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不登校の中3、高校がまだ決まってない…|今からできる進路の選び方と親が先にやることチェックリスト

2026 10/29
不登校の基礎知識 通信制高校 進路
2026年10月29日
不登校の中3、高校がまだ決まってない…|今からできる進路の選び方と親が先にやることチェックリスト

中学3年生の10月末。周りでは受験の話が進んでいるのに、「うちの子は、まだ高校が決まっていない」と焦りを感じている保護者の方もいらっしゃると思います。先にお伝えすると、2026年11月・12月からでも、2027年4月の入学に間に合う進路はあります。公立高校も通信制高校の多くも、出願は年明け(2027年1月〜3月ごろ)が中心で、私立の通信制高校には秋〜冬にも出願を受け付ける学校があります。ただし、日程や選考の方法は都道府県と学校によって大きく違い、書類の準備には時間がかかります。この記事では、出願の時期、今月中にやること、内申点や出席日数が少なくても受けられる選択肢、通信制高校を選ぶ3つの基準、保護者の声かけ、相談先を整理しました。内容は公式資料をもとに年度つきで書き、学校ごとに違う点は「学校によって異なります」と明記しました。お子さん本人が読んでも大丈夫なように、責めたり急がせたりする書き方は避けています。

目次

1. 11月・12月から間に合う?(結論と、出願の時期)

1-1. 結論:間に合う進路はあります。ただし日程は地域と学校で違います

結論から言うと、11月・12月の時点で高校が決まっていなくても、2027年4月に入学できる進路はあります。理由は、出願や選考の時期が、多くの場合12月より後ろにあるからです。たとえば東京都の都立高校(令和9年度=2027年度入学)では、学力検査による第一次募集の出願は2027年1月29日〜2月4日、検査は2月21日です。通信制高校では、N高等学校の2027年度4月入学の募集に、2027年2月9日まで出願できる期があります。一方で、「この日までなら必ず間に合う」という全国共通の線はありません。私立の通信制高校の中には、すでに出願や選考が進んでいる学校もあります。「もう遅い」とあきらめる必要はありませんが、今月のうちに情報を集め始めると、選べる幅が広がります。

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1-2. 公立の全日制高校は、出願が年明けです

公立の全日制高校は、年明けに出願して、2月ごろに学力検査を受ける流れが一般的です。令和9年度(2027年度)入学者選抜の例を挙げます。東京都教育委員会の発表(2026年9月)では、都立高校の推薦に基づく選抜は、出願が2027年1月8日〜18日、検査が1月26日・27日、合格発表が2月2日です。学力検査による第一次募集は、出願が1月29日〜2月4日、検査が2月21日、合格発表が3月1日です。神奈川県の共通選抜は、志願情報の申請が1月25日〜29日、共通検査が2月16日、合格発表が2月26日です。栃木県の全日制は、出願が1月29日〜2月8日、本検査が2月24日です。私立の全日制高校は、東京都内では、推薦入試の選抜期日が1月22日以降、一般入試が2月10日以降とされています(学校ごとに異なります)。

つまり、11月・12月は「出願の時期」というより、志望校を絞って、書類を整える時期にあたる地域が多いと言えます。受検校を決める面談の時期は中学校によって違うため、担任の先生に「いつまでに進路の希望を伝えればよいか」を早めに聞いておくと安心です。

1-3. 通信制高校は、秋から春まで幅広く受け付けています

公立の通信制高校は、年明けから春にかけて募集する学校が多くあります。令和9年度の都立通信制(一橋・新宿山吹・砂川)の前期選抜は、出願が2027年1月29日〜2月4日(インターネット入力は2026年12月18日から)、検査が2月22日、合格発表が3月1日です。後期選抜は4月上旬に出願と検査があります(東京都教育委員会の実施要綱)。神奈川県の定時制(夜間)・通信制は3月に募集します(定通分割選抜)。栃木県立の通信制は、2月上旬と3月下旬に面接による選抜を行います(栃木県教育委員会、令和9年度)。

私立の通信制高校は、募集の回数が多い学校があります。N高等学校の2027年度4月入学は、2026年10月23日から2027年2月9日まで、第2期〜第4期に分けて出願を受け付けています。星槎国際高等学校 小田原学習センターの2027年度(2027年4月入学)は、2026年9月1日以降随時の出願で、選考は土曜日に行われます(日程は下の表)。ワオ高等学校の2026年度新入学では、「12月出願」が2025年11月21日〜12月20日でした(前年度の例です)。

1-4. 出願時期の目安(表)

種類出願・選考の時期の例いまからの見通し
都立 全日制(東京都・令和9年度)推薦:出願1/8〜1/18、検査1/26・27、発表2/2
学力検査(第一次):出願1/29〜2/4、検査2/21、発表3/1
出願は年明け。11〜12月は志望校選びと書類の準備
神奈川県 公立(令和9年度)共通選抜:志願情報の申請1/25〜1/29、共通検査2/16、発表2/26同上
私立 全日制(東京都内・令和9年度)推薦:選抜期日1/22以降
一般:選抜期日2/10以降(学校ごとに異なる)
出願前の相談の有無は学校による。早めに問い合わせる
公立 通信制(東京都・令和9年度)前期:出願1/29〜2/4、検査2/22、発表3/1
後期:4月上旬に出願・検査
ネット入力は12/18から。年明けが中心
公立 通信制(神奈川県・栃木県・令和9年度)神奈川:募集3/4・3/5、検査3/15
栃木:2月上旬と3月下旬に面接
春の募集もある
私立 通信制 N高等学校(2027年度4月入学)第2期:10/23〜11/24
第3期:11/27〜2027/1/5
第4期:1/8〜2/9
11〜12月は出願の時期。今月中に説明会を
私立 通信制 星槎国際高等学校 小田原学習センター(2027年度)2026/9/1以降随時出願。選考は土曜日(11/21、11/28、12/5、12/19、12/26、1/9、1/23)同上

表は各公式資料から整理したものです。年度が変わると日程も変わるため、出願の前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

1-5. 2月に決まらなくても、春の募集があります

2月までに進路が決まらなくても、そこで終わりではありません。令和9年度の東京都では、チャレンジスクールの第二次募集が3月4日出願・3月9日検査、都立通信制の後期選抜が4月上旬です。神奈川県の定通分割選抜は3月、私立の通信制高校には4月以降も受け付ける学校があります。大切なのは、「いま出願できるもの」と「春に回せるもの」を並べて、本人のペースで選ぶことです。

秋の教室の窓辺で外を見つめる中学生の後ろ姿

2. 今月中にやること(説明会・個別相談の予約、書類の確認)

2-1. 親が先にやることチェックリスト

やることが多く見えても、順番にひとつずつで大丈夫です。まずは、次の8つを確認してみてください(詳しい内容は、各章で説明します)。

✅ 親が先にやること

  • 本人に「どうしたいか」を聞く。急がせない、責めない(5章)
  • 中学校の担任・進路担当・スクールカウンセラーに、相談を申し込む
  • 気になる学校の説明会・個別相談を、2〜3校予約する
  • 調査書が必要かどうかを、各校の募集要項で確認する
  • 必要なら、調査書の作成を早めに担任の先生へ依頼する
  • 出願の期限を、カレンダーに書き出す
  • 3年間の学費の総額と、就学支援金を確認する(3章)
  • 困ったときの相談先を、ひとつ決めておく(6章)

2-2. 今月から入学までの大まかな流れ

1
今月(10月末〜11月上旬):気持ちを聞く・先生に相談する本人の考えを聞き、中学校の担任や進路担当、スクールカウンセラーに相談を申し込みます。
▼
2
11月:説明会・個別相談を予約して参加する2〜3校ほどの話を聞き、通い方・選考方法・出願の期限を比べます。
▼
3
11月〜12月:候補を絞り、書類を中学校に依頼する調査書など、中学校で作ってもらう書類の有無と締め切りを確認します。
▼
4
12月〜2月:出願・選考私立の通信制は12月から、公立は1月下旬から出願が多くなります(学校によって異なります)。
▼
5
2月〜3月:合格発表・入学手続き入学手続きの期限や、就学支援金などの案内を確認します。
▼
6
2027年4月:入学春に募集する学校もあるので、2月に決まらなくても選択肢は残ります。

図:今月から入学までの大まかな流れ(イメージ)。順番や時期は、学校や地域によって前後します。

2-3. 説明会・個別相談は、今月のうちに予約を

最初の一歩としておすすめなのは、気になる学校の説明会や個別相談を予約することです。学校によって、日程が決まっていたり予約制だったりします。一度に決めようとせず、まず2〜3校の話を聞いて、通い方や雰囲気を比べるくらいの気持ちで大丈夫です。予約の際に「保護者のみの参加でもよいか」「オンラインで参加できるか」を尋ねてみてください。聞くことの一覧は、6章の表にまとめています。

2-4. 書類の確認:まず「調査書」と、その扱い

出願で最初に確認したいのは、中学校が作成する調査書(内申書)を求められるかどうかです。ここは学校によって大きく違います。星槎国際高等学校 小田原学習センター(2027年度)は、調査書と生徒状況報告書を書類審査に使います。鹿島学園高等学校(2026年度)も、生徒調査書の提出が必要です。一方、ワオ高等学校(2026年度)は調査書や学力検査の成績では判断せず面接を重視し、東京都のチャレンジスクールは調査書が不要で、代わりに志願申告書を出します。

調査書は中学校で作るため、依頼から完成まで時間がかかります。候補が決まったら、早めに担任の先生へ依頼しておくと安心です。出席日数が少ない、評定がつかない教科がある、といった場合の書き方は、自治体と学校によって違います(3章で説明します)。不安な点は、出願の前に中学校と志望校の両方へ相談してみてください。

出願や書類について、あわせて読みたい

🗓️出願スケジュール通信制高校の出願スケジュール|新入学・転入・編入の流れと必要書類読む→ 📄調査書通信制高校の調査書は必要?不登校・転編入の書類と依頼手順【2027年度】読む→

2-5. 中学校の先生には、こう伝えてみる

先生には、たとえば「出席日数や成績が少ないことを前提に、進路を一緒に考えたいです」と、率直に伝えて大丈夫です。文部科学省の通知(令和元年10月25日)にも、高等学校で学ぶ意欲や能力を持つ不登校の生徒を、適切に評価することが望まれると書かれています。学校外の施設での学びや自宅でのICT学習を出席扱いにする仕組みもありますが、判断するのは在籍している学校で、全国一律ではありません。「この仕組みを使えますか」と聞いてみるのも一つです。

机の上に広げたカレンダーと学校のパンフレット、ノート

3. 内申点や出席日数が少なくても受けられる選択肢

3-1. まず知っておきたいこと:不登校は、進路を閉ざすものではありません

文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)は、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて社会的に自立することを目指す必要がある、としています。不登校の時期は「休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある」とも書かれています。高校入試については、学ぶ意欲や能力のある不登校の生徒を、適切に評価することが望まれるとされています。内申点や出席日数が少ないことは気がかりですが、それだけで選べる進路がなくなるわけではありません。

3-2. 選択肢を並べて比べる(表)

選択肢選考の例(年度)向いているかもしれない場面注意したい点
公立の通信制高校都立通信制の前期選抜は、国語・数学・英語の学力検査と調査書(令和9年度)。栃木県立の通信制は面接(令和9年度)自分のペースで学びたい。出願が年明けでも間に合う都道府県で選考が大きく違う。都立は都内在住か勤務が条件で、スクーリングへの出席も必要
私立の通信制高校星槎国際高等学校 小田原学習センターは書類審査・作文・親子面接(2027年度)。ワオ高等学校は面接中心(2026年度)。N高等学校のリアルキャンパスは筆記試験もあり(2027年度)通い方を選びたい。秋〜冬にも出願したい学校・コースで選考も通い方も違う。調査書が必要な学校もある
サポート校を併用通信制高校の選考に加えて、サポート校の手続きが別にある(学校による)学習や生活の支えがほしいサポート校は就学支援金の対象外。契約が二つになる(4章)
定時制高校都立の第一次募集は、3教科以上の学力検査、面接、調査書など(令和9年度)決まった時間に通って学びたい修業年限は3年以上で、多くは4年。卒業資格は全日制と同じ
チャレンジスクール(東京都)作文と面接で、調査書は不要。志願申告書を出す(令和9年度)小・中学校で不登校を経験した生徒などを主な対象にした学校に通いたい東京都の制度。ほかの地域の似た学校は、各教育委員会で確認する
全日制高校(配慮を受けて受検)自己申告書や中学校長の副申書など、自治体の配慮の仕組みがある(3-4)毎日通う高校を目指したい学力検査は通常どおり。配慮の内容は都道府県で違う
フリースクール等+高卒認定試験高卒認定試験は、令和8年度は令和9年3月31日までに満16歳以上が対象まず居場所や学びのペースを整えたいフリースクールは高校卒業資格を出す学校ではない。高卒認定試験は「高卒者と同等以上の学力」の認定

表は、各教育委員会・各学校・文部科学省の公式資料から整理したものです。年度が違う例を含みます。

3-3. 「通信制は学力試験がない」とは限りません

「通信制高校は、試験なしで入れる」という話を聞くことがあります。書類や面接、作文を中心にしている学校は多くありますが、学校によっては筆記試験があります。たとえば東京都立の通信制は、前期選抜で国語・数学・英語の学力検査(60〜70分)を行います(令和9年度)。N高等学校も、リアルキャンパスのコースは書類選考・筆記試験・面接で、ネットコースは書類選考(必要に応じて面接)です(2027年度)。勉強の遅れが不安なときは、面接・作文・書類が中心の学校を選ぶ方法もあります。募集要項の「選考方法」の欄は、出願の前に必ず見ておきましょう。

3-4. 調査書・出席日数の扱いは、自治体で違います

全日制高校の入試では、調査書の出欠の記録や評定の扱いが、都道府県ごとに違います。文部科学省の「令和4年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校)」には、不登校の人への調査書の取り扱いの例として、自己申告書の提出、中学校長による副申書、調査書の一部を資料から外す、不登校の人向けの募集枠などが挙がっています。たとえば埼玉県は、不登校の生徒等を対象にした特別な選抜を一般募集で実施していると記されています(令和4年度の調査時点)。

最近の例では、千葉県が、令和7年度から「不登校の経験がある生徒が、在籍校での出席状況のみを理由に不利にならない」と示し、自己申告書で欠席の事情を説明できるようにしました。令和8年度の入学者選抜からは、調査書の「出欠の記録」などの項目を除いています。神奈川県は、令和9年度の選抜で、病気等で長期間欠席した人が中学校を通じて選考方法の取り扱いを申請できる仕組みを案内しています(ページに「不登校」の言葉はないため、対象になるかは中学校や県の窓口で確認してください)。

配慮の中身は年度ごとに変わります。お住まいの都道府県の「入学者選抜実施要領」にある長期欠席・不登校・調査書に関する欄を、中学校の先生と一緒に読んでみてください。

成績や進路の選択肢について、あわせて読みたい

📝通知表・成績不登校の通知表はどうなる?「斜線」「オール1」の実際と、2024年に変わった成績評価のルール読む→ 🧭進路の選択肢中学卒業後の「多様な進路」~『みんなと同じ高校』じゃなくて大丈夫。選択肢が広がる6つのルート読む→

3-5. 費用の見方:学費と就学支援金

通信制高校の費用は、授業料のほかに、入学金、施設費、教材費、スクーリングの交通費などがかかります。金額は学校・コースで変わるため、この記事では載せていません。「1年あたり」と「3年間の総額」の両方を、学校ごとに書面で確認するのがおすすめです。

国の高等学校等就学支援金は、文部科学省のページ(令和8年度版)によると、2026年4月から所得制限がなくなりました。月額の上限は、公立の通信制が520円、私立の通信制が28,100円です。対象は通信制高校の授業料で、サポート校の費用は対象外です。2027年4月入学の制度は、入学前に文部科学省のページと志望校の案内で最新の内容をご確認ください。

にじいろ 学費シミュレーター コース別の3年間総額が、その場ですぐ分かる 学費シミュレーターを見てみる →

4. 通信制高校を選ぶ3つの基準

通信制高校の学びは、添削指導(レポート)、面接指導(スクーリング)、試験で成り立っています(高等学校通信教育規程)。卒業には、3年以上の在籍と、74単位以上の修得、特別活動への参加(30単位時間以上)が必要です。同じ「通信制高校」でも中身は学校ごとに大きく違うので、比べるときの3つの基準を紹介します。

4-1. 基準1:通い方(どれくらい、どこへ通うか)

最初に見たいのは、登校の頻度と場所です。東京都立の通信制は、年間で約20〜24日、原則として土曜日に登校します。「通信制高校WEB学習」を利用すると、登校日数を年5日程度に抑えられる取り組みもあります(令和9年度の案内)。私立では、N高等学校のように、ネットコースと、週5・週3・週1+の通学系のコースが分かれている学校もあります。自宅からの移動時間や、体調に合わせて登校できるか、休んだ日の学習をどう取り戻せるかを、説明会で聞いてみてください。

通信制高校・全日制高校と両立しながら通う、先輩の1週間

通い方のイメージの参考に。さきはN高に、ゆっきーは全日制高校に通いながら、ニジ高にも参加している在校生です。

さきの写真 通信制高校(N高)とダブルスクール さきの1日|不登校から生徒会に挑戦した物語 中1で不登校を経験し、いまはN高に通いながら、ニジ高の生徒会で活動するさきの1週間。 体験談を読む → ゆっきーの写真 全日制高校とダブルスクール ゆっきーの1日|体育祭を企画する在校生の物語 全日制高校と両立しながら、ニジ高でスポーツ大会を企画するゆっきーの通学スタイルと1日の流れ。 体験談を読む →

4-2. 基準2:卒業資格を出す学校はどこか(サポート校との違い)

二つ目は、「どの学校に在籍して卒業するのか」です。通信制高校の卒業資格を出すのは、在籍する通信制高校です。サポート校は、学習や生活を支える民間の教育施設で、ニジ高の公式サイトにも「サポート校であるニジ高そのものは、高校卒業資格を出しません」と書かれています。サポート校を併用すると、通信制高校とサポート校の二つに費用がかかり、就学支援金は通信制高校の授業料にだけ使えます(3-5)。文部科学省のガイドライン(令和5年2月一部改訂)は、通信制高校が連携する施設との違いを、生徒募集のときにあらかじめ生徒・保護者へ十分に説明するよう求めています。「卒業資格を出す学校はどこか」「サポート校との契約は別か」を、遠慮なく聞いて大丈夫です。

学校の情報は、文部科学省の通信制高校のページにある学校検索でも調べられ、所在地や設置者などで絞り込めます。

4-3. 基準3:相談体制(困ったとき、誰が支えてくれるか)

三つ目は、相談できる体制です。通信制は自分で学習を進める場面が多いため、つまずいたときの支えが大切になります。文部科学省のガイドラインには、不登校経験などの課題を抱える生徒の実態を踏まえて、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを配置するなど、きめ細かな支援を充実させること、添削課題や面接指導への参加が難しい生徒に面談や電話連絡で支援することに努めることが示されています。見学では「レポートが出せなくなったとき、誰がどう連絡をくれますか」と聞いてみてください。

4-4. 3つの基準のチェック表

基準確認すること聞き方の例見る資料
1. 通い方年間の登校日数と場所/登校が難しい日の代わりの方法「スクーリングは年に何日、どこで行いますか」「体調が悪い日は、どうなりますか」募集要項、学校案内
2. 卒業資格と費用卒業資格を出す学校名/サポート校との契約/費用の総額と就学支援金「卒業資格はどの学校が出しますか」「3年間の総額はいくらですか」募集要項、学費表、文部科学省の就学支援金のページ
3. 相談体制相談できる担当者と連絡の方法/不登校経験のある生徒への支援「学習が進まないとき、誰が連絡をくれますか」「カウンセラーはいますか」学校案内、説明会での説明、学校の公表情報

基準は、文部科学省の資料をもとに整理した一例です。お子さんに合う基準は、ご家庭によって違います。

5. 保護者ができる声かけ(本人の気持ちの確認)

5-1. 最初に:急がせない、責めない

進路の期限が近づくと、つい「早く決めないと」と言いたくなります。でも、焦っているのは、お子さん本人も同じかもしれません。文部科学省によると、令和6年度(2024年度)の小・中学校の不登校の児童生徒は約35万4千人で、過去最多でした(2025年11月6日の推進本部の資料)。同じ悩みを持つご家庭は、少なくありません。先ほどの通知にもあるとおり、「登校する」ことだけをゴールにせず、本人が自分の進路を主体的に考えられることを大切にする考え方が示されています。

5-2. 本人の気持ちを聞くときのコツ

お子さんの気持ちを聞くときは、一度に決めさせようとせず、小さく聞くのがおすすめです。「どの学校がいい?」ではなく、「毎日通う学校と、家で学ぶ学校、どっちが近い?」のように、選びやすい形に分けて聞いてみてください。理由を無理に聞き出そうとしなくても大丈夫です。資料を横に並んで見ながら、「ここはどう思う?」と軽く聞く程度で十分です。見学や説明会も本人のペースで構いません。保護者の方が先に話を聞いてきて、「こんな学校があったよ」と伝える方法もあります。文部科学省のCOCOLOプラン(令和5年3月)も、本人や保護者の希望や状況を踏まえて、丁寧に相談を進める考え方を示しています。

5-3. 声かけの例(表)

場面つい言いたくなる言葉こんな言い方もねらい
進路の話を切り出す「そろそろ決めないと間に合わないよ」「急がなくていいけど、いろんな学校があるみたい。一緒に見てみる?」期限の不安を、本人に向けない
理由を知りたい「どうして行けないの?」「話したくなったら、いつでも聞くよ」理由を言葉にできなくても、安心して話せる
選択肢を見せる「通信制なら楽でいいんじゃない?」「毎日通う学校も、家で学ぶ学校もあるよ。どんな形なら続けられそう?」本人が自分で選べるようにする
説明会に誘う「とにかく行ってみなさい」「先にお母さん(お父さん)が話を聞いてくるね。行きたくなったら言ってね」本人に負担をかけず、情報を集める
不安を口にしたとき「みんな頑張っているのに」「不安だよね。いちばん心配なのは、どんなこと?」気持ちを受け止める

声かけの例です。正解はひとつではありません。お子さんの様子に合わせて、言葉を選んでください。

5-4. 保護者の方も、ひとりで抱えない

保護者の方自身が疲れてしまうこともあります。COCOLOプランでは、保護者の相談先として、教育委員会の相談窓口、教育支援センター、相談機関、保護者の会、フリースクール、学校のスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーが挙げられています。お子さんの眠れない日が続く、食事がとれないなど、心や体の心配があるときは、自己判断せずに、スクールカウンセラーや医療機関などの専門の窓口へ相談してください。

自宅で資料を見ながら進路について話し合う中学生と保護者

6. 相談先はどこ?主な相談先と、NIJIN高等学院という選択肢

6-1. 相談先はひとつに絞らなくて大丈夫です

「どこに話せばいいのかわからない」というときは、まず身近な中学校から始めて、並行して志望校の候補にも聞いてみてください。それぞれ答えられることが違うので、中学校には「調査書や出席の扱い」、通信制高校の候補には「選考の方法と出願の期限」というように、聞く内容を分けると話が早く進みます。NIJIN高等学院(ニジ高)も、その選択肢の一つです。

相談先相談できること向いている場面注意したい点
中学校(担任・進路担当・スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー)調査書、出席や評定の扱い、受検校の決め方、気持ちの相談まず現状を知りたいとき。書類を依頼するとき通信制高校の細かい募集条件は、志望校へ別に確認が必要
教育支援センター(市区町村)学校以外の場での学習・活動の支援、本人や保護者の相談学校に行きにくく、居場所や学習の場がほしいとき設置していない自治体もある。利用できる人の条件は自治体による
教育委員会・都道府県の入試・進路の相談窓口入学者選抜の仕組み、長期欠席や不登校の場合の取り扱い(例:神奈川県は高校教育課の入学者選抜・定員グループ)配慮の申請や、選抜の制度を正確に知りたいとき窓口の名称や受付時間は自治体ごとに違う。個別の学校の様子までは答えられないことがある
公立・私立の通信制高校(個別相談)選考方法、通い方、出願の期限、費用、卒業までの見通し候補が絞れてきたとき。出願に間に合うか確かめたいとき学校ごとに条件が違う。複数校を並べて比べる
NIJIN高等学院(ニジ高)通信制高校のサポート校。体験説明会(無料・オンライン、保護者のみの参加も可)で、お子さんの状況や通い方を一緒に整理できるオンラインで、家からまず話を聞いてみたいとき選択肢の一つ。卒業資格は、在籍する通信制高校が出す。ほかの学校と並べて比べる
24時間子供SOSダイヤル(文部科学省)悩みを話す、気持ちを聞いてもらう。電話番号は0120-0-78310。夜間・休日もつながる誰にも言えない、いま話したいとき電話をかけた地域の教育委員会の相談機関につながる

窓口の名称や受付時間は地域・学校ごとに異なります。最新の案内でご確認ください。

なお、株式会社NIJINは、学校に行きづらい小学1年生〜中学3年生向けの「NIJINアカデミー」も運営しています。オンラインでも、全国のリアル教室でも学べます。高校が決まるまでの、学びのペースや居場所づくりの選択肢の一つとして、気になる方はのぞいてみてください。出席扱いにするかは、在籍校が判断します。

NIJINアカデミー オンラインで義務教育が受けられる。全国に広がるリアル教室。
学習サポートと居場所、両方そろう。
NIJINアカデミーを見る→

6-2. どこに相談するときも、持っていくもの・聞くこと

どの相談先でも、個別相談の前に次の4つを用意しておくと、話が具体的になります。

持っていくもの内容の例用意のしかた
① 成績や出席の状況通知表、出席日数がわかるもの中学校でもらえる範囲で。わからないときは担任の先生に聞く
② 本人が困っていること・やってみたいこと行きにくい理由、続けられそうな通い方、興味のあること箇条書きで十分。本人の言葉でまとめる
③ 保護者の方が気になっている点費用、卒業までの見通し、出願の期限など事前に書き出して、本人とも共有しておく
④ 候補校の募集要項やパンフレット選考方法、出願の期限、必要な書類学校のWebサイトから取り寄せる。年度の確認を忘れずに

そのうえで、次の6つを聞いておくと、学校ごとの違いが比べやすくなります。

聞くことなぜ聞くのか主に聞く相手
2027年4月入学の出願期限と、選考の方法は学力検査の有無や、面接・作文の内容は学校ごとに違うため志望校
出席日数や評定が少ない場合、調査書はどう扱われますか調査書の扱いは、学校や自治体によって異なるため志望校・中学校
スクーリングの日数と場所は通い方が、体調や生活に合うかを確かめるため志望校
卒業資格を出す学校はどこですか。サポート校との契約は別ですか在籍する学校と、費用や手続きの範囲をはっきりさせるため志望校
費用の総額は。就学支援金はどう使えますか授業料のほかにかかる費用も含めて比べるため志望校
困ったとき、誰が連絡をくれますか学習が止まったときの支えを確かめるため志望校

質問のリストは、ニジ高公式サイトの通信制高校の個別相談で聞くことにもまとまっています。

ニジ高のオンライン体験説明会の画面

まとめ

中学3年生の11月・12月からでも、間に合う進路はあります。公立高校の出願は2027年1月以降が中心で、通信制高校には2027年2月まで出願できる期がある学校も、3月・4月に募集する課程もあります。「いつまでに動くか」は学校ごとに違うので、今月のうちに情報を集め始めることが、選択肢を広く持つ近道です。

内申点や出席日数が少なくても、受けられる進路はあります。通信制の選考は、書類・面接・作文が中心の学校もあれば、筆記試験がある学校もあります。全日制高校でも、自己申告書などの配慮を設ける自治体があります。学校を選ぶときは、通い方、卒業資格を出す学校と費用、相談体制の3つを見比べてみてください。

焦らなくて大丈夫です。今は決まっていなくても、これまでの時間が無駄になったわけではありません。本人のペースを大切にしながら、ひとつずつ確かめて進めてください。頼れる窓口は、いくつもあります。

なお、この記事の情報は2026年10月28日時点のものです。学校の案内には、令和9年度・2027年度のほか、令和8年度・2026年度などの過去年度の例を含みます。日程や制度は変わることがありますので、必ず中学校と志望校の最新の案内をご確認ください。

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参考: 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日 / 文部科学省「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」令和5年3月 / 文部科学省「令和4年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校)」 / 文部科学省「高等学校等就学支援金制度」 / 文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」 / 文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」 / 東京都教育委員会「令和9年度 都立高校入学者選抜」

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