- 大田区の私立高校6校(9学科)の初年度納付金の実額(2026年度)
- 都内平均より約10.5万円低く、支援後も約42.6万円に収まる理由
- 専門学科(工業科・機械科・電気科)も普通科と同じ金額
- 上限を超えるのは立正大学付属立正の6,000円だけ
- 神奈川県の私立高校に通う場合も、東京都の助成が使えるか
- 区の給付型奨学金(高校等進学準備 8万円・要件あり)と、都の入学支度金
金額は、東京都が2025年12月18日に公表した「令和8年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」の学校別データに基づく2026年度のものです。この資料は「非募集校を除く」一覧なので、中高一貫で高校からの募集がない学校は含まれていません。この記事の「大田区の私立高校」は、資料で大田区に所在地がある6校(大森学園・東京・東京実業・日本体育大学荏原・羽田国際・立正大学付属立正)を指します。支援制度の金額は、文部科学省・東京都・東京都私学財団の公表内容(2026年9月29日確認)によります。
大田区の私立高校6校の初年度納付金【2026年度】
まず実額から見ます。学科やコースによって金額が違う学校は、行を分けています。表は初年度納付金が低い順です。初年度納付金とは、入学した年に学校へ納めるお金の合計で、授業料(年額)・入学金・施設費・その他(教材費や行事費、諸会費など)の4つでできています。
| 学校(学科・コース) | 男女 | 授業料(年額) | 入学金 | 施設費 | その他 | 初年度納付金 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京 | 共学 | 450,000円 | 280,000円 | 0円 | 100,000円 | 830,000円 |
| 東京実業(普通科) | 共学 | 462,000円 | 280,000円 | 0円 | 100,000円 | 842,000円 |
| 東京実業(機械科) | 共学 | 462,000円 | 280,000円 | 0円 | 100,000円 | 842,000円 |
| 東京実業(電気科) | 共学 | 462,000円 | 280,000円 | 0円 | 100,000円 | 842,000円 |
| 大森学園(普通科) | 共学 | 489,600円 | 200,000円 | 120,000円 | 51,600円 | 861,200円 |
| 大森学園(工業科(男子)) | 共学 | 489,600円 | 200,000円 | 120,000円 | 51,600円 | 861,200円 |
| 日本体育大学荏原 | 共学 | 456,000円 | 230,000円 | 0円 | 224,000円 | 910,000円 |
| 立正大学付属立正 | 共学 | 507,000円 | 250,000円 | 0円 | 195,000円 | 952,000円 |
| 羽田国際 | 共学 | 498,000円 | 250,000円 | 150,000円 | 120,000円 | 1,018,000円 |
いちばん低いのは東京の830,000円、いちばん高いのは羽田国際の1,018,000円です。その差は188,000円。同じ大田区の私立高校でも、選ぶ学校とコースによって初年度の金額はこれだけ変わります。
6校の平均は90.2万円。都内平均と比べると
コースが分かれている学校は表の基本のコース(大森学園・東京実業は普通科)で数えると、6校の初年度納付金の平均は902,200円(約90.2万円)です。都内233校の平均1,007,549円と費目ごとに並べると、どこで差がついているかが見えてきます。
| 費目 | 大田区6校の平均 | 都内233校の平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 授業料(年額) | 477,100円 | 512,882円 | 約36,000円低い |
| 入学金 | 248,300円 | 254,599円 | 約6,000円低い |
| 施設費 | 45,000円 | 34,386円 | 約11,000円高い |
| その他 | 131,800円 | 205,805円 | 約74,000円低い |
| 合計 | 902,200円 | 1,007,549円 | 約105,000円低い |
授業料の差は支援金でほとんど消えますが、入学金・施設費・「その他」の差は消えません。どの費目で差がついているかを先に見ておくと、このあとの「支援後の金額」が読みやすくなります。
専門学科も、普通科と同じ金額
大森学園の工業科(男子)、東京実業の機械科・電気科は、同じ学校の普通科と授業料・入学金・施設費・その他がすべて同額です。実習がある学科は「その他」が高くなる学校もありますが、大田区の2校はそうなっていません。学科は金額ではなく、学ぶ内容と進路で選べます。
「その他」が低い学校が多い
6校のうち、大森学園(51,600円)・東京(100,000円)・東京実業(100,000円)は、「その他」が都内平均(205,805円)の半分以下です。6校の「その他」の平均は131,767円で、都内平均より約7.4万円低くなっています。これが、支援後の負担が低く収まるいちばんの理由です。
表を見る前に押さえたい3つの数字
細かい表に入る前に、大田区の特徴を3つの数字でつかんでおきます。
01
区内に6校
高校から入れる区内の私立は6校。6校とも共学で、工業科・機械科・電気科といった専門学科もあります。
02
約10.5万円
6校の平均は902,200円で、都内平均より約10.5万円低い水準。「その他」が低い学校が多いのが理由です。
03
約42.6万円
支援後に手元から出る額は、6校の平均で約42.6万円。都内の水準(約49.5万円)より約6.9万円低くなります。
大田区は、支援後の負担が都内でも低めに収まる区です。まずは支援金の仕組みから見ていきます。
「無償化」で、授業料はどこまで下がるのか
2026年度(令和8年度)から、国の就学支援金は所得制限が撤廃されました。私立高校の全日制で年457,200円。これに東京都の私立高等学校等授業料軽減助成金が年43,800円加わり、合わせて年501,000円まで、授業料が支援されます。東京都の助成も所得制限はありません。制度の変更点は就学支援金が2026年度に変わった3つの点にまとめています。
大田区の9行を、この501,000円に当てはめてみます。
- 東京…授業料450,000円 → 全額が支援の範囲内
- 東京実業(普通科)…授業料462,000円 → 全額が支援の範囲内
- 東京実業(機械科)…授業料462,000円 → 全額が支援の範囲内
- 東京実業(電気科)…授業料462,000円 → 全額が支援の範囲内
- 大森学園(普通科)…授業料489,600円 → 全額が支援の範囲内
- 大森学園(工業科(男子))…授業料489,600円 → 全額が支援の範囲内
- 日本体育大学荏原…授業料456,000円 → 全額が支援の範囲内
- 立正大学付属立正…授業料507,000円 → 上限を6,000円超える
- 羽田国際…授業料498,000円 → 全額が支援の範囲内
9行のうち8行で、授業料の自己負担はゼロになります。上限を超えるのは1行です。立正大学付属立正の授業料は507,000円で、差額は年6,000円。3年間でも18,000円なので、学校選びへの影響は大きくありません。
なお、支援金は授業料の実額までしか出ません。授業料が上限より低い学校で、その差額がほかの費目に回ることはない点に注意してください。
- 国と都は別々の申請です(2026年度は国が6月、都が7月)。どちらか一方だけ出して終わらないように
- 都の助成は、保護者と生徒がともに都内に住んでいることが条件です。通う学校が都外でも対象になります(通信制課程は除く)
- 支援されるのは授業料に対してだけ。東京都私学財団の案内にも「授業料には施設費や積立費等は含まれません」とあります

支援を引いたあとに残るお金|6校9学科の実負担
支援金が使えるのは授業料だけなので、入学金・施設費・その他はそのまま手元から出ていきます。9行それぞれについて、初年度に実際に出ていく額を計算しました。表は手元から出る額が低い順です。
| 学校(学科・コース) | 初年度納付金 | 授業料の自己負担 | 入学金+施設費+その他 | 初年度に手元から出る額 |
|---|---|---|---|---|
| 大森学園(普通科) | 861,200円 | 0円 | 371,600円 | 371,600円 |
| 大森学園(工業科(男子)) | 861,200円 | 0円 | 371,600円 | 371,600円 |
| 東京 | 830,000円 | 0円 | 380,000円 | 380,000円 |
| 東京実業(普通科) | 842,000円 | 0円 | 380,000円 | 380,000円 |
| 東京実業(機械科) | 842,000円 | 0円 | 380,000円 | 380,000円 |
| 東京実業(電気科) | 842,000円 | 0円 | 380,000円 | 380,000円 |
| 立正大学付属立正 | 952,000円 | 6,000円 | 445,000円 | 451,000円 |
| 日本体育大学荏原 | 910,000円 | 0円 | 454,000円 | 454,000円 |
| 羽田国際 | 1,018,000円 | 0円 | 520,000円 | 520,000円 |
6校の基本のコースで平均すると、初年度に手元から出るのは約426,000円(約42.6万円)です。都内平均の費目(入学金・施設費・その他)で同じ計算をすると約495,000円なので、大田区の6校は支援後も都内平均より約6.9万円低い水準に収まります。しかもここに制服代や修学旅行の積立、通学定期代は入っていません。減ったのは授業料の部分だけで、入学時にまとまって出ていくお金は、以前とほとんど変わっていないのです。
総額の差「18.8万円」は、支援後に「14.8万円」
総額でいちばん低い東京(830,000円)といちばん高い羽田国際(1,018,000円)の差は188,000円。支援後に手元から出る額では、いちばん低い大森学園(371,600円)といちばん高い羽田国際(520,000円)の差は148,400円です。
総額の順位と支援後の順位は少し入れ替わります。総額では東京が最も低いのに、支援後は大森学園(371,600円)が最も低くなります。東京は入学金が280,000円、大森学園は200,000円。支援の対象外になる入学金の差が、そのまま支援後の差になるためです。羽田国際は施設費150,000円がかかるため、支援後も6校で最も高くなります。
2年目以降は、入学金がなくなる
入学金は初年度だけのお金です。2年目以降は、授業料が上限を超える学校ではその差額と、「その他」にあたる費用が中心になります。ただし「その他」に入る費目(教材費・行事費・諸会費・積立金など)が毎年同じ額かどうかは、学校によって違います。修学旅行の積立をいつ、いくら納めるかも学校ごとに違うため、3年間の総額は説明会で聞いておきましょう。何を聞けば漏れがないかは、説明会で必ず聞きたい「お金」の7項目に整理しています。
授業料以外を支える制度もあります(所得要件あり)
東京都には「私立高等学校等奨学給付金」があり、教科書代・教材費・学用品費など、授業料以外の教育費に使えます。こちらには所得要件があり、住民税の所得割額で段階的に判定されます。全日制の場合、住民税非課税相当の世帯で年152,000円、所得割額105,500円未満の世帯で年50,670円、182,500円未満の世帯で年38,000円です。支援金と違って「全員が対象」ではないので、対象になりそうな家庭は忘れずに申請してください。
大田区ならではの事情|神奈川県の私立も候補に入る
大田区は東京都の南の端にあり、多摩川をはさんで神奈川県川崎市と接しています。川崎市や横浜市の私立高校を候補に入れる家庭も珍しくありません。そのときに気になるのが、支援制度の扱いです。
東京都の授業料軽減助成金は、生徒と保護者が都内に住んでいれば、都外の学校に通う場合も対象です。東京都生活文化局の案内にも「都外の学校に通学する場合も対象となります」と書かれています(通信制課程は除く)。国の就学支援金は住んでいる場所を問わないので、神奈川県の私立高校に通っても、国と都を合わせた支援の考え方は変わりません。
ただし、支払いの時期が違います。東京都私学財団の案内では、都内校は10月・12月・翌年3月、都外校は12月・翌年3月のいずれかとされています。また、神奈川県の私立高校の金額は東京都の調査には載っていないので、各校の募集要項で授業料・入学金・施設費・その他を同じように4つに分けて並べると比べやすくなります。
都立高校と比べると、入学金だけで大きな差
比較のために、都立高校の金額も確認しておきます。東京都教育委員会によると、都立高校の全日制の授業料は年118,800円(月9,900円)で、就学支援金の受給が認定されれば授業料は無料になります。入学料は5,650円です。
| 比べる項目 | 大田区の私立6校(平均) | 都立高校(全日制) |
|---|---|---|
| 授業料(年額) | 477,100円 | 118,800円 |
| 支援後の授業料 | 0円(上限を超える学校は差額) | 0円 |
| 入学金・入学料 | 248,300円 | 5,650円 |
| 施設費・その他 | 176,800円 | 学校ごとの徴収金(教材費など) |
| 初年度に手元から出る額 | 約426,000円 | 入学料+学校ごとの徴収金 |
授業料はどちらも支援でゼロに近づきますが、入学金だけで24.3万円ほどの差があります。「私立も無償化されたから、都立と同じくらい」という理解は、授業料に限った話だと考えておくのが安全です。

私立の全日制が合わないとき|通信制という選択肢
ここまでは、毎日通う全日制の話です。学費を調べていくうちに「そもそも毎日通う前提でいいのだろうか」と考え始める方もいます。体調のこと、人間関係のこと、あるいは中学校で登校が難しかった時期があった場合はなおさらです。大田区を含む東京の居場所や学びの場については、東京のフリースクール・オルタナティブスクール一覧でも紹介しています。
金額の面だけを見ると、通信制は全日制と大きく違います。
都立の通信制は、区外の3校から選ぶ
東京都立高校の通信制課程は、一橋高校(千代田区)・新宿山吹高校(新宿区)・砂川高校(立川市)の3校です。大田区内にはないため、新宿区の新宿山吹高校か、千代田区の一橋高校が現実的な候補になります。新宿山吹高校は東京メトロ有楽町線の江戸川橋駅・東西線の早稲田駅と神楽坂駅から徒歩10分、一橋高校は都営新宿線の馬喰横山駅から徒歩4分です。スクーリングの日だけ通う形なので、毎日の通学より負担は小さくなります。
都立通信制の授業料は1単位につき336円、入学料は500円です。仮に年25単位を履修しても授業料は8,400円で、入学料と合わせて初年度は約9,000円。授業料は就学支援金の対象にもなります。
私立の通信制は、支援金の計算方法が違う
私立の通信制高校には「年額制」と「単位制」があります。年額制なら就学支援金の上限は年337,200円。単位制の場合は1単位あたり13,668円で、年間30単位・通算74単位までという上限があります。履修する単位数が少ない年は支給額も少なくなるため、授業料が支援金の枠内に収まるかどうかは、学校の料金体系と履修単位数の両方で決まります。
さらに東京都には、都内に住んでいて、東京都以外の自治体が認可した私立通信制高校に通う生徒を対象にした「私立都認可外通信制高等学校在学生授業料助成金」があります。国の就学支援金と合わせて、最大で年337,200円まで助成されます。全国から生徒を受け入れる広域通信制高校には都外で認可された学校が多いので、大田区から通う場合も当てはまることがあります。
通信制に「サポート校」を足すと、いくらになるか
通信制高校を検討するとき、多くの家庭がもうひとつの費用に行き当たります。サポート校です。
通信制高校は、レポートを自分で進め、決められた回数のスクーリングに通って単位を取ります。自分のペースで進められる反面、「毎日の枠組みがない」ことが負担になる子もいます。レポートが溜まる、生活のリズムが崩れる、一日中誰とも話さない日が続く。サポート校は、そこを埋めるために通う場所です。仕組みと費用の考え方は通信制高校にサポート校を足すという選び方にまとめています。
サポート校の費用は、支援金の対象外
東京都の都認可外通信制向けの助成の案内には、対象外になるものがはっきり書かれています。「入学金、施設整備費、通学にかかる交通費、サポート校・技能教育施設等の受講料等は対象外です」。つまり、通信制高校の学費とサポート校の受講料が、それぞれ別に発生します。支援が効くのは通信制高校の授業料のほうだけです。
NIJIN高等学院(ニジ高)を例にすると、入学金55,000円・授業料 年398,000円(月39,800円)で、初年度は453,000円。これに提携する通信制高校の学費が別途かかり、そちらには就学支援金が適用されます。ニジ高の公式サイトでは、提携校としてワオ高等学校・鹿島山北高等学校・開志創造高等学校が案内されています。
| 選び方 | 初年度に手元から出る額(目安) | 支援の対象 |
|---|---|---|
| 私立の全日制(大田区6校の平均) | 約426,000円 | 授業料のみ。入学金・施設費・その他は対象外 |
| 都立の全日制 | 入学料5,650円+学校ごとの徴収金 | 授業料(支援で無料) |
| 都立の通信制(年25単位の場合) | 約9,000円 | 授業料も支援の対象 |
| 私立の通信制+サポート校(ニジ高の場合) | 453,000円+通信制の自己負担分 | 通信制の授業料のみ。サポート校の受講料は対象外 |
並べてみると、私立全日制の約42.6万円と、通信制+サポート校の約45万円+αは、それほど離れていません。違うのは、その金額に何が含まれているかです。全日制は「毎日通う校舎と、そこでの人間関係と、部活や行事」が含まれた金額。通信制+サポート校は「自分のペースで進める仕組みと、伴走してくれる人」が含まれた金額。金額で選ぶというより、何にお金を払うのかで選ぶことになります。
3つの道を5つの観点で比べる
| 私立の 全日制 | 都立の 通信制 | 通信制+ ニジ高 | |
|---|---|---|---|
| 初年度の 手出し | △ 約42.6万円 | ○ 約9,000円 | △ 45.3万円+ 通信制分 |
| 支援金で まかなえる | △ 授業料 のみ | ○ 授業料が 対象 | × 受講料は 対象外 |
| 毎日通う 必要 | × 毎日通学 | ○ 自宅学習 中心 | ○ オンライン 中心 |
| 少人数で 関われる | △ 学校 による | △ 自分で つくる | ○ 1クラス 8人 |
| 途中から 入れる | △ 欠員募集 による | △ 募集時期 による | ○ 転入学は 通年受付 |
○=対応 △=一部・条件つき ×=非対応 / ※東京都・東京都教育委員会・各校公式サイトの公表内容をもとにした一般的な傾向です。制度・費用は2026年9月時点。
表のとおり、ニジ高には合わないかもしれない点もあります。サポート校の受講料は支援の対象外なので、都立の通信制だけで進めるより初年度の負担は大きくなります。また、オンライン中心の学び方なので、パソコンと通信環境が必要です。毎日同じ校舎に通い、大人数の部活や行事を経験したい子には、全日制のほうが合うでしょう。反対に、毎日の通学が負担で、それでも一人で進めるのは不安だという場合には、この組み合わせが現実的な選択肢になります。
毎日の通学が負担なら、
通信制+サポート校という形も。
NIJIN高等学院は、株式会社NIJINが運営する通信制高校サポート校です。オンライン中心で、1クラス8人の少人数制。大田区の自宅から、自分のペースで高校卒業をめざせます。
組み合わせによって金額は変わるので、数字を入れて確かめられるようにしてあります。通信制高校の学費シミュレーターで、実質の負担額を計算してみる

学費を比べるときに、金額の外で見ておきたいこと
6校とも共学。専門学科がある
大田区の6校はすべて共学です。大森学園には工業科(男子)、東京実業には機械科・電気科があり、普通科以外の選択肢が区内にあるのは大田区の特徴です。専門学科は、卒業後の進路(就職か進学か)の実績も学校ごとに違うので、説明会で確かめておきましょう。
入学金の差が、支援後の差になる
大田区の入学金は、大森学園の200,000円から東京・東京実業の280,000円まで8万円の幅があります。入学金は支援の対象外で、しかも合格からの短い期間にまとめて必要になるお金です。候補校の入学金と納付期限を並べておくと、併願の計画も立てやすくなります。
説明会で聞いておきたいこと
- 「その他」に何が含まれているか(教材費・行事費・諸会費・積立金の内訳)
- 施設費や「その他」のうち、2年目以降も毎年かかるもの
- 就学支援金が決まるまでの間、授業料をいったん全額納めるのかどうか
- 制服・体操着・指定品の合計額と、購入の時期
- 学校独自の奨学金や特待生制度、東京都私学財団の入学支度金貸付制度の有無
いつ、いくら出ていくのか|1年目のお金の流れ
総額と同じくらい大事なのが、お金が出ていく時期です。支援金はあとから入ってくるものなので、時期によっては一時的に立て替えが必要になります。
| 時期 | 出ていくお金・手続き | メモ |
|---|---|---|
| 合格発表〜入学手続き | 入学金(大田区の6校は200,000〜280,000円) | 支援の対象外。併願校の手続き期限もあわせて確認 |
| 入学前後 | 制服・体操着・指定品、教材費など | 初年度納付金の表には入っていない費用 |
| 4月〜 | 授業料(学校の定めた方法で納付) | 支援金の認定前は、いったん納める運用の学校もある |
| 6月 | 国の就学支援金の申請 | 2026年度から所得制限なし。申請しないと受けられない |
| 7月 | 東京都の授業料軽減助成金の申請(通常申請) | 国とは別の申請。都内在住が条件 |
| 10月・12月・翌3月 | 都の助成金の支払い(都内校) | 都外校は12月・翌3月のいずれか |
入学時のまとまった支出には、都の無利息の入学支度金
入学金は支援の対象外で、しかも合格からの短い期間にまとめて必要になります。東京都私学財団には「入学支度金貸付事業」があり、都内に住んでいて、この制度のある都内の私立高校に入学する生徒の保護者に、25万円を無利息で貸し付けます。入学金のほか、授業料や施設設備費など入学時に学校へ払う費用に使え、3年間の在学中に返済します。申し込みは学校経由で、時期や方法は学校ごとに違います。
大田区の高校等進学準備給付型奨学金(8万円・要件あり)
大田区には、返済不要の「高校等進学準備給付型奨学金」があります。区のページ(2026年1月21日更新)によると、高校などへの進学予定者に、入学時に必要な費用として1人80,000円を給付します。対象は、給付する日の1年前から区内に住んでいる住民税非課税世帯で、5段階評価の平均が3.0以上であることなどの要件があります。令和8年度進学予定者の募集は、2025年11月4日から2026年1月9日まで受け付けていました。
支援金で授業料がゼロに近づいても、入学時のまとまった支出は残ります。その部分をどう用意するかまで決めておくと、合格後に慌てずに済みます。
よくある質問
まとめ
大田区で高校から入れる私立高校は6校(9学科)で、初年度納付金は830,000〜1,018,000円、6校の平均は902,200円です。都内平均より約10.5万円低く、「その他」が低い学校が多いのが特徴でした。2026年度から就学支援金の所得制限がなくなり、東京都の助成と合わせて授業料は年501,000円まで支援されます。上限を超えるのは立正大学付属立正(年6,000円)だけです。
それでも入学金と施設費・「その他」は対象外のまま残り、初年度に371,600〜520,000円、平均で約42.6万円が手元から出ていきます。都内の水準より低いとはいえ、「無償化」でゼロになるわけではありません。大田区は神奈川県と接していて、県外の私立も候補に入る区です。都の助成は都外校にも使えるので、県外の学校も同じ物差し(初年度に手元から出る額)で並べてみてください。
この記事の内容を確かめるための一次資料
- 東京都「令和8年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」(2025年12月18日公表・学校別データ)
- 東京都 報道発表「令和8年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」(平均額・調査対象233校)
- 東京都生活文化局「私立高等学校等授業料軽減助成金(都の制度)」(都外校の扱い・所得制限)
- 東京都私学財団「私立高等学校等授業料軽減助成金」(助成額・申請と支払いの時期)
- 東京都私学財団「入学支度金貸付事業」
- 東京都生活文化局「私立都認可外通信制高等学校在学生授業料助成金」(対象外費目の記載)
- 文部科学省「高等学校等就学支援金制度」
- 東京都教育委員会「都立高等学校等の授業料・入学料」
- 東京都立一橋高等学校 通信制「アクセスマップ」
- 東京都立新宿山吹高等学校「アクセス」
- 大田区「高校等進学準備給付型奨学金」
- NIJIN高等学院
金額はいずれも2026年度(令和8年度)のものです。2026年9月29日に確認しました。各校の募集要項が更新された場合は、そちらが優先されます。


