2025年9月、知立市教育委員会とNIJINアカデミーの連携により、市内の不登校の小中学生に向けた新しい学びの取り組みがスタートしました。
それが、NIJINアカデミーの「メタバース校舎」を活用した学びの場です。

全国の自治体と同様に、知立市でも不登校の児童生徒数は近年増加傾向にあります。知立市教育委員会では、一人ひとりの状況に応じた居場所づくりや、多様な学びの選択肢を広げる取り組みを進めてきました。
しかしその中には、学校だけでなく教育支援センターなどにも通うことが難しい子どもたちもいます。
今回の取り組みは、そうした子どもたちが家からでも人とつながり、学びに参加できる環境をつくる新しいモデルとして始まりました。
メタバース空間の中では、授業に参加したり、仲間と会話をしたり、自分の好きなことを発信したりと、子どもたちがそれぞれのペースで活動しています。
そして、そんな日常の中から、子ども自身の「やってみたい」が生まれています。
学校とつながりにくい子どもたちへ、地域としてできること
不登校の子どもたちの中には、学校だけでなく、人とのつながりそのものが希薄になってしまっている子もいます。
知立市が大切にしているのは、「学校に戻すこと」だけではありません。
まずは、安心して人と関われるきっかけをつくること。
そして、小さな一歩でも「やってみたい」を形にできる経験をつくることです。

その一歩を、地域として支えたい。そんな想いの中で、子どもたちの主体的な活動が生まれています。
学校以外にも、その子に合う学びの場があります
「ALL HAPPY」を掲げる小中一貫のオルタナティブスクール。不登校・発達障害のある子どもたちが全国から通っています。在籍校と連携した97%の出席認定率を公表しています。
小学生・中学生NIJINアカデミー
「ALL HAPPY」を掲げる小中一貫のオルタナティブスクール。累計1,000名以上が入学し、在籍校と連携した97%の出席認定率を公表しています。
無料体験に申し込む ▶小さなまちだからこそ、広がる挑戦
知立市は、小学校7校・中学校3校の小さなまちです。顔が見える距離感は安心でもありますが、一方で「自分らしさを出しにくい」と感じる子どももいます。だからこそ、まちの枠を越えて全国の多様な子どもたちとつながる機会を大切にしています。
メタバース校舎では、
・趣味の演奏を披露する子
・得意なことを発信する子
・企画を立てる子
など、さまざまな挑戦が生まれています。そしてある日、知立市の子どもがこんなことを言いました。

学校で遠足があったから、自分でも遠足をやってみようかな。
その一言から、本当に遠足の企画が始まりました。
子どもが企画した遠足
遠足を企画したのは、知立市の小学生のひかりん。最初は、楽しみな気持ちと同時に、不安もありました。
不安と楽しみの気持ちがあった。
人が来てくれるかな。
ちゃんとできるかな。
そんな気持ちを抱えながらも、遠足の計画を少しずつ考えていきました。

どこに行くか。
どんな順番で回るか。
自分で考え、オリジナルのしおりも作成し、遠足の準備を進めていきました。
みんなで過ごした遠足の一日
当日、子どもたちは集まり、遠足がスタートしました。
一緒にお弁当を食べて、
シール交換をして、
アトラクションでは思いきり絶叫。

普段はメタバースで会っている仲間と、リアルで笑い合う時間。遠足の中で印象に残ったことを聞くと、こんな答えが返ってきました。
印象に残ったことベスト3
- フネ
- 車
- メリーゴーランド
「たのしかったなー。」

そう言いながら話してくれた姿から、その一日がどれだけ特別だったかが伝わってきました。
子どもの一言
遠足が終わったあと、ひかりんはこう話してくれました。

また遠足やりたい!
その一言には、
「やってみたらできた」という実感が込められているようでした。
「やってみたい」が、子どもを動かす
今回の遠足は、大きなイベントではありません。
しかし
・自分で企画する
・人を誘う
・当日を迎える
という経験は、子どもにとって大きな挑戦でした。誰かに用意された体験ではなく、自分で生み出した体験だからこそ、そこには主体性が生まれます。
知立市では、こうした子どもたちの「やってみたい」を、行政・教育・社会が連携して支えています。人とつながりながら、自分で選び、動く経験を重ねていくこと。その積み重ねが、子ども自身が人生の主体になっていく土台になると考えています。
学校に戻ることだけがゴールではありません。
子どもたちが人とつながり、自分の「やってみたい」を形にしていくこと。その一歩を、地域で支える取り組みが、知立市で広がっています。
動画で見る|【不登校】夏休み明けに増えるのは「子どもが急に行きたくなくなる」からではありません。子どもが学校に行けなくなるまでの本当の理由
学校以外にも、その子に合う学びの場があります
「ALL HAPPY」を掲げる小中一貫のオルタナティブスクール。不登校・発達障害のある子どもたちが全国から通っています。在籍校と連携した97%の出席認定率を公表しています。
NIJINアカデミー
「ALL HAPPY」を掲げる小中一貫のオルタナティブスクール。累計1,000名以上が入学し、在籍校と連携した97%の出席認定率を公表しています。
無料体験に申し込む ▶この記事の内容を確かめるための一次資料
学校とのやりとりは、担任個人の考え方に左右されやすい部分です。だからこそ国が学校に何を求めているかを知っておくと、話が噛み合いやすくなります。「認めてください」ではなく「要件を満たすには何を用意すればよいですか」と聞くのが、実務上いちばん通ります。
下の資料はすべて国・自治体・公的機関が出している一次情報です。学校や教育委員会と話すときは、この原文を示しながら相談すると、担当者によって対応が変わることを避けられます。
| 資料 | 何がわかるか |
|---|---|
| 文部科学省「生徒指導提要」 | 学校の生徒指導の基本方針(改訂版) |
| 文部科学省「スクールカウンセラー等活用事業」 | SC・SSWの役割と配置の考え方 |
| 文部科学省「就学援助」 | 学用品費・給食費などの経済的支援 |
| 文部科学省「令和6年度 問題行動・不登校等調査」 | 小中の不登校353,970人。全国の最新の実数 |
| 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」 | 「登校という結果のみを目標にしない」という国の方針 |
| 同 別記1(学校外の施設で相談・指導を受ける場合) | 教育支援センター等に通った日を出席扱いにする要件 |
| 同 別記2(自宅でICT等を活用した学習) | 自宅学習を出席扱いにする7つの要件 |
| 文部科学省「欠席中に行った学習の成果に係る成績評価」 | 2024年8月の改正。学習成果を成績に反映できる3要件 |
| 文部科学省「COCOLOプラン」 | 誰一人取り残されない学びの保障に向けた国の対策 |
| 文部科学省「不登校に関する地元の相談窓口」 | 全国1,045市区町村の公式相談窓口 |
| 教育機会確保法(e-Gov法令検索) | 第13条が「休養の必要性」を条文で認めている |
| こども家庭庁「子育て支援」 | 子育て世帯が使える支援制度の全体像 |
| 国立教育政策研究所「生徒指導リーフ」 | 研究にもとづく生徒指導の考え方をまとめた資料 |
学校に相談するときの進め方
① 支援の目標をすり合わせる
「令和元年10月25日の通知にあるとおり、登校という結果だけを目標にするのではなく、社会的な自立を目指す形で相談させてください」——最初にここを共有しておくと、その後の話が噛み合いやすくなります。
② 具体的な場所を挙げる
「教育支援センターの利用を考えています」「オンラインのスクールを検討しています」と場所を具体的に伝えます。抽象的な相談より判断してもらいやすくなります。
③ 出席扱いの要件を一緒に確認する
「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。
④ 決めたことを記録に残す
面談のあとに「本日確認したこと」をメールなどで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター(全国1,045市区町村の窓口一覧)
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
知立市で使える公的な支援と相談窓口
民間の教室やスクールを探す前に、知立市で公的に使える支援を知っておくと、費用も選択肢の幅も変わります。市区町村の教育委員会が運営する教育支援センター(適応指導教室)は利用料が原則無料で、通った日は在籍校の出席扱いにできます。
愛知県の小中学校の不登校児童生徒数は24,927人(令和6年度・文部科学省調査)。在籍者に占める割合は約4.18%で、全国平均は約3.86%です。ひとりで抱えている家庭が、それだけ多くあるということでもあります。
知立市の公式窓口
文部科学省が公開している知立市の公式窓口です。まずここから確認してください。
| 窓口・施設名 | リンク |
|---|---|
| 不登校に悩む児童生徒・保護者の皆様へ | 公式ページを見る |
愛知県全体の相談窓口
| 窓口 | リンク |
|---|---|
| 不登校でお悩みの児童・生徒、保護者の皆さまへ | 公式ページを見る |
| 24時間電話相談「子どもSOS ほっとライン24」 | 公式ページを見る |
| SNS相談窓口「あいちこども相談」について | 公式ページを見る |
| 不登校かなと思ったときの相談窓口 | 公式ページを見る |
| 24時間子供SOSダイヤル(全国共通・無料) | 0120-0-78310 |
愛知県内47市区町村の窓口をまとめた一覧は、愛知県の教育支援センター(適応指導教室)一覧にあります。掲載しているリンクはすべて実際にアクセスして到達を確認済みです。
知立市で相談を始めるときの進め方
どこに何を聞けばいいか分からないまま電話すると、たらい回しになりがちです。順番を決めておくと、1本の電話で話が進みます。
相談の順番
① 在籍校か、市区町村の教育相談窓口に連絡する
担任・スクールカウンセラーに伝えるか、知立市の教育委員会(教育相談室)に保護者から直接電話します。多くの自治体が保護者からの直接相談を受け付けています。
② 「今すぐ通えますか」「対象は何年生からですか」を最初に聞く
教育支援センターは定員があり、小4以上を対象とする自治体が多いです。ここを最初に確認すると、次の手を早く打てます。
③ 見学・体験から始める
保護者だけの見学から始めても構いません。部屋の雰囲気と、指導員との相性を見てください。
④ 出席扱いの扱いを学校と確認する
「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。
費用の負担を軽くする制度
- 教育支援センターは利用料が原則無料(教材費・昼食・交通費は自己負担の場合あり)
- 就学援助(学用品費・給食費などの補助)は、知立市の教育委員会が窓口です
- フリースクール利用料の補助制度を設けている自治体も増えています。知立市に制度があるか、教育委員会に直接お問い合わせください
家庭でいまできること
制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。
いま家庭で確かめておきたいこと
睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)
食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか
頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)
「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか
保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか
学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか
声のかけ方で迷ったときは
「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。
逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。
相談先の選び方|どこに何を聞けるか
相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。
| 相談先 | 聞けること | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 在籍校(担任・スクールカウンセラー) | 出席の扱い、校内の別室、学習の進め方 | 無料 | まず学校での配慮を相談したいとき |
| 教育支援センター(市区町村) | 学校外の公的な居場所、通所と出席扱い | 原則無料 | 学校の外に一歩を踏み出したいとき |
| フリースクール(民間) | 体験活動中心の居場所、少人数の学び | 月1〜5万円程度 | 興味や「やってみたい」から入りたいとき |
| オンライン | 自宅から参加できる学び、出席扱いの実務 | スクールにより異なる | 外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき |
| 医療機関(小児科・児童精神科) | 体の不調の背景、診断と治療 | 保険診療 | 睡眠・食事・体の症状が続くとき |
| 24時間子供SOSダイヤル | 子ども本人・保護者どちらの相談も | 無料・24時間 | いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310) |
どこから始めればいいか迷ったら
この記事のテーマについて、よく寄せられる質問
同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。
Q. 担任と話が噛み合いません
A. 「認めてください」ではなく「要件を満たすために何を用意すればよいですか」と聞き方を変えると通りやすくなります。それでも動かない場合は、学年主任・管理職・市区町村の教育委員会(教育相談室)へ相談先を上げてください。
Q. 毎日の欠席連絡がつらいです
A. 連絡方法は相談できます。「しばらく休むので、こちらから連絡がない日は欠席とみなしてください」と最初に合意しておくと、毎朝の負担がなくなります。多くの学校が対応してくれます。
Q. 保健室登校や別室登校は出席になりますか?
A. なります。校内で過ごした時間は在籍校の判断で出席として扱われるのが一般的です。保健室登校についてもあわせてご覧ください。
Q. 学習の遅れが心配です
A. 学校外での学習も、計画や内容が教育課程に照らし適切と判断されれば成績評価に反映できることが2024年8月の制度改正で明確になりました。詳しくは教育機会確保法の記事にまとめています。
Q. 面談で何を話せばいいですか?
A. ①いまの状態、②してほしい配慮を具体的に、③出席扱いの取り扱い、の3点に絞ると進みます。面談後に「本日確認したこと」をメールで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
Q. 知立市の教育支援センターは無料ですか?
A. 利用料は原則無料です。市区町村の教育委員会が運営する公的機関のためです。ただし教材費・体験活動の材料費・昼食・交通費は自己負担になることがあります。給食がない施設が多く、弁当持参が一般的です。
Q. 知立市で通える場所がない場合はどうすればいいですか?
A. ①在籍校の校内別室(保健室登校を含む)を確認する、②訪問型支援があるか窓口で聞く、③自宅でのICT学習を出席扱いにする道(別記2)を学校と相談する、④オンラインを検討する——の順で当たるのが現実的です。愛知県の状況によっては、通える範囲に施設がないこともあります。
Q. 学校を休ませてもいいのでしょうか?
A. 教育機会確保法の第13条は、「個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ」と条文で明記しています。休むことは制度の外側にある逸脱ではなく、法律が想定している状態です。文部科学省の通知も「『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく」と述べています。
参考にした公的資料
本記事は公開資料と教育現場での実践をもとにした情報提供であり、診断・治療の代わりになるものではありません。(にじいろの編集方針・監修について)


