高校入試や大学進学を考えるとき、試験や入学後の学びでどのような配慮を相談できるのかは、本人と家庭にとって大きな関心事です。国立特別支援教育総合研究所の発達障害教育推進センターは2026年10月6日、「高等学校・大学等の入学選抜や支援に関する情報提供」を掲載しました。
何が案内されたのか
今回のページでは、文部科学省が2026年2月に公表した「令和6年度高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査結果(公立高等学校)」が紹介されています。都道府県ごとの高等学校入学者選抜の実施状況や改善状況をまとめた調査で、障害のある生徒への配慮に関する情報も含まれています。
あわせて、日本学生支援機構(JASSO)が2026年8月に公表した「令和7年度大学、短期大学及び高等専門学校における障害のある学生の修学支援に関する実態調査」の結果報告書も案内されています。高校から先の進路では、入試当日の配慮だけでなく、入学後の授業、試験、実習、通学・生活面の支援をどこに相談できるかを確認することが重要です。
家庭や学校にとっての意味
大切なのは、「発達障害があるから全国一律にこの配慮が受けられる」と考えるのではなく、各教育委員会や学校の募集要項、相談窓口、申請時期を早めに確認することです。入試では、別室、時間延長、問題用紙の拡大、読み上げ、休憩など、配慮の内容だけでなく、申請方法や必要書類、相談の締切が定められている場合があります。
中学校・高校の担任や進路担当者は、本人の困りごとを「できる・できない」だけで整理せず、どの場面で何があると力を発揮しやすいかを記録しておくと、進学先との相談材料になります。家庭からは、診断名を先に伝えるだけでなく、読む量が多いと時間がかかる、口頭指示だけでは確認が難しい、刺激の多い場所では集中しにくいなど、具体的な状況を共有すると話し合いが進みやすくなります。
大学等では、入学前の入試担当部署と、入学後の障害学生支援室・学生相談室などで窓口が異なることがあります。志望校の公式サイトで「障害学生支援」「合理的配慮」「入試相談」などを確認し、必要ならオープンキャンパスや個別相談で、支援の申請から決定までの流れを聞いておくと安心です。
注意したい点
発達障害教育推進センターの今回の掲載は、関連する調査・報告書への案内です。新しい全国共通の入試制度や、すべての学校に同じ配慮を義務付ける決定が発表されたわけではありません。実際に利用できる配慮は、学校種、地域、試験の内容、本人の状況、申請時期などによって異なります。
また、調査結果に配慮の実施状況が掲載されていても、それだけで個別の入試での可否が決まるわけではありません。早い段階で相談しても、最終的な判断や手続きは各学校・教育委員会が行います。個別の子どもの合否や将来を、統計や制度案内から予測することもできません。
一次情報
国立特別支援教育総合研究所・発達障害教育推進センター「高等学校・大学等の入学選抜や支援に関する情報提供」
文部科学省「令和6年度高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査結果」
日本学生支援機構「令和7年度(2025年度)障害のある学生の修学支援に関する実態調査」
掲載日:2026年10月6日 ※制度の利用を検討する際は、必ず志望校・所管教育委員会の最新案内をご確認ください。
