の難しさを分けることで、興味を表現しやすくなる場合があります。
仕事を体験する前に決めるのは質問一つでよい
事前学習を増やしすぎると、参加前から疲れてしまうことがあります。初めてなら、「一つだけ聞いてみたいこと」を選ぶ程度でも十分です。質問が浮かばなければ、当日見てから考えて構いません。
例えば、「この道具は何に使うの?」「初めての人が一番困るのは何?」「お客さんに喜んでもらうために何を考えているの?」という問いがあります。正解を当てる質問より、相手の経験を聞ける質問を用意すると、会話が広がりやすくなります。
保護者は、子どもが言い終える前に代わりに説明しすぎないようにします。言葉が出ないときには選択肢を示したり、事前に書いたメモを一緒に見たりして、本人が伝える方法を支えます。
体験後はできたことと合わなかったことの両方を残す
「将来、この仕事になりたい?」と結論を急ぐより、「どの作業が面白かった?」「もう一度するなら何を変える?」と振り返ってみましょう。うまくできたかだけでなく、助けてもらった場面や、疲れた場面も次の選択に役立ちます。
憧れていた仕事を体験して、別の興味が生まれることもあります。接客より陳列に関心が向いた、作ることより説明することが楽しかった。そんな変化も歓迎したい発見です。
OECDは、学習者が自ら方向を見いだし、周囲と関わりながら未来を形づくる主体性を重視しています。小学生の仕事体験でも、大人が将来像を決めるより、子どもが感じたことを次の選択へ使えるようにすることを大切にしたいところです。
参考:https://www.oecd.org/en/about/projects/future-of-education-and-skills-2030.html
体験した仕事を自分の企画に生かしてみる
仕事体験の後、「自分もやってみたい」と思ったら、家庭や教室で小さく試す方法があります。例えば、家族向けに商品の紹介カードをつくる、地域のよいところを伝える冊子をつくる、友達が遊びやすいゲームの説明を考えるなどです。
ここで大切なのは、誰に何を届けたいのかを考えることです。実際に渡してみて、わかりにくかったところを聞き、改善する。その経験には、制作だけでなく、対話や段取り、伝え方の工夫も含まれます。
販売に取り組む場合も、売上だけを成功の基準にせず、準備や費用、相手への説明などを年齢に合わせて考えます。金銭の管理や安全、外部との連絡は大人が責任を持って支え、子どもに家庭の収入を担わせる形にはしないことが大切です。
好きと社会をつなぐ経験を重ねる
仕事体験で見つけた関心を、仲間や大人と継続して形にしたいときには、プロジェクト型の学びも選択肢になります。
お仕事体験の後に自分でできる小さな企画を考える
| 場面 | 問いかけの例 | 大切にすること |
|---|---|---|
| 選ぶとき | どんな動きをしてみたい? | 人気の職業だけで決めない |
| 話を聞くとき | うまくいかないとき、どうする? | 仕事の裏側にある判断を知る |
| 体験後 | 自分なら誰に何を届けたい? | 次の小さな企画へつなげる |
仕事体験の価値は、どの職業を経験したかだけでは決まりません。本人がどんな場面に驚き、もう少し試したいと感じたかを聞くと、次につながる手掛かりがあります。接客を体験して商品の並べ方に関心が向いたり、ものづくりをして説明する役割が面白いと感じたりすることもあります。
家庭で続けるなら、体験を丸ごと再現する必要はありません。家族へ渡す紹介カードを作る、遊び方を一枚にまとめる、友達の作品を見やすく並べるなど、相手が一人いれば試せる企画があります。誰のどんな困りごとを減らしたいかを考えると、作るものの目的が具体的になります。
例えば、家にあるおもちゃの使い方を紹介するカードを作る場合、初めて使う人に見てもらいます。説明にない操作で迷ったら、どこに写真を足すとよいかを考えます。文章を長くするより、一つの絵で伝わる場合もあります。仕事で見た伝え方を、自分の手で試し直す場面になります。
販売を試す場合には、子どもの挑戦と大人の責任を分けます。値段や案内を一緒に考えることはできますが、契約、取引相手との連絡、衛生や安全、金銭の管理を子どもだけに任せるものではありません。売ることを急ぐより、相手に何を約束するのかを理解できる範囲から始めます。
売上や順位が出る活動では、結果の数字が目立ちます。けれど、必要な材料を知らせた、説明を変えた、助けを求めたといった行動も振り返れます。うまく売れなかった理由を本人の能力に結び付けず、伝え方、相手、時期など複数の条件で考えます。努力すれば必ず成功するという説明もしないようにします。
仕事を体験することと、将来その職業を選ぶことの間には時間があります。関心が変わっても、前の経験は別の企画で使える場合があります。得意を早く固定するより、やってみてわかったことを次の選択に使う。そんな姿勢で、子どもの仕事との出会いを支えていきたいところです。

体験を学びにつなげる具体的な方法
職業名より仕事の中にある役割と工夫に注目する
仕事との出会いを、将来なりたい職業を決める時間に限定する必要はありません。働く人が誰のために、何を判断し、どんな方法で相手に届けているかを見ると、子どもの今の生活とつながる部分があります。相手の話を聞く、順番を考える、道具を整えるといった働きは、学校や遊びの中にもあります。
例えば、商品を渡す仕事には、作ることのほか、量や状態を確かめる、説明する、相手が選べるように並べるなど複数の役割があります。目立つ作業だけでなく、準備や片付け、相談にも仕事の工夫があります。体験の中でどこに関心が向いたかを聞くと、同じ職業名でも子どもが見ている部分が違うとわかることがあります。
家庭での関わり方・振り返りを詳しく読む
体験後に、自分でも誰かのために試したいことが出てきたら、小さな範囲で形にできます。家族が使いやすい案内を作る、友達の作品を紹介する、行事の準備を一つ手伝うなどです。実際に渡してみると、作り手には当然だったことが相手には伝わっていないと気づく場合があります。その反応を次の工夫へ使えます。
子どもの得意を仕事に結び付けるときは、早く収入を作ることを目標にしすぎないようにします。好きな活動を、本人が望まない役割や責任に変えないことが大切です。売上が出たかだけでなく、相談できたか、自分で選べたか、やり方を変えられたかも経験として見ます。生活や金銭に関する責任は大人が担い、子どもが安心して試せる範囲を整えます。
大人への質問を子ども自身の問いから組み立てる
詳しい人に話を聞くとき、立派な質問をいくつも用意する必要はありません。本人が本当に知りたいことを一つ決め、その前に何を見たり考えたりしたかを短く伝えると、相手も答えやすくなります。本で調べられる情報と、その人だから知っている経験を分けると、聞いてみたいことが具体的になります。
例えば、使いやすいものを作る工夫を知りたいなら、作る前に誰の意見を聞くのか、完成してから困ることが見つかったらどう直すのかを聞けます。子どもが相手の答えに反応して、もう一つ尋ねたくなったら、その疑問も大切にします。用意した質問を全部読み切ることだけが、よいインタビューではありません。
家庭での関わり方・振り返りを詳しく読む
訪問や連絡の調整は大人が支えます。相手の仕事を妨げない日時、所要時間、人数、撮影や公開の範囲を先に確認します。子どもが聞きたいという気持ちだけで、突然対応を求めることはしません。オンラインでも、録画や画面の共有、参加者名の扱いを確かめます。会話の内容と、公開してよい内容は同じとは限りません。
聞いた後は、相手の発言を自分の感想と混ぜずに整理します。確認できなかったことは断定せず、必要なら大人を通して確かめます。お礼を伝えるときにも、楽しかったという一言に加えて、何を知ることができたかを添えられます。人に尋ねる力は、質問を言うことだけでなく、相手の事情を考え、聞いたことを大切に扱うところまで含まれます。
伝えたい相手がいると国語を使う理由が生まれる
文章を書く力は、長く書けることだけではありません。誰に、何をわかってほしいのかを決め、必要な情報を選び、読み手が理解しやすい順番に並べることも含まれます。体験や制作には、その練習をする具体的な場面があります。自分では知っていることでも、初めて読む人にはわからない。その違いに気づくと、説明を付け足す意味が見えてきます。
例えば、作ったものの紹介を、最初は作品名だけで書いていたとします。読む人が使い方を知りたそうなら、何ができるのかを先に伝える。材料が気になる人には、使ったものを示す。同じ作品でも、相手の疑問によって説明の組み立て方は変わります。文字数を増やすために書くのではなく、相手に届くように書き直す経験です。
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家庭で取り入れるなら、本人が話したことを大人が短くメモし、どの言葉を残したいかを選んでもらう方法があります。大人が立派な文章に仕上げすぎると、子ども自身の考えが見えなくなることがあります。誤解を招く部分は一緒に確かめながら、本人が大事にしている言葉を軸にします。書字の負担が大きければ、入力や音声など別の方法を使っても、内容を考える学びはできます。
発表をする場合も、暗記して長く話すことから始める必要はありません。作品を見せながら一つの工夫を伝える、質問を一つ受ける、写真三枚に順番を付けるなど、扱う情報を絞れます。伝わらなかったときは、話し手の努力不足と決めず、写真や図があった方がよいのか、説明の順序を変えるとよいのかを考えます。国語の学びを、日常の目的に合わせて使う入口になります。
数える測る比べるを実際の困りごとにつなげる
算数とのつながりを見るときには、活動に数字が登場したかだけでは十分ではありません。何を決めるために、どんな数や形を使ったのかを具体的に見ます。必要な材料の数を確かめる、二つの大きさを比べる、使える時間から作業量を考える。計算する目的が見えると、教科書で学んだ方法を使う場面がはっきりします。
例えば、四人で使う机の上に作品を並べる場面を考えます。一つずつ置く場所を試すだけでも進められますが、同じ幅の紙で場所を区切れば、一人分の広さを比べられます。長さを測れる子なら、机の横幅と作品の幅を測って見通しを立てることもできます。これは授業の実施報告ではなく、身近な活動を算数へつなぐための提案です。
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数値を扱うときは単位をそろえることも大切です。センチメートルとメートル、個数と人数、分と時間を混ぜると、計算ができても判断を誤る場合があります。結果だけを正すより、何を一つとして数えたのか、何の長さを測ったのかを確認します。測り直す、図を描く、実物を並べるなど、式以外の確かめ方も使えます。
年齢によっては、式を書くより、同じ数ずつ配る方が理解しやすいことがあります。既に学んだ子には、なぜその式になるかを説明してもらうこともできます。活動のたびに新しい単元を先取りする必要はありません。今使える方法で確かめ、もう少し便利な方法を知りたいときに学び足す。その行き来が、知識の使い道を本人に見せてくれます。
本人が考えやすく参加しやすい関わり方
友達を手伝うところから始まるプロジェクトもある
自分の大きなテーマが最初から決まっている子ばかりではありません。友達が何か作っているのを見て、材料を並べることならできそうだと感じる。その関わりから活動の意味が見えてくることもあります。やりたいことが言えないから参加できないと考えるより、見たり、試したり、小さな役割を引き受けたりする入口を用意できます。
役割を分ける場合は、得意なことを固定しないようにします。絵が得意だから毎回デザイン、話すのが苦手だから毎回裏方と決めると、本人が別のことを試す機会を狭めます。今回は何をやってみたいかを聞き、慣れている役割と初めての役割を選び直せるようにします。担当を変えたいと伝えられることも、協力するうえで大切です。
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一緒に進めると、考えが違う場面も出てきます。そこで大人が一つの正解を決める前に、何を大切にしたいのかをそれぞれから聞きます。目立つ見た目を求める子と、使いやすさを大切にしたい子の案は、目的を整理すると両立する場合があります。両立できなければ、小さく二つを試して、反応を比べる方法もあります。
活動後は、目立った成果だけでなく、人の説明を待てた、必要な材料を知らせた、困ったところを相談できたといった行動も見ます。ただし、大人が何でも評価して言葉を重ねる必要はありません。自分の役割が誰の作業につながったのかを本人が知れるように、相手からの具体的な反応を受け取れる場をつくることが、次の参加につながります。
大人は答えを渡す場面と待つ場面を選ぶ
子どもが止まっていると、手伝った方がよいのか、待った方がよいのか迷うことがあります。見守ることは、何もしないこととは限りません。本人が何に困っているかを見て、必要なら質問を一つ足したり、材料を取りやすくしたりすることも支援です。子どもが考える部分を残しながら、活動に入る負担を減らせます。
例えば、何を作りたいかは決まっているのに始められない場合、案を代わりに考える必要はないかもしれません。紙を一枚出す、道具の置き場を確かめる、最初の工程だけ一緒に試すことで動き出せる場合があります。何から手を付けるかの困難と、アイデアがないことを同じにしない見方です。
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一方で、安全や相手の権利に関わることは、本人の試行錯誤だけに任せません。刃物や熱源の扱い、知らない人への連絡、金銭のやり取り、他人の作品や顔の公開などは、大人が責任を持って条件を整えます。そのうえで、どんな表現にするか、どの案を試すかなど、本人が決められる範囲をわかる形にします。
うまく進まない日には、やる気を引き出す言葉を探し続けるより、今日はここまでにする選択もあります。続きをするために作品を置いておく、一つだけ次の予定を書いておくなど、中断しやすい形を用意できます。やめると全部失われる活動より、戻ってこられる活動の方が、長く関わりやすい子もいます。
記録はたくさん残すより次に使える一つを選ぶ
写真や動画を撮ることが増えると、記録する側の負担も大きくなります。子どもの体験を残すために、毎回長いレポートを作る必要はありません。あとで思い出したい場面を一つ選び、何をしていたか、本人が何を気にしていたかを短く添えるだけでも、次の会話の手掛かりになります。
役立つのは、完成写真だけでなく途中の違いがわかる記録です。最初に並べた材料と、最後に使った材料。試したときの状態と、直した後の状態。二枚を比べると、なぜ変えたのかを聞きやすくなります。うまくいかなかった写真を残したくない場合もあるため、本人が選べることを大切にします。
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観察したことと、大人が解釈したことは分けて書きます。三回作り直したという事実と、粘り強くなったという評価は同じではありません。次も同じようにできるとは限らず、その日の興味や環境が助けていた可能性もあります。具体的な行動が残っていれば、時間を置いてから別の見方で振り返ることもできます。
公開する記録は、家庭で残す記録と別に考えます。本人が見せたいか、他の子が映っていないか、名前や場所が必要以上に伝わらないかを確認します。学校や教室に共有する場合も、支援の相談に必要な内容に絞れます。発信できる成果を作るために活動を変えるのではなく、本人の経験を理解するために記録を使うことが基本です。
経験を次の選択に使うために
体験後の判断は楽しかったか以外の様子も手掛かりにする
一回の体験で、その子に向いている分野を決めることはできません。初めての場では緊張していて、後から内容を思い出すこともあります。反対に、その場は楽しくても、続けると生活に負担が出る場合もあります。即座に合格か不合格かを決めるより、どの場面で本人が関わりやすかったかを具体的に振り返ります。
保護者が見られるのは、説明の途中で質問できた、他の人の作品を見た後で試し始めた、休憩を頼めたといった行動です。笑顔が少なかったから楽しんでいない、静かだったから困っていないとは限りません。本人の言葉も聞きながら、どんな条件が助けになっていたかを確かめます。
家庭での関わり方・振り返りを詳しく読む
先生や主催者に聞くなら、できていたかという広い質問より、困ったときにどんな支えを使ったか、次はどんな関わり方を試せそうかを尋ねます。家庭で見えた姿と違っても、どちらかが間違いとは限りません。場所や相手によって取り組みやすさが変わることを知る材料になります。
続けるか迷うときは、条件を一つ変えて再度確かめられるかを考えます。時間帯、参加人数、操作の補助、活動の題材など、変えられる部分があるかもしれません。それでも本人が望まなければ、別の場へ進むこともできます。選び直しを認めることで、次に何かを試すときの心理的な負担を小さくできます。
体験を選ぶ前に家庭で大切にしたい条件を言葉にする
候補を探すときは、保護者がかなえたいことと、本人が楽しみにしていることを分けておくと比較しやすくなります。人と関わる機会がほしいのか、好きな題材を深めたいのか、家族以外の大人に相談できる場がほしいのか。いくつもある場合は、今回まず確かめたいことを一つ選びます。教室の有名さより、その目的に合う経験ができるかを見ます。
次に、外せない条件を二つほど決めます。参加できる曜日、帰宅や就寝に無理がない時間、保護者が手伝える範囲、本人が避けたい刺激などです。条件を先に決めると、楽しそうな企画を次々に見つけても、家庭の暮らしに置き換えて判断できます。条件に合わないことは、子どもの可能性がないことを意味しません。別の方法や時期を探せます。
家庭での関わり方・振り返りを詳しく読む
体験前に本人へ伝える言葉も、判断の仕方に影響します。参加したら必ず続ける約束にするより、一度見てから合うか考えられると伝える方が、試しやすい子もいます。続けたくないと言ったときは、その場で理由を問い詰めず、活動、人、場所、時間のどこが負担だったかを後で整理します。気に入らなかったことも、次の候補を考えるための情報です。
比較する候補は、違いを説明できる数に絞ります。料金だけではなく、本人が選べること、困ったときの相談方法、家庭の負担を同じ項目で見ます。すべての条件を満たす場が見つからない場合も、優先したい一つと相談できる一つを分けると、具体的な問い合わせができます。選ぶことを親だけの宿題にせず、わかる形で本人と共有します。
費用は受講料だけでなく家庭で使う時間まで見積もる
参加を続けられるか考えるときには、月額の表示だけでなく、実際に必要なものを書き出します。教材、材料、アプリ、交通、食事、付き添いなど、活動によって費用の構成は違います。無料体験でも、継続した場合に必要な費用は別に確認します。この記事では個別サービスの金額を固定して比較せず、公式案内で最新条件を確かめる方法をおすすめします。
保護者の時間も大切な条件です。送迎がなくても、毎回の接続準備や付き添いが必要なら、その時間を確保する必要があります。外での体験なら、移動のほかに着替えや洗濯、道具の準備もあります。大人が疲れ切るほど予定を詰めると、子どもの話をゆっくり聞く余裕がなくなることもあります。活動そのものと、その前後を一緒に考えます。
家庭での関わり方・振り返りを詳しく読む
新しい道具を買う前には、借りられるか、家のもので試せるか、しばらく使ってみて必要性を確かめられるかを見ます。一度の体験でしか使わない高価な機器を、期待だけでそろえる必要はありません。反対に、安全性や扱いやすさに関わる道具は、安さだけで選ばず主催者の案内に従います。必要な出費と後から決められる出費を分けると見通しが立ちます。
家庭の目安を決めるときは、お金だけでなく一週間の空き時間も見ます。学校や他の活動、休息、家族の時間と重ね、無理なく置けるかを考えます。始めることと同じように、休むことや頻度を変える条件も確認しておきます。本人の興味が続いていても、生活が苦しくなる場合は、活動への関わり方を調整する選択肢があります。
よくある質問
将来の夢がなくても仕事体験は役立ちますか
職業を決める以外に、人の役に立つ工夫や自分が関心を持つ作業を知る機会になります。なりたい職業を答えさせるより、どの場面が面白かったかを聞いてみます。
仕事体験をしたら販売もした方がよいですか
販売は一つの方法で、必須ではありません。紹介カードを家族へ渡すなど、金銭を伴わない活動でも相手の反応を受けて改善できます。本人が望む範囲で試し、大人が責任を支えます。
向いていないとわかったら失敗ですか
一度で適性は決まりません。題材、道具、役割、環境のどこが合わなかったかを具体的に見ます。興味が変わることもあり、今回知ったことを別の活動で使える場合があります。
わが子の「次にやってみたい」を考える
体験した仕事をそのまま将来の夢にしなくても、そこで見た工夫は自分の活動に使えます。作品を紹介する、相手に取材する、小さな企画を考える。プロジェクトスクールの実践を見ながら、『わが子なら何をしてみたいだろう』と想像してみてください。

仕事との出会いを、自分の挑戦へ。
誰かの役に立つものを考え、つくり、伝える。子どもの興味を、仲間や社会とつながるプロジェクトへ広げます。
開催日・募集状況・対象・費用は最新の公式案内でご確認ください。写真や過去の実践は、同じ内容の常時開催を約束するものではありません。

