こんにちは、NIJINアカデミー(以下、ニジアカ)のボランティアスタッフ、コージーです。
今回は、2025年4月にニジアカに入学した小学2年生 はっちゃんにインタビューをしました。
大きな音や人の多さに強い不安を感じ、学校に通うことが難しくなった時期を経験したはっちゃん。
その後、ニジアカと出会い、少しずつ“安心して過ごせる場所”を見つけていきます。
インタビューには、お父さまも一緒に参加してくださり、基本ははっちゃん本人が答えつつ、言葉に詰まる場面ではお父さまがそっとフォローする、そんな温かな時間となりました。
今回は、同じように、“音や環境に敏感なお子さんを持つ保護者の方”に、ぜひ読んでいただきたいお話です。
学校に行けなくなったきっかけ
はっちゃんが学校に行けなくなったのは、2024年10月のこと。
きっかけは、運動会でした。
「音が怖かった」
全校生徒700人ほどが集まり、あちこちから声が飛び交う運動会。
ピストルの音や音楽、人の話し声が重なり、はっちゃんには「逃げ場のない大きな音」に感じられました。

運動会後も、教室のざわざわした音や、たくさんの人に気を配らなければいけない環境そのものが、少しずつ負担になっていきました。
その頃から体にも不調が出るようになり、少しずつ学校に行けない日が増えていきました。気持ちをリフレッシュし、学校に通えるようになった時期もありましたが、その後、学校でトラブルが発生。その出来事をきっかけに、再び学校に行けなくなってしまいます。
お父さまは当時を振り返って、こう話してくれました。
「小学校低学年で、一人にもできない状態でした。
仕事についてはリモートワークが使えたので、辞めるほどではありませんでした。
親としては、勉強よりも、とにかく人とつながってほしいと思っていました。」
ニジアカとの出会い
ニジアカを知ったのは、2025年3月。
きっかけは、お父さまとお母さまが見つけてくれたことでした。
まずは体験入学に参加。
その中で、はっちゃんの気持ちを大きく動かした出来事がありました。
「体験のときに、話しかけてくれた子がいた」
「それが一番大きかった」
オンライン越しでも、誰かとつながれたこと。
それが、“ニジアカに入りたい”と思えた理由でした。
入学前のドキドキと、入った直後の気持ち
入学前、不安はあった?と聞くと、
「ちょっとだけ」とはっちゃん。
そして迎えた入学初日。
はっちゃんの気持ちは――
「うれしかった!」

ドキドキしながらも、
“すぐにコミュニケーションを取りたいタイプ”だというはっちゃんは、入学後、いろいろな子に自分から声をかけたり、肩ポンしていたようです。
お父さま曰く、
「趣味が合いそうな子を見つけた」
と嬉しそうに話をしてくれた。表情がぱっと明るくなったのが印象的でした。とのことでした。
今、がんばっていること
最近、はっちゃんが特に頑張っているのは「勉強」。
中でも算数は、難しいと感じることも多く、それでもコツコツ取り組んでいます。
お父さまは、
「親が家での勉強のリズムを作ってきた。それで習慣化ができたと思う。」
と話してくれました。
勉強が嫌なときもあるが、無理をせず、「やるときは、ちゃんとやる」のがはっちゃんの良いところ。
不明点があったとしても、一人で本を読みながら考えている姿がとても多く見られるようになったそうです。

ゲームが大好き。でも、ひとりより“みんなと一緒”がいい
はっちゃんの好きなことは、ゲーム。
「1日中やりたいくらい!」と即答です。
フォートナイトやロブロックス、ポケモンやユナイトなど、いろいろなゲームを楽しんでいます。
お父さまが教えてくれたのは、こんな変化でした。
「もともとは一人でゲームをしていました。でもニジアカに入ってから、友達と一緒に遊ぶ楽しさを知ったようです」
一人だとすぐやめてしまう事もあるようです。
しかし、友達と一緒だと、続けたくなる。”みんなと遊べる”のが、何より楽しいようだと話をしてくれました。
サークル活動で経験した「つくる側」の楽しさ
はっちゃんは、ニジアカのフォートナイトサークルに所属しています。
ニジアカでは、生徒自身がサークルを立ち上げ、活動を企画・運営することができます。タツロー校長や全校生徒の前で発表して了解を得るために、はっちゃんは、その発表資料の作成にも携わりました。
現在は、サークルのリーダーになっており、フォートナイトイベントを開催するためのルール作り、周知、資料の作成など、充実した日々を送っています。
どんなところが難しいの?と聞くと、
「Canvaを使って文字の調整が難しい」とのこと。
「文字をレイアウト上のどこに配置すればよいかを悩んだ。
デザイン的に文字が入らずに、見やすくすることや、0.1mm単位で調整するのがとても大変だった。」
大人顔負けのとても拘りがあるコメントでした。
そのような姿を見ていたお父さまはこう感じていました。
「ゲームでも、アウトプットする側に回れたのが良かった」
「勉強じゃない形でも、成長を感じました」
ニジアカの好きなところ
ニジアカの好きなところを聞くと、
「みんなとお話しできるところ!」と、はっちゃん。
友達だけでなく、先生も声をかけてくれる。
相談ができて、発言も自由。
「学校だと発言内容を気にすることが多かったけど、ニジアカだと自由に話せる」
そんな言葉が、とても印象的でした。
入学説明会で、「分からなかったら聞けばいい」「できなくても大丈夫だよ」と聞いたことも、はっちゃんにとって安心につながっていたようです。
できるようになったこと
はっちゃんが誇らしそうに教えてくれたのが、タイピング技能検定7級に合格したこと!
これにより、「前より、友達といっぱい(文字で)話せるようになった」
コミュニケーションへの自信も、少しずつ育っています。

はっちゃんの成長は、単にタイピングが速くなった、ということだけではありません。
自分で考えたことを言葉にし、
それをCanvaで資料として表現し、
さらにサークルリーダーとして、みんなの前で発表する。
考える → つくる → 伝える
その一連の経験を、小学2年生の今、自然に積み重ねていることは、とても大きな成長だと感じました。
これからの夢
将来の夢を聞くと、
「サラリーマンとYouTuber!」と、はっちゃん。
「YouTubeだけじゃ、お金は稼げないから」
そんな現実的な一面も。
すでに自分のチャンネルを持ち、ゲーム実況にも挑戦しています。

これからニジアカに入る人へ
最後に、これからニジアカを考えている人へ一言。
「ニジアカ絶対入って!」
その言葉からは、音に苦しんだ経験があったからこそ、ここで出会えた人や「安心して話せる場所」の大切さが伝わってきました。
おわりに
音や人の多さに疲れてしまった日々から、誰かと一緒に笑える時間へ。
はっちゃんの歩みは、
「無理に元に戻る」のではなく、
「自分に合う場所を見つける」ことの大切さを教えてくれます。

これからも、はっちゃんが“自分のペース”で、人とつながる楽しさを広げていけますように。

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動画で見る|不登校・引きこもり・発達障害など学校に合わないすべての子どもが輝く教育機関
この記事の内容を確かめるための一次資料
学校以外の学びの場は、この10年で制度が大きく変わりました。いまは「学校復帰だけがゴールではない」というのが国の公式な立場です。選択肢の全体像と、それぞれが制度上どう扱われるかを押さえておくと、進路の話が現実的になります。
下の資料はすべて国・自治体・公的機関が出している一次情報です。学校や教育委員会と話すときは、この原文を示しながら相談すると、担当者によって対応が変わることを避けられます。
| 資料 | 何がわかるか |
|---|---|
| 文部科学省「学びの多様化学校の設置者一覧」 | 全国84校。旧・不登校特例校の全リスト |
| 文部科学省「高等学校卒業程度認定試験」 | 高校に通わずに大学受験資格を得る制度 |
| 文部科学省「就学援助」 | 学用品費・給食費などの経済的支援 |
| 文部科学省「令和6年度 問題行動・不登校等調査」 | 小中の不登校353,970人。全国の最新の実数 |
| 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」 | 「登校という結果のみを目標にしない」という国の方針 |
| 同 別記1(学校外の施設で相談・指導を受ける場合) | 教育支援センター等に通った日を出席扱いにする要件 |
| 同 別記2(自宅でICT等を活用した学習) | 自宅学習を出席扱いにする7つの要件 |
| 文部科学省「欠席中に行った学習の成果に係る成績評価」 | 2024年8月の改正。学習成果を成績に反映できる3要件 |
| 文部科学省「COCOLOプラン」 | 誰一人取り残されない学びの保障に向けた国の対策 |
| 文部科学省「不登校に関する地元の相談窓口」 | 全国1,045市区町村の公式相談窓口 |
| 教育機会確保法(e-Gov法令検索) | 第13条が「休養の必要性」を条文で認めている |
| こども家庭庁「子育て支援」 | 子育て世帯が使える支援制度の全体像 |
| 国立教育政策研究所「生徒指導リーフ」 | 研究にもとづく生徒指導の考え方をまとめた資料 |
学校に相談するときの進め方
① 支援の目標をすり合わせる
「令和元年10月25日の通知にあるとおり、登校という結果だけを目標にするのではなく、社会的な自立を目指す形で相談させてください」——最初にここを共有しておくと、その後の話が噛み合いやすくなります。
② 具体的な場所を挙げる
「教育支援センターの利用を考えています」「オンラインのスクールを検討しています」と場所を具体的に伝えます。抽象的な相談より判断してもらいやすくなります。
③ 出席扱いの要件を一緒に確認する
「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。
④ 決めたことを記録に残す
面談のあとに「本日確認したこと」をメールなどで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター(全国1,045市区町村の窓口一覧)
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
家庭でいまできること
制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。
いま家庭で確かめておきたいこと
睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)
食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか
頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)
「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか
保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか
学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか
声のかけ方で迷ったときは
「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。
逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。
相談先の選び方|どこに何を聞けるか
相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。
| 相談先 | 聞けること | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 在籍校(担任・スクールカウンセラー) | 出席の扱い、校内の別室、学習の進め方 | 無料 | まず学校での配慮を相談したいとき |
| 教育支援センター(市区町村) | 学校外の公的な居場所、通所と出席扱い | 原則無料 | 学校の外に一歩を踏み出したいとき |
| フリースクール(民間) | 体験活動中心の居場所、少人数の学び | 月1〜5万円程度 | 興味や「やってみたい」から入りたいとき |
| オンライン | 自宅から参加できる学び、出席扱いの実務 | スクールにより異なる | 外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき |
| 医療機関(小児科・児童精神科) | 体の不調の背景、診断と治療 | 保険診療 | 睡眠・食事・体の症状が続くとき |
| 24時間子供SOSダイヤル | 子ども本人・保護者どちらの相談も | 無料・24時間 | いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310) |
どこから始めればいいか迷ったら
学校に伝えるときの文例
言いたいことは決まっていても、いざ書こうとすると手が止まる——という声をよく聞きます。そのまま使える形にしました。丁寧すぎる必要はありません。事実と、してほしいことが伝われば十分です。
① しばらく休むことを伝える
本人の体調と気持ちの状態から、しばらく学校をお休みさせていただきます。
毎朝のご連絡が負担になっているため、こちらから連絡がない日は欠席としてお取り扱いいただけますでしょうか。状況が変わりましたら、その都度ご連絡いたします。
毎朝の欠席連絡は、家庭にとっても学校にとっても負担です。先にこの一文で合意しておくと、朝の消耗がなくなります。多くの学校が対応してくれます。
② 配慮をお願いする
つきましては、登校できた日は保健室や別室で過ごさせていただくことは可能でしょうか。
また、給食の時間だけ別室にする、掃除の時間は無理をさせない、といった形でもかまいません。
本人が続けられる形を一緒に考えていただけると助かります。
「配慮してください」だけでは学校も動きにくいので、場面と具体的な対処をセットで書くのがコツです。診断名は必須ではありません。
③ 出席扱いについて相談する
文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)に、学校外の施設で相談・指導を受けた場合や、自宅でICT等を活用した学習を行った場合の指導要録上の出席扱いについて定めがあると伺いました。
本校ではどのような運用になっていますでしょうか。また、要件を満たすために家庭で用意すべきものがあれば教えてください。
ポイントは「認めてください」ではなく「何を用意すればよいですか」と聞くことです。学校側も判断材料を求めています。要件の全文は教育支援センターとはの記事に原文どおり掲載しています。
④ 面談のあとに送る確認メール
確認させていただいた内容を念のためお送りします。
・当面は◯◯(別室/午後のみ など)で対応いただく
・◯◯(教育支援センター等)への通所を検討し、決まり次第ご連絡する
・出席の取り扱いについては、◯月◯日までにご回答いただく
認識に相違がありましたらお知らせください。
口頭の合意は、担任が変わると消えてしまいます。短くていいので記録に残しておくと、翌年度も引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
伝える相手の順番
この記事のテーマについて、よく寄せられる質問
同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。
Q. 欠席が多いと高校に行けませんか?
A. 行けます。出席日数を選抜に使わない高校は増えており、通信制高校では欠席日数を問わないところがほとんどです。中学校卒業程度認定試験や高等学校卒業程度認定試験という道もあります。
Q. フリースクールに通うと出席扱いになりますか?
A. 要件を満たせば校長の判断で出席扱いにできます。ただし文部科学省の通知では教育支援センター等の公的機関が第一に想定されており、民間施設は「公的機関に通えない場合」に考慮される位置づけです。詳しくは教育支援センターとはをご覧ください。
Q. 費用が心配です
A. 教育支援センターは原則無料です。民間のフリースクールについては、利用料の補助制度を設けている自治体が増えています。就学援助もあわせて教育委員会に確認してください。
Q. 学校に戻ることを目標にしなくていいのですか?
A. はい。文部科学省の通知が「『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指す」と明記しています。学校復帰は選択肢のひとつであって、唯一のゴールではありません。
Q. 近くに通える場所がありません
A. ①校内の別室、②教育支援センターの訪問型支援、③自宅でのICT学習を出席扱いにする道(別記2)、④オンライン——の順で確認するのが現実的です。地域に選択肢がないことは、家庭の責任ではありません。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。

