【2026年版】福山市から通えるフリースクール5選|市営は無料・費用と出席扱いを確認

福山市で「フリースクール」と言うとき、多くの場合それは市が運営する無料の施設を指します。市は自らの事業を「福山市フリースクールかがやき」と名づけていて、市内3か所・利用料は無料。まずここを知らないと話が噛み合いません。そのうえで、民間の選択肢と、通所がまだ難しい時期の第三の選択肢をまとめました。
この記事でわかること
  • 市営フリースクール「かがやき」3拠点は無料。申し込みは在籍校か施設へ連絡するだけ
  • 福山市で通える民間4校の費用・対象学年・出席扱いの実際(料金を公開している施設が少ない地域です)
  • ⚠️ 広島県がやっているのは補助金ではなく「情報共有会」です
  • 公立初のイエナプラン教育校「常石ともに学園」は市内全域から申請できます
編集部より

この記事は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが編集しています。5校目に自社のスクールを紹介していますので、その前提でお読みください。掲載している他校の情報は各施設の公式サイトと福山市・広島県の公式ページから引用し、編集部で確認したものです。

目次

福山市の「フリースクール」は、まず市営の無料の場所を指します

最初に、福山市ならではの用語の話をさせてください。ここを取り違えると、検索しても欲しい情報にたどり着けません。

福山市は市の教育支援事業そのものを「フリースクール」と名づけています。市営の教育支援センターにあたる施設が「福山市フリースクール かがやき」、校内の別室が「校内フリースクール きらりルーム」です。ですから市の公式サイトの「フリースクール」のページを開いても、民間施設の一覧は出てきません。

そしてかがやきは利用料が無料です。市内3か所にあります。

  • かがやき中央:北吉津町四丁目13番5号(教育相談センター内)/084-924-5556(フリーダイヤル 0120-874-783)
  • かがやき東部:伊勢丘五丁目6番5号(旧伊勢丘幼稚園跡地)/084-947-3800
  • かがやき西部:松永町四丁目14番1号(松永コミュニティセンター内)/084-933-5211

開設は月〜金(祝日を除く)の10:00〜15:00。対象は福山市立の小中学校・義務教育学校に在籍する不登校等の児童生徒です。申し込みは①在籍校または希望する施設に連絡 → ②見学して教育相談員と面談 → ③「行きたい」と思ったらいつからでも利用可能という流れ。通室日・時間・学び方を本人が決めて活動する方式です。

民間のフリースクールは、この無料の選択肢を見たうえで検討しても遅くありません。福山市は、民間が少ないかわりに公的な受け皿が厚い地域です。

福山市から通えるフリースクール5選(比較一覧)

民間の施設です。福山市は料金を公開している施設が少ない地域で、5校のうち金額を出しているのは2校だけでした。「記載なし」は編集部が公式サイトで確認できなかったという意味で、推測では埋めていません。

スクール名 エリア 対象 形態 費用の目安
里山スコーレ ののはな 福山市千田町 就学前6歳〜中学3年生 里山での居場所・自然体験。毎週金曜 入会金なし・1回700円(都度払い)
フリースクールNoa 福山 福山市大黒町 原則 中学1〜3年生(小学高学年は相談) 学習・就労準備・居場所のハイブリッド 記載なし(要問い合わせ)
Another School しまなみBase 尾道市美ノ郷町 記載なし フリースクール・知育学堂・子ども食堂 記載なし(要問い合わせ)
フリースクール実光塾 福山市駅家町・駅家駅 徒歩10分 中学生・高校生 個人指導または少人数の学習型 記載なし(無料体験2回あり)
NIJINアカデミー広島福山校 福山市水呑町・バス停 徒歩1分/オンライン 小学生・中学生 メタバース+週1日のリアル教室 入会金33,000円+月43,943円

5校を1校ずつ紹介します

机の上に広げたノートと文房具。フリースクールを比べて選ぶイメージ
※写真はイメージです

1. 里山スコーレ ののはな(福山市千田町)

運営:オルタナティブスクール 里山スコーレ ののはな

入会金なし、1回700円。この記事でいちばん始めやすい選択肢です。

費用の入り口が圧倒的に低い。入会金は無料、参加は1回700円の都度払いです。見学は無料、体験は700円。月額でも年会費でもないので、「今月は1回も行けなかった」という後悔が起きません。体調に波がある時期に、これは大きい。

活動の中心はあそびです。拠点は「冒険遊び場 てんぐりかっぱ」。ドラム缶風呂、かまど調理、ロープ遊び、ハンモック、焚き火。遊びを教科の学びに変換して「より深く、自分の中に根を張る学び」にすることを掲げ、自己効力感・自己肯定感・社会参画力の3つを育成目標にしています。

対象は就学前の6歳〜中学3年生と幅が広く、きょうだいの幼児や高校生も同伴できます。そして居住地に制限がありませんので、福山市外からでも参加できます。開所は毎週金曜10:00〜14:00。「おやまの学校」は10:00〜15:30で、初回1,100円(保険料込み)、2回目以降200円です。

⚠️ 出席扱いについては記載がありません。週1回・金曜のみという形なので、ここだけで学校の代わりにするというより、ほかの選択肢と併用する前提で考えるのが現実的です。

  • 所在地:福山市千田町薮路506(冒険遊び場てんぐりかっぱ/最寄駅・徒歩分数の記載なし)
  • 対象:就学前6歳〜中学3年生。居住地の制限なし
  • 費用:入会金無料/1回700円/体験700円/見学無料
  • 開所:毎週金曜 10:00〜14:00
  • 出席扱い:記載なし

2. フリースクールNoa 福山(福山市大黒町)

運営:フリースクールNOA

広島県内に6拠点。中学生が中心で、学習・就労準備・居場所をまとめて扱います。

広島県内に福山・廿日市・安芸郡府中町・東広島西条・呉・広島八丁堀と6拠点を展開しているのがこの施設の背景です。運営の継続性という点で、単独拠点の施設とは事情が違います。

掲げているのは「学習、就労準備、居場所がある」というハイブリッド型。「将来、子ども達が『自分らしく』生きていく為の支援を様々なアプローチで提供」という方針で、中学卒業後を見据えた支援まで視野に入っています。

出席扱いについての書き方が誠実です。「在籍学校(お子様が現在通っている学校)の校長先生の裁量で決定される」と明記したうえで、「必要に応じて、Noaでの活動が出席扱いとなるよう学校連携をサポート」としています。断定せず、しくみを説明しているタイプです。

⚠️ 費用は公式サイトに記載がありません。料金ページ自体が存在しません。開所日と時間の記載もありません(公式にあるのは「受付時間 平日10〜17時」だけで、これは開所時間ではありません)。対象は原則 中学1〜3年生で、小学校高学年は相談のうえ対応です。050-3529-6478へ確認してください。

  • 所在地:福山市大黒町2-13 2階(最寄駅・徒歩分数の記載なし)/050-3529-6478
  • 対象:原則 中学1〜3年生(小学高学年は要相談)
  • 費用:記載なし(要問い合わせ)
  • 開所:記載なし
  • 出席扱い:在籍校の校長の裁量で決定される、と明記

3. Another School しまなみBase(尾道市美ノ郷町)

運営:しまなみBase

尾道市ですが、福山・三原など市外からの利用も受け入れると明記しています。

福山市外になりますが、公式に「福山・三原など市外からの利用も受け入れ」と書かれているので、選択肢に入れられます。福山市は東側に広いので、市の東部からはむしろ通いやすい位置です。

掲げているのは「安心して過ごせる”もうひとつの居場所”」フリースクール・知育学堂・子ども食堂を併設しているのが特徴で、学びの場と食の場が同じ建物にあります。「子どもの気持ちをいちばんに、家庭に寄り添いながら、自立へ向けて小さな学びと体験を積み重ねていく」という方針です。

見学と相談はメールとInstagramのDMで受け付けています。電話が苦手な保護者にとっては、この入口の作り方は助かります。

⚠️ 費用・対象学年・開所日時はいずれも公式に記載がありません。出席扱いについても断定はなく、書かれているのは「在籍校との連携や手続きも丁寧にサポート」までです。問い合わせが前提になります。

  • 所在地:尾道市美ノ郷町三成2763(最寄駅・徒歩分数の記載なし)
  • 対象:記載なし
  • 費用:記載なし(要問い合わせ)
  • 開所:記載なし
  • 出席扱い:断定なし。「在籍校との連携や手続きもサポート」と記載

4. フリースクール実光塾(福山市駅家町・駅家駅 徒歩10分)

運営:実光塾

この記事で唯一、駅からの徒歩分数が公式に書かれている施設です。

⚠️ 先にお断りすると、ここは学習型です。居場所そのものを求めている場合は、前の3校のほうが合います。

JR福塩線 駅家駅から徒歩10分。この記事で唯一、公式に徒歩分数が書かれています。送り迎えの見通しが立てやすいのは実務上大きい。対象は中学生・高校生で、通信制高校に在籍している生徒や高卒認定の受験者も含みます。

形式は個人指導または少人数指導無料体験学習が2回(1回2時間)用意されているので、合うかどうかを確かめてから決められます。電話受付は月〜土の13:30〜20:30(火曜休み)です。

⚠️ 費用・通学頻度・出席扱いのいずれも公式に記載がありません。まずは無料体験と問い合わせから始めてください。

  • 所在地:福山市駅家町万能倉1256-1 NSビル1F(JR福塩線 駅家駅 徒歩10分)
  • 対象:中学生・高校生(通信制高校生・高卒認定受験者を含む)
  • 費用:記載なし(無料体験学習が2回・1回2時間)
  • 開所:記載なし(電話受付 月〜土 13:30〜20:30、火曜休み)
  • 出席扱い:記載なし

5. NIJINアカデミー広島福山校(福山市水呑町・オンライン+週1日のリアル教室)

運営:株式会社NIJIN(このサイト「にじいろ」の運営会社です)

オンラインを土台にしながら、水曜だけ福山市内の教室に通えます。運営元は当サイトと同じ株式会社NIJINです。

この記事で費用と出席実績の両方を公開している唯一の施設です。同時に、この記事を書いているのと同じ会社が運営しています。その前提でお読みください。

形はハイブリッドです。平日はメタバース校舎(オンライン)で、授業は月100コマ以上、アーカイブが500本以上。全教科・領域をカバーし、そのなかから選んで受けます。カメラオフ・チャットのみ・見ているだけでも参加できると明記されているので、「話すのがつらい」段階でも席に着けます。そのうえで水曜日の9:00〜14:00だけ、福山市水呑町のリアル教室に通えます。鞆鉄バス 鞆線「商業高校」バス停から徒歩1分。「自由運動特化型教室」という位置づけで、「ルールを守ってできる事は何をやってもいい」という運営方針です。

費用は入会金33,000円(初月のみ)月額43,943円(税込)。内訳はメタバース授業料23,760円+メタバース施設利用料1,683円+リアル教室授業料16,500円+リアル校施設利用料2,000円です。オンラインとリアルの両方に施設利用料がかかる点は、比較するときに見ておいてください。

出席扱いについては「出席認定率97%」と公表されています。これは実績値であって「必ず出席扱いになる」という意味ではありません。判断するのは在籍校の校長です。在籍校の籍はそのままで、転校の手続きは要りません。

⚠️ くり返しますが、この記事を書いているのは同じ株式会社NIJINです。他の4校と同じ基準で比べたうえで、お子さんに合うかどうかを見てください。連絡先は070-3776-1160、教室長は笹田正雄さんです。

  • 所在地:福山市水呑町2704-5(鞆鉄バス 鞆線「商業高校」バス停 徒歩1分)+オンライン
  • 対象:小学生・中学生
  • 費用:入会金33,000円+月43,943円(メタバース・リアル双方の施設利用料を含む)
  • 開所:リアル教室は水曜 9:00〜14:00。メタバース校舎は平日毎日
  • 出席扱い:出席認定率97%と公表(実績値。判断は在籍校の校長)

福山市のフリースクール費用相場と、使える補助制度

正直に書きます。福山市は「相場」を出せる地域ではありません。今回調べた5校のうち、公式に金額を出しているのは2校だけ。入会金なし・1回700円(里山スコーレののはな)から、入会金33,000円・月43,943円(NIJINアカデミー広島福山校)まで——これが実際に確認できた幅です。残る3校は問い合わせが前提になります。

月謝以外にかかるもので公式に確認できたのは、NIJINの施設利用料(メタバース1,683円+リアル2,000円。月額に内包)と、ののはなの保険料(おやまの学校の初回1,100円に込み)だけでした。年会費や施設維持費を明記している施設は、今回の範囲ではありません。記載がないだけの可能性もあるので、見学では月謝ではなく「1年間の総額でいくらか」を聞いてください。

補助制度については、はっきりさせておきたいことがあります。

自治体 制度 だれが対象か 上限
福山市 保護者向けの補助は公式に確認できませんでした。かわりに市営フリースクール「かがやき」が無料
広島県 補助金ではありません。支援団体と市町教育委員会・県教委が情報を共有する「情報共有会」
尾道市 報道はありますが、尾道市の公式サイトでは制度ページを確認できませんでした

⚠️ 「広島県にフリースクールの補助制度がある」と書かれているのを見かけたら、それは誤りです。広島県教育委員会のページにあるのは、不登校の子どもを支援している団体と市町教育委員会・県教育委員会が情報を共有する会を開くという内容で、お金の制度ではありません。対象施設の一覧も公開されていません。

尾道市については、フリースクール利用料の半額助成を伝える報道がありますが、尾道市の公式サイト上で制度ページを確認できませんでした(2026年9月時点)。仮に実施されていても尾道市在住の方が対象である可能性が高く、福山市にお住まいなら使えません。

福山市についても、公式サイトで保護者向けの補助は見当たりませんでした。ただし「無い」と断定はできません。制度は年度で変わります。福山市教育委員会(084-928-1183)に一度確認してください。そのうえで——福山市の場合は補助金を探すより、無料の「かがやき」を先に見に行くほうが早いと思います。

その前に。無料で使える公的な選択肢を必ず確認してください

冒頭で触れた市営フリースクール「かがやき」(中央・東部・西部の3か所、利用料無料、月〜金10:00〜15:00)が中心ですが、福山市にはほかにも公的な選択肢があります。

校内フリースクール「きらりルーム」は、学校の中に設けられた別室です。小学校3校(曙・多治米・新涯)と中学校8校(東・城南・城東・幸千・中央・誠之・神辺・神辺西)に設置されています。在籍校にきらりルームがあるなら、教室に入れなくても学校の中で過ごせる可能性があります。

フリースクール「おやまの学校」は山野町で月1回程度の自然体験を行う市の事業です。

そして福山市ならではの選択肢が福山市立常石ともに学園公立で初めてのイエナプラン教育校として2022年4月に開校しました。沼隈町常石にあり、1〜3年生と4〜6年生の異年齢集団を基本単位として「対話」「遊び」「仕事」「催し」の4つの活動を行います。校区に関係なく市内全域から入学申請ができます。原則としてオープンスクールに参加してから申請する形で、2027年度入学の募集要領は2026年10月1日に公開予定です(学事課 084-928-1169)。

相談の入口は電話教育相談 0120-874-783(市内)/084-924-5556、月〜金の10:00〜15:00。心理相談(面談・要予約)は毎月2回、水曜の12:00〜16:00です。県の窓口として福山市内に「こころの相談室」(084-925-3040・毎週火水10:00〜17:00)があるのも知っておいてください。ほかに24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310

⚠️ 学びの多様化学校(不登校特例校)を探している場合、広島県内には設置されていません。中国地方では岡山県美作市と山口県下関市、島根県江津市にあります。

自宅でノートパソコンに向かってオンライン授業を受ける子ども
※写真はイメージです

それでも「合いそうな場所がない」と思ったら

ここまで読んで、「どれもうちの子には難しそう」と感じた方もいると思います。距離、費用、開いている曜日、本人の状態。どれか一つが引っかかるだけで、選択肢は一気に減ります。

そう感じるのは、選び方が悪いからではありません。福山市独自の補助は確認できず、隣の宇部市の補助も市内居住が要件で福山市民は使えません。フリースクールの数と性格は地域によって大きく違い、都市部と同じ前提で探すと必ず行き詰まります。

そのときに検討したいのが、3つ目の選択肢としてのオンラインです。「通えないから仕方なく」ではなく、条件によっては最初から合理的な選択になります。

観点 オンライン(メタバース校舎) 通所(市営かがやき・民間)
通いやすさ 自宅から参加でき、近所の目が気にならない 通える距離と、体調の良い日に限られる
費用 メタバースのみなら月25,443円(初月のみ入学金33,000円)。交通費なし 市営かがやきは無料。民間は1回700円〜月43,943円
人とのつながり 学級制で毎日同じ顔ぶれ。カメラオフや見ているだけでも参加できる 同じ場所に集まるぶん、関係が深まりやすい
出席扱い 希望した生徒の97%が在籍校に認められたと公表(2026年4月時点) かがやきは市の施設。民間は断定している施設がなく、校長判断
始めるまでの早さ 転校の手続きは不要。在籍校の籍はそのまま かがやきは見学と面談のあと「行きたい」と思った日から
向いている時期 外に出ること自体がまだ難しい段階 外に出られて、場所や人に慣らしていきたい段階

オンラインが向いているのは、こういうときです

オンラインを検討したほうがいいサイン
  • 近くに施設はあるが、そこまで行く体力・気力が今はない
  • 家から出ること自体が、今いちばんの壁になっている
  • 人が多い場所や、初めての場所が苦手で、通所のハードル自体が高い
  • 送り迎えができる大人が家にいない、または毎日は難しい
  • 学年の途中で、まず学習が止まらない状態をつくりたい

とくに2つ目が大きいです。施設が合わないのではなく、家から出られないことが壁になっているなら、施設をいくら探しても解決しません。問題の場所が違うからです。この場合は、まず家の中に学びと人とのつながりを戻すほうが順番として先になります。

オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと

ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。次の4つは、どのサービスを見るときにも同じように聞いてください。

  • ① 開いている日数:週1回だけなのか、平日毎日なのか。「オンラインだから毎日」とは限りません
  • ② カメラオフでも参加できるか:顔出しが必須だと、通所と同じハードルが別の形で戻ってきます。チャットのみ・見るだけの参加が認められているかを確認してください
  • ③ 出席扱いの実績:「できます」ではなく「希望した人の何%が認定されたか」を数字で聞いてください。制度上は可能でも、実績がなければ手続きは手探りになります
  • ④ 学校とのやりとりを誰がやるか:保護者が毎回説明するのか、事業者側が資料を出して交渉まで担うのか。ここが家庭の負担を大きく左右します

③と④は特に見落とされます。オンラインで学ぶこと自体より、それを在籍校にどう認めてもらうかのほうが実務としては重く、そこを事業者がどこまで引き受けるかで家庭の消耗がまったく変わります。

⚠️ なお、この記事の5つ目に挙げたNIJINアカデミーは、このサイト「にじいろ」を運営する株式会社NIJINの事業です。だからこそ、上の4つの観点はどのサービスにも当てはまる形で書きました。福山市から使えるオンラインの選択肢は他にもあります。同じ4つの質問を並べて、比べたうえで選んでください。

なお福山市の場合、NIJINアカデミーには広島福山校というリアル教室があります(水呑町・水曜9:00〜14:00)。ふだんはオンラインで、週1日だけ市内の教室に通うという組み立て方ができるのは、この地域ならではです。まずオンラインで始めて、外に出られる日が増えてきたら水曜のリアル教室を足す、という順番でも構いません。

見学で聞いておきたいこと

家で向かい合って話す親子
※写真はイメージです

見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞き直しても意味がありません。書いていないことを聞いてください。

見学のときに聞くこと
  • 今日みたいに気持ちが不安定な日に、途中で帰ることはできますか
  • 在籍校への出席報告は、誰がどの頻度で行っていますか
  • うちの子と年齢の近い子は、今何人くらい来ていますか
  • 学習は何をどこまで見てもらえますか。教科の指導はありますか
  • 見学から実際に通い始めるまで、どのくらいかかりますか
  • 合わなかったときに、途中でやめる手続きと費用はどうなりますか

よくある質問

福山市に、フリースクール利用料の補助制度はありますか。
編集部が確認した範囲では、公式に見当たりませんでした。ただし福山市は市営フリースクール「かがやき」を無料で運営しています(市内3か所)。補助金を探すより、まず無料の選択肢を見に行くほうが早い地域です。制度の有無は教育委員会(084-928-1183)へ。
広島県のフリースクール補助制度はありますか。
ありません。広島県教育委員会が行っているのは、不登校の子どもを支援する団体と市町教育委員会・県教育委員会が情報を共有する「情報共有会」で、お金の制度ではありません。対象施設の一覧も公開されていません。
尾道市に半額助成があると聞きました。福山市から使えますか。
尾道市の公式サイトでは制度ページを確認できませんでした(2026年9月時点)。報道はありますが、公式で裏が取れていません。仮に実施されていても尾道市在住の方が対象である可能性が高く、福山市にお住まいなら使えないとお考えください。
市営の「かがやき」は本当に無料ですか。
無料です。福山市の公式資料に利用料無料と記載されています。市内3か所(中央・東部・西部)で、月〜金(祝日を除く)10:00〜15:00。対象は福山市立の小中学校・義務教育学校に在籍する不登校等の児童生徒です。
かがやきにはどうやって申し込みますか。
①在籍校または希望する施設に連絡 → ②見学して教育相談員と面談 → ③「行きたい」と思ったらいつからでも利用可能という流れです。通室日・時間・学び方は本人が決めて活動します。中央 0120-874-783/東部 084-947-3800/西部 084-933-5211。
福山市のフリースクールの費用相場はどのくらいですか。
相場を出せる地域ではありません。今回調べた5校のうち金額を公開しているのは2校だけで、入会金なし・1回700円から、入会金33,000円・月43,943円までという幅でした。残る3校は問い合わせが前提です。
出席扱いになりますか。
断定している民間施設はありません。フリースクールNoaは「在籍校の校長先生の裁量で決定される」と明記、しまなみBaseは「連携をサポート」まで、ののはなと実光塾は記載なし。NIJINアカデミーは「出席認定率97%」という実績値の公表で、断定ではありません。判断するのは在籍校の校長です。
常石ともに学園には誰でも入れますか。
福山市内にお住まいなら、校区に関係なく市内全域から入学申請ができます。公立初のイエナプラン教育校で、異年齢集団を基本単位に「対話」「遊び」「仕事」「催し」の4つの活動を行います。原則としてオープンスクールに参加してから申請する形で、2027年度入学の募集要領は2026年10月1日に公開予定です。
広島県に学びの多様化学校はありますか。
県内には設置されていません(文部科学省の設置者一覧より)。中国地方では岡山県美作市、山口県下関市、島根県江津市にあります。広島県内にお住まいの場合、現実的には通えません。

まとめ

福山市は、民間のフリースクールが少ないかわりに、公的な受け皿が厚い地域です。市営の「かがやき」が3か所あって無料。校内の「きらりルーム」が11校に設置され、公立初のイエナプラン教育校が市内全域から申請できる。この組み合わせは全国的にも珍しい部類です。

だから探す順番は、まず無料の「かがやき」を見に行く。これが福山市での現実的な第一歩です。在籍校に連絡すれば話が始まります。

民間を選ぶなら、それぞれ性格が違います。費用の入り口がいちばん低いのは里山スコーレののはな(入会金なし・1回700円)、中学生で県内の複数拠点という安心感を取るならフリースクールNoa駅からの距離がはっきりしていて学習中心なら実光塾尾道側なら しまなみBase

ただし3校は費用が非公開、出席扱いを断定している施設はゼロです。見学のときは「1年間の総額」と「出席扱いの実績があるか」を必ず聞いてください。

そもそも家から出るのが難しい段階なら、オンラインという選択肢があります。福山市にはNIJINアカデミーのリアル教室(水曜のみ)もあるので、オンラインで始めて、外に出られる日が増えたら週1日だけ通うという組み立て方もできます。焦らず、いまの状態から始められるところを選んでください。

内容を確かめるための一次資料

  1. 福山市「フリースクール かがやき」(ページ
  2. 福山市「フリースクール」(きらりルーム・おやまの学校)(ページ
  3. 福山市「教育相談窓口」(ページ
  4. 福山市「常石ともに学園 入学の申請について」(ページ
  5. 広島県教育委員会「フリースクール等民間団体との連携について」(ページ
  6. 広島県「いじめや不登校など児童生徒の悩みに関する相談窓口」(ページ
  7. 広島県教育委員会「行き渋りや不登校のお子さんを支える保護者の方へ」(ページ
  8. 尾道市「教育相談・不登校支援ガイド」(ページ
  9. 文部科学省「学びの多様化学校の設置者一覧」(ページ
  10. 里山スコーレ ののはな 公式サイト(ページ
  11. 里山スコーレ ののはな 利用案内(ページ
  12. フリースクールNoa 公式サイト(ページ
  13. Another School しまなみBase 公式サイト(ページ
  14. フリースクール実光塾 公式サイト(ページ
  15. NIJINアカデミー広島福山校 公式ページ(ページ
「通える距離に見つからない」ときの、もうひとつの選択肢

NIJINアカデミーは、週4日のメタバース校舎と週1日のリアル教室を組み合わせて通えるオルタナティブスクールです。東京都内では南大沢駅のそばにリアル教室があり、毎週木曜に開いています。まずはオンラインの無料体験会から。

文責:にじいろ編集部(編集部について訂正・修正に関する方針
公開日:2026年9月15日 / 最終更新:2026年9月15日
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