所沢市から通えるフリースクール5選|東京都の月2万円は使えません【2026年版】

所沢市は西武線で池袋にも東京都西部にもつながっていて、市外の施設まで通える範囲が広い市です。ところがその「東京が近い」ことが、フリースクール探しではいちばんの落とし穴になります。東京都には月2万円の助成制度がありますが、所沢市にお住まいなら使えません。この記事では、使えない理由をはっきりさせたうえで、所沢市・入間市・東村山市の施設を費用と出席扱いの書かれ方まで並べます。
この記事でわかること
  • 所沢市にも埼玉県にも、保護者がフリースクールの利用料を補助してもらえる制度は確認できませんでした
  • 東京都の「フリースクール等利用者等支援事業」(月額上限2万円)は都内在住の小・中学生の保護者が対象。所沢市民は都内の施設に通っても対象外です
  • 東村山おしゃらフリースクールが公式に出席認定を明記しているのは「東村山市内に通う児童生徒」。所沢市の子は在籍校との連携から始まります
  • 市の教育支援センター〈クウェスト〉は小1〜中3が対象。個別活動は火・木、集団活動は月・水・金です
編集部より

この記事は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが編集しています。5校目に自社のスクールを紹介していますので、その前提でお読みください。掲載している他校の情報は各施設の公式サイトと所沢市・埼玉県の公式ページから引用し、編集部で確認したものです。

目次

東京都の月2万円は、所沢市にお住まいの方には使えません

所沢市から清瀬市や東村山市までは、電車でおよそ20〜30分です。実際にその範囲にはフリースクールがあります。そして東京都には、フリースクールの利用料を月額2万円まで助成する制度があります。ここまで並べると「都内の施設に通えば助成が受けられるのでは」と考えたくなりますが、受けられません。

東京都フリースクール等利用者等支援事業の対象は、都の特設サイトに「都内在住の小・中学生の保護者」と書かれています。判定されるのは施設がどこにあるかではなく子どもがどこに住んでいるかです。所沢市は埼玉県なので、この一行で対象から外れます。なお入会金・施設維持費・教材費は、都民であっても対象外です。

では埼玉県はどうか。埼玉県議会の令和7年12月定例会で、教育長はフリースクールへの経済的支援について「経済的支援の在り方については、国で検討し、必要な財源措置を講じることとされておりますが、現時点では結論が出ておりません」と答弁しています。県がいま行っているのは職員研修会や意見交換会の開催、バーチャルユースセンターでの相談、メタバース空間を使った支援であって、利用料の補助ではありません。

所沢市についても確かめました。市が公開している「所沢市教育行政推進施策(令和8年度)」を最初から最後まで見ると、不登校まわりで載っているのは教育支援センター〈クウェスト〉、校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)、スクールソーシャルワーカー、教育相談アドバイザー支援事業、就学援助事業です。フリースクール利用料への補助は出てきません。市のホームページの不登校支援ページも、掲載されているのは相談・支援ガイド、保護者のつながりの場「トコろんカフェ 紡ぎ」、教育相談室の3つです。

ですからこの記事では「補助でいくら安くなるか」という話はしません。代わりに、無料または低額で使える場所と、費用を公開している施設を分けて並べます。所沢市の場合、これが現実的な選び方です。

もうひとつ、所沢市の保護者が取り違えやすいのが出席扱いです。東村山おしゃらフリースクールは公式サイトに「市内に通う児童生徒については出席認定を認められます」と書いています。これは東村山市の子の話です。他市町村の生徒については「所属校との連携を実施」という書き方で、認定が自動的に付くとは書かれていません。距離だけで選ばず、この違いを見てください。

所沢市から通えるフリースクール5選(比較一覧)

所沢市内・入間市・東村山市から、費用や開所日が公式サイトで確認できる施設を中心に並べました。「記載なし」は、公式サイトに書かれていないという意味です。見学時に必ず確認してください。

スクール名 エリア 対象 形態 費用の目安
所沢SecretBase(FYLコース) 所沢市松葉町・新所沢駅 徒歩2分 小学生から20代くらいまで 週1〜2回の居場所+学習(火・木) 月12,000円〜30,000円(入会金の記載なし)
Omohaiフリースクール 新所沢校 所沢市・新所沢駅 徒歩2分 記載なし 毎週火曜のみ 10:00〜15:00 1回2,000円(月額プランは検討中)
いろいろダネ/いろいろダネ+ 入間市青少年活動センターほか 小学生・中学生・高校生(県一覧) 火・木の午前+月曜の午後 記載なし
東村山おしゃらフリースクール 東京都東村山市久米川町 小学1年〜中学3年 平日(火・木・金)10:00〜15:00 入会金38,500円+月20,000円〜52,800円
NIJINアカデミー メタバース校舎 オンライン・全国どこからでも 小学生・中学生 オンライン・少人数の学級制 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)

5校を1校ずつ紹介します

机の上に広げたノートと本。フリースクールを比べて選ぶイメージ
※写真はイメージです

1. 所沢SecretBase(FYLコース)|新所沢駅から徒歩2分、料金表が公開されている

運営:NPO法人子ども地域ネットワーク所沢

所沢市内で、開所日と料金を公式サイトに全部出している数少ない場所です。

FYLは「Find Your Learning」の略で、会場は新所沢駅から徒歩2分の「Co-learning park DEKOboko」(所沢市松葉町2-22 矢島ビル4階)。法人の拠点である所沢SecretBase本体は所沢市緑町にあります。

公式サイトが対象を「小学生から20代くらいまでの子ども・若者が利用できます」と書いているのがこの施設の特徴です。中学を出たあとも居場所が続くことを前提に設計されている、という読み方ができます。

料金は週1回目安(月4回)で居場所のみ12,000円、居場所+学習(45分)で15,000円。週2回目安(月8回)だと居場所のみ18,000円、居場所+学習で30,000円です。入会金についての記載は見当たりませんでしたので、見学のときに確認してください。

同じ法人が運営する「地域のリビング(フリースペース)」は完全無料と明記されています(初回の利用登録が必要)。いきなり有料コースに申し込まず、まずこちらから、という順番が取れます。

出席扱いについては、FYLのページにも活動案内のページにも記載がありませんでした。在籍校との連携がどこまでできるかは、直接聞いてください。

  • 会場:所沢市松葉町2-22 矢島ビル4階(新所沢駅 徒歩2分)
  • 開所:毎週火曜日・木曜日 10:00〜16:00
  • 費用:月4回 12,000円/月4回+学習 15,000円/月8回 18,000円/月8回+学習 30,000円
  • 入会金:記載なし
  • 出席扱い:記載なし(無料のフリースペースは別途あり)

2. Omohaiフリースクール 新所沢校|週1日・1回2,000円から試せる

運営:一般社団法人Omohai

新所沢駅から徒歩2分の学習塾「ジャングルジム」を会場に、毎週火曜だけ開いています。

開校の告知に「新所沢駅から徒歩2分の学習塾『ジャングルジム』にて開校」と書かれています。開所は毎週火曜日の10:00〜15:00で、いまのところ週1日です。

費用はフリースクール利用が1回2,000円、コワーキング利用が1回1,000円。「回数券や月額プランの導入も検討中」とあり、記事を書いている時点では月額プランも入会金も設定されていません。

対象学年の明記はありませんでした。毎日通う場所というより、「週に一度、家の外に出る日をつくる」段階の子に合う設計です。所沢SecretBaseの火曜と重なるので、どちらかを選ぶ形になります。

出席扱いについての記載もありません。週1日の利用で出席扱いを取るのは、制度上もハードルが高いと考えておいたほうがいいでしょう。

逆に言えば、1回2,000円で試せる場所が新所沢駅前にあるというのは、最初の一歩としては貴重です。

  • 会場:新所沢駅 徒歩2分(学習塾ジャングルジム内)
  • 開所:毎週火曜日 10:00〜15:00
  • 費用:フリースクール利用 1回2,000円/コワーキング 1回1,000円
  • 対象学年:記載なし
  • 出席扱い:記載なし

3. いろいろダネ/いろいろダネ+|入間市、公共施設を会場にした無料に近い居場所

運営:NPO法人マナビダネ

入間市青少年活動センターなどを会場に、火・木の午前と月曜の午後に開いています。

「いろいろダネ」の主な会場は入間市青少年活動センター、「いろいろダネ+」は入間市民活動センター イルミンです。内容によって会場が変わることがあると書かれています。最寄駅や徒歩分数の記載はありませんでした。

開所は、いろいろダネが火曜・木曜の9:30〜13:30、いろいろダネ+が毎週月曜の14:00〜19:00。午前の部と午後の部が別々にあるので、朝が苦手な子は月曜の+のほうから入るという選び方ができます。

費用については、公式サイトに入会金も月額も記載がありませんでした。公共施設を会場にしている団体なので、低額または無料の可能性はありますが、書かれていない以上ここで金額を推測することはしません。必ず直接確認してください。

対象学年も公式サイトには書かれていません。埼玉県が公開している「不登校の子供とその保護者を支援する民間活動団体・施設」の一覧では、対象が「小学生、中学生、高校生、青少年、保護者」となっています(県ポータル出典)。

出席扱いについての記載もありません。所沢市から入間市までは西武池袋線で20分ほどで、通える距離ではあります。

  • 会場:入間市青少年活動センター/入間市民活動センター イルミン
  • 開所:いろいろダネ=火・木 9:30〜13:30/いろいろダネ+=月 14:00〜19:00
  • 費用:記載なし
  • 対象:県の一覧では小学生〜青少年・保護者(県ポータル出典)
  • 出席扱い:記載なし

4. 東村山おしゃらフリースクール|費用も出席認定も明記。ただし認定は東村山市の子が対象

運営:東村山おしゃらフリースクール(運営法人の記載なし)

この記事で紹介する中で、費用と出席認定の両方を公式に書いている唯一の施設です。

所在地は東京都東村山市久米川町4-43-9。最寄駅や徒歩分数の記載はありませんでした。対象は初等部が小学1年〜6年、中等部が中学1年〜3年で、小1〜小3は面談のうえ利用方法を決める形です。

開所は平日の火・木・金の10:00〜15:00。月曜・水曜は休校(月曜にイベントを開く場合を除く)です。15時以降はクラブ活動や学習タイムのために開放されています。

費用ははっきり公開されています。入会金38,500円(初回のみ)、月会費は月4日以下20,000円/月6日以内27,500円/月9日以内39,600円/月FREE 52,800円(すべて税込)。これに加えてオンライン学習を希望する場合の教材費が月2,750円、給食が1食660円(希望制)、保険費用と課外活動費は実費です。

ここがこの記事でいちばん大事なところです。公式サイトには「東村山市教育委員会と協力しており、市内に通う児童生徒については出席認定を認められます」と書かれています。他市町村の生徒については「所属校との連携を実施」で、出席認定が付くとは書かれていません。所沢市にお住まいなら、後者に当たります。

出席認定には条件があり、学校との面談やレポート作成を通じて進める、とも書かれています。所沢市の在籍校がこれに応じるかどうかは学校ごとの判断です。見学の申し込みと同時に、在籍校にも相談を始めてください。

  • 所在地:東京都東村山市久米川町4-43-9
  • 開所:火・木・金 10:00〜15:00(月・水は休校)
  • 入会金:38,500円(初回のみ・税込)
  • 月会費:20,000円(月4日以下)〜52,800円(月FREE)
  • 出席認定:明記されているのは「市内に通う児童生徒」。所沢市の子は所属校との連携から

5. NIJINアカデミー メタバース校舎(オンライン・全国どこからでも)

運営:株式会社NIJIN(このサイト「にじいろ」の運営会社です)

家から出ることそのものが難しい段階のための選択肢。運営元は当サイトと同じ株式会社NIJINです。

ここまでの4か所が「距離」や「合うかどうか」で難しかった場合の、第三の選択肢です。自宅からオンラインで通うタイプで、所沢市のどこに住んでいても条件は変わりません。

メタバース校舎は平日毎日開いています。授業は月100コマ以上あり、アーカイブが500本以上。全教科・領域をカバーしていて、そのなかから選んで受ける形です。カメラオフ・チャットのみ・見ているだけでも参加できると明記されているので、「話すのがつらい」段階でも席に着けます。授業は録画で後から見ることもできます。

費用は月25,443円(税込/メタバース料23,760円+施設利用料1,683円)、初月のみ入学金33,000円。在籍校の籍はそのままで、転校の手続きも学校への申請も要りません。出席扱いについては、希望した生徒の97%が在籍校に認められたと公表されています(2026年4月時点)。毎週の「学びのポートフォリオ」と毎月の出席証明書の発行、在籍校や教育委員会とのやりとりを担当がサポートする体制です。ただし出席認定の基準は地域や在籍校によって違うので、そこは確認が必要です。なお、この記事を書いているのは同じ株式会社NIJINです。その前提でお読みください。

  • 形態:オンライン(メタバース校舎)。平日毎日開校
  • 対象:小学1年生〜中学3年生(就学前のお子さんも入学可能/高校段階はNIJIN高等学院)
  • 授業:月100コマ以上のオンライン授業+アーカイブ500本以上。全教科・領域をカバー
  • 参加の仕方:カメラオフ・チャットのみ・見るだけでも参加可。授業は録画で後から視聴可
  • 費用:月25,443円(税込)=メタバース料23,760円+施設利用料1,683円/初月のみ入学金33,000円(税込)
  • 在籍校との関係:転校・申請は不要。籍はそのまま。出席扱いは希望した生徒の97%が認定(2026年4月時点/基準は地域・在籍校により異なる)
  • サポート:毎週「学びのポートフォリオ」発行/毎月の出席証明書発行/在籍校・教育委員会とのやりとりを担当がサポート
  • 体験:オンラインの無料体験会あり

出典:NIJINアカデミー「学費・プラン」(2026年9月12日確認)

なお、NIJINアカデミーのリアル教室は埼玉県内にありません。2026年9月時点で公式サイトから確認できる教室のうち所沢市にいちばん近いのは東京都練馬区の練馬石神井公園校ですが、公式ページが通学圏として案内しているのは練馬区・杉並区・中野区・豊島区・西東京市・東久留米市・新座市で、所沢市は含まれていません(隣の新座市までは入っています)。ですから所沢市から使えるのは、通学ではなくメタバース校舎です。なお、この記事を書いているにじいろ編集部は、NIJINアカデミーを運営する株式会社NIJINの編集部です。他の4校と同じ項目・同じ粒度で書くようにしていますが、そのうえでお読みください。

所沢市のフリースクール費用相場と、使える補助制度

まず相場から。この記事で費用を公開している施設を並べると、所沢SecretBaseが月12,000円〜30,000円、東村山おしゃらが月20,000円〜52,800円(入会金38,500円)、Omohaiが1回2,000円です。いろいろダネは非公開でした。4校のうち1校が非公開なので、所沢市の相場をひとつの数字で断定することはしません。週1〜2回の利用で月12,000円〜30,000円、ほぼ毎日通う形で月40,000円〜53,000円、というのが公開されている範囲から言えることです。

全国の数字と比べてみます。文部科学省が行ったフリースクール等に関する調査では、入会金が約53,000円、月額の利用料が33,000円程度という数字が示されており、各県議会の意見書などでも引用されています。所沢市周辺は、週1〜2回の利用なら全国平均より安く、毎日通う形にすると全国平均を上回る、という位置関係です。

月謝以外にかかるものも見てください。東村山おしゃらは教材費が月2,750円(オンライン学習希望時)、給食が1食660円、保険費用と課外活動費が実費と書かれています。所沢SecretBaseは入会金の記載がなく、いろいろダネは費用そのものの記載がありません。記載がないものは「かからない」ではなく「書かれていない」です。見学のときは月謝ではなく、入会金・教材費・保険料・行事費を足した1年間の総額で聞いてください。

そのうえで、補助制度がどうなっているかを表にまとめます。

自治体 制度 だれが対象か 上限
所沢市 フリースクール利用料の補助は確認できませんでした(令和8年度 教育行政推進施策・市の不登校支援ページに記載なし)
埼玉県 保護者向けの利用料補助はありません。県議会答弁で「国で検討中」。県の取組は研修会・意見交換会・バーチャルユースセンター・メタバース支援
東京都 フリースクール等利用者等支援事業 都内在住の小・中学生の保護者(施設の所在地ではなく居住地で判定) 月額2万円(入会金・施設維持費・教材費は対象外)
川越市(参考) 補助ではなく「出席扱い・成績評価」の要件を市が公開 川越市立学校の児童生徒

取り違えやすいところをもう一度書きます。東京都の月2万円は「都内在住の小・中学生の保護者」が対象です。清瀬市や東村山市の施設に所沢市から通っても、所沢市にお住まいである以上この助成は使えません。逆に、都民が所沢市の施設に通う場合は、施設が対象一覧に載っていれば使える可能性があります。判定されるのは施設の場所ではなく、住んでいる場所です。

補助対象施設の一覧についても補足します。埼玉県が公開している「不登校の子供とその保護者を支援する民間活動団体・施設」のPDFは、補助金の対象一覧ではありません。県が把握している団体を並べたものです。掲載されている施設の多くは放課後等デイサービスなどで、フリースクールとは限りません。この一覧に載っているからといって、費用や出席扱いの扱いが保証されるわけではない、と考えてください。

その前に。無料かもしれない公的な窓口も確認してください

所沢市には、市が運営している無料に近い場所があります。民間の施設を探す前に、こちらも並べて考えてください。

ひとつめが所沢市教育支援センター〈クウェスト〉です。場所は所沢市けやき台2丁目44番2号、所沢市立教育センターの中にあります。対象は小学1年生から中学3年生までの不登校児童生徒で、市内在住であることが条件です。

活動は3つに分かれています。相談員と1対1で行う「個別支援(面接)」、学習や創作活動をする「個別活動」(火曜日・木曜日の開室)、スポーツ・調理・栽培などの体験活動やグループワークをする「集団活動」(月・水・金曜日の開室)です。曜日で中身が違うので、体を動かすのが苦手ならまず火・木から、という組み立て方ができます。

利用の流れは、まず電話相談(04-2924-3333)から。そのあと本人・保護者との面接相談があります。利用の条件として「本人が定期的に教育センターに通えそう」「学校・保護者と連携できる」ことが挙げられており、小学生は保護者の送迎が必須です。費用については公式ページに記載がありませんでしたので、無料とは書きません。面接相談のときに確認してください。オンライン対応についての記載もありませんでした。

ふたつめが校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)です。所沢市は令和8年度に小中学校12校の校内教育支援センターに12人のサポーターを配置しています。教室に入れなくても学校の建物までは行ける、という段階の子に向いた場所です。自分の子の学校に置かれているかどうかは、担任か学年主任に聞いてください。

みっつめが所沢市立教育センター 教育相談室です。電話相談は04-2924-3333、こども電話相談は04-2924-3334。対象は「市内にお住まいの年長児から18歳までの子ども及びその保護者」と、市内の幼稚園・保育園・小中学校の先生方です。不登校・登校しぶりのほか、集団生活への不適応、交友関係、学習意欲、発達や発音、子育ての悩みまで受けています。

保護者向けにはトコろんカフェ「紡ぎ」があります。登校に悩む保護者どうしがつながる場で、子どもの同伴も可能です。子どもの居場所が決まる前に、親のほうが先にどこかとつながっておく、というのは現実的な進め方です。

なお、所沢市が民間施設利用時の出席扱いについて公開しているガイドラインは、確認できませんでした。市の「不登校相談・支援ガイド」PDFは画像として作られているため中身を機械的に読むことができず、記載の有無を確かめられていません。参考までに隣の川越市は、出席扱いの要件として「学校と家庭の協力関係が保たれ、学校と施設間で情報交換ができること」「不登校児童生徒に対する相談・指導を行うことを主たる目的とし、著しく営利本位でなく、入会金・授業料等が明確にされていること」「指導内容・方法が明示されていること」「不登校への支援について知識・経験をもつスタッフがいること」「教科書に準拠した計画的な学習プログラムがあること」を公開しています。これは川越市の要件であって所沢市のものではありません。所沢市の運用は、在籍校と教育センターに直接確認してください。

明るい部屋で、ノートパソコンのそばに座って学ぶ子ども
※写真はイメージです

それでも「合いそうな場所がない」と思ったら

ここまで読んで、「どれもうちの子には難しそう」と感じた方もいると思います。距離、費用、開いている曜日、本人の状態。どれか一つが引っかかるだけで、選択肢は一気に減ります。

そう感じるのは、選び方が悪いからではありません。所沢市独自の補助は確認できず、隣の宇部市の補助も市内居住が要件で所沢市民は使えません。フリースクールの数と性格は地域によって大きく違い、都市部と同じ前提で探すと必ず行き詰まります。

そのときに検討したいのが、3つ目の選択肢としてのオンラインです。「通えないから仕方なく」ではなく、条件によっては最初から合理的な選択になります。

観点 オンライン(例:NIJINアカデミー) 通所フリースクール
通いやすさ 自宅から参加でき、近所の目が気にならない 所沢市内なら新所沢駅前まで。入間市・東村山市だと乗り換えと20〜30分の移動がつく
費用 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)。交通費はかからない 月12,000円〜52,800円。これに西武線の交通費と、小学生は送迎の負担が加わる
人とのつながり 少人数の学級制で、カメラをオフにしたままの参加もできる 同じ場所に集まって、同じものを見ながら過ごせる強みがある
出席扱い 希望した方の97%が認定されています(2026年4月時点の実績値。必ず認定されるという意味ではありません) 施設ごとに差が大きい。東村山おしゃらは東村山市の子に明記、他の3校は記載なし。所沢市には公開ガイドラインが確認できないため、在籍校との個別相談になります
始めるまでの早さ 転校の手続きは要りません 見学・面談・空き待ちがあり、週1日のみ開所の施設もある
向いている時期 外に出ること自体がまだ難しい段階 家の外に出られるようになり、慣らしていく段階

オンラインが向いているのは、こういうときです

オンラインを検討したほうがいいサイン
  • 近くに施設はあるが、そこまで行く体力・気力が今はない
  • 家から出ること自体が、今いちばんの壁になっている
  • 人が多い場所や、初めての場所が苦手で、通所のハードル自体が高い
  • 送り迎えができる大人が家にいない、または毎日は難しい
  • 学年の途中で、まず学習が止まらない状態をつくりたい

とくに2つ目が大きいです。施設が合わないのではなく、家から出られないことが壁になっているなら、施設をいくら探しても解決しません。問題の場所が違うからです。この場合は、まず家の中に学びと人とのつながりを戻すほうが順番として先になります。

オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと

ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。次の4つは、どのサービスを見るときにも同じように聞いてください。

  • ① 開いている日数:週1回だけなのか、平日毎日なのか。「オンラインだから毎日」とは限りません
  • ② カメラオフでも参加できるか:顔出しが必須だと、通所と同じハードルが別の形で戻ってきます。チャットのみ・見るだけの参加が認められているかを確認してください
  • ③ 出席扱いの実績:「できます」ではなく「希望した人の何%が認定されたか」を数字で聞いてください。制度上は可能でも、実績がなければ手続きは手探りになります
  • ④ 学校とのやりとりを誰がやるか:保護者が毎回説明するのか、事業者側が資料を出して交渉まで担うのか。ここが家庭の負担を大きく左右します

③と④は特に見落とされます。オンラインで学ぶこと自体より、それを在籍校にどう認めてもらうかのほうが実務としては重く、そこを事業者がどこまで引き受けるかで家庭の消耗がまったく変わります。

⚠️ なお、この記事の5つ目に挙げたNIJINアカデミーは、このサイト「にじいろ」を運営する株式会社NIJINの事業です。だからこそ、上の4つの観点はどのサービスにも当てはまる形で書きました。所沢市から使えるオンラインの選択肢は他にもあります。同じ4つの質問を並べて、比べたうえで選んでください。

所沢市の場合、無料または低額で始められる選択肢が「地域のリビング(無料)」「Omohai 1回2,000円」「教育支援センター〈クウェスト〉」と複数あるのは、恵まれているほうです。一方で、毎日通える民間施設は東村山まで出る必要があり、そこは費用も移動も重くなります。週の前半は家からオンライン、後半は近所の居場所へという組み立て方もできますので、ひとつに決めきらずに考えてみてください。

見学で聞いておきたいこと

家のテーブルで向かい合って話す親子
※写真はイメージです

見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞き直しても意味がありません。書いていないことを聞いてください。

見学のときに聞くこと
  • 今日みたいに気持ちが不安定な日に、途中で帰ることはできますか
  • 在籍校への出席報告は、誰がどの頻度で行っていますか
  • うちの子と年齢の近い子は、今何人くらい来ていますか
  • 学習は何をどこまで見てもらえますか。教科の指導はありますか
  • 見学から実際に通い始めるまで、どのくらいかかりますか
  • 合わなかったときに、途中でやめる手続きと費用はどうなりますか

よくある質問

所沢市に、フリースクール利用料の補助制度はありますか。
2026年9月時点では確認できませんでした。市が公開している令和8年度の教育行政推進施策にも、市ホームページの不登校支援ページにも、フリースクール利用料を保護者に補助する制度は載っていません。載っているのは教育支援センター〈クウェスト〉、校内教育支援センター、スクールソーシャルワーカー、教育相談アドバイザー支援事業、就学援助事業です。埼玉県にも保護者向けの利用料補助はありません。
所沢市のフリースクールの費用相場はどのくらいですか。
公開されている範囲で言うと、週1〜2回の利用で月12,000円〜30,000円、ほぼ毎日通う形で月40,000円〜53,000円です。ただしこの記事の4校のうち1校は費用を公開していないため、相場を1つの数字で断定することはできません。入会金は東村山おしゃらが38,500円、所沢SecretBaseは記載なしです。月謝ではなく1年間の総額で見積もってください。
東京都の月2万円の助成は、所沢市から都内の施設に通えば使えますか。
使えません。東京都フリースクール等利用者等支援事業の対象は「都内在住の小・中学生の保護者」で、判定されるのは施設の所在地ではなく子どもの居住地です。所沢市にお住まいの場合、清瀬市や東村山市の施設に通っても対象外になります。逆に、都内にお住まいの方が所沢市の施設に通う場合は、その施設が都の対象一覧に載っていれば使える可能性があります。
フリースクールに通うと、いつから出席扱いになりますか。
所沢市が民間施設利用時の出席扱いについて公開しているガイドラインは確認できませんでした。一般には、在籍校の校長が判断し、学校と施設のあいだで情報のやり取りができることが前提になります。つまり「通い始めた日から自動的に」ではなく、学校との話し合いが済んでからです。フリースクールを決めるのと同じタイミングで、在籍校への相談を始めてください。
教育支援センター(適応指導教室)とフリースクールは何が違いますか。
所沢市の教育支援センター〈クウェスト〉は市が運営していて、対象は市内在住の小1〜中3です。学校との連携が制度として組み込まれているので、出席の扱いについては話が通りやすくなります。一方で、市内在住であることや「定期的に通えそう」であることが条件で、小学生は保護者の送迎が必要です。民間のフリースクールは居住地の制限がなく、時間の使い方も自由度が高いかわりに、費用がかかり、出席扱いは学校ごとの判断になります。
小学生でも通えますか。
所沢SecretBase(FYLコース)は「小学生から20代くらいまで」、東村山おしゃらは小学1年生から受け入れています(小1〜小3は面談のうえ利用方法を決定)。Omohaiフリースクール新所沢校は対象学年の記載がありませんでしたので、直接確認が必要です。市の教育支援センター〈クウェスト〉は小1から対象ですが、小学生は保護者の送迎が必須です。
発達特性のある子でも通えますか。
この記事で紹介している施設の公式サイトには、発達特性のある子の受け入れについて明記したものはありませんでした。所沢市内には放課後等デイサービスも複数あり、埼玉県の民間団体・施設一覧にはそうした事業所も並んでいます。特性の内容によっては、フリースクールより放課後等デイサービスや児童発達支援のほうが合うこともあります。どちらが合うかは、教育センターの教育相談室(04-2924-3333)で相談してから決めるほうが早道です。
補助金の対象施設の一覧はありますか。
所沢市にも埼玉県にも制度そのものがないため、補助対象施設の一覧はありません。埼玉県が公開している「不登校の子供とその保護者を支援する民間活動団体・施設」のPDFは、補助の対象一覧ではなく、県が把握している団体を並べたものです。掲載されているからといって費用や出席扱いが保証されるわけではありませんので、必ず各施設の公式サイトと在籍校の両方で確認してください。
埼玉県に、学びの多様化学校はありますか。
あります。さいたま市立いろどり学園(小学部・中学部)と川口市立芝園学園中学校の2校で、どちらも2026年4月に開校した新しい学校です。ただし川口市は入学要件を「川口市内に在住し、川口市立小・中学校に在籍している児童生徒」と公式に明記していて、各学年15名程度の1学級です。さいたま市も市立校のため同様の要件と考えられます。所沢市からは通えません。

まとめ

所沢市にも埼玉県にも、保護者がフリースクールの利用料を補助してもらえる制度は確認できませんでした。東京都の月2万円は「都内在住」が条件なので、清瀬市や東村山市の施設に通っても所沢市からは使えません。ここは最初にはっきりさせておいたほうが、後でがっかりせずに済みます。

そのぶん所沢市は、無料または低額で始められる入口が複数あります。所沢SecretBaseの「地域のリビング」は無料、Omohaiは1回2,000円、市の教育支援センター〈クウェスト〉も費用の記載はありませんが公的な施設です。いきなり月4万円の施設を検討する必要はありません。

毎日通える民間施設を探すと、東村山おしゃらフリースクールのように市外まで出ることになります。費用は入会金38,500円+月20,000円〜52,800円で、西武線の交通費と送迎の負担も加わります。出席認定が明記されているのは東村山市の子についてなので、所沢市の子は在籍校との相談から始まることも覚えておいてください。

外に出ること自体がまだ難しい段階なら、オンラインという選び方もあります。NIJINアカデミーのリアル教室は埼玉県内にありませんが、メタバース校舎なら所沢市の自宅から参加できます。週の前半は家から、後半は近所の居場所へ、という組み合わせ方もできます。

どの選択肢を選ぶにしても、在籍校への相談は早めに始めてください。所沢市には出席扱いの公開ガイドラインが見当たらず、学校ごとの判断になるためです。まずは教育センターの教育相談室(04-2924-3333)に電話をかけるところからで十分です。

内容を確かめるための一次資料

  1. 所沢市「所沢市教育行政推進施策(令和8年度)」(ページ
  2. 所沢市「不登校支援」(ページ
  3. 所沢市立教育センター「教育支援センター〈クウェスト〉」(ページ
  4. 所沢市立教育センター「教育相談室」(ページ
  5. 所沢市立教育センター「不登校支援」(ページ
  6. 埼玉県議会「令和7年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文」(ページ
  7. 埼玉県教育委員会「不登校の子供たちとその保護者を支援するためのサイト」(ページ
  8. 埼玉県「不登校の子供とその保護者を支援する民間活動団体・施設」(県ポータル出典)(ページ
  9. 東京都「東京都フリースクール等利用者等支援事業」(ページ
  10. 川越市「不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について」(ページ
  11. 川口市「学びの多様化学校(令和8年4月開校)」(ページ
  12. 文部科学省「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置者一覧」(ページ
  13. NPO法人子ども地域ネットワーク所沢「不登校支援 FYLコース」(ページ
  14. 一般社団法人Omohai「Omohaiフリースクール新所沢校、開校のご案内」(ページ
  15. 東村山おしゃらフリースクール「入学の案内」(ページ
「通える距離に見つからない」ときの、もうひとつの選択肢

NIJINアカデミーは、週4日のメタバース校舎と週1日のリアル教室を組み合わせて通えるオルタナティブスクールです。東京都内では南大沢駅のそばにリアル教室があり、毎週木曜に開いています。まずはオンラインの無料体験会から。

文責:にじいろ編集部(編集部について訂正・修正に関する方針
公開日:2026年9月15日 / 最終更新:2026年9月15日
目次