大磯町から通えるフリースクール5選|町内の支援室と二宮・平塚の4か所を比較【2026年版】

大磯町のフリースクール5選(青空と海辺の風景)

「大磯町で、学校のかわりに通える場所はありますか」
大磯町は、平塚市と二宮町にはさまれた、人口およそ3万人の海辺の町です。町には教育研究所の中に教育支援室「つばさ」があり、町内には民間の「うみとひかりの支援室」も開いています。一方で、町の公式サイトではフリースクールの利用料の補助は確認できず、町の不登校の子どもは令和6年度に84人(前年度より12人増)と報告されています。この記事では、大磯町から通える5か所と、町の窓口でわかっていること・わからないことを、公式の記載だけをもとに整理しました。

この記事でわかること

  • 大磯町から通えるフリースクール5か所の場所・対象・開所日・費用(公式サイトで確認できた範囲)
  • 町内・二宮町・平塚市の施設を、東海道線の駅を軸にどう選ぶか
  • 町の教育支援室「つばさ」と教育相談窓口の使い方
  • 令和6年度の大磯町の不登校の人数と、町の方針に書かれていること
  • 補助が確認できなかったことと、費用の抑え方
  • 「通える場所がない」と感じたときに残る選択肢と、自宅から毎日「登校」できるNIJINアカデミーのメタバース校舎の特徴

この記事は、大磯町・神奈川県の公式ページと各施設の公式サイトに書かれていることだけを根拠にしています。公式に記載がなかったことは「確認できませんでした」とそのまま書いています。費用や曜日は変わることがあるので、実際に動く前に各施設へご確認ください(2026年9月時点)。

目次

大磯町の今の状況を、数字と場所で確かめる

まず、大磯町という町の形を公式の資料で確かめておきます。町の紹介ページによると、大磯町は神奈川県の中央南部にあり、南は相模湾、北と東は平塚市、西は二宮町に接しています。東西約7.6キロ・南北約4.1キロ、面積は17.23平方キロで、町の65%が丘陵部です。町のトップページでは、令和8年9月1日現在の人口は30,340人、世帯数は13,133世帯です。

大磯は歴史の町でもあります。町の観光ページには、1885(明治18)年に初代陸軍軍医総監の松本順が大磯海水浴場を開き、「日本で最初に開かれた海水浴場といわれています」と書かれています。町の沿革によると、1887(明治20)年には、松本順が初代内閣総理大臣の伊藤博文に相談したことをきっかけに大磯駅が開業しました。いまも町の中心は、この大磯駅です。

町立の学校は、小学校2校(大磯小・国府小)と中学校2校(大磯中・国府中)です。町は小学校の給食費を無償化しています。文部科学省の一覧によると、不登校の子どものための「学びの多様化学校」は大磯町にはなく、神奈川県内では横浜市と鎌倉市の3校だけです。

不登校の人数は、令和7年11月20日の町の教育委員会定例会で報告されています。議事録には「『不登校』につきましては、前年度より12人増加し、84人でした。」とあります(令和6年度の調査結果。小中の内訳は議事録に書かれていません)。同じ議事録には、「ICT等を活用した支援や教育支援教室つばさの活用など、多様な学びの場を提供し続けていくことが重要」という発言も記録されています。

神奈川県全体では、令和6年度の公立小・中学校の不登校は24,250人(小学校10,192人・中学校14,058人)で、前年度から621人増えています。大磯町だけの動きではなく、県全体で増え続けている、ということです。

大磯町で保護者がつまずきやすいところ

知っておきたい3つの壁

公式の記載から見えてきた、大磯町ならではの事情です。

01

町内の選択肢が限られる

町内で確認できた民間の場所は「うみとひかりの支援室」の1か所で、開いているのは火曜・木曜の午後だけです。

02

行き先が東西に分かれる

西の二宮町と東の平塚市に施設があり、どちらも東海道線で1駅です。家からどちらに出やすいかで選び方が変わります。

03

補助が確認できない

フリースクールの利用料・交通費の補助は、町の公式サイトで確認できませんでした。県の補助事業の実施自治体にも大磯町は入っていません。

3つとも「どこに・いくら・どう通うか」を先に整理すれば前に進める壁です。このあと順番に見ていきます。

大磯町から通えるフリースクール5選(比較一覧)

町内の1か所と、西隣の二宮町の2か所、東隣の平塚市の2か所です。費用は公式サイトに書かれている金額だけを載せ、公式に記載がないものは「公式に記載なし」としています。放課後等デイサービスや児童発達支援の事業所は、この記事では対象から外しました。

施設名(場所)対象開所日月額の目安(公式)最寄駅(公式)
うみとひかりの支援室
(大磯町大磯)
小・中・高校生火・木 12:00〜15:00週1回 22,000円/週2回 33,000円(税込)+システム利用料 2,200円公式に記載なし
のぞみ教室
(二宮町二宮)
小5〜中3月〜金(登校日は相談)公式に記載なし二宮駅 徒歩12分(スクールバスあり)
とどまる学園
(二宮町二宮)
小学生〜18歳水・金+月1回の月曜 12:00〜16:00初等部 週1 14,000円/中等部 週1 19,000円(活動費込み)公式に記載なし
フリースペースいろえんぴつ
(平塚市西八幡)
主に小中学生月〜金 10:00〜15:001回2,000円 または 月額10,000円平塚駅 徒歩20分(バス停から徒歩3分)
堀口塾フリースクール
(平塚市代官町)
小学生・中学生火・木 9:30〜12:3027,610円(税込)平塚駅南口 徒歩20秒

一覧にすると、「毎日通えるか」「駅から近いか」「費用がはっきりしているか」で5か所の性格がかなり違うことがわかります。平日5日開いているのは、のぞみ教室といろえんぴつの2か所です。駅からの近さでは堀口塾フリースクールが抜けていて、費用の安さではいろえんぴつが目立ちます。町内のうみとひかりの支援室は、家から近いぶん移動の負担が小さいのが強みです。

大磯駅は、東海道線で平塚駅と二宮駅のちょうど間にあります。どちらにも1駅で出られるので、「電車に乗る練習」を兼ねて通い始めるご家庭もあると思います。ただ、大磯駅から各駅までの所要時間や本数は公式の資料で確認していないため、実際に通う時間帯の時刻表で確かめてください。

本が並ぶ棚と観葉植物のある部屋

5か所を1か所ずつ紹介します

ここからは、5か所の公式サイトに書かれていることを1か所ずつまとめます。「出席扱い」について公式に書かれていない施設もあるので、その点は見学のときに必ず聞いてください。

1. うみとひかりの支援室(大磯町大磯)|町内で通える「フリースクールの手前」の場所

大磯町内で確認できた、唯一の民間の居場所です。運営はうみとひかりの合同会社で、所在地は大磯町大磯1699(大磯勉強団の中)です。公式サイトでは自分たちのことを「フリースクールの手前にある、学習支援の場所です」と説明しています。いきなり毎日通うフリースクールはハードルが高い、という段階の子に合わせた場所だと読めます。

  • 対象:小・中・高校生
  • 開所:火曜日・木曜日 12:00〜15:00
  • 費用(税込):入会金11,000円、週1回コース 月22,000円、週2回コース 月33,000円、システム利用料 月2,200円(オプションに学習レポート作成 1回3,300円など)
  • 出席扱い:「文部科学省のガイドラインに基づき、当支援室での活動を学校の『出席』として認めてもらうための準備を整えています」。ただし「最終的な決定権は、お子様が在籍する学校の『校長先生』にあります」
  • 電話:0463-43-0579

最寄駅と徒歩の時間は、支援室の公式サイトにも大磯勉強団の公式サイトにも書かれていませんでした。家からの行き方は、問い合わせのときに確認してください。開いているのが週2日の午後だけなので、町の教育支援室「つばさ」や自宅での学びと組み合わせる使い方が現実的です。

2. のぞみ教室(二宮町二宮)|平日5日から登校日を選べる、星槎の教室

西隣の二宮町にある、星槎学園高等部湘南校が運営する教室です。所在地は二宮町二宮1352-4で、公式には「二宮駅より徒歩12分。スクールバス送迎もあります。」と書かれています。

  • 対象:小学校5年生〜中学校3年生
  • 開室:月曜日〜金曜日(週5日の中から登校日を相談して決める)
  • 定員:20名
  • 費用:公式ページに記載なし
  • 電話:0463-71-0991

対象が小学5年生からなので、低学年のお子さんは対象外です。費用と出席扱いの実績は公式ページに書かれていないため、問い合わせのときに確認してください。平日5日の中から登校日を選べるので、「最初は週1日から」という始め方もしやすい教室です。

3. とどまる学園(二宮町二宮)|活動エリアに大磯町も入っている、週2日の学び場

二宮町二宮1126-2の3階(にのみや聖書教会の場所を借りています)で活動している学び場です。公式サイトには、「二宮町を中心に平塚市、秦野市、中井町、大磯町」で活動していると書かれていて、大磯町の子どもも想定されています。

  • 対象:小学生から18歳まで
  • 開所:毎週水曜・金曜の週2回と、月1回の月曜 12:00〜16:00(昼食付き)。土曜にクラブ活動などもあり
  • 費用(学費ページ):入学金30,000円/初等部 週1 14,000円・週2 22,000円/中等部 週1 19,000円・週2 25,000円(いずれも活動費込み)。月3回の「ときどきとどまるコース」は初等部4,000円・中等部4,500円で入学金不要
  • 電話:0463-71-7445

体験入学(1か月・4回)は10,000円と公式に書かれています。料金が税込か税別かは書かれていませんでした。最寄駅と徒歩の時間も公式に記載がありません。「ときどきとどまるコース」のように、まず月3回から試せる仕組みがあるのは、外に出る回数を少しずつ増やしたい子にとって心強い点です。

4. フリースペースいろえんぴつ(平塚市西八幡)|平日毎日開いていて、費用をおさえやすい

東隣の平塚市にあるフリースペースです。所在地は平塚市西八幡1-1-27 さかえビル3階で、公式のアクセスページには「JR平塚駅から徒歩20分」、またはバスで「コンフォール平塚前」下車・徒歩3分と書かれています。駐車場はありません。

  • 対象:主に小中学生
  • 開所:月曜日〜金曜日 10:00〜15:00(土日祝・年末年始は休み)
  • 費用:1回2,000円、または月額10,000円(税表記なし)。無料体験2回
  • 電話:080-5923-1127

5か所の中で、月額がいちばん低いのがいろえんぴつです。平日5日開いていて、月額制なら通う日数が増えても費用が変わりません。一方で、平塚駅からは歩くと20分かかるので、バスを使うか、送迎が必要になるかを先に考えておくと安心です。出席扱いについては公式に記載がありませんでした。

5. 堀口塾フリースクール(平塚市代官町)|平塚駅南口から徒歩20秒、午前中の学習型

平塚駅南口から徒歩20秒という、5か所の中でいちばん駅に近いフリースクールです。所在地は平塚市代官町1-5 YKビル3階で、学習塾の堀口塾が運営しています。

  • 対象:小学生・中学生
  • 開所:火曜日・木曜日 9:30〜12:30(週2回・月8回)
  • 費用:月額27,610円(税込。授業料24,200円+管理費3,410円、すらら利用料込み)。入塾金12,000円+消費税
  • 電話:0463-86-6354

公式サイトには「医療的・心理的な専門支援、療育、カウンセリング等を目的とした施設ではありません」と書かれていて、入塾前に合うかどうかを見るため、全員が入れるわけではないとされています。「勉強の遅れを取り戻したい」「午前中に外に出る習慣をつけたい」という子に向いた場所です。出席扱いについては公式に記載がありませんでした。

このほか平塚市には、T&M education servicesのフリースクール(参加費 月22,000円・税込、公式に「出席扱いにされる場合もございます」)もあります。5か所で合う場所が見つからないときの候補として覚えておいてください。

大磯町から通う場合の費用相場と、補助の有無

5か所の月額を、週1〜2回・平日毎日の目安で並べました。いずれも公式サイトの金額で、交通費・昼食代・教材費は別になることがあります。

施設名入会金・入学金週1〜2回の月額平日毎日の月額
うみとひかりの支援室11,000円(税込)24,200円〜35,200円(システム利用料込み)—(週2日まで)
のぞみ教室公式に記載なし公式に記載なし公式に記載なし
とどまる学園30,000円14,000円〜25,000円(活動費込み)—(週2日+月1回)
いろえんぴつ公式に記載なし1回2,000円月額10,000円
堀口塾フリースクール12,000円+税27,610円(週2回・税込)—(週2日)

公式に金額がわかるものに限ると、大磯町の周りの5か所は月1万円〜3万5千円ほどです。通う日数を増やすと費用も上がる施設が多いので、「週何日通いたいか」を先に決めてから比べると、家計の見通しが立てやすくなります。

補助については、大磯町の公式サイトではフリースクールの利用料・交通費の補助を確認できませんでした。神奈川県が紹介している「市町村による取組」の実施自治体(相模原市・鎌倉市・海老名市・藤沢市・葉山町・二宮町)にも、大磯町は入っていません。西隣の二宮町は入っていますが、二宮町の制度は二宮町に住む家庭が対象なので、大磯町から二宮町の施設に通っても対象にはならないと考えておいてください。

なお、町の教育委員会の議事録(令和8年1月22日)には、令和8年度の予算要求として、アレルギーで給食を食べられない子への給食費相当額の補助を「拡充し、不登校児への追加補助を実施する」という説明が記録されています。ただし、これはフリースクールの利用料の補助ではなく、町の制度ページもまだ確認できていません。対象になるかどうかは、町の学校教育課に確認してください。

費用をおさえる方法としては、①町の教育支援室「つばさ」を中心にして、民間は週1回にとどめる、②いろえんぴつのように月額が低い場所や、とどまる学園の月3回コースから始める、③移動がいらないオンラインと組み合わせて、交通費をかけない、の3つが考えられます。

本棚の前のひじ掛け椅子

その前に確認したい、大磯町の公的な窓口

民間のフリースクールを探す前に、町の窓口も知っておくと選択肢が広がります。大磯町の教育相談と教育支援室は、どちらも大磯町東小磯424-2の教育研究所(大磯町横溝千鶴子記念教育研究所)の中にあります。町の案内には「大磯駅から徒歩7分」と書かれています。

教育支援室「つばさ」(通う場所)

町の公式ページによると、つばさは「学校にはまだ通えないけれど、少し外出できるようになったお子さんが安心して通える教室」です。大磯町の小中学生が対象で、自分の学校に籍を置いたまま通えます。

  • 開室:月曜〜金曜 9:00〜15:00。夏休み・冬休み・春休みの期間はお休み
  • 通い方:「通室する日にちや時間は、子どもさんの状況に合わせて、相談の上決めます」
  • 活動:相談のほか、絵画・工作・手芸などの創作活動、散歩・スポーツ、グループでの話し合いやゲーム、「自分にあった学習」
  • 体制:専任教諭と指導協力員が、一人ひとりの状況に合わせて対応
  • 出席扱い:「一定の要件を満たせば、在籍校での出席認定や成績評価の対象となります」
  • 申し込み:「学校の先生、または教育研究所にご相談ください」(電話 0463-60-3670)

費用については、町の公式ページに書かれていませんでした。定員も確認できなかったので、問い合わせのときに一緒に聞いてください。出席認定の対象になりうることが町の公式ページに明記されているのは、つばさの大きな特徴です。

教育相談窓口(相談の入り口)

同じ教育研究所に、町の教育相談窓口があります。大磯町に住む子どもとその保護者が対象で、「不登校・いじめ等でお悩みの方の相談を受け付けています」と書かれています。

  • 受付:月曜〜金曜(火曜日を除く)9:00〜12:00、13:00〜16:30
  • 専門職:スクールカウンセラー(心理の専門家)とスクールソーシャルワーカー(福祉の専門家)の相談もあり(予約制)
  • 電話:0463-60-3670

火曜日は相談窓口がお休みなので注意してください。町の令和8年度の教育委員会基本方針には、教育研究所のスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーと、つばさの専任教諭が連携して子どもを支えると書かれています。「どこに通うか決める前に、まず話を聞いてほしい」というときの入り口として使えます。

なお、学校の中に別室の居場所をつくる「校内教育支援センター」については、大磯町の公式サイトでは確認できませんでした。在籍校にそうした部屋があるかどうかは、担任の先生か学校に直接聞いてみてください。

それでも「合いそうな場所がない」と思ったら

ここまで読んで、「町内の場所は週2日だけ」「平塚や二宮まで毎日通うのはまだ難しい」と感じた方もいると思います。そのときに残る選択肢がオンラインのフリースクールです。まず、3つの選択肢を正直に比べてみます。

3つの選択肢を正直に比較

通所・公的な窓口・オンラインを5つの観点で

フリースクール
(通所)
大磯町の
公的な窓口
オンライン
(自宅から)
大磯町内に場所がある△
町内は
1か所(週2日)
○
教育支援室
「つばさ」
○
自宅から
送迎・移動がいらない×
二宮・平塚へ
電車かバス
△
大磯駅から
徒歩7分
○
移動なし
平日毎日通える△
5か所中2か所が
平日5日
○
月〜金
(長期休業は休み)
○
時間割が公開
費用が事前にわかる△
公式に金額が
ない施設も
×
町の公式に
記載なし
○
公式に金額を公開
同じ部屋で人と会える○
スタッフ・
仲間と対面
○
専任教諭と
対面
×
画面越し

○=対応 △=一部 ×=非対応 / ※各施設・自治体の公式サイトと神奈川県の公表資料の記載をもとにした一般的な傾向です。制度・費用は2026年9月時点。

オンラインが向いているとき

大磯町から民間の施設に通うには、町内の1か所をのぞくと、電車かバスで二宮町や平塚市に出る必要があります。「まず生活のリズムを戻したい」「電車に乗るのがまだ負担」という段階では、オンラインが向いています。朝決まった時間に画面の前に座る形なら、天候や家族の仕事の都合に左右されずに続けられます。人が多い場所が苦手な子にとっても、最初の一歩としてハードルが低いことがあります。

逆に、体を動かしたい、同じ部屋で誰かと過ごしたいという気持ちが強い子には、オンラインだけでは足りません。上の表でオンラインに×を付けたのはそこです。大磯町の場合は、町の教育支援室「つばさ」が大磯駅から徒歩7分の場所にあり、町内には週2日の「うみとひかりの支援室」もあるので、「オンラインで毎日の学びを続けながら、週に何日かは町内の対面の場所へ」という組み合わせがしやすい地域です。

オンラインを選ぶ前に確認したい4つのこと

  • 出席の扱い:在籍校で出席扱いになった実績があるか。手続きの書類を出してもらえるか
  • 同じ時間に同じ仲間と過ごせるか:録画の授業を見るだけか、決まった時間に先生や仲間と会えるか
  • 料金の総額:月額のほかに入学金・施設利用料・オプションがあるか。税込か
  • 対面の機会:リアルの教室やイベントがあるか。ある場合、神奈川県内のどこか

この4つは、このあと紹介するNIJINアカデミーを含め、どのオンラインスクールを検討するときにも同じように聞いてください。

NIJINアカデミーのメタバース校舎|大磯町の自宅から毎日「登校」する学校

オンラインの選択肢の1つとして、にじいろを運営する株式会社NIJINのオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を紹介します。自社のサービスなので、良い点だけでなく、合わないかもしれない点も書きます。

NIJINアカデミーのいちばんの特徴は、オンラインを「通所の代わり」ではなく「本校舎」にしていることです。公式サイトには「メタバース校舎が、毎日みんなが通う本校舎です」とあり、朝アバターで登校して、授業を受けて、休み時間に雑談して、帰るという、学校と同じ1日がメタバースの中で続きます。録画の授業を見るだけの学習サービスとも、週1回のオンライン面談とも違う形です。公式サイトでは「日本初、公教育を持ち運び可能にしたオルタナティブスクール小中高一貫校」と紹介されています。

NIJINアカデミーならではの3つの特徴

「通えない」を前提につくったメタバース校舎

公式サイトの記載から、ほかのオンラインスクールと違う点を3つにまとめました。

01

顔も声も出さなくていい

カメラはOFFのまま、アバターが教室にいてくれます。発言はチャットでも、反応はリアクションボタンでも大丈夫。しんどくなったら途中で抜けてもいい、と公式に書かれています。

02

関わる人数を自分で選べる

担任と1対1→クラス(8〜12人)→校舎(約150人)→全校、と出ていく範囲を自分で決められます。校舎を4つ(サン・ムーン・ゴールド・スター)に分けているのは、人が顔と名前を覚えられる約150人を超えないためです。

03

学年も地域もこえて学べる

現役教員のリアルタイム授業が月100コマ以上あり、受けたい授業を自分で選べます(学年もこえられる)。42都道府県の子どもと、共創してきた100社の企業・自治体・大学の大人が同じ校舎に集まります。

「家から出られない時期」でも、学び・友だち・会話・運動を切らさずにいられる、というのが公式の考え方です。

1日の過ごし方も、学校にかなり近い形です。公式サイトによると、朝の会・帰りの会で1日を始めて終え、月100コマ以上の授業から受けたいものを選びます。画面の前で体を動かす「ホーム体育」、クラスの困りごとを自分たちで話し合う「クラス会議」、毎週火曜13:00の「全校ホームルーム」(YouTubeでも生配信)、マイクラ・イラスト・将棋・鉄道などのサークル活動、学園祭などの年間イベントもあります。授業は日本最大級の教師団体「授業てらす」と連携していて、アーカイブは500本以上と公表されています。

学び方には3つの段階があります。公式の教育モデルでは、まず「自分を好きになる」(〜6か月)、次に「学びを好きになる」(〜8か月)、そして「社会を好きになる」(〜12か月)という順番で、最後の段階では100以上の企業・自治体・機関と連携しながら、地域課題の解決や商品アイディア、アプリ開発、ラジオ配信など「誰かのために何かをしたい」という思いを形にしていきます。

先ほどの「確認したい4つのこと」に、NIJINアカデミーを当てはめるとこうなります。

確認したいことNIJINアカデミーの場合(公式の記載)
出席の扱い出席認定は希望者の97%(公式サイトの表記)。最終的に判断するのは在籍校の校長です
同じ時間に同じ仲間と過ごせるか朝の会・帰りの会があり、クラスは8〜12人。担任と1対1で話せる時間もあります
料金の総額メタバース通学 月25,443円(税込・メタバース料23,760円+施設利用料1,683円)/入学金33,000円(税込・初月のみ)。専任サポート(月16,500円)などのオプションあり
対面の機会全国52か所にリアル教室があり、神奈川県内では座間市(グランワルツ相武台校)・横浜市(横浜反町校など)・川崎市(武蔵新城校)に教室があります。ハイブリッド通学は月41,943円〜(リアル教室の料金・開校日は教室ごとに異なる)

合わないかもしれない点も正直に書いておきます。1つ目は、同じ部屋で人と直接会うことはできないこと(上の比較表で×にしたところです)。2つ目は、月額は堀口塾フリースクール(週2回で月27,610円・税込)と同じくらいで、交通費はかからない一方、対面の時間はないこと。3つ目は、公式に「自宅からPCひとつでワンクリック登校」とあるとおり、パソコンと通信環境が必要なことです。体を動かしたい・人と直接会いたい気持ちが強い子は、町の「つばさ」やうみとひかりの支援室と組み合わせる形を考えてみてください(併用できるかどうかは、それぞれに確認が必要です)。

海と丘にかこまれた大磯町は、落ち着いて過ごせる一方で、同じ年ごろの仲間と出会える場所は多くありません。42都道府県の子どもと、100社の企業・自治体・大学の大人が集まるメタバース校舎は、町の外の世界と毎日つながれる場所として、ほかの5か所とは違う役割を持つ選択肢です。

電車に乗れない日も、自宅から「登校」できる学校。

NIJINアカデミーは、メタバースの本校舎に毎日通えるオルタナティブスクールです。カメラOFF・チャットでの発言でも参加できます。

出席認定 希望者の97%カメラOFFでもOK42都道府県から通学
NIJINアカデミーを見てみる →

見学で聞いておきたいこと

通所でもオンラインでも、見学や体験のときに聞いておくと後で困らない質問をまとめました。大磯町から通う場合に特に大事なものに印をつけています。

  • 【大磯町ならでは】家から施設までの行き方。最寄駅が公式に書かれていない施設が多いので、大磯駅から電車・バスで行くのか、送迎が必要なのかを具体的に聞く
  • 【特に大事】出席扱いの実績。在籍校に出す書類(通所の記録・活動報告など)を作ってもらえるか。大磯町立の学校で実績があるか
  • 月会費に含まれるもの。昼食、教材、イベント、交通費は別か
  • 1日の過ごし方。来る時間・帰る時間は自由か。勉強の時間はあるか。何もしないで過ごしてもよいか
  • 同じ年ごろの子がいるか。年齢の幅が広い施設では、年の近い子がいるかどうかで居心地が変わります
  • スタッフの人数と経歴。教員経験者や相談員がいるか。保護者との連絡の頻度と方法
  • 休んだとき・やめるときの扱い。月謝制の場合、休んだ日の分はどうなるか。途中でやめるときの手続き
  • 体験できる回数。1回だけか、何回か試せるか。体験の費用

見学のときは、お子さんが「ここならいてもいいかも」と感じるかどうかがいちばん大事です。保護者が良いと思っても、本人が落ち着かない場所なら続きません。町の「つばさ」との併用を考えている場合は、両方の見学を同じ週に入れておくと、お子さんが比べやすくなります。

付せんと鉛筆が置かれた机

よくある質問

大磯町にフリースクールはありますか。

町内で公式サイトを確認できた民間の居場所は、大磯町大磯の「うみとひかりの支援室」です。公式には「フリースクールの手前にある、学習支援の場所」と書かれていて、開いているのは火曜・木曜の12:00〜15:00です。平日毎日通える場所を探す場合は、西隣の二宮町(のぞみ教室)や東隣の平塚市(いろえんぴつ)も候補になります。

大磯町の不登校の子どもは何人ですか。

町の教育委員会定例会(令和7年11月20日)の議事録で、令和6年度の不登校は「前年度より12人増加し、84人」と報告されています。小学校・中学校の内訳は議事録に書かれていません。

大磯町の教育支援室「つばさ」はどこにありますか。

大磯町東小磯424-2の教育研究所の中にあり、町の案内では大磯駅から徒歩7分です。月曜〜金曜の9:00〜15:00に開いていて、夏休み・冬休み・春休みの期間はお休みです。入室は「学校の先生、または教育研究所」に相談します(電話 0463-60-3670)。

「つばさ」に通うと、学校の出席扱いになりますか。

町の公式ページには「一定の要件を満たせば、在籍校での出席認定や成績評価の対象となります」と書かれています。具体的な要件は在籍校と教育研究所に確認してください。

大磯町にフリースクールの費用の補助はありますか。

2026年9月時点で、大磯町の公式サイトではフリースクールの利用料・交通費の補助は確認できませんでした。神奈川県の補助事業の実施自治体(6市町)にも大磯町は入っていません。令和8年度の予算要求で、不登校の子への給食費相当額の追加補助が議論された記録はありますが、フリースクールの利用料の補助ではなく、制度ページもまだ確認できていません。

大磯町から平日毎日通えるフリースクールはありますか。

5か所のうち、平日5日開いているのは、二宮町の「のぞみ教室」(月〜金から登校日を相談、小5〜中3)と、平塚市の「フリースペースいろえんぴつ」(月〜金 10:00〜15:00)です。町の教育支援室「つばさ」も月〜金に開いています。

いちばん費用をおさえられるのはどこですか。

公式に金額がわかる施設では、平塚市の「いろえんぴつ」が1回2,000円または月額10,000円でいちばん低くなっています。とどまる学園には、月3回・入学金不要の「ときどきとどまるコース」(初等部4,000円・中等部4,500円)もあります。交通費をかけたくない場合は、オンラインとの組み合わせも考えられます。

小学校低学年でも通える場所はありますか。

うみとひかりの支援室(小・中・高校生)、とどまる学園(小学生〜18歳)、いろえんぴつ(主に小中学生)、堀口塾フリースクール(小学生・中学生)は小学生が対象に入っています。のぞみ教室は小学5年生からです。低学年の受け入れの様子は、見学のときに確認してください。

オンラインのフリースクールでも、学校の出席扱いになりますか。

文部科学省の考え方では、自宅でのICTを使った学習も、一定の要件を満たせば校長の判断で出席扱いにできるとされています。判断するのは在籍校の校長なので、まず学校に相談してください。たとえばNIJINアカデミーは、出席認定を「希望者の97%」と公式サイトで公表しています。検討しているスクールがあれば、在籍校とのやりとりをどこまで手伝ってもらえるかを聞いておくと安心です。

まとめ

大磯町の不登校の子どもは令和6年度に84人で、前年度より12人増えています。町内で確認できた民間の居場所は「うみとひかりの支援室」の1か所で、平日毎日通える場所を探すなら、東海道線で1駅の二宮町(のぞみ教室・とどまる学園)か平塚市(いろえんぴつ・堀口塾フリースクール)が候補になります。

  • まず相談したいとき:教育研究所の教育相談窓口(火曜休み・0463-60-3670)
  • 町内で通える場所を探すとき:教育支援室「つばさ」(大磯駅から徒歩7分・月〜金)と、うみとひかりの支援室(火・木の午後)
  • 平日毎日通いたいとき:のぞみ教室(二宮町・小5〜中3)、いろえんぴつ(平塚市)
  • 費用をおさえたいとき:いろえんぴつ(月額10,000円)、とどまる学園の月3回コース
  • 移動がまだ難しいとき:自宅から「登校」できるオンラインのフリースクール

町のフリースクール補助は確認できなかったので、費用は家庭の負担になる前提で考えておく必要があります。だからこそ、「週何日・どこで・いくらで」を先に決めてから見学に行くと、比べやすくなります。お子さんが「ここならいてもいいかも」と思える場所は、町の中にも、町の外にも、画面の向こうにもあります。焦らず、一つずつ確かめていきましょう。

木の机に置いた赤い鉛筆と削りかす

この記事の内容を確かめるための一次資料

※確認日:2026年9月29日

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文責:にじいろ編集部

公開日:2026年9月29日 / 最終更新:2026年9月29日

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