「南房総市で、学校のかわりに通える場所はありますか」
南房総市で不登校や行きしぶりのお子さんがいる保護者の方に向けて、市の子ども教室「スマイル」と学校教育相談室「スマイルプラス」、費用負担なしで使えるオレンジの学習支援、千倉のフリースクールむーぶ おんを、公式の情報をもとにまとめました。
この記事でわかること
- 南房総市から通える学び場3か所(むーぶ おん・オレンジ・成美学園 館山校)の費用・開所日・対象
- 市の子ども教室「スマイル」と学校教育相談室「スマイルプラス」の場所・時間・申込方法
- 県の安房教育相談室と、館山市が準備中の学びの多様化学校のこと
- 通うのが難しいときのオンラインという選択肢と、見学で聞くこと
この記事は、南房総市・千葉県の公式資料と各施設の公式サイトに書かれていることだけを根拠にしています。公式に記載がなかったことは「確認できませんでした」とそのまま書いています。南房総市内で、公式の情報から内容を確認できる民間の学び場は、千倉町のむーぶ おんと、丸山地区のオレンジの2か所でした。そのため、この記事は「5選」ではなく、確認できた3か所と公的な受け皿をそのまま並べています。費用や曜日は変わることがあるので、実際に動く前に各施設へご確認ください(2026年10月時点)。
南房総市の今の状況を、数字と場所で確かめる
南房総市は房総半島の南端にあり、三方を海に囲まれています。市の公式サイトによると、2026年9月1日現在の人口は32,839人(男15,811人・女17,028人)、世帯数は16,672世帯で、4月1日の33,117人から毎月減っています。面積は229.55平方キロメートル(令和4年1月1日時点)と広く、2006年(平成18年)3月20日に富浦町・富山町・三芳村・白浜町・千倉町・丸山町・和田町の7町村が合併して誕生しました。
路線バスは日東交通が運行していて、市の公式サイトに時刻表の案内があります。市域が広く、地区によって駅やバス停までの距離がまったく違うため、「どの地区に住んでいるか」で通い方が大きく変わります。
千葉県全体では、令和6年度の公立小・中学校の不登校は14,599人(小学校6,121人・中学校8,478人)で、前年度の14,300人から増えています(千葉市を含む県の公表値)。 南房総市の小・中学校の不登校の人数は、市の教育委員会のページや会議録、計画の範囲では見つかりませんでした(確認できませんでした)。市の「令和6年度 実績進捗評価結果」には、教育相談センターの実績として、電話相談660件、面談(適応指導)970件、家庭訪問79件などが載っていますが、これは不登校の人数ではなく相談の件数です。
知っておきたい3つの壁
公式の記載から見えてきた、南房総市ならではの事情です。
01
市の教室「スマイル」は丸山地区にある
市の子ども教室「スマイル」は、丸山分庁舎(岩糸2489)の2階にあります。市は広く、千倉や白浜、和田などから丸山までは距離があるので、通い方を先に考える必要があります。
02
民間の学び場は2か所で、金額の載るのは1か所
市内で公式に確認できた民間の学び場は、千倉のむーぶ おん(金額の記載なし)と、丸山のオレンジ(費用負担なし)の2か所です。館山市の成美学園 館山校は中学卒業以上が対象で、小中学生は通えません。
03
利用料の補助は見つからない
南房総市に、フリースクールの利用料を対象にした保護者向けの補助は、公式で確認できませんでした。市の「学校外教育サービス利用助成事業」は、習い事や学習塾などが対象で、フリースクールは書かれていません。
3つとも「どこに・いくら・どう通うか」を先に整理すれば前に進める壁です。このあと順番に見ていきます。
南房総市から通えるフリースクールと学びの場(比較一覧)
南房総市内で公式の情報から確認できる民間の学び場は2か所だったため、館山市の成美学園 館山校を加えた3か所を並べました。費用は公式サイトの金額を優先し、公式に記載がないものは報道やフリースクール情報サイトの金額を、出典をつけて書いています。放課後等デイサービスや児童発達支援の事業所は、この記事では対象から外しました。
| 施設名(場所) | 対象 | 開所日 | 費用の目安 | 最寄駅・アクセス(公式) |
|---|---|---|---|---|
| フリースクール むーぶ おん (南房総市千倉町) | 不登校の小学生・中学生・高校生(安房地区の子が対象) | 月・水・金 10:00〜15:00(入退室は自由) | 金額は公式に記載なし(A型 月4回・B型 月8回) | JR千倉駅から徒歩約25分/バス停「千倉橋」から徒歩30秒 |
| 子ども家庭支援センター オレンジ (南房総市安馬谷) | 学校に行かない・行けない子ども(学習会は小学生以上。個別型は館山市・南房総市・鋸南町在住) | オレンジ学習会は毎週日曜(10:00〜11:30/13:00〜14:30)。個別型は日時を相談 | 公式に「費用負担はありません」「無料」と明記 | JR南三原駅から徒歩22分/館山駅から日東バスで「丸山郵便局」下車、徒歩3分 |
| 成美学園 館山校 (館山市北条) | 中学卒業以上の生徒(公式の案内) | 平日 8:30〜17:30(電話受付)。週1〜5日で選べる | 公式に料金の記載なし(資料請求で案内) | JR館山駅東口から徒歩1分 |
3か所を並べると、南房総市に住む小中学生が使えるのは、むーぶ おんとオレンジの2か所で、成美学園 館山校は中学を卒業した人が対象です。むーぶ おんは月・水・金、オレンジの学習会は日曜と、開く曜日が重ならないので、組み合わせて使う形も考えられます(併用できるかどうかは、それぞれに確認が必要です)。
通い方は、むーぶ おんがJR千倉駅から徒歩約25分かバス、オレンジが南三原駅から徒歩22分またはバスです。電車やバスの所要時間は、公式の資料では確認できませんでした。本数は、日東交通の時刻表で確かめてください。

3か所を1か所ずつ紹介します
ここからは、3か所の公式サイトと公的な資料に書かれていることを1か所ずつまとめます。資料によって書き方が違うところは、両方を載せています。「出席扱い」について公式に書かれていない施設が多いので、その点は見学のときに必ず聞いてください。
1. フリースクール むーぶ おん(南房総市千倉町)|月・水・金に開く、安房地区の子どものための居場所
南房総市千倉町北朝夷252-1にある、不登校で悩む小学生・中学生・高校生のためのフリースクールです。事業の母体は一(はじめ)塾で、一(はじめ)塾 千倉教室の中にあります。公式サイトには、館山市・南房総市・鴨川市・鋸南町の安房地区の子どもを対象にしていると書かれています。
- 開所日・時間(公式):月・水・金の10:00〜15:00。入退室は自由で、「続けて利用でも、曜日がバラバラでも個人に委ねます」とあります
- コース(公式):利用A型(月4回)と利用B型(月8回)の2つ。金額は公式サイトに載っていません
- アクセス(公式):JR千倉駅から徒歩約25分、日東バスの停留所「千倉橋」から徒歩30秒
- 電話:090-2307-6059(10:00〜19:00・土日祝を除く)
パソコンやタブレットでの探究学習、ボードゲーム、読書、Eラーニング、教科書での自習、校外学習などで過ごす場所です。公式サイトには「2025年4月開校」とありますが、ページに更新日の表示がないため、現在の受け入れ状況は電話で確かめてください。料金と出席扱いは公式に記載がないので、問い合わせで確かめてください。
2. 子ども家庭支援センター オレンジ(南房総市安馬谷)|費用負担なしの学習支援と居場所
NPO法人 子ども家庭サポートセンターちばが運営する、南房総市安馬谷2043にある支援センターです。通う教室というより、学校に行かない・行けない子どもへの学習支援と居場所づくりが中心です。公式サイトのお知らせは2026年10月6日付で、活動が続いていることがわかります。
- オレンジ学習会(公式):毎週日曜の10:00〜11:30と13:00〜14:30。「対象は小学生以上です」「参加費用は無料です」と書かれています。申込は随時、電話で受け付けています
- 個別型学習サポート(公式):家庭・オレンジ・近くの公的施設などで行い、日時は相談して決めます。「ご利用にあたっての費用負担はありません」とあり、館山市・南房総市・鋸南町の委託事業なので、「2市1町にお住まいの方に限っての提供です」と書かれています
- アクセス(公式):「南三原駅」から徒歩22分(1.8km)、「丸山郵便局」バス停から徒歩3分、館山自動車道の富浦ICから約20分
- 電話:0470-28-4288・0470-28-4299
個別型は対象が2市1町の住民に限られるため、鴨川市の子どもは使えません。個別型の対象学年は公式サイトに書かれていないので、申し込むときに確かめてください。費用がはっきり「無料」と公式に書かれているのが特徴です。
3. 成美学園 館山校(館山市北条)|館山駅から徒歩1分、中学卒業以上が対象のサポート校
館山市北条1872-8 水口ビル2Fにある、成美学園高等學校(通信制)のサポート校です。対象は中学校を卒業した人で、小学生・中学生は通えません。JR館山駅から徒歩1分で、通学は週1〜5日から選べると書かれています。
- 対象(公式):中学卒業以上
- 通い方(公式):週1〜5日から選択。電話受付は平日8:30〜17:30
- 費用:公式ページに金額の記載がなく、確認できませんでした
- 電話:0470-23-9001
南房総市の小中学生は対象になりませんが、中学を卒業したあとの進路の1つとして、早めに知っておくと選択肢が広がります。出席扱いや卒業資格の扱いは、公式ページから確認できた範囲では書かれていないので、見学のときに確かめてください。
南房総市から通う場合の費用相場と、補助の有無
3か所の費用を、入会金と月額で並べました。交通費・昼食代・教材費は別になることがあります。
| 施設名 | 入会金 | 月額の目安 | 出典 |
|---|---|---|---|
| むーぶ おん | 記載なし | 公式に金額の記載なし(A型 月4回・B型 月8回) | — |
| オレンジ | 0円(公式に費用負担なしと明記) | 無料(公式の記載) | 公式 |
| 成美学園 館山校 | 記載なし | 公式に掲載なし(問い合わせで確認) | — |
費用がはっきり書かれているのは、オレンジの0円(学習会は参加費用無料、個別型は費用負担なし)だけです。むーぶ おんは公式サイトに金額が載っておらず、成美学園 館山校も公式ページに料金の記載がありませんでした。ポータルサイトには入会金や月額が載っているものもありますが、公式で確認できないため、この記事には載せていません。交通費は別にかかります。
補助については、南房総市の公式サイトではフリースクールの利用料の補助を確認できませんでした。千葉県には、フリースクールを運営する団体向けの「フリースクール活動支援事業」(補助率2分の1、1団体あたり上限100万円)がありますが、保護者への利用料の補助は県の公式ページでは確認できませんでした。県内では千葉市(「学びのサポートクーポン」年額60,000円、令和8年10月開始)、松戸市(月額利用料の3分の1・月上限1万円)、印西市(月額上限20,000円)が保護者向けの補助を公式に案内していますが、どれもその市に住む子が対象で、南房総市は含まれていません。 市の「学校外教育サービス利用助成事業」(令和8年度)は、小学5・6年生が年額48,000円、中学1〜3年生が年額60,000円で、所得制限はありません。ただし、対象は放課後子どもクラブや、市内外の学習塾・習字・そろばん・ピアノ・サッカーなどの習い事、通信教育とされていて、フリースクールや不登校という言葉は書かれていません。参画事業者の一覧(2026年9月9日現在)にも、むーぶ おんとオレンジは見当たりませんでした。使えるかどうかは、市に直接たずねてください。
費用をおさえる方法としては、①市の「スマイル」を中心にして、民間は週1回にとどめる、②1回ごとの料金や会費の安い場所から始めて、合うかどうかを確かめる、③移動がいらないオンラインと組み合わせて、交通費と移動時間をかけない、の3つが考えられます。

その前に確認したい、南房総市の公的な窓口
民間の場所を探す前に、市の窓口も知っておくと選択肢が広がります。南房総市の相談の窓口は、丸山地区の丸山分庁舎に集まっています。館山市の学び場は、館山市から通えるフリースクール・学びの場まとめでも紹介しています。
子ども教室「スマイル」(通う場所)
市の公式ページで、不登校の子どものための教室として案内されています。市の公式ページには「教育支援センター」という名前は出てきませんが、相談・学習支援・軽スポーツ・創作活動・自立に向けたトレーニングを行う、市の教室です。昼食を持参して1日利用もでき、保護者の相談や学校訪問の支援もあります。
- 場所:南房総市岩糸2489番地(丸山分庁舎2階)
- 日時:月〜金(祝日・年末年始を除く)。活動は9:00〜15:00、相談は8:30〜16:00
- 電話:0470-46-2957(子ども家庭支援室)。県の資料には0470-46-2966とも載っていて、番号が食い違っています
- 対象:不登校の小・中学生(県の資料には、小中学生・高校生・保護者なども載っています)
- 費用:公式ページに記載がなく、確認できませんでした
申し込みは電話で、子ども家庭支援室に「スマイルの電話相談」と伝える形です。市の公式ページには「一定要件で学校への出席扱いになります」と書かれています。要件の中身は書かれていないので、在籍校と市に確かめてください。
学校教育相談室「スマイルプラス」
登校しぶりがある子や、学級に入りにくくて別室で過ごしている子のための相談室で、「スマプラ」とも呼ばれています。丸山分庁舎にあり、各対象校にも相談室が開かれています。学習支援、家庭訪問、登校支援を行い、学校と連携して段階的に学級へ戻れるよう支えます。
- 日時:月〜金(祝日・年末年始を除く)8:30〜17:15
- 電話:0470-46-2957(「スマプラの電話相談」と伝える)
- 費用:公式ページに記載がなく、確認できませんでした
県の窓口とオンライン支援
千葉県の安房教育相談室(館山市北条402-3、電話0470-25-3398)が、館山市・鴨川市・南房総市・鋸南町の相談を受けています。県の令和8年度版サポートガイドには「月、木のみ対応」と書かれているので、電話してから行ってください。また、県のオンライン授業「エデュオプちば」は、県内の小学4〜6年生と中学生が対象です(条件は県のページで確認してください)。
それでも「合いそうな場所がない」と思ったら
ここまで読んで、「通える民間の場が少ない」「千倉や館山まで通うのは負担が大きい」と感じた方もいると思います。そのときに残る選択肢がオンラインのフリースクールです。まず、3つの選択肢を正直に比べてみます。
通所・公的な窓口・オンラインを5つの観点で
| フリースクール (通所) | 南房総市の 公的な窓口 | オンライン (自宅から) | |
|---|---|---|---|
| 市内に場所がある | △ 市内は千倉と 丸山の2か所 | ○ 丸山分庁舎の スマイル | ○ 自宅が そのまま教室 |
| 送迎・移動がいらない | × バス・電車・ 車で通う | × 市内だが 通う必要あり | ○ 移動なし |
| 費用が事前にわかる | △ オレンジは0円、 ほかは記載なし | △ スマイルは 費用の記載なし | ○ 月額が 公式に載る |
| 学習や活動の支援がある | △ 施設ごとに 内容が違う | ○ 学習支援・ 軽スポーツなど | △ オンラインで 学習・交流 |
| 同じ部屋で人と会える | ○ 少人数で 顔を合わせる | ○ 教室で 職員と会える | × 画面越し |
○=対応 △=一部 ×=非対応 / ※各施設・自治体の公式サイトと千葉県の公表資料の記載をもとにした一般的な傾向です。制度・費用は2026年10月時点。
オンラインが向いているとき
南房総市は三方を海に囲まれた広い市で、千倉や館山の施設まで、バスや家族の送迎が必要です。所要時間は公式の資料では確認できませんでした。「まず生活のリズムを戻したい」「長い移動がまだ負担」という段階では、オンラインが向いています。朝決まった時間に画面の前に座る形なら、天気や体調の波に左右されずに続けられます。
逆に、体を動かしたい、同じ部屋で誰かと過ごしたいという気持ちが強い子には、オンラインだけでは足りません。上の表でオンラインに×を付けたのはそこです。南房総市の場合は、市の「スマイル」が月〜金に開いているので、「オンラインで毎日の学びを続けながら、週に何日かは市の教室へ」という組み合わせも考えられます。
オンラインを選ぶ前に確認したい4つのこと
- 出席の扱い:在籍校で出席扱いになった実績があるか。手続きの書類を出してもらえるか
- 同じ時間に同じ仲間と過ごせるか:録画の授業を見るだけか、決まった時間に先生や仲間と会えるか
- 料金の総額:月額のほかに入学金・施設利用料・オプションがあるか。税込か
- 対面の機会:リアルの教室やイベントがあるか。ある場合、千葉県内のどこか
この4つは、このあと紹介するNIJINアカデミーを含め、どのオンラインスクールを検討するときにも同じように聞いてください。
NIJINアカデミーのメタバース校舎|南房総市の自宅から毎日「登校」する学校
オンラインの選択肢の1つとして、にじいろを運営する株式会社NIJINのオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を紹介します。自社のサービスなので、良い点だけでなく、合わないかもしれない点も書きます。
NIJINアカデミーのいちばんの特徴は、オンラインを「通所の代わり」ではなく「本校舎」にしていることです。公式サイトには「メタバース校舎が、毎日みんなが通う本校舎です」とあり、朝アバターで登校して、授業を受けて、休み時間に雑談して、帰るという、学校と同じ1日がメタバースの中で続きます。録画の授業を見るだけの学習サービスとも、週1回のオンライン面談とも違う形です。公式サイトでは「日本初、公教育を持ち運び可能にしたオルタナティブスクール小中高一貫校」と紹介されています。
「通えない」を前提につくったメタバース校舎
公式サイトの記載から、ほかのオンラインスクールと違う点を3つにまとめました。
01
顔も声も出さなくていい
カメラはOFFのまま、アバターが教室にいてくれます。発言はチャットでも、反応はリアクションボタンでも大丈夫。しんどくなったら途中で抜けてもいい、と公式に書かれています。
02
関わる人数を自分で選べる
担任と1対1→クラス(8〜12人)→校舎(約150人)→全校、と出ていく範囲を自分で決められます。校舎を4つ(サン・ムーン・ゴールド・スター)に分けているのは、人が顔と名前を覚えられる約150人を超えないためです。
03
学年も地域もこえて学べる
現役教員のリアルタイム授業が月100コマ以上あり、受けたい授業を自分で選べます(学年もこえられる)。42都道府県の子どもと、共創してきた100社の企業・自治体・大学の大人が同じ校舎に集まります。
「家から出られない時期」でも、学び・友だち・会話・運動を切らさずにいられる、というのが公式の考え方です。
1日の過ごし方も、学校にかなり近い形です。公式サイトによると、朝の会・帰りの会で1日を始めて終え、月100コマ以上の授業から受けたいものを選びます。画面の前で体を動かす「ホーム体育」、クラスの困りごとを自分たちで話し合う「クラス会議」、毎週火曜13:00の「全校ホームルーム」(YouTubeでも生配信)、マイクラ・イラスト・将棋・鉄道などのサークル活動、学園祭などの年間イベントもあります。授業は日本最大級の教師団体「授業てらす」と連携していて、アーカイブは500本以上と公表されています。
学び方には3つの段階があります。公式の教育モデルでは、まず「自分を好きになる」(〜6か月)、次に「学びを好きになる」(〜8か月)、そして「社会を好きになる」(〜12か月)という順番で、最後の段階では100以上の企業・自治体・機関と連携しながら、地域課題の解決や商品アイディア、アプリ開発、ラジオ配信など「誰かのために何かをしたい」という思いを形にしていきます。
先ほどの「確認したい4つのこと」に、NIJINアカデミーを当てはめるとこうなります。
| 確認したいこと | NIJINアカデミーの場合(公式の記載) |
|---|---|
| 出席の扱い | 出席認定は希望者の97%(公式サイトの表記)。最終的に判断するのは在籍校の校長です |
| 同じ時間に同じ仲間と過ごせるか | 朝の会・帰りの会があり、クラスは8〜12人。担任と1対1で話せる時間もあります |
| 料金の総額 | メタバース通学 月25,443円(税込・メタバース料23,760円+施設利用料1,683円)/入学金33,000円(税込・初月のみ)。専任サポート(月16,500円)などのオプションあり |
| 対面の機会 | 全国52か所にリアル教室があり、千葉県内では佐倉市(NIJINアカデミー千葉佐倉校・毎週木曜)と我孫子市(我孫子校・毎週火曜)に教室があります。ハイブリッド通学は月41,943円〜(リアル教室の料金・開校日は教室ごとに異なる) |
合わないかもしれない点も正直に書いておきます。1つ目は、同じ部屋で人と直接会うことはできないこと(上の比較表で×にしたところです)。2つ目は、月額は、メタバースだけなら月25,443円(税込)で、交通費はかからない一方、メタバースだけの場合は対面の時間はないこと。3つ目は、公式に「自宅からPCひとつでワンクリック登校」とあるとおり、パソコンと通信環境が必要なことです。体を動かしたい・人と直接会いたい気持ちが強い子は、市のスマイルや近くの居場所と組み合わせる形を考えてみてください(併用できるかどうかは、それぞれに確認が必要です)。
三方を海に囲まれた南房総市では、住んでいる地区によって、学び場までの距離が大きく違います。42都道府県の子どもと、100社の企業・自治体・大学の大人が集まるメタバース校舎なら、移動時間ゼロで毎日いろいろな人とつながれます。市の教室や地域の居場所とは違う役割を持つ選択肢です。
南房総市の自宅から「登校」できる学校。
NIJINアカデミーは、メタバースの本校舎に毎日通えるオルタナティブスクールです。カメラOFF・チャットでの発言でも参加できます。
見学で聞いておきたいこと
通所でもオンラインでも、見学や体験のときに聞いておくと後で困らない質問をまとめました。南房総市から通う場合に特に大事なものに印をつけています。
- 【南房総市ならでは】住んでいる地区からの通い方。千倉・白浜・和田・丸山・富浦・富山・三芳などの地区から、むーぶ おんやオレンジ、館山の施設まで片道どのくらいかかるか、バスの本数と送迎の要否を具体的に確かめる
- 【特に大事】出席扱いの実績。在籍校に出す書類(通所の記録・活動報告など)を作ってもらえるか。南房総市立の学校で実績があるか
- 月会費に含まれるもの。昼食、教材、イベント、交通費は別か
- 1日の過ごし方。来る時間・帰る時間は自由か。勉強の時間はあるか。何もしないで過ごしてもよいか
- 同じ年ごろの子がいるか。年齢の幅が広い施設では、年の近い子がいるかどうかで居心地が変わります
- スタッフの人数と経歴。教員経験者や相談員がいるか。保護者との連絡の頻度と方法
- 休んだとき・やめるときの扱い。月謝制の場合、休んだ日の分はどうなるか。途中でやめるときの手続き
- 体験できる回数。1回だけか、何回か試せるか。体験の費用
見学のときは、お子さんが「ここならいてもいいかも」と感じるかどうかがいちばん大事です。保護者が良いと思っても、本人が落ち着かない場所なら続きません。スマイルとの併用を考えている場合は、在籍校にも同じ時期に相談しておくと、手続きが進めやすくなります。

よくある質問
南房総市にフリースクールはありますか。
公式の情報で確認できた民間の学び場は、千倉町のむーぶ おん(月・水・金)と、丸山地区のNPO「オレンジ」(学習会は日曜・参加費用は無料)の2か所です。館山市には、中学卒業以上が対象の成美学園 館山校があります。
「スマイル」はどこにありますか。
南房総市岩糸2489番地の丸山分庁舎2階です。月〜金(祝日・年末年始を除く)に開き、活動は9:00〜15:00、相談は8:30〜16:00です。電話は子ども家庭支援室の0470-46-2957です。
「スマイル」の費用はかかりますか。
市の公式ページに費用の記載がなく、確認できませんでした。「無料」とは書けないので、電話(0470-46-2957)でお聞きください。
「スマイル」の申し込み方法は?
市の公式ページでは、電話で子ども家庭支援室に「スマイルの電話相談」と伝える形で案内されています。一定の要件で学校の出席扱いになると書かれていますが、要件の中身は書かれていないので、在籍校にも相談してください。
オレンジの費用はかかりますか。
公式サイトに、学習会は「参加費用は無料です」、個別型は「ご利用にあたっての費用負担はありません」と書かれています。個別型は館山市・南房総市・鋸南町の委託事業で、この2市1町に住む人に限られます。
南房総市にフリースクールの利用料の補助はありますか。
市の公式サイトでは、フリースクールの利用料を対象にした保護者向けの補助は見つかりませんでした。「学校外教育サービス利用助成事業」は習い事や学習塾などが対象で、フリースクールは書かれていません。県の補助は、運営する団体向けです。
むーぶ おんの料金はいくらですか。
公式サイトには金額が載っていません。コースは利用A型(月4回)と利用B型(月8回)です。ポータルサイトには別の金額を載せるものがありますが、公式で確認できないため載せていません。090-2307-6059(10:00〜19:00・土日祝を除く)に問い合わせてください。
館山市の学びの多様化学校には、南房総市から通えますか。
館山市は、2027年(令和9年)4月の開校をめざして、豊房小学校の跡地に本校型の小中一貫校として準備を進めています。対象は不登校の児童生徒などです。ただし、市外に住む子の受け入れは、市の公式ページでは確認できませんでした。問い合わせ先は館山市教育総務課学校再編室(0470-28-4377)です。
オンラインのフリースクールでも、学校の出席扱いになりますか。
文部科学省の考え方では、自宅でのICTを使った学習も、一定の要件を満たせば校長の判断で出席扱いにできるとされています。判断するのは在籍校の校長なので、まず学校に相談してください。たとえばNIJINアカデミーは、出席認定を「希望者の97%」と公式サイトで公表しています。検討しているスクールがあれば、在籍校とのやりとりをどこまで手伝ってもらえるかを聞いておくと安心です。
まとめ
南房総市には、不登校の子どものための市の教室「スマイル」と学校教育相談室「スマイルプラス」、費用負担なしで使えるオレンジの学習支援、千倉のフリースクールむーぶ おんがあります。館山市には、中学卒業以上が対象の成美学園 館山校もあります。
- まず相談したいとき:市の子ども家庭支援室(0470-46-2957、「スマイルの電話相談」と伝える)
- 市の教室を使いたいとき:子ども教室「スマイル」(月〜金・活動は9:00〜15:00)
- 費用をかけずに始めたいとき:オレンジ(日曜の学習会は参加費用無料)
- 居場所を探すとき:むーぶ おん(千倉町・月・水・金 10:00〜15:00)
- 移動がまだ難しいとき:自宅から「登校」できるオンラインのフリースクール
南房総市ではフリースクールの利用料の補助が公式に確認できないので、費用は家庭の負担になる前提で考えておく必要があります。だからこそ、「週何日・どこで・いくらで」を先に決めてから見学に行くと、比べやすくなります。お子さんが「ここならいてもいいかも」と思える場所は、市の中にも、市の外にも、画面の向こうにもあります。焦らず、一つずつ確かめていきましょう。

この記事の内容を確かめるための一次資料
- 南房総市「毎月住民基本台帳人口(令和8年度)」
- 南房総市公式サイト(合併・市制の記載)
- 南房総市公式サイト(面積・位置の記載)
- 南房総市「子ども教室スマイル」
- 南房総市「学校教育相談室スマイルプラス」
- 南房総市「学校外教育サービス利用助成事業」
- 南房総市「路線バス等の時刻表案内」
- 南房総市「令和6年度 実績進捗評価結果」
- 千葉県「教育相談機関(安房教育相談室ほか)」
- 千葉県「不登校児童生徒のサポートガイド(令和8年度版)」
- 千葉県「エデュオプちば」
- 館山市「学びの多様化学校」
- フリースクール むーぶ おん 公式サイト
- 子ども家庭支援センター オレンジ 公式サイト
- 成美学園 館山校
- 千葉県教育委員会「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果
- 千葉県「フリースクール活動支援事業」
- 千葉県不登校児童生徒の教育機会の確保を支援する条例
- 千葉県教育委員会「不登校対策」(サポートガイド・エデュオプちば・放課後メタバースちば)
- 千葉県「よくある質問:フリースクールについて」
- 千葉市「千葉市学びのサポートクーポン」
- 松戸市「フリースクール等利用料の補助」
- 印西市「印西市フリースクール等利用児童生徒支援補助金」
- 文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
- NIJINアカデミー 公式サイト(累計入学者数・出席認定率・学費・メタバース校舎・教育モデル)
※確認日:2026年10月6日
文責:にじいろ編集部
公開日:2026年10月6日 / 最終更新:2026年10月6日


