富士市から通えるフリースクール5選|補助はないが、無料で出席扱いの場所がある【2026年版】

富士市のフリースクール探しは、他の市とは少し順番が違います。補助金を探しても出てきません。静岡県の制度は施設向けで、保護者には届かないからです。そのかわり富士市には、市の教育委員会の委託を受けて、通級した日が出席扱いになる施設と、「利用日数は学校の出席扱いとなる」と市が公式に書いている場所があります。お金の話より先に、この2つを確認してください。
この記事でわかること
  • 富士市にも近隣市にも、保護者向けのフリースクール利用料補助は確認できませんでした。静岡県の補助金は運営者(施設)向けで、上限は1運営主体あたり年100万円です
  • 適応支援教室アルファーは富士市・富士宮市の教育委員会の委託を受けており、公式サイトに「通級した日が学校の出席の扱いになります」と書かれています。県の一覧では入会金0円・月額0円です
  • 市のステップスクール・ふじは月〜金の8:00〜18:00。市の公式ページに「利用日数は学校の出席扱いとなる」と明記されています
  • 富士市内の民間フリースクールは実質2〜3か所。選択肢が少ないこと自体を前提に計画を立ててください
編集部より

この記事は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが編集しています。5校目に自社のスクールを紹介していますので、その前提でお読みください。掲載している他校の情報は各施設の公式サイトと富士市・静岡県の公式ページから引用し、編集部で確認したものです。

目次

補助はありません。そのかわり「無料で出席扱い」の場所があります

まず結論から書きます。富士市の「補助・助成」の一覧を最初から最後まで見ましたが、フリースクール・不登校・学習支援に関する補助制度はありませんでした。掲載されているのは子育て世帯、高齢者、障害者、勤労者、起業、企業、農林水産、住宅・移住、地域づくり、文化・スポーツのカテゴリで、教育委員会や青少年相談センターのページにも利用料補助の記載はありません。

静岡県には「静岡県フリースクール等支援事業費補助金」があります。ただしこれは運営者(施設)向けです。対象は「民間の団体で…不登校児童生徒に対し学習支援を行うフリースクール等」で、補助率は対象経費の実支出額の2分の1以内、上限は1運営主体あたり年1,000千円(100万円)。要件には県内所在であること、1年以上の支援実績があること、県教育委員会の連携協議会に参加していること、学校との情報共有体制があること、県税を完納していることなどが並びます。保護者が受け取れる制度ではありません。

間接的には効いています。通う施設の運営費が助成されれば、月謝の上昇が抑えられる可能性はあります。ただ、それは「今月の支払いが安くなる」という話ではありません。富士宮市・沼津市・三島市・裾野市・静岡市についても、保護者向けの補助は確認できませんでした。

ここまでだと暗い話ばかりですが、富士市には他の市にない強みがあります。富士市厚原の「適応支援教室アルファー」(一般社団法人サン・ビレッジ)は、富士市・富士宮市の教育委員会の委託を受けて運営されています。公式サイトには「富士市・富士宮市在住の小・中学生は通級した日が学校の出席の扱いになります」と書かれています。しかも静岡県が公開している民間施設情報の一覧では、入会金0円・月額0円です(県ポータル出典)。

ひとつだけ注意があります。アルファーの開所は月曜から金曜の10:00〜12:00で、1日2時間です。公式サイトに教室単体の料金の記載はなく、無料という情報は県の一覧に載っている数字です。運営法人は放課後等デイサービスや児童発達支援も行っていますので、利用の枠組みを含めて必ず直接確認してください(0545-71-3995)。

そしてもうひとつ。富士市には市が運営するステップスクール・ふじがあり、市の公式ページに「利用日数は学校の出席扱いとなる」と書かれています。開所は月曜から金曜の8:00〜18:00と長く、午前のみ・午後のみ・短時間といった柔軟な使い方もできます。民間の施設を探す前に、まずここを確認してください。

富士市から通えるフリースクール5選(比較一覧)

富士市内の施設を中心に並べました。富士市内の民間フリースクールは実質2〜3か所と多くありません。「確認できず」は公式サイトを特定できなかった、または記載を見つけられなかったという意味です。

スクール名 エリア 対象 形態 費用の目安
適応支援教室アルファー 富士市厚原(最寄駅の記載なし) 小・中学生(県一覧では小1〜中3) 月〜金 10:00〜12:00(1日2時間) 県の一覧では入会金0円・月額0円(公式サイトに教室単体の記載なし)
コスモスクール未来 富士校 富士市松岡(最寄駅の記載なし) 小中高生・通信制高校生 水・金 10:00〜15:00(週2日) 週1回 月10,000円/週2回 月18,000円(お試し1日3,000円)
ソウゾウのマナビヤ 富士市東部地区(具体的な住所は確認できず) 主に小中学生 月〜金 9:00〜16:30 月10,000円(入会金の記載なし)
富士市民立小中一貫校 まなびば 富士市(詳細は確認できず) 確認できず 確認できず 確認できず(県の連携協議会名簿にR8登録)
NIJINアカデミー メタバース校舎 オンライン・全国どこからでも 小学生・中学生 オンライン・少人数の学級制 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)

5校を1校ずつ紹介します

机の上に広げたノートと本。フリースクールを比べて選ぶイメージ
※写真はイメージです

1. 適応支援教室アルファー|市の委託を受けていて、通級日が出席扱いになる

運営:一般社団法人 サン・ビレッジ

富士市でいちばん先に問い合わせるべき場所だと思います。ただし開所は平日午前の2時間だけです。

所在地は富士市厚原2211-3。最寄駅や徒歩分数の記載はありませんでした。対象は公式サイトでは「学校に通うことに困難さを感じている小・中学生」、静岡県の一覧では「小学1年生から中学3年生まで」となっています。

この施設の決定的な特徴は、富士市・富士宮市の教育委員会の委託を受けていることです。公式サイトには「富士市・富士宮市在住の小・中学生は通級した日が学校の出席の扱いになります」と書かれ、トップページ側にも「富士・富士宮市の教育委員会の委託を受け、サンビレッジの利用が出席扱いとなります」という記載があります。民間施設で、出席扱いをここまではっきり書いているところは多くありません。

費用について。公式サイトには教室単体の料金の記載がありません。静岡県が公開している民間施設情報の一覧では「入会金0円、月額0円」となっています(県ポータル出典)。無料であればこれ以上ない条件ですが、公式サイトに書かれていない以上、ここでは断定しません。必ず電話(0545-71-3995)で確認してください。

開所は月曜日から金曜日の10:00〜12:00です。平日5日開いているのは心強い一方、1日2時間という長さは知っておく必要があります。日中ずっと過ごす場所ではありません。午前中に家を出る習慣をつくる、という使い方が現実的です。

運営する一般社団法人サン・ビレッジは、放課後等デイサービスや児童発達支援も行っています。アルファーは「適応支援教室」として別立てで運営されていますが、利用の枠組みや必要な手続きは問い合わせのときに確認してください。静岡県の連携協議会にもR5年度から登録されています。

  • 所在地:富士市厚原2211-3(最寄駅の記載なし)/TEL 0545-71-3995
  • 対象:学校に通うことに困難さを感じている小・中学生(県一覧では小1〜中3)
  • 開所:月〜金 10:00〜12:00(1日2時間)
  • 費用:公式サイトに教室単体の記載なし。県の一覧では入会金0円・月額0円
  • 出席扱い:「富士市・富士宮市在住の小・中学生は通級した日が学校の出席の扱いになります」と公式に明記

2. コスモスクール未来 富士校|週2日、料金が公開されていて出席カウントも明記

運営:NPO法人 コスモスクール未来

富士市内で、料金と開所日と出席扱いの3つが全部公開されている唯一の施設です。

所在地は富士市松岡1515-17(0545-60-7030)。最寄駅の記載はありません。運営実績17年とサイトに書かれています。

開所は水曜日と金曜日の10:00〜15:00で、週2日です。アルファーが午前2時間なのに対して、こちらは1日5時間。ただし週2日なので、平日5日をどう埋めるかは別に考える必要があります。アルファー(月〜金の午前)とコスモスクール(水・金の日中)を組み合わせる、という使い方もできます。

費用は、お試しコースが1日3,000円(週1〜2日・120分)、小中学生の学習サポートが週1回(10時から15時)で月10,000円、週2回で月18,000円。訪問学習サポートは1回90分3,000円です。入会金についての記載は公式サイトにありませんでした(県の一覧では「入会金無し」となっています)。

出席扱いについて、公式サイトには「在籍している小中学校と連携し、出席にカウントできます。」と書かれています。断定に近い書き方ですが、実際の判断は在籍校の校長です。在籍校にも並行して相談してください。

ひとつ注意点があります。静岡県の一覧では費用が「入会金無し、月額8,000円〜18,000円」となっていて、公式サイトの数字(週1回 月10,000円)と下限が食い違っています。記事では公式サイトの数字を採用していますが、申し込み前に必ず現在の料金を確認してください。また対象学年も、公式では小中高生・通信制高校生、県の一覧では小1〜中3と差があります。

  • 所在地:富士市松岡1515-17(最寄駅の記載なし)/TEL 0545-60-7030
  • 対象:小中高生・通信制高校生(県一覧では小1〜中3)
  • 開所:水・金 10:00〜15:00(週2日)
  • 費用:週1回 月10,000円/週2回 月18,000円/お試し1日3,000円/訪問学習 1回90分3,000円
  • 出席扱い:「在籍している小中学校と連携し、出席にカウントできます。」と明記

3. ソウゾウのマナビヤ|平日5日・月10,000円。情報発信はnoteのみ

運営:ソウゾウのマナビヤ(放課後等デイサービス ソウゾウと関連)

この記事で紹介するなかで、平日5日・日中いっぱい開いている唯一の民間施設です。

所在地について、公式の発信には「富士市東部地区」とだけ書かれていて、具体的な住所は確認できませんでした。関連する放課後等デイサービスは富士市原田にあるという地図情報がありますが、これは裏が取れていないので住所として扱いません。

対象は「学校に行けなくなった・行かなくなった子ども達(主に小中学生)」。開所は平日の月曜から金曜、9:00〜16:30(放課後等デイサービス ソウゾウを利用している方は17:00まで)です。富士市内で、平日5日・日中いっぱい過ごせる民間の場所は、いまのところここだけです。

費用は月10,000円と明記されています。平日5日・1日7時間半でこの金額は、全国の水準から見てもかなり低いほうです。入会金についての記載はありませんでした。

出席扱いについての記載はありません。在籍校との連携がどこまで可能かは、直接確認してください。

ひとつ正直に書いておきます。この施設には独立した公式サイトが確認できず、情報の発信源は運営者のnoteだけでした。開所日程や料金が現在も同じかどうかは、記事の情報だけで判断せず、必ず問い合わせてから動いてください。

  • 所在地:「富士市東部地区」とのみ記載。具体的な住所は確認できず
  • 対象:主に小中学生
  • 開所:月〜金 9:00〜16:30(放課後等デイサービス利用者は17:00)
  • 費用:月10,000円(入会金の記載なし)
  • 注意:独立した公式サイトが確認できず、情報源は運営者のnoteのみ/出席扱いの記載なし

4. 富士市民立小中一貫校 まなびば|県の名簿に載ったばかりの新しい選択肢

運営:確認できず

詳細がまだ公表されていませんが、富士市の保護者には知っておく価値がある名前です。

静岡県教育委員会が公開している「公的教育機関と民間施設等の連携協議会名簿」(令和8年6月17日現在)に、「富士市民立小中一貫校 まなびば/所在地:富士市/R8登録」として掲載されています。R8登録ということは、2026年度に新しく名簿に加わったということです。

ただし、名簿に載っているのは施設名・市町・登録年度だけです。対象学年、費用、開所曜日、出席扱いの扱い、公式サイトのいずれも確認できませんでした。ここで推測を書くことはしません。

それでも紹介するのは、富士市内の民間フリースクールが実質2〜3か所しかないなかで、新しい選択肢が増えたこと自体に意味があるからです。「小中一貫校」という名乗り方からすると、週数日の居場所ではなく、もう少し学校に近い形を目指している可能性があります。

連携協議会の名簿に載っているということは、少なくとも静岡県教育委員会の枠組みに参加している施設だということです。県の補助金(運営者向け)の要件にも「連携協議会に参加していること」が含まれていますので、その点は確認材料になります。

富士市の青少年相談センター(0545-52-4152)や、静岡県教育委員会の不登校支援の窓口に、この施設について聞いてみるのが早いと思います。

  • 所在地:富士市(詳細は確認できず)
  • 対象・費用・開所曜日:すべて確認できず
  • 出席扱い:確認できず
  • 公式サイト:特定できず
  • 根拠:静岡県「公的教育機関と民間施設等の連携協議会名簿」(令和8年6月17日現在)にR8登録として掲載

5. NIJINアカデミー メタバース校舎(オンライン・全国どこからでも)

運営:株式会社NIJIN(このサイト「にじいろ」の運営会社です)

家から出ることそのものが難しい段階のための選択肢。運営元は当サイトと同じ株式会社NIJINです。

ここまでの4か所が「距離」や「合うかどうか」で難しかった場合の、第三の選択肢です。自宅からオンラインで通うタイプで、富士市のどこに住んでいても条件は変わりません。

メタバース校舎は平日毎日開いています。授業は月100コマ以上あり、アーカイブが500本以上。全教科・領域をカバーしていて、そのなかから選んで受ける形です。カメラオフ・チャットのみ・見ているだけでも参加できると明記されているので、「話すのがつらい」段階でも席に着けます。授業は録画で後から見ることもできます。

費用は月25,443円(税込/メタバース料23,760円+施設利用料1,683円)、初月のみ入学金33,000円。在籍校の籍はそのままで、転校の手続きも学校への申請も要りません。出席扱いについては、希望した生徒の97%が在籍校に認められたと公表されています(2026年4月時点)。毎週の「学びのポートフォリオ」と毎月の出席証明書の発行、在籍校や教育委員会とのやりとりを担当がサポートする体制です。ただし出席認定の基準は地域や在籍校によって違うので、そこは確認が必要です。なお、この記事を書いているのは同じ株式会社NIJINです。その前提でお読みください。

  • 形態:オンライン(メタバース校舎)。平日毎日開校
  • 対象:小学1年生〜中学3年生(就学前のお子さんも入学可能/高校段階はNIJIN高等学院)
  • 授業:月100コマ以上のオンライン授業+アーカイブ500本以上。全教科・領域をカバー
  • 参加の仕方:カメラオフ・チャットのみ・見るだけでも参加可。授業は録画で後から視聴可
  • 費用:月25,443円(税込)=メタバース料23,760円+施設利用料1,683円/初月のみ入学金33,000円(税込)
  • 在籍校との関係:転校・申請は不要。籍はそのまま。出席扱いは希望した生徒の97%が認定(2026年4月時点/基準は地域・在籍校により異なる)
  • サポート:毎週「学びのポートフォリオ」発行/毎月の出席証明書発行/在籍校・教育委員会とのやりとりを担当がサポート
  • 体験:オンラインの無料体験会あり

出典:NIJINアカデミー「学費・プラン」(2026年9月12日確認)

なお、NIJINアカデミーのリアル教室は静岡県東部にありません。2026年9月時点で公式サイトから確認できる静岡県内の教室は掛川市の静岡掛川校(静岡県掛川市上内田2040)1校だけで、公式ページが通学圏として案内しているのは掛川市・浜松市・磐田市・袋井市です。富士市は含まれていません。富士市から掛川市までは東海道線で2時間近くかかり、通学は現実的ではありません。ですから富士市から使えるのはメタバース校舎のほうです。富士市内の民間施設が平日午前2時間(アルファー)か週2日(コスモスクール)という状況を考えると、平日の空いている時間をどう埋めるかという点でオンラインは組み合わせやすい選択肢です。また、この記事を書いているにじいろ編集部は、NIJINアカデミーを運営する株式会社NIJINの編集部です。他の4か所と同じ項目・同じ粒度で書くようにしていますが、そのうえでお読みください。

富士市のフリースクール費用相場と、使える補助制度

まず相場です。費用を公開しているのはコスモスクール未来富士校(週1回 月10,000円/週2回 月18,000円)とソウゾウのマナビヤ(月10,000円)の2か所。アルファーは県の一覧で入会金0円・月額0円とされていますが公式サイトに記載がなく、まなびばは確認できませんでした。4か所のうち2か所が公式に費用を公開していないため、富士市の相場を断定することはしません。公開されている範囲では月10,000円〜18,000円で、入会金は確認できた範囲ではいずれも記載なしまたは0円です。

全国の数字と比べます。文部科学省のフリースクール等に関する調査では、入会金が約53,000円、月額の利用料が33,000円程度とされています。富士市はこれよりはっきり低い水準です。ただしこれは「安い」と単純に喜べる話ではなく、開所日数が少ない(アルファーは1日2時間、コスモスクールは週2日)ことの裏返しでもあります。ソウゾウのマナビヤだけが平日5日・日中いっぱいで月10,000円という条件ですが、こちらは公式サイトが確認できていません。

月謝以外にかかるものについては、どの施設も公式サイトに記載を見つけられませんでした。「記載なし」は「かからない」ではありません。教材費・保険料・行事費・給食の有無を見学のときに必ず聞いてください。それから富士市は市域が南北に広く、厚原(アルファー)・松岡(コスモスクール)・東部地区(ソウゾウ)と施設が散らばっています。送迎の負担は月謝より重くなることがありますので、1年間の総額で見積もってください。

そのうえで、補助制度がどうなっているかを表にまとめます。

自治体 制度 だれが対象か 上限
富士市 フリースクール利用料の補助は確認できませんでした。市の「補助・助成」一覧に不登校・学習支援の項目がありません
静岡県 静岡県フリースクール等支援事業費補助金(運営者=施設向け。保護者向けではありません 県内所在/1年以上の支援実績/県教委の連携協議会に参加/学校との情報共有体制/県税完納 等を満たす運営主体 補助対象経費の1/2以内・1運営主体あたり年100万円
富士宮市・沼津市・三島市・裾野市・静岡市 保護者向けの利用料補助は確認できませんでした
(参考)富士市・富士宮市 補助金ではなく、適応支援教室アルファーへの委託。通級した日が出席扱いになります 富士市・富士宮市在住の小・中学生

取り違えやすいところを整理します。「静岡県にフリースクールの補助金がある」という言い方は、間違いではありませんが保護者にとっては誤解のもとです。静岡県フリースクール等支援事業費補助金は運営主体に出るお金で、上限は年100万円。保護者が申請して受け取る制度ではありません。今月の支払いが安くなるわけではない、と理解してください。

そのかわり富士市・富士宮市には、補助金とは別の形の支援があります。適応支援教室アルファーへの委託です。委託というのは市が施設にお金を払って事業を任せる形なので、利用する側から見ると「無料または低額で使えて、しかも出席扱いになる」という結果になります。対象は富士市・富士宮市在住の小・中学生で、ここにも居住要件があります。他市から通っても同じ扱いにはなりません。

補助対象施設の一覧についても補足します。静岡県は3つのPDFを公開していて、これが東部の施設を探すいちばん確実な公式情報です。「フリースクール等民間施設情報」(施設名・所在地・対象学年・入会金/月額・連絡先つき)、「公的教育機関と民間施設等の連携協議会名簿」、「不登校児童生徒を支援する民間施設に係るガイドライン」の3つです。ただし連携協議会名簿は補助金の対象一覧ではありません。名簿に載っていることは、県の枠組みに参加しているという意味です。

その前に。無料かもしれない公的な窓口も確認してください

富士市には、市が運営している場所と、県が運営しているオンラインの場所があります。民間の施設を探す前に、この2つを確認してください。

ひとつめがステップスクール・ふじです。富士市教育委員会の青少年相談センター(青少年教育センター)が運営していて、場所は富士市八代町1-1 教育プラザ内。対象は「学校に行けない子どもたち、登校しにくい子どもたち、およびその保護者」です。

開所は毎週月曜日から金曜日の8:00〜18:00(土日祝は休み)。この記事で紹介しているどの民間施設よりも長い時間帯です。午前のみ・午後のみ・短時間といった柔軟な利用もできると書かれています。内容は専門スタッフによる支援、個別学習・自主学習、基本的な生活習慣づくり、社会性の育成、ものづくりや遠足などの体験学習です。

そして市の公式ページには「利用日数は学校の出席扱いとなる」と書かれています。公的機関がここまではっきり明言しているのは大きいことです。費用については記載がありませんでしたので、公的施設ではありますが無料とは書きません。申し込みの流れは、①青少年相談センター(0545-52-4152)に電話相談 → ②施設見学(要予約)→ ③本人・保護者との面談 → ④「利用願」を施設および在籍校に提出、です。

青少年相談センターには、ほかにも「来所相談」「保護者教室〜悩んでいる保護者のみなさんへ〜」「ほっとデジタル相談・ふじ」といったメニューがあります。子どもの居場所が決まる前に、保護者のほうが先にどこかとつながっておく、というのは現実的な進め方です。メールは ky-soudan@div.city.fuji.shizuoka.jp、学校教育課の直通は0545-55-2869です。

ふたつめが、県がやっているしずおかバーチャルスクールです。対象は「静岡県内に在住する義務教育段階の児童生徒」のうち、在籍校に継続的に通っていない、または病気等で長期欠席していて、主にオンラインでの学習を希望する児童生徒。富士市在住であれば対象になり得ます。実施時間は午前10時から正午、午後1時から午後3時まで(入退室は自由)で、原則として水曜・土曜・日曜と休日を除く日に開かれています。

出席の扱いについて、県は「個人情報保護方針に同意いただいている場合、出席日数や学習状況を在籍している学校へ情報提供しますので、在籍する学校における出席の扱いとなる場合があります」と書いています。「場合があります」という書き方で、断定はしていません。費用についても記載がありませんでした。申し込みは様式1の参加申込書を在籍校に提出する形で、問い合わせは県教育委員会義務教育課(054-221-2828)です。

なお、富士市が民間施設利用時の出席扱いについて公開しているガイドラインは、確認できませんでした。判断材料になるのは静岡県教育委員会の「不登校児童生徒を支援する民間施設に係るガイドライン」ですが、これは連携の要件を示すもので、出席扱いの判断基準そのものには触れていません。出席扱いは最終的に在籍校の校長判断です。施設を決めるのと同じタイミングで、在籍校と青少年相談センター(0545-52-4152)の両方に相談を始めてください。スクールソーシャルワーカーの配置については、市の各ページに記載を見つけられませんでした。

明るい部屋で、ノートパソコンのそばに座って学ぶ子ども
※写真はイメージです

それでも「合いそうな場所がない」と思ったら

ここまで読んで、「どれもうちの子には難しそう」と感じた方もいると思います。距離、費用、開いている曜日、本人の状態。どれか一つが引っかかるだけで、選択肢は一気に減ります。

そう感じるのは、選び方が悪いからではありません。富士市独自の補助は確認できず、隣の宇部市の補助も市内居住が要件で富士市民は使えません。フリースクールの数と性格は地域によって大きく違い、都市部と同じ前提で探すと必ず行き詰まります。

そのときに検討したいのが、3つ目の選択肢としてのオンラインです。「通えないから仕方なく」ではなく、条件によっては最初から合理的な選択になります。

観点 オンライン(例:NIJINアカデミー) 通所フリースクール
通いやすさ 自宅から参加でき、南北に広い富士市でも移動がゼロ 厚原・松岡・東部地区と施設が散らばっていて、最寄駅の記載もありません。送迎が前提になります
費用 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)。交通費はかからない 公開されている範囲で月10,000円〜18,000円。アルファーは県の一覧では0円。ここに送迎の負担が加わる
人とのつながり 少人数の学級制で、カメラをオフにしたままの参加もできる 同じ場所に集まって、同じものを見ながら過ごせる強みがある
出席扱い 希望した方の97%が認定されています(2026年4月時点の実績値。必ず認定されるという意味ではありません) アルファーは「通級した日が出席の扱いになります」、コスモスクールは「出席にカウントできます」と明記。ソウゾウとまなびばは記載・確認なし
始めるまでの早さ 転校の手続きは要りません 見学・面談・利用願の提出が必要。公式サイトが確認できない施設もある
向いている時期 外に出ること自体がまだ難しい段階 家の外に出られるようになり、慣らしていく段階

オンラインが向いているのは、こういうときです

オンラインを検討したほうがいいサイン
  • 近くに施設はあるが、そこまで行く体力・気力が今はない
  • 家から出ること自体が、今いちばんの壁になっている
  • 人が多い場所や、初めての場所が苦手で、通所のハードル自体が高い
  • 送り迎えができる大人が家にいない、または毎日は難しい
  • 学年の途中で、まず学習が止まらない状態をつくりたい

とくに2つ目が大きいです。施設が合わないのではなく、家から出られないことが壁になっているなら、施設をいくら探しても解決しません。問題の場所が違うからです。この場合は、まず家の中に学びと人とのつながりを戻すほうが順番として先になります。

オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと

ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。次の4つは、どのサービスを見るときにも同じように聞いてください。

  • ① 開いている日数:週1回だけなのか、平日毎日なのか。「オンラインだから毎日」とは限りません
  • ② カメラオフでも参加できるか:顔出しが必須だと、通所と同じハードルが別の形で戻ってきます。チャットのみ・見るだけの参加が認められているかを確認してください
  • ③ 出席扱いの実績:「できます」ではなく「希望した人の何%が認定されたか」を数字で聞いてください。制度上は可能でも、実績がなければ手続きは手探りになります
  • ④ 学校とのやりとりを誰がやるか:保護者が毎回説明するのか、事業者側が資料を出して交渉まで担うのか。ここが家庭の負担を大きく左右します

③と④は特に見落とされます。オンラインで学ぶこと自体より、それを在籍校にどう認めてもらうかのほうが実務としては重く、そこを事業者がどこまで引き受けるかで家庭の消耗がまったく変わります。

⚠️ なお、この記事の5つ目に挙げたNIJINアカデミーは、このサイト「にじいろ」を運営する株式会社NIJINの事業です。だからこそ、上の4つの観点はどのサービスにも当てはまる形で書きました。富士市から使えるオンラインの選択肢は他にもあります。同じ4つの質問を並べて、比べたうえで選んでください。

富士市の場合、民間施設の開所時間が短いという事情があります。アルファーは平日午前の2時間、コスモスクールは週2日。この2つを組み合わせても、平日5日ぶんは埋まりません。だからこそ富士市では、通える場所とオンラインを「どちらか」ではなく「両方」で考えるのが合理的です。午前はアルファー、午後は家からオンラインといった組み立て方も取れます。市のステップスクール・ふじ(月〜金 8:00〜18:00)と、県のしずおかバーチャルスクールも忘れずに候補に入れてください。

見学で聞いておきたいこと

家のテーブルで向かい合って話す親子
※写真はイメージです

見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞き直しても意味がありません。書いていないことを聞いてください。

見学のときに聞くこと
  • 今日みたいに気持ちが不安定な日に、途中で帰ることはできますか
  • 在籍校への出席報告は、誰がどの頻度で行っていますか
  • うちの子と年齢の近い子は、今何人くらい来ていますか
  • 学習は何をどこまで見てもらえますか。教科の指導はありますか
  • 見学から実際に通い始めるまで、どのくらいかかりますか
  • 合わなかったときに、途中でやめる手続きと費用はどうなりますか

よくある質問

富士市に、フリースクール利用料の補助制度はありますか。
確認できませんでした。富士市の「補助・助成」の一覧に、フリースクール・不登校・学習支援に関する補助の掲載はありません。教育委員会や青少年相談センターのページにも記載がありませんでした。静岡県の補助金は運営者(施設)向けで、保護者が申請して受け取る制度ではありません。ただし富士市・富士宮市は適応支援教室アルファーに事業を委託しており、利用する側から見れば低額で使えて出席扱いにもなる形になっています。
富士市のフリースクールの費用相場はどのくらいですか。
公開されている範囲では月10,000円〜18,000円です。コスモスクール未来富士校が週1回で月10,000円・週2回で月18,000円、ソウゾウのマナビヤが月10,000円。適応支援教室アルファーは静岡県の一覧で入会金0円・月額0円とされていますが公式サイトに記載がなく、まなびばは確認できませんでした。全国の水準(入会金約53,000円・月額33,000円程度)と比べるとかなり低い側ですが、開所日数や時間が短いことの裏返しでもあります。
静岡県のフリースクール補助金は、富士市の保護者でも使えますか。
使えません。静岡県フリースクール等支援事業費補助金は運営者(施設)向けで、対象は「民間の団体で…不登校児童生徒に対し学習支援を行うフリースクール等」です。補助率は経費の2分の1以内、上限は1運営主体あたり年100万円。保護者が申請する制度ではありません。間接的に月謝の上昇を抑える効果はあり得ますが、今月の支払いが安くなるわけではありません。
フリースクールに通うと、いつから出席扱いになりますか。
富士市が公開している民間施設向けのガイドラインは確認できませんでした。判断材料になるのは静岡県教育委員会の「不登校児童生徒を支援する民間施設に係るガイドライン」ですが、これは連携の要件を示すもので、出席扱いの判断基準そのものには触れていません。最終的には在籍校の校長判断です。ただし適応支援教室アルファーは市の委託を受けており「通級した日が出席の扱いになります」と公式に書かれていますので、ここは他と事情が異なります。
教育支援センター(適応指導教室)とフリースクールは何が違いますか。
富士市の「ステップスクール・ふじ」は市の青少年相談センターが運営していて、場所は富士市八代町の教育プラザ内。開所は月〜金の8:00〜18:00と長く、市の公式ページに「利用日数は学校の出席扱いとなる」と明記されています。申し込みは電話相談から始まり、見学・面談を経て「利用願」を施設と在籍校に提出する流れです。民間のフリースクールは時間の使い方の自由度が高いかわりに費用がかかり、出席扱いは施設と学校によって変わります。
小学生でも通えますか。
適応支援教室アルファーは小学生から中学生まで、コスモスクール未来富士校は小中高生・通信制高校生(県の一覧では小1〜中3)、ソウゾウのマナビヤは主に小中学生が対象です。まなびばは対象学年が確認できていません。市のステップスクール・ふじも小学生から対象です。アルファーの開所が平日午前2時間、コスモスクールが週2日という点は、小学生の生活リズムを考えるうえで押さえておいてください。
発達特性のある子でも通えますか。
適応支援教室アルファーを運営する一般社団法人サン・ビレッジは、放課後等デイサービスや児童発達支援も行っています。ソウゾウのマナビヤも放課後等デイサービスと関連があります。ただし、どの施設も発達特性のある子の受け入れについて公式サイトに明記してはいませんでした。特性の内容によっては、フリースクールより放課後等デイサービスや児童発達支援のほうが合うこともあります。青少年相談センター(0545-52-4152)で先に相談してから決めるほうが遠回りになりません。
補助金の対象施設の一覧はありますか。
富士市には制度自体が確認できないため、対象施設の一覧はありません。静岡県は「フリースクール等民間施設情報」「公的教育機関と民間施設等の連携協議会名簿」「不登校児童生徒を支援する民間施設に係るガイドライン」の3つのPDFを公開していて、東部の施設を探すにはこれがいちばん確実な公式情報です。ただし連携協議会名簿は補助金の対象一覧ではありません。名簿には富士市の3施設(サン・ビレッジ アルファー、コスモスクール未来 富士分校、富士市民立小中一貫校 まなびば)が載っています。
静岡県に、学びの多様化学校はありますか。
2026年4月に静岡市立末広中学校の分教室が開校しました。場所は静岡市葵区駒形通二丁目4番47号(静岡市立新通小学校 東校舎3・4階)で、対象は中学生です。ただし入学要件(居住要件や在籍要件)は公式ページに明記がなく、確認できませんでした。市立中学校の分教室であることから静岡市立中学校への在籍が前提になる可能性が高く、富士市から通えるかどうかは静岡市教育委員会 学校教育課 学びの多様化推進係(054-354-2522)に直接確認してください。静岡県東部には学びの多様化学校は確認できません。

まとめ

富士市には、保護者向けのフリースクール利用料補助はありません。静岡県の補助金は運営者(施設)向けで、上限は年100万円。保護者が申請できる制度ではありません。近隣の富士宮市・沼津市・三島市・裾野市・静岡市にも確認できませんでした。

そのかわり富士市には、他の市にない形の支援があります。適応支援教室アルファーは富士市・富士宮市の教育委員会の委託を受けていて、公式サイトに「通級した日が学校の出席の扱いになります」と書かれています。県の一覧では入会金0円・月額0円。ただし開所は平日の10:00〜12:00で1日2時間です。まずここに電話してみてください(0545-71-3995)。

市のステップスクール・ふじ(富士市八代町・教育プラザ内)は月〜金の8:00〜18:00と長く開いていて、市の公式ページに「利用日数は学校の出席扱いとなる」と明記されています。申し込みは青少年相談センター(0545-52-4152)への電話から。県のしずおかバーチャルスクールも、静岡県内在住であれば富士市から利用できます。

民間では、コスモスクール未来富士校(水・金 10:00〜15:00/週1回 月10,000円)が費用と出席扱いの両方を公開していて比較しやすい選択肢です。ソウゾウのマナビヤは平日5日・月10,000円という条件ですが、独立した公式サイトが確認できませんでした。県の名簿にR8登録された「まなびば」は詳細が未確認です。

富士市の実情は、選択肢が少なく、それぞれの開所時間も短いということです。だからこそ「どこか1か所に決める」より、午前は通える場所、午後は家から、というように組み合わせて平日を埋めるほうが現実的です。外に出ること自体がまだ難しい段階なら、家からつながれる選択肢を先に確保しておいてください。

内容を確かめるための一次資料

  1. 富士市「ステップスクール・ふじ」(ページ
  2. 富士市「ステップスクール・ふじ(詳細)」(ページ
  3. 富士市「青少年相談センター」(ページ
  4. 富士市「富士市の補助・助成」一覧(ページ
  5. 富士市「子ども・若者のための相談機関マップ」(ページ
  6. 静岡県「不登校児童生徒への支援」(県ポータル出典)(ページ
  7. 静岡県「フリースクール等支援事業費補助金(運営費助成制度)」(県ポータル出典)(ページ
  8. 静岡県「民間施設との連携」(県ポータル出典)(ページ
  9. 静岡県「フリースクール等民間施設情報」PDF(令和8年2月5日現在・県ポータル出典)(ページ
  10. 静岡県「公的教育機関と民間施設等の連携協議会名簿」PDF(令和8年6月17日現在・県ポータル出典)(ページ
  11. 静岡県「不登校児童生徒を支援する民間施設に係るガイドライン」PDF(県ポータル出典)(ページ
  12. 静岡県「しずおかバーチャルスクール」(県ポータル出典)(ページ
  13. 静岡市「学びの多様化学校」(ページ
  14. 一般社団法人サン・ビレッジ「適応支援教室アルファー」(ページ
  15. NPO法人コスモスクール未来 公式サイト(ページ
「通える距離に見つからない」ときの、もうひとつの選択肢

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文責:にじいろ編集部(編集部について訂正・修正に関する方針
公開日:2026年9月15日 / 最終更新:2026年9月15日
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