「箱根町で、学校のかわりに通える場所はありますか」
箱根町は、芦ノ湖や外輪山にかこまれた、神奈川県の西の端の町です。町の教育相談センターの中には、学校に行けない小中学生が通える「教育支援室」があります。一方で、神奈川県が紹介しているフリースクール等の一覧に箱根町の団体は載っておらず、民間の場所は小田原方面や静岡県の御殿場方面になります。この記事では、箱根町から通える5か所と、町の窓口でわかっていること・わからないことを、公式の記載だけをもとに整理しました。
この記事でわかること
- 箱根町から通えるフリースクール5か所の場所・対象・開所日・費用(公式サイトと公的な資料で確認できた範囲)
- 小田原方面と御殿場方面、住んでいる地区による選び方
- 町の教育支援室と教育相談センター「ぱれっと」の使い方
- 補助が確認できなかったことと、費用の抑え方
- 「通える場所がない」と感じたときに残る選択肢と、自宅から毎日「登校」できるNIJINアカデミーのメタバース校舎の特徴
この記事は、箱根町・神奈川県(一部は小田原市・静岡県)の公式資料と各施設の公式サイトに書かれていることだけを根拠にしています。公式に記載がなかったことは「確認できませんでした」とそのまま書いています。費用や曜日は変わることがあるので、実際に動く前に各施設へご確認ください(2026年9月時点)。
箱根町の今の状況を、数字と場所で確かめる
まず、箱根町という町の形を公式の資料で確かめておきます。町の統計資料によると、面積は92.86平方キロで、「北は南足柄市、東は小田原市、南は湯河原町とそれぞれ接し、西側は静岡県3市2町と境し」ています。町のトップページでは、2026年9月1日現在の人口は10,224人です。
町の資料には、箱根は「箱根火山の複雑な形成史により起伏に富んだ多様な火山地形」で、芦ノ湖は「約3千年前の神山の山体が崩壊を起こし…早川をせき止めてつくられた」と書かれています。昭和31年に湯本町・温泉村・箱根町・宮城野村・仙石原村の5か町村が合併して、今の箱根町が生まれました。
町立の学校は、小学校3校(湯本・箱根の森・仙石原)と中学校1校(箱根中)です。町の統計では、令和7年5月1日現在の児童は小学校3校で232人、箱根中の生徒は134人です。町の不登校の人数は、町の公式資料では確認できませんでした。
神奈川県全体では、令和6年度の公立小・中学校の不登校は24,250人(小学校10,192人・中学校14,058人)で、前年度の23,629人から増えています。箱根町のように学校の数が少ない町では、同じ学年に同じ立場の子が見つかりにくく、「うちだけかもしれない」と感じやすいかもしれません。でも、県全体では2万人を超える子が学校以外の過ごし方を選んでいます。
知っておきたい3つの壁
公式の記載から見えてきた、箱根町ならではの事情です。
01
町内に民間の施設がない
神奈川県の一覧に箱根町の団体はなく、町内で民間のフリースクールは確認できませんでした。民間の場所は小田原方面か、静岡県の御殿場方面になります。
02
地区によって出やすい方向が違う
町は広く山がちで、湯本側と仙石原側では出やすい街が違います。町の高校生の通学費補助でも、小田原駅・三島駅・御殿場駅などが区間に入っています。
03
補助が確認できない
フリースクールの利用料の補助は、町の公式サイトで確認できませんでした。県の補助事業の実施自治体にも箱根町は入っていません。
3つとも「どこに・いくら・どう通うか」を先に整理すれば前に進める壁です。このあと順番に見ていきます。
箱根町から通えるフリースクール5選(比較一覧)
小田原市の3か所、南足柄市の1か所、静岡県御殿場市の1か所です。費用は公式サイトの金額を優先し、公式に記載がないものは神奈川県の団体シート(県シート)・小田原市や静岡県の資料の金額を、出典をつけて書いています。放課後等デイサービスや児童発達支援の事業所は、この記事では対象から外しました。
| 施設名(場所) | 対象 | 開所日 | 費用の目安 | 最寄駅(公式) |
|---|---|---|---|---|
| 不登校支援「ゆりゆりルーム」 (小田原市栄町) | 小・中・高(市資料) | 火・水 13:30〜16:30 | 個別学習 月5,000円〜(市資料) | 小田原駅 徒歩3分ほど |
| 寄宿生活塾 はじめ塾 (小田原市城山) | 幼・小・中・高(市資料) | 平日 9:00〜16:00(市資料) | 通い 月77,000円(税込) | 小田原駅西口 徒歩約4分 |
| せいさフリースクール おだわら (小田原市根府川) | 小4〜中3 | 月〜金(午前・午後の部) | 週3日 全日36,000円/半日20,000円 | 根府川駅 徒歩8分 |
| NPO法人くだかけ会「Earth」 (南足柄市関本) | 小学1年生から | 火・木 10:00〜16:00 | Earth会費 月3,000円+年会費(県シート) | 富士フィルム前駅 徒歩5分 |
| こどもカレッジ(みんカレくすのき) (静岡県御殿場市神山) | 小1〜中3 | 週4日開校 | 入会金3,300円、10回 16,500円 | 公式に記載なし |
一覧にすると、「費用」「通える日数」「家からの方向」で5か所の性格がかなり違うことがわかります。費用をおさえるならくだかけ会の「Earth」やゆりゆりルーム、半日から通うならせいさフリースクール、回数を自分で決めたいなら御殿場のこどもカレッジが候補になります。
湯本側に住んでいるなら、箱根湯本駅から小田原方面に出る形がわかりやすく、ゆりゆりルームやはじめ塾は小田原駅の近くです。仙石原側に住んでいるなら、御殿場方面も選択肢になります。バスや電車の所要時間は公式の資料で確認していないため、実際に通う時間帯の時刻表で確かめてください。

5か所を1か所ずつ紹介します
ここからは、5か所の公式サイトと公的な資料に書かれていることを1か所ずつまとめます。資料によって書き方が違うところは、両方を載せています。「出席扱い」について公式に書かれていない施設が多いので、その点は見学のときに必ず聞いてください。
1. 不登校支援「ゆりゆりルーム」(小田原市栄町)|小田原駅から徒歩3分、親が立ち上げた居場所
小田原市栄町1-5-20 大邦ビル2階にある居場所です。公式サイトには、「不登校を経験した親が立ち上げ」たと書かれていて、場所は「小田原駅から徒歩3分ほど」です。小田原市が公表している「不登校児童生徒を対象とした民間施設の紹介」(令和8年6月更新)にも載っています。
- 対象:小・中・高(小田原市の資料)。公式では「学校へ通いづらい子ども・親子」
- 開所:毎週火・水 13:30〜16:30(小田原市の資料)
- 費用(小田原市の資料・税表記なし):入会金なし・年会費なし。「学習支援以外基本無料(材料費徴収あり)」。個別学習は月5,000円(他の活動にも参加する場合)または月10,000円(学習支援のみ)
- 電話:070-8474-0225
費用の負担を小さく始められて、駅から近いのが強みです。公式サイトでは「利用料を低額に設定しています」とだけ書かれていて、金額は小田原市の資料で確認しました。出席扱いについては記載がありませんでした。
2. 寄宿生活塾 はじめ塾(小田原市城山)|生活まるごとを大事にする、小田原駅近くの塾
小田原市城山1-11-7にある寄宿生活塾で、公式には「小田原駅西口より徒歩約4分」とあります。小田原市の資料では、NPO法人 子どもと生活文化協会(CLCA)の寄宿舎として紹介されています。寄宿だけでなく、不登校の子が平日に通う形もあります。
- 対象:幼・小・中・高(小田原市の資料)。寄宿は中高生が中心
- 時間:通塾 9時〜16時(小田原市の資料)
- 費用:公式に「不登校等での平日通い:77,000円/月(70,000円×1.1の消費税込み)」。小田原市の資料では、ほかに塾生登録費15,000円+税(初回のみ)と父母の会費5,000円
- 電話:0465-34-6033
5か所の中では費用が高めですが、暮らしそのものを通して生活リズムや人との関わりを整えていく場所です。「家から離れて過ごす時間をつくりたい」という中高生には、寄宿という選択肢もあります。出席扱いについては記載がありませんでした。
3. せいさフリースクール おだわら(小田原市根府川)|海の見える旧中学校で、午前・午後から選べる
NPO法人 星槎教育研究所が運営するフリースクールで、所在地は小田原市根府川41(旧片浦中学校の跡地)です。同じ住所の星槎国際高校 小田原学習センターの案内では、「JR東海道本線『根府川駅』より徒歩8分」とされています。
- 対象:小学校4年生〜中学校3年生
- 日時:月曜日〜金曜日。午前の部 10:40〜12:30/午後の部 13:20〜15:10(週1日の登校も相談できます)
- 費用(公式・税表記なし):「週3日(基本登校日数)全日36,000円(1ヶ月あたり)半日 20,000円(1ヶ月あたり)」。年度ごとの諸費用が別にかかります。小田原市の資料では入学金は免除、施設費は年25,000円
- 電話:0465-28-3830
半日から通えるので、まだ長い時間は外にいられない子でも始めやすい形です。小田原市の資料では対象や時間の書き方が公式と少し違うので、見学のときに確認してください。出席扱いについては記載がありませんでした。
4. NPO法人くだかけ会「Earth(アース)」(南足柄市関本)|畑や田んぼ、料理を通して過ごす居場所
南足柄市関本44-1にある、NPO法人くだかけ会の不登校の子どもたちの居場所です。神奈川県の「フリースクール等の紹介」一覧に載っていて、県のNPO紹介ページには大雄山線「富士フィルム前」駅から徒歩5分、または小田急新松田駅から関本行バス「竜福寺前」下車 徒歩5分とあります。
- 対象:小学校1年生から(県シート)
- 開所:毎週火・木 10:00〜16:00
- 活動:散歩、畑・田んぼ作業、お掃除、料理、音楽、コラージュ、サイクリングなど。親の会もあり
- 費用(県シート・税表記なし):年会費5,500円、Earth会費 月3,000円
- 電話:0465-74-4770(相談専用 0465-73-2007、月〜金 10時〜16時)
月3,000円と費用の負担がとても小さいうえに、畑や料理など体を動かす活動が中心です。家の中で過ごす時間が長くなっている子が、外で過ごすきっかけにしやすい場所です。出席扱いについては記載がありませんでした。
5. こどもカレッジ(静岡県御殿場市神山)|閉園した幼稚園舎を使う、NPO立のフリースクール
御殿場市神山416-2「生涯学習センターくすのき」内にあるフリースクールです。静岡県の「フリースクール等民間施設情報」(令和8年6月29日現在)には、「閉園した幼稚園舎を活用し、NPO立フリースクールとして週4日開校」と紹介されています。
- 対象:小学1年生から中学3年生まで(高校生はボランティアとして受け入れ可)
- 開校:週4日
- 費用(静岡県の資料・税表記なし):入会金3,300円、スポット利用10回 16,500円
- 電話:050-1721-3090
10回分のスポット利用から始められるので、通う回数を自分で決めたい子に向いています。最寄駅と出席扱いについては公式の記載を確認できませんでした。静岡県の施設なので、神奈川県の一覧には載っていません。
箱根町から通う場合の費用相場と、補助の有無
5か所の費用を、入会金と月額で並べました。交通費・昼食代・教材費は別になることがあります。
| 施設名 | 入会金 | 月額の目安 | 出典 |
|---|---|---|---|
| ゆりゆりルーム | なし(市資料) | 学習支援以外は「基本無料」、個別学習 月5,000円〜10,000円 | 小田原市資料 |
| はじめ塾 | 塾生登録費15,000円+税(市資料) | 通い 77,000円(税込)+父母の会費 | 公式・市資料 |
| せいさフリースクール おだわら | 免除(市資料) | 週3日 全日36,000円/半日20,000円+施設費 年25,000円(市資料) | 公式・市資料(税表記なし) |
| くだかけ会「Earth」 | — | Earth会費 月3,000円+年会費5,500円 | 県シート(税表記なし) |
| こどもカレッジ | 3,300円 | スポット利用10回 16,500円 | 静岡県資料(税表記なし) |
公式や公的な資料で金額がわかるものに限ると、5か所の月額は数千円〜7万円台まで大きな幅があります。移動に時間がかかる町なので、費用だけでなく交通費と移動時間も合わせて考えておくと、続けやすさが見えてきます。
補助については、箱根町の公式サイトではフリースクールの利用料の補助を確認できませんでした。神奈川県の補助事業を使って独自の補助をしている自治体(相模原市・鎌倉市・海老名市・藤沢市・葉山町・二宮町)にも、箱根町は入っていません。町には高校生等の通学費補助の制度がありますが、対象は高校などに通う生徒で、小中学生がフリースクールに通う交通費の補助は確認できませんでした。
費用をおさえる方法としては、①町の教育支援の教室を中心にして、民間は週1回にとどめる、②1回ごとの料金や会費の安い場所から始めて、合うかどうかを確かめる、③移動がいらないオンラインと組み合わせて、交通費と移動時間をかけない、の3つが考えられます。

その前に確認したい、箱根町の公的な窓口
民間のフリースクールを探す前に、町の窓口も知っておくと選択肢が広がります。
箱根町の教育支援室(通う場所)
町の公式ページには、「どうしても学校へ行くことができない箱根町内の小・中学生が、学校に籍を置いたまま通室し、これからのことを一緒に考える場所です。」と書かれています。町はこの教育支援室に「にじいろ」という愛称をつけています(この記事を掲載している教育情報サイト「にじいろ」とは関係ありません)。
- 対象:どうしても学校へ行くことができない箱根町内の小・中学生
- 開室:月曜日〜金曜日の学校授業日、午前9時から14時30分
- 活動:悩みごとの相談、スポーツや手芸・工作などの表現活動、自分のペースでの学習、調理実習や他の地域との交流・社会体験。学校行事に参加することもできます
- 場所:教育相談センター内(郷土資料館の入り口横の階段を降りたところに案内板)
- 申し込み:「学校の先生または、ぱれっと(教育相談センター)に相談してください。」
費用と出席扱いについては、町の公式ページに記載がありませんでした。郷土資料館は、町の案内では箱根湯本駅から徒歩5分です。
教育相談センター「ぱれっと」(相談の入り口)
- 電話:0460-85-7776(教育相談センター直通)
- 相談の方法:電話相談・訪問相談・来室相談
- 受付:月曜日から金曜日(年末年始・祝日を除く)。ページによって時間の書き方が違い、8時40分〜16時50分/8時30分〜17時15分
- 相談できること:18歳未満の子どもとその保護者の、不登校・いじめ・非行・家族や友人関係などの悩み
訪問相談も受けているので、家から出ることが難しい時期でも相談できます。教育相談員・カウンセラー・スクールソーシャルワーカーが対応すると町の案内に書かれています。学校の中の居場所(校内教育支援センター)については、町の公式サイトでは確認できませんでした。
それでも「合いそうな場所がない」と思ったら
ここまで読んで、「小田原や御殿場まで毎日通うのは、移動時間を考えると難しい」と感じた方もいると思います。そのときに残る選択肢がオンラインのフリースクールです。まず、3つの選択肢を正直に比べてみます。
通所・公的な窓口・オンラインを5つの観点で
| フリースクール (通所) | 箱根町の 公的な窓口 | オンライン (自宅から) | |
|---|---|---|---|
| 町内に場所がある | × 県の一覧に 町内は0件 | ○ 教育支援室 | ○ 自宅から |
| 送迎・移動がいらない | × 電車・バスが 前提 | △ 湯本まで 移動が必要 | ○ 移動なし |
| 家に来てもらえる | × 通所が前提 | ○ 訪問相談あり | △ 画面越しに つながる |
| 費用が事前にわかる | △ 公式に金額が ない施設も | △ 公式に 記載なし | ○ 公式に金額を公開 |
| 同じ部屋で人と会える | ○ スタッフ・ 仲間と対面 | ○ 先生・ 仲間と対面 | × 画面越し |
○=対応 △=一部 ×=非対応 / ※各施設・自治体の公式サイトと神奈川県の公表資料の記載をもとにした一般的な傾向です。制度・費用は2026年9月時点。
オンラインが向いているとき
箱根町は広く山がちな町で、民間の施設に通うには電車やバスで小田原方面か御殿場方面に出る必要があります。移動に時間がかかるぶん、「まず生活のリズムを戻したい」「長い移動がまだ負担」という段階では、オンラインが向いています。朝決まった時間に画面の前に座る形なら、天候や道路の混み具合に左右されずに続けられます。
逆に、体を動かしたい、同じ部屋で誰かと過ごしたいという気持ちが強い子には、オンラインだけでは足りません。上の表でオンラインに×を付けたのはそこです。箱根町の場合は、町に教育支援室と訪問相談のできる教育相談センターがあるので、「オンラインで毎日の学びを続けながら、週に何日かは町の教育支援室へ」という組み合わせも考えられます。
オンラインを選ぶ前に確認したい4つのこと
- 出席の扱い:在籍校で出席扱いになった実績があるか。手続きの書類を出してもらえるか
- 同じ時間に同じ仲間と過ごせるか:録画の授業を見るだけか、決まった時間に先生や仲間と会えるか
- 料金の総額:月額のほかに入学金・施設利用料・オプションがあるか。税込か
- 対面の機会:リアルの教室やイベントがあるか。ある場合、神奈川県内のどこか
この4つは、このあと紹介するNIJINアカデミーを含め、どのオンラインスクールを検討するときにも同じように聞いてください。
NIJINアカデミーのメタバース校舎|箱根町の自宅から毎日「登校」する学校
オンラインの選択肢の1つとして、にじいろを運営する株式会社NIJINのオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を紹介します。自社のサービスなので、良い点だけでなく、合わないかもしれない点も書きます。
NIJINアカデミーのいちばんの特徴は、オンラインを「通所の代わり」ではなく「本校舎」にしていることです。公式サイトには「メタバース校舎が、毎日みんなが通う本校舎です」とあり、朝アバターで登校して、授業を受けて、休み時間に雑談して、帰るという、学校と同じ1日がメタバースの中で続きます。録画の授業を見るだけの学習サービスとも、週1回のオンライン面談とも違う形です。公式サイトでは「日本初、公教育を持ち運び可能にしたオルタナティブスクール小中高一貫校」と紹介されています。
「通えない」を前提につくったメタバース校舎
公式サイトの記載から、ほかのオンラインスクールと違う点を3つにまとめました。
01
顔も声も出さなくていい
カメラはOFFのまま、アバターが教室にいてくれます。発言はチャットでも、反応はリアクションボタンでも大丈夫。しんどくなったら途中で抜けてもいい、と公式に書かれています。
02
関わる人数を自分で選べる
担任と1対1→クラス(8〜12人)→校舎(約150人)→全校、と出ていく範囲を自分で決められます。校舎を4つ(サン・ムーン・ゴールド・スター)に分けているのは、人が顔と名前を覚えられる約150人を超えないためです。
03
学年も地域もこえて学べる
現役教員のリアルタイム授業が月100コマ以上あり、受けたい授業を自分で選べます(学年もこえられる)。42都道府県の子どもと、共創してきた100社の企業・自治体・大学の大人が同じ校舎に集まります。
「家から出られない時期」でも、学び・友だち・会話・運動を切らさずにいられる、というのが公式の考え方です。
1日の過ごし方も、学校にかなり近い形です。公式サイトによると、朝の会・帰りの会で1日を始めて終え、月100コマ以上の授業から受けたいものを選びます。画面の前で体を動かす「ホーム体育」、クラスの困りごとを自分たちで話し合う「クラス会議」、毎週火曜13:00の「全校ホームルーム」(YouTubeでも生配信)、マイクラ・イラスト・将棋・鉄道などのサークル活動、学園祭などの年間イベントもあります。授業は日本最大級の教師団体「授業てらす」と連携していて、アーカイブは500本以上と公表されています。
学び方には3つの段階があります。公式の教育モデルでは、まず「自分を好きになる」(〜6か月)、次に「学びを好きになる」(〜8か月)、そして「社会を好きになる」(〜12か月)という順番で、最後の段階では100以上の企業・自治体・機関と連携しながら、地域課題の解決や商品アイディア、アプリ開発、ラジオ配信など「誰かのために何かをしたい」という思いを形にしていきます。
先ほどの「確認したい4つのこと」に、NIJINアカデミーを当てはめるとこうなります。
| 確認したいこと | NIJINアカデミーの場合(公式の記載) |
|---|---|
| 出席の扱い | 出席認定は希望者の97%(公式サイトの表記)。最終的に判断するのは在籍校の校長です |
| 同じ時間に同じ仲間と過ごせるか | 朝の会・帰りの会があり、クラスは8〜12人。担任と1対1で話せる時間もあります |
| 料金の総額 | メタバース通学 月25,443円(税込・メタバース料23,760円+施設利用料1,683円)/入学金33,000円(税込・初月のみ)。専任サポート(月16,500円)などのオプションあり |
| 対面の機会 | 全国52か所にリアル教室があり、神奈川県内では座間市(グランワルツ相武台校)・横浜市(横浜反町校など)・川崎市(武蔵新城校)に教室があります。ハイブリッド通学は月41,943円〜(リアル教室の料金・開校日は教室ごとに異なる) |
合わないかもしれない点も正直に書いておきます。1つ目は、同じ部屋で人と直接会うことはできないこと(上の比較表で×にしたところです)。2つ目は、月額はせいさフリースクールの週3日半日コース(月20,000円)と同じくらいで、交通費はかからない一方、メタバースだけの場合は対面の時間はないこと。3つ目は、公式に「自宅からPCひとつでワンクリック登校」とあるとおり、パソコンと通信環境が必要なことです。体を動かしたい・人と直接会いたい気持ちが強い子は、町の教育支援室や近くの居場所と組み合わせる形を考えてみてください(併用できるかどうかは、それぞれに確認が必要です)。
山と湖にかこまれた箱根町では、同じ年ごろの仲間と出会える場所まで、どうしても移動に時間がかかります。42都道府県の子どもと、100社の企業・自治体・大学の大人が集まるメタバース校舎なら、移動時間ゼロで毎日いろいろな人とつながれます。ほかの5か所とは違う役割を持つ選択肢です。
山道を越えなくても、自宅から「登校」できる学校。
NIJINアカデミーは、メタバースの本校舎に毎日通えるオルタナティブスクールです。カメラOFF・チャットでの発言でも参加できます。
見学で聞いておきたいこと
通所でもオンラインでも、見学や体験のときに聞いておくと後で困らない質問をまとめました。箱根町から通う場合に特に大事なものに印をつけています。
- 【箱根町ならでは】移動時間と交通費。家から施設までの片道の時間と、1か月の交通費がどのくらいになるかを具体的に計算して、無理なく続けられるかを確かめる
- 【特に大事】出席扱いの実績。在籍校に出す書類(通所の記録・活動報告など)を作ってもらえるか。箱根町立の学校で実績があるか
- 月会費に含まれるもの。昼食、教材、イベント、交通費は別か
- 1日の過ごし方。来る時間・帰る時間は自由か。勉強の時間はあるか。何もしないで過ごしてもよいか
- 同じ年ごろの子がいるか。年齢の幅が広い施設では、年の近い子がいるかどうかで居心地が変わります
- スタッフの人数と経歴。教員経験者や相談員がいるか。保護者との連絡の頻度と方法
- 休んだとき・やめるときの扱い。月謝制の場合、休んだ日の分はどうなるか。途中でやめるときの手続き
- 体験できる回数。1回だけか、何回か試せるか。体験の費用
見学のときは、お子さんが「ここならいてもいいかも」と感じるかどうかがいちばん大事です。保護者が良いと思っても、本人が落ち着かない場所なら続きません。移動が長くなる場合は、週に何日なら続けられそうかを、お子さんと一緒に見学の帰り道で話してみてください。

よくある質問
箱根町にフリースクールはありますか。
神奈川県の「フリースクール等の紹介」一覧に箱根町の団体は載っておらず、町内で民間のフリースクールは確認できませんでした。町には公的な「教育支援室」(教育相談センター内)があり、民間の場所は小田原市・南足柄市や静岡県御殿場市にあります。
箱根町の教育支援室には、どうやって申し込みますか。
町の公式ページでは、「学校の先生または、ぱれっと(教育相談センター)に相談してください」とされています。教育相談センターの電話は0460-85-7776です。
教育支援室の「にじいろ」は、このサイトと関係がありますか。
関係ありません。「にじいろ」は箱根町が教育支援室につけている愛称で、この記事を掲載している教育情報サイト「にじいろ」とは別のものです。
箱根町にフリースクールの費用の補助はありますか。
2026年9月時点で、町の公式サイトではフリースクールの利用料の補助を確認できませんでした。神奈川県の補助事業の実施自治体(6市町)にも箱根町は入っていません。町の通学費補助は高校生等が対象です。
家から出られない子への支援はありますか。
町の教育相談センター「ぱれっと」は、電話相談・来室相談に加えて訪問相談も受けています。まずは電話で相談してみてください。
費用をいちばんおさえられるのはどこですか。
くだかけ会の「Earth」は県シートでEarth会費 月3,000円(年会費5,500円)、ゆりゆりルームは小田原市の資料で学習支援以外は「基本無料」、個別学習は月5,000円からです。
静岡県の施設にも通えますか。
施設が受け入れていれば通えます。静岡県の資料には、御殿場市神山の「こどもカレッジ」(小1〜中3、週4日開校)が載っています。出席扱いについては在籍校に早めに相談してください。
オンラインのフリースクールでも、学校の出席扱いになりますか。
文部科学省の考え方では、自宅でのICTを使った学習も、一定の要件を満たせば校長の判断で出席扱いにできるとされています。判断するのは在籍校の校長なので、まず学校に相談してください。たとえばNIJINアカデミーは、出席認定を「希望者の97%」と公式サイトで公表しています。検討しているスクールがあれば、在籍校とのやりとりをどこまで手伝ってもらえるかを聞いておくと安心です。
まとめ
箱根町には、県の一覧に載っている民間のフリースクールはありませんが、町の教育支援室と、訪問相談もできる教育相談センター「ぱれっと」があります。小田原方面・御殿場方面に出れば、民間の選択肢も広がります。
- まず相談したいとき:教育相談センター「ぱれっと」(0460-85-7776)、または在籍校
- 町内で通える場所を探すとき:町の教育支援室(月〜金の授業日 9:00〜14:30)
- 費用をおさえたいとき:くだかけ会「Earth」、ゆりゆりルーム
- 半日から通いたいとき:せいさフリースクール おだわら
- 移動がまだ難しいとき:自宅から「登校」できるオンラインのフリースクール
箱根町ではフリースクールの利用料の補助が公式に確認できないので、費用は家庭の負担になる前提で考えておく必要があります。だからこそ、「週何日・どこで・いくらで」を先に決めてから見学に行くと、比べやすくなります。お子さんが「ここならいてもいいかも」と思える場所は、町の中にも、町の外にも、画面の向こうにもあります。焦らず、一つずつ確かめていきましょう。

この記事の内容を確かめるための一次資料
- 箱根町 公式サイト(人口 2026年9月1日現在)
- 箱根町「統計はこね」令和7年版 第1章
- 箱根町「統計はこね」令和7年版 第13章(教育)
- 箱根町「教育支援室」
- 箱根町「暮らしの相談窓口」
- 箱根町「高等学校等通学費補助制度」
- 小田原市「小田原市内の不登校児童生徒を対象とした民間施設の紹介」(令和8年6月更新)
- 神奈川県 NPO紹介「くだかけ会」
- 不登校支援「ゆりゆりルーム」公式サイト
- 寄宿生活塾 はじめ塾 公式サイト
- せいさフリースクール おだわら
- 神奈川県 団体シート「くだかけ会」
- 静岡県「フリースクール等民間施設情報」(令和8年6月29日現在)
- 神奈川県「フリースクール等の紹介」(令和8年度・2026年7月2日更新)
- 神奈川県「フリースクール等に通う子どもへの支援(市町村による取組を支援)」(2026年5月20日更新)
- 神奈川県「令和6年度 児童・生徒の問題行動・不登校等調査」(2025年10月29日発表)
- 文部科学省「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)について」
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日・自宅でのICT等を活用した学習活動の出席扱い)
- NIJINアカデミー 公式サイト(累計入学者数・出席認定率・学費・メタバース校舎・教育モデル)
※確認日:2026年9月29日
文責:にじいろ編集部
公開日:2026年9月29日 / 最終更新:2026年9月29日


