- 「ゲームをする小学生」は実際に何割いるのか(こども家庭庁の最新調査)
- マインクラフトのレーティングと、暴力表現の実際
- 「依存かもしれない」と思ったときに知っておきたい、国際的な定義
- 学校で使われている教育版マインクラフトと、市販版の違い
- 自治体がマイクラでまちづくりを始めている実例
- 全国大会の規模・応募条件・参加費
- 遊びを学びに変える5つの関わり方(今日から試せる順)
- 家庭で設定しておきたい安全まわり
にじいろでは、マインクラフトをきっかけに学び始めた子どもたちを継続して取材しています。この記事は「ゲームをやめさせる方法」ではなく、「いま没頭していることを、どう次につなげるか」という視点で書いています。数字はすべて2026年9月17日時点で公的機関・企業公式の資料にあたって確認したものです。
「マイクラばかり」は、うちだけの話ではない
最初に、数字で位置を確かめておきます。こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」(2026年3月27日に概要公表)によると、インターネットの利用内容として「ゲームをする」と答えた割合は、小学生85.5%、中学生87.1%、高校生81.8%でした。0歳から9歳の低年齢層でも61.4%です。
同じ調査で、青少年の99.0%がインターネットを利用していると回答しています。平日1日あたりの平均利用時間は、小学生233.6分(約3時間54分)、中学生324.3分(約5時間24分)、高校生404.0分(約6時間44分)。小学生でも3時間以上が61.7%、5時間以上が28.8%を占めます。
上の平均利用時間は「インターネット全体」の時間であって、ゲームだけの時間ではありません。動画視聴も、勉強も、調べものも含まれた数字です。この調査では「ゲームに使った時間」だけを取り出した平均値は公表されていません。「小学生は平均◯時間ゲームをしている」という形の数字を見かけたら、出典を確かめてみてください。
つまり、ゲームをしている小学生は9割近く。「うちの子だけが」という状況ではありません。調査は令和7年11月1日から12月18日にかけて、満10歳から17歳の5,000人を対象に行われ、3,060人(61.2%)から回答を得ています。
だからといって心配が消えるわけではありませんが、出発点を「異常な状態」ではなく「多数派の状態」に置き直すだけで、話し方はずいぶん変わります。

NIJIN放課後プロジェクトスクールでは、月2回のプロジェクト発表会がYouTubeで生配信され、進行中の作品をその都度プレゼンします。年1回の大会を待たなくても、発表の機会が毎月あるということです。今の学校に通いながら、放課後に参加できます。
「マイクラばかり」の中で、実際に起きていること
建築物を作るとき、子どもは何をしているでしょうか。完成形をイメージし、必要な材料を数え、足りない分を集めに行き、途中で設計を変更し、うまくいかなければ壊してやり直す。レッドストーン回路を組むなら、条件分岐と順序の概念をそのまま扱っています。
これは、文部科学省が「小学校プログラミング教育の手引(第三版)」で示した「プログラミング的思考」——意図する活動を実現するために、どんな動きの組み合わせが必要で、どう改善すればより意図に近づくかを論理的に考えていく力——の説明とかなり重なります。
マイクラの中で子どもが実際にやっている作業を、学校の学びの言葉に置き換えてみると、次のようになります。
| マイクラでやっていること | 近い学びの領域 |
|---|---|
| 完成形を決めて、必要なブロック数を計算する | 算数(見積もり・体積・比) |
| レッドストーンで自動ドアや装置を組む | プログラミング的思考(順序・条件分岐・反復) |
| 地形に合わせて設計を変える | 試行錯誤・課題解決 |
| 友だちと分担して1つの街を作る | 協働・役割分担・合意形成 |
| 作ったものを人に説明する | 国語(話すこと)・探究のまとめ・表現 |
もちろん、マイクラで遊んでいれば自動的にその力がつく、という単純な話ではありません。同じ1時間でも、既存の建築物をただ眺めて過ごす1時間と、自分で設計して作り直す1時間はまったく別物です。ただ、「何もしていない時間」ではないことは、押さえておいていい事実だと思います。
そもそもマインクラフトは、どういうゲームなのか
中身をよく知らないまま心配している、という保護者は少なくありません。公式に公開されている情報で、押さえておくとよい点を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本のレーティング | CERO「A」(全年齢対象)。CERO公式の検索で、家庭用ゲーム機向けのMinecraft各タイトルはいずれもAに区分されています |
| 海外のレーティング | Minecraft公式の保護者向けガイドに「ゲームの推奨 PEGI レーティングは 7 (7 才以上対象)、ESBR レーティングは E10+ (10 才以上対象)」と記載(原文ママ) |
| 暴力表現 | 公式ガイドに「シンプルでカートゥーン調の描写スタイルでは、暴力の視覚的表現は制限されており」「ゲーム中のどこにも出血の描写はありません」と記載 |
| マルチプレイの初期設定 | 公式ガイドに「チャイルドアカウントではデフォルトでマルチプレイがオフ」と記載 |
ゲームというひとくくりで心配するより、実際にどんな表現が含まれるのかを知ったうえで判断するほうが、子どもとの会話も具体的になります。全年齢対象で、出血表現がない。この2点を知っているだけでも、話の前提が変わるはずです。
注意したいのは、心配の中身が「ゲームの内容」なのか「オンラインで誰とつながるか」なのかを、分けて考えることです。前者は上の表のとおりですが、後者は設定の問題です(後述します)。

「取り上げる」がうまくいかない理由
時間を制限したり、機器を没収したりする対応は、短期的には効きます。ただ長続きしにくいのは、子どもの側から見ると「取り上げられた」以外の情報が何も残らないからです。何を代わりにやればいいのか、なぜダメなのかが分からないまま、隠れてやる方向に進むこともあります。
もうひとつ、見落とされやすい点があります。マイクラに没頭している子にとって、その時間は「作っている時間」です。途中で止められることは、大人でいえば書きかけの書類を保存せずに閉じられるのに近い。「あと5分」と言い返してくるのは、わがままではなく作業の区切りの話であることが多いのです。
効果があるのは、別のものに置き換えるのではなく、いまやっていることの「先」を見せることです。この記事の後半で挙げる5つは、その具体的な形です。
「依存かもしれない」と思ったときに
心配が強くなると、「これはもう依存症では」と考えてしまうことがあります。ここは、国際的な定義を知っておくと落ち着いて判断できます。
WHO(世界保健機関)は2018年、国際疾病分類の第11版(ICD-11)に「ゲーム障害(gaming disorder)」を位置づけました。WHO公式のQ&Aには、次のように書かれています。
「For gaming disorder to be diagnosed, the behaviour pattern must be of sufficient severity to result in significant impairment in personal, family, social, educational, occupational or other important areas of functioning and would normally have been evident for at least 12 months.」(診断されるには、その行動パターンが、個人・家族・社会・教育・職業などの重要な領域の機能に著しい支障をもたらすほど重篤であり、通常は少なくとも12か月間にわたって明らかである必要がある)
厚生労働省の「ゲーム依存症対策関係者会議」に提出された資料にも、臨床的な特徴として「ゲームのコントロールができない。/他の生活上の関心事や日常の活動よりゲームを選ぶほど、ゲームを優先。/問題が起きているがゲームを続ける、または、より多くゲームをする。」が挙げられ、期間について「上記4項目が、12ヵ月以上続く場合に診断する。しかし、4症状が存在し、しかも重症である場合には、それより短くとも診断可能。」と記されています。
ここで紹介したのは公的機関が公表している分類の定義であって、診断の基準を家庭で使うためのものではありません。この記事は医学的な助言をするものではなく、にじいろ編集部は医療者ではありません。生活・睡眠・学校生活に実際に支障が出ている、本人も困っている、という状態が続く場合は、自己判断せず、学校の相談窓口やかかりつけ医など専門の窓口にご相談ください。
ここで伝えたいのは、「長時間やっている」ことと「支障が出ている」ことは別の話だということです。定義が重く見ているのは時間の長さではなく、生活の他の部分が崩れているかどうかでした。宿題も睡眠も友人関係も回っているなら、まずは時間の長さだけを理由に不安になりすぎなくて大丈夫です。

学校でも使われている「教育版マインクラフト」
マインクラフトには、教育機関向けのMinecraft Education(教育版マインクラフト)があります。Microsoftの日本語公式ページでは「プログラミング教育の最初の一歩」として紹介され、「500以上の既存の教材世界」があり、「STEAM教育、平和学習、情報リテラシーなど幅広い分野」で使えると説明されています。
Microsoft公式の資料によると、育てたいものは「コミュニケーションスキルやコラボレーションスキル、課題解決力や創造力など、ソフトスキルの育成」で、教科としては「数学や化学、コンピューターサイエンス、アートデザイン」が挙げられています。対応デバイスは Windows・Mac・iPad・Chromebook で、GIGAスクール構想で配られた端末でも動く構成です。
ライセンスについては、Microsoft Learn に次の記載があります。教育版は Microsoft 365 A1 / A3 / A5 に含まれます(Office 365 A1/A3/A5 には含まれません)。また無料試用について、「教員アカウントに25の無料ログインが付与され、学生アカウントは有料ライセンスが必要になる前に10の無料ログインをプレイし続ける必要があります」と書かれています。
教育版のライセンス単価について、Microsoftの日本語PDF資料には年間544円(学校)・1,296円(学校以外の組織)という記載がありましたが、その資料の発行日が確認できなかったため、この記事では金額を断定しません。費用が関わる話なので、実際に導入を検討する場合は必ず最新の公式ページでご確認ください。
家庭で買う市販版(統合版・Java版)と教育版は別物です。教育版は原則として教育機関のアカウントが必要で、家庭で個人的に購入して使うものではありません。在籍校が導入しているかどうかは、学校に聞くのが確実です。
自治体も、マイクラでまちづくりを始めている
「ゲームなのに、学校や行政が使うの?」と思われるかもしれません。公表されている実例をいくつか挙げます。
さいたま市「SAITAMA Minecraft AWARD」
さいたま市は2024年、市の公式発表で「首都圏自治体では初の取組!」として、マインクラフトのコンテストを開始しました。対象はさいたま市内在住・在学の小学校1年生から中学校3年生、参加費は無料です。2025年のテーマは「もっと暮らしやすく、もっとワクワクする2050年のさいたま〜マイクラでつくろう、わたしたちの未来のまち〜」でした。
市が説明する目的は、「こども・子育て世代等たくさんの方にまちづくりに関心を持っていただくとともに、本市に愛着を持つことでシビックプライドの醸成を図り、まちづくりへの市民参画を促進」すること。ゲームの話ではなく、まちづくりの話として位置づけられています。
さらにさいたま市都市局都市計画課は、浦和/大宮・さいたま新都心/岩槻の3エリアのワールドデータを無償公開しています。Java版・統合版・教育版に対応し、「どなたでも自由にお使いいただけます」と案内されています。市内在住でなくても、実在の街のデータで遊べるということです。
学校の授業でも
さいたま市立大砂土東小学校では、3年生の児童が地域学習の成果を教育版マインクラフトで表現した「見沼区の素敵ワールド in Minecraft Education」を制作しました。食べ物・特徴・歴史・祭り・建物・自然・お店の7テーマで建造物とNPCを作り、市の公式サイトで紹介されています。使われたのは教育版マインクラフトのほか、Canva と Kahoot! です。
千葉県の環境教材
千葉県環境生活部温暖化対策推進課は、「次代を担う子どもたち」に向けたマインクラフトの教材を公開しています(県内の小・中学生の活用を想定)。RPGモードは統合版で遊べ、教育モードには別途教育版が必要、という構成です。

全国大会がある——マイクラカップの実際
「締め切りのある場に出す」の具体例として、いちばん規模が大きいのがマイクラカップ(旧 Minecraftカップ)です。運営は特定非営利活動法人デジタルものづくり協議会。後援には文部科学省、経済産業省、国土交通省、環境省、デジタル庁が入っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 応募資格 | 小学生編成=1〜40人、チームの最年長が12歳までの小学生以下(未就学児を含む)/中高生編成=1〜40人、チームの最年長が19歳までの中高生以下 |
| 人数 | 第8回大会から「部門」をなくし、1人からでも参加可能 |
| 参加費 | 公式FAQに「大会への参加登録自体は無料です」と記載(教育版マインクラフトのライセンス費用は別途かかる場合あり) |
| 使用ソフト | 教育版マインクラフトで作られた作品を全国・海外から募集 |
| 第7回(2025年度) | 応募836作品/エントリー21,577人。全国大会ファイナリストは28チーム・総勢199名 |
| 第8回(2026年度) | テーマ「みんなが輝く!β世代の未来のまち 〜人口・年齢のバランスが変わる社会をどう生きる?〜」。応募700作品。地区大会は全国24地区ブロック |
| 全国大会 | 2027年2月14日、東京大学 |
2万人規模のエントリーがある大会で、後援に5つの府省庁が並び、決勝の舞台が東京大学。家の中で1人で建てていたものが、そのまま出せる場所が実在するということです。
賞を取る必要はありません。応募のために作品をまとめ、締め切りまでに仕上げる。その一連の作業が、次の作品の質を変えます。応募要項は年度ごとに変わるので、参加を検討するときは必ずその年の公式サイトで対象学年と締め切りを確認してください。
NIJIN放課後プロジェクトスクールでは、月2回のプロジェクト発表会がYouTubeで生配信され、進行中の作品をその都度プレゼンします。年1回の大会を待たなくても、発表の機会が毎月あるということです。今の学校に通いながら、放課後に参加できます。
関わり方1|作ったものを説明してもらう
いちばん簡単で、いちばん効果が大きいのがこれです。「何を作ったの?」ではなく、「これ、どうやって作ったの?」「いちばん苦労したところはどこ?」と聞いてみてください。
作った本人にとって、説明することは思考を言葉に変換する作業です。手順を思い出し、順番に並べ、相手が分かるように言い換える。これは学校の国語で言えば「話すこと・聞くこと」、探究学習で言えば「まとめ・表現」の段階にあたります。
親がマイクラを知らなくても構いません。むしろ知らないほうがいい質問ができます。「それって何が便利なの?」と素朴に聞かれることで、子どもは初めて目的を言語化します。
聞くときのコツを3つ挙げておきます。
①「すごいね」で終わらせない。褒めるだけだと会話が1往復で終わります。「どこがいちばん時間かかった?」と聞けば、続きが出てきます。
②評価しない。「そんなことより宿題は」を一度はさむと、次から見せてくれなくなります。説明を聞く時間と、生活の話をする時間は分けてください。
③分からないことは正直に聞く。「レッドストーンって何?」は最高の質問です。説明する側にとっていちばん頭を使う相手は、何も知らない人だからです。
関わり方2|「誰のために作るか」を足す
ひとりで好きなものを作る段階から一歩進むきっかけになるのが、相手の存在です。「弟が遊べる迷路を作って」「おばあちゃんちを再現して」——このひと言で、作るものの基準が「自分が満足するか」から「相手が使えるか」に変わります。
この変化は小さく見えて、実はかなり大きいものです。自分用に作るときは、途中でやめても誰も困りません。誰かのために作ると、完成させる理由が生まれます。そして、使ってもらった感想が返ってくる。感想が返ってくると、次の設計が変わります。
にじいろが取材した小学生のなかには、実在の企業と組んで田舎のホテルをテーマにしたグランピング施設を建築し、提案にまで進んだ子がいます。マイクラで作った世界を、社会に向けて出したときに何が起きるかの一例です。
関わり方3|記録を残す
スクリーンショットを撮る、短い動画にする、作った順に並べる。これだけで、子どものマイクラは「消えていく遊び」から「積み上がる作品」に変わります。
記録があると、半年前の自分と今の自分を比べられます。成長を実感できる形になっていることは、続ける力に直結します。ノートに手描きの設計図を残す子もいますが、これも立派なポートフォリオです。
やり方は凝らなくて大丈夫です。月に1回、その月のベストを3枚だけ選んでフォルダに入れる。それだけでも1年で36枚になります。選ぶという作業自体が、自分の作品を客観的に見る練習にもなります。

関わり方4|期限のあるものに出してみる
コンテストや発表会のように締め切りがあるものに出すと、「いつか完成させる」が「今月中に形にする」に変わります。前述のマイクラカップのほか、さいたま市のような自治体主催のコンテストもあります(対象が市内在住・在学に限られるなど条件があるので要確認です)。
大会が遠いと感じる場合は、家庭の中に小さな締め切りを作るのでも構いません。「今度の日曜に、家族に見せる会をやろう」で十分です。人に見せる予定があるだけで、仕上げ方が変わります。
賞を取ることが目的ではありません。締め切りに向けて仕上げる経験そのものが、次の作品の質を変えます。
関わり方5|「作る側」の道具に触れてみる
マイクラの中だけで完結させず、隣の道具に手を伸ばしてみるのも手です。コマンドやレッドストーンを深掘りするのもひとつですが、Scratch(MITメディアラボが開発、8〜16歳向けに設計され、完全無料)でゲームを作る、動画編集をする、といった方向にも自然につながります。
方向性はいくつもあります。建築が好きなら設計や都市計画へ、回路が好きならプログラミングへ、ワールドの物語を作るのが好きなら文章や動画へ。マイクラは入口が広いぶん、出口もいくつもあるのが強みです。
なお、業界団体である一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)の「学生のゲームクリエイターに関する調査 2022年」では、男子小中学生のなりたい職業1位が「ゲームクリエイター」(13.8%)でした。これは政府統計ではなく業界団体の調査であること、女子学生では傾向が異なることに留意が必要ですが、「好きなことを仕事にしたい」と考える子が一定数いることは確かです。
家庭の安全設定は、ここだけ押さえる
心配の中身が「オンラインで誰とつながるか」である場合、対応は設定の話になります。Minecraft公式のペアレンタルコントロールのページで案内されているのは、次のような項目です。
| 設定できること | 内容 |
|---|---|
| マルチプレイ | 「マルチプレイヤー ゲームへの参加を許可」のオン・オフ。子供用アカウントでは初期設定でオフ |
| フレンド | 「Xbox Live のフレンド追加を許可」のオン・オフ |
| クラブ | 「クラブの作成と参加を許可」のオン・オフ |
| レルム(Realms) | アクセスの許可設定 |
| コミュニケーション | 他の人からの音声・テキスト・招待を「全員」「フレンド」「ブロック」から選択 |
設定はXboxのアカウント設定ページ(account.xbox.com/settings)から行います。なお公式ページでは「子供用アカウント」の定義について「米国と EU では 16 歳未満、韓国では 19 歳未満」と記載されており、日本における年齢の基準は、今回の取材では公式ページで確認できませんでした。実際の画面で、お子さんのアカウントがどの扱いになっているかをご確認ください。
設定と同じくらい大事なのが、「困ったことが起きたら必ず言う」という約束です。設定でふさげるのは入口だけで、実際にトラブルが起きたときに相談してもらえるかどうかは、日ごろの関係にかかっています。

マイクラが「居場所」になることもある
学校に行きづらい時期の子どもにとって、マイクラのワールドが唯一、自分のペースで人とつながれる場所になっていることがあります。にじいろではそうしたケースも取材してきました。この場合、取り上げることは居場所を取り上げることになりかねません。
同じものを好きな同年代と、決まった時間に一緒に作る。それだけで、遊びは活動に変わります。ひとりで作る時間と、誰かと作る時間の両方があるかどうかが、この先の分かれ目になります。
ひとりで作る時間には、集中と没頭という価値があります。誰かと作る時間には、役割分担、意見の食い違い、締め切り、そして完成したときに一緒に喜ぶ相手がいます。どちらが上ということではなく、片方しかない状態が長く続くのがもったいない、という話です。

NIJIN放課後プロジェクトスクールという選択肢
ここまで読んで、「作ったものを見せる相手」と「一緒に作る仲間」を、家庭の外でどう用意するかが課題になった方もいると思います。ひとつの選択肢として、NIJIN放課後プロジェクトスクールを紹介します。運営はにじいろと同じ株式会社NIJINです。
マイクラ好きの子が、自分で立ち上げたプロジェクトがある
ここでいちばん大事な点から書きます。このスクールのプロジェクトは、大人が用意したコースに子どもを当てはめるものではなく、子ども自身が立ち上げるものです。公式サイトの説明もその形になっています。
実際に動いているマインクラフトプロジェクトは、公式サイトの言葉を借りれば「マインクラフトが好きな子どもたちが立ち上げたプロジェクト」で、「コンテストを企画したり、クリエイターを呼んだり、マインクラフトで社会と繋がっています」と説明されています。
つまり、参加した子はコンテストに出る側だけでなく、企画する側にも回れるということです。「自分の作品を審査されに行く」より一段先の経験が、ここにあります。
マイクラで作ったものが、企業に届いた実例
いちばん分かりやすいのが、JTBとの共創企画です。子どもたちが「田舎のホテル」をテーマにマイクラで作品を制作し、JTB社員や旅行ライターなど旅行業界のプロが審査員として参加しました。結果、小学6年生のるかさんが2連覇のグランプリを受賞しています。
マイクラの建築が、旅行業界のプロに本気で講評される。この「本物の大人に、本気で見てもらう」という体験は、家庭の中ではどうしても用意しにくいものです。共創してきた企業・クリエイターは10社以上とされています。
発表の場が、毎月2回ある
先ほど「締め切りのある場に出す」と書きました。このスクールでは、進行中のプロジェクトの成果を月2回の発表会でプレゼンし、それがYouTubeで生配信されます。保護者も家族も、その様子を見届けられます。さらに月1回以上のイベント・コンテストにも参加でき、参加費は月謝に含まれています。
年1回の全国大会を目指すのももちろんいいのですが、2週間に1度、人に見せる予定があるという環境は、作り方そのものを変えます。「いつか完成させる」が構造的に起きにくくなるからです。
ひとりで作る時間と、一緒に作る時間の両方がある
この記事で「両方あるかどうかが分かれ目」と書いた点にも、ちょうど噛み合います。
| 用意されているもの | 内容 |
|---|---|
| 週1回のクラス会議 | 担任の先生と少人数の仲間でプロジェクトを進める。あおたりクラス(毎週月曜17:00〜18:00・クリエイティブ系)/せれてぃクラス(毎週水曜17:00〜18:00・地方創生やイベント企画) |
| メタバース校舎 | oviceを使った校舎に平日毎日いつでも入れる。金曜は自由活動デー |
| Slack | 先生や仲間と、思い立ったときに直接やりとりできる |
| 発表会 | 月2回・YouTube生配信 |
| リアル校舎 | 千葉・東金校(毎週木曜15:30〜17:30)/神奈川・武蔵新城校 |
公式サイトのFAQには、向いている子として「好きなことには夢中になれるのに、勉強になると手が止まる子」「ゲームや動画に多くの時間を使っている子」が挙げられ、続けて「こうした姿は、決して『苦手』なのではなく、伸び方がまだ見つかっていないだけかもしれません」と書かれています。この記事の見方と、ほぼ同じ立場です。
費用と、確認しておきたいこと
| メタバース校舎 | リアル校舎 | |
|---|---|---|
| 月謝 | 12,683円/月(税込) | 23,683円/月(税込) |
| 入学金 | 22,000円(税込・初回のみ) | |
| 対象 | 小学生・中学生 | |
月謝に含まれるのは、週1回のプロジェクト活動、メタバース校舎の使い放題、企業・地域と連携したプロジェクトへの参加、イベント・発表会の参加費、教材費、保護者からの相談・面談です。
学費ページには「教材費・イベント参加費などの追加費用はいただきません」とありますが、よくある質問のページには「そのほか、備品・教材費や、希望選択制の特別行事(社会科見学など)で追加費用が必要になる場合があります」との記載もあります。実際にかかる費用は、無料体験や説明会の場で直接確認することをおすすめします。
なお、公式サイトに載っている「累計入学者数900名超」「リアル教室52か所」という数字は、母体であるNIJINアカデミーの実績です(公式サイト自身がそう注記しています)。プロジェクトスクールは、その教育基盤の上に立つ、放課後・休日のコースという位置づけです。
学習に使うPCまたはタブレットとインターネット環境は必要です。保護者の同伴は不要で、最初だけ隣で付き添う形でも構わないと案内されています。メタバース校舎(ovice)やSlackについては、公式FAQに「小学1年生のお子さんも在籍していますが、ICTツールは大人より早く慣れるケースも多いです」とあります。
コンテストに出る側から、コンテストを企画する側へ。作った世界を、JTBのような企業のプロに講評してもらうところまで。マイクラが好きな子どもたち自身が立ち上げたマイクラプロジェクトが、いま動いています。今の学校に通いながら、放課後に参加できます。まずは1回、実際のプロジェクトを見てみてください。
よくある質問
まとめ
ゲームをする小学生は85.5%、中学生は87.1%。「うちの子だけ」ではありません。マインクラフトはCERO「A」の全年齢対象で、公式が「ゲーム中のどこにも出血の描写はありません」と明記しているゲームです。学校では教育版が使われ、さいたま市のように自治体がコンテストを開き、ワールドデータまで無償公開している例もあります。全国大会には2万人以上がエントリーし、決勝の舞台は東京大学です。
取り上げるより、いまやっていることの次を用意するほうが近道です。説明してもらう、誰かのために作る、記録に残す、締め切りのある場に出す、隣の道具に触れる。この5つはどれも、今日から始められます。そして、ひとりで作る段階が長く続いているなら、同じものが好きな同年代と一緒に作る場を探してみてください。遊びが活動に変わる瞬間は、たいてい人が関わったときにやってきます。
この記事の内容を確かめるための一次資料
- こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」調査結果(ページ)
- 文部科学省「小学校プログラミング教育の手引(第三版)」令和2年2月(PDF)/一覧ページ(ページ)
- WHO「Addictive behaviours: Gaming disorder」(ページ)/「Inclusion of gaming disorder in ICD-11」2018年9月14日(ページ)
- 厚生労働省 ゲーム依存症対策関係者会議 資料(PDF)
- CERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)レーティング検索(ページ)
- Minecraft公式「保護者のためのマインクラフトガイド」(ページ)/「ペアレンタルコントロール」(ページ)
- 日本マイクロソフト「教育版マインクラフト」(ページ)/Minecraft Education 公式(ページ)/Microsoft Learn「教育機関向けの Minecraft を入手する」(ページ)
- さいたま市「SAITAMA Minecraft AWARD」(ページ)/ワールドデータの公開(ページ)/大砂土東小学校の取組(ページ)
- 千葉県 環境生活部温暖化対策推進課 報道発表(ページ)
- マイクラカップ 公式(大会概要/よくある質問/第8回 応募作品数/第7回 全国大会)
- Scratch「Frequently Asked Questions」(ページ)
- 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会「学生のゲームクリエイターに関する調査 2022年」(PDF)
- NIJIN放課後プロジェクトスクール 公式(トップ/プロジェクト一覧/学費/よくある質問)


